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転職活動を進めるとき、企業の障害者雇用への取り組みの本気度を見極めることは、長期就労を支える大切な視点です。
近年は人的資本開示が上場企業を中心に進んでおり、有価証券報告書、統合報告書、サステナビリティレポートなどで、企業の人材戦略や障害者雇用の実態が公開されるようになりました。
この情報を活用することで、組織的に障害者雇用に取り組む大手企業を見つけやすくなります。
ここでは、人的資本開示の基本、障害者雇用に積極的な大手の特徴、開示情報の読み方、活用のポイントまでをわかりやすく解説します。
なお、本記事は2026年5月時点の一般的な情報提供を目的としています。
具体的な企業情報や開示内容は変動するため、最新の情報は各企業の公式情報、金融庁の開示資料、転職エージェントなどでご確認ください。
人的資本開示の基本
人的資本開示は、企業の人材に関する取り組みや実態を、投資家や社会に公開する仕組みです。
2023年3月期以降の有価証券報告書から、上場企業に対して人的資本に関する情報の開示が義務化されました。
主な開示項目として、いくつかの要素があります。
人材育成方針が含まれます。
社員のスキルアップ、研修、キャリア開発などへの取り組みが公開されます。
社内環境整備方針が含まれます。
多様性の確保、健康経営、ワークライフバランスなどへの取り組みが公開されます。
具体的な数値指標が含まれます。
女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女間の賃金格差などが公開されます。
これに加えて、障害者雇用率、合理的配慮の運用、ダイバーシティへの取り組みなどを自主的に開示する企業も増えています。
統合報告書、サステナビリティレポート、コーポレートガバナンス報告書などでも、関連情報が公開されています。
これらの開示情報を活用することで、企業の障害者雇用への本気度を見極めやすくなります。
障害者雇用に積極的な大手の特徴
障害者雇用に積極的な大手企業には、いくつかの共通する特徴があります。
法定雇用率を上回る障害者雇用率を達成しています。
法定雇用率の2.5パーセント、2026年7月からの2.7パーセントを上回る雇用率を維持している企業は、組織的な取り組みが進んでいる証です。
特例子会社を運営しています。
組織的な合理的配慮の運用を担う特例子会社を運営している大手企業は、長期就労を支える環境が整っています。
DE&Iへの組織的な取り組みがあります。
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンへの取り組みが、組織の重要戦略として位置づけられています。
第三者認定を複数受けています。
もにす認定、健康経営優良法人、PRIDE指標、えるぼし認定、くるみん認定など、複数の第三者認定を受けている企業は、組織的な本気度が高い傾向があります。
合理的配慮の運用が組織的です。
業務指示の文書化、業務量の調整、定期面談、産業医面談、ジョブコーチのサポートなど、合理的配慮の組織的な運用が整っています。
人的資本開示の透明性があります。
障害者雇用率、合理的配慮の運用、定着率などを、積極的に開示している企業は、組織的な取り組みの本気度が高い傾向があります。
長期就労を支える仕組みがあります。
定期面談、キャリアアップ事例、健康経営、メンタルヘルス体制など、長期就労を支える仕組みが整っています。
これらの特徴を持つ企業を選ぶことが、長期就労を支える基盤となります。
人的資本開示の読み方
人的資本開示を読む際のポイントを整理しておきましょう。
有価証券報告書を確認しましょう。
上場企業の有価証券報告書は、金融庁のEDINETで無料で閲覧できます。
人的資本に関する情報は、有価証券報告書の各セクションで確認できます。
統合報告書を活用しましょう。
統合報告書は、企業の財務情報と非財務情報を統合した報告書で、人材戦略、ダイバーシティ、健康経営などへの取り組みが詳しく記載されています。
サステナビリティレポートも参考になります。
ESG経営、SDGsへの取り組み、ダイバーシティへの取り組みなどが記載されており、障害者雇用への取り組みも見えてきます。
数値指標を確認しましょう。
障害者雇用率、女性管理職比率、定着率、研修時間、有給休暇取得率などの具体的な数値が、企業の本気度を示します。
定性的な記載も重要です。
数値だけでなく、ダイバーシティへの考え方、合理的配慮の運用、社員の声などの定性的な記載も丁寧に読むことで、組織文化が見えてきます。
複数年の推移を見ましょう。
単年度の数値だけでなく、複数年の推移を見ることで、企業の取り組みの一貫性が見えてきます。
これらのポイントを意識して、人的資本開示を活用していきましょう。
注目したい開示情報
障害者雇用に積極的な大手を見つけるために注目したい開示情報を整理しておきましょう。
障害者雇用率の実績を確認しましょう。
法定雇用率を上回る雇用率を維持している企業は、組織的な取り組みが進んでいる証です。
特例子会社の運営状況を確認しましょう。
特例子会社の規模、業務範囲、合理的配慮の運用などが記載されている場合、組織的な取り組みが見えてきます。
DE&Iへの取り組みを確認しましょう。
ダイバーシティ推進室の有無、専任の担当者、研修制度、社員のサポート体制などが記載されているかを確認しましょう。
健康経営への取り組みを確認しましょう。
産業医、保健師、社内カウンセラー、外部EAPなどの体制、ストレスチェックの実施状況、メンタルヘルスへの取り組みなどが記載されているかを確認しましょう。
研修制度を確認しましょう。
社員のスキルアップ、キャリア開発、資格取得支援、外部研修への参加補助などの取り組みが記載されているかを確認しましょう。
定着率や離職率を確認しましょう。
長期就労の実態を示す指標として、定着率、離職率、平均勤続年数などが公開されている企業があります。
社員の声や事例を確認しましょう。
障害者雇用の社員の声、活躍事例、キャリアアップ事例などが記載されている場合、組織的な取り組みの実態が見えてきます。
業種別の傾向
業種別の障害者雇用への取り組みの傾向も整理しておきましょう。
IT・通信業界では、テレワーク導入、フレックスタイム、業務マニュアル整備など、合理的配慮の運用が進んでいる傾向があります。
製造業では、特例子会社の運営、業務範囲の明確化、組織的な配慮の運用などが進んでいる企業が多くあります。
金融業界では、健康経営、ワークライフバランス、研修制度の充実などが進んでいる傾向があります。
ライフサイエンス業界では、DE&Iへの取り組み、専門性を活かしたキャリアアップ事例などが進んでいる企業があります。
サービス業では、業務範囲の柔軟性、テレワーク、短時間勤務などの取り組みが進んでいる企業があります。
小売業や流通業では、現場での合理的配慮の運用、業務範囲の明確化などが進んでいる企業もあります。
これらの傾向は変動するため、各企業の最新の開示情報を確認することが大切です。
求人を見つける具体的な方法
人的資本開示を活用して、障害者雇用に積極的な大手の求人を見つける方法を紹介します。
金融庁のEDINETで有価証券報告書を確認しましょう。
EDINETでは、上場企業の有価証券報告書を無料で閲覧できます。
人的資本に関する情報を比較することで、自分の希望に合う企業を絞り込めます。
各企業の統合報告書を確認しましょう。
企業のホームページから、統合報告書、サステナビリティレポートをダウンロードできます。
経済産業省の健康経営優良法人の一覧を確認しましょう。
健康経営優良法人、ホワイト500、ブライト500の一覧は、経済産業省のホームページで確認できます。
厚生労働省のもにす認定の一覧を確認しましょう。
中小企業のなかで障害者雇用に本気で取り組む企業の一覧が公開されています。
第三者認定を受けている企業を絞り込みましょう。
PRIDE指標、えるぼし認定、くるみん認定など、複数の認定を受けている企業を絞り込むことで、組織的な取り組みが進んだ企業が見えてきます。
障がい者専門の転職エージェントに相談しましょう。
エージェントは企業の内部情報、人的資本開示の実態、合理的配慮の運用などに詳しい場合があります。
希望に合う企業を相談することで、適切な求人を紹介してもらえます。
業界特化型のエージェントも有力です。
IT、製造、金融など、特定の業界に強いエージェントは、その業界の組織的な取り組みが進んだ企業の情報を持っています。
ハイクラス向けのエージェントもチェックしましょう。
専門性を活かしたキャリアアップを目指す場合、ハイクラス向けのエージェントを併用することで、選択肢が広がります。
応募する際のポイント
障害者雇用に積極的な大手に応募する際のポイントを紹介します。
企業の取り組みを具体的に研究しましょう。
応募する企業の人的資本開示、統合報告書、サステナビリティレポートなどを丁寧に読み、企業の取り組みを理解することが大切です。
応募書類に企業の取り組みへの共感を伝えましょう。
志望動機のなかで、企業のダイバーシティへの取り組み、健康経営、合理的配慮の運用などへの共感を具体的に伝えることが、対話の基盤となります。
合理的配慮の希望を建設的に伝えましょう。
業務指示の文書化、業務量の調整、定期面談、テレワークなど、自分が必要とする配慮を具体的に伝えましょう。
長期就労の意欲を強調しましょう。
組織的な取り組みが進んだ企業で長く貢献したいという意欲を伝えることが、採用担当者の安心感につながります。
これまでの経験を活かす視点で伝えましょう。
これまでの職務経験、ブランク期間に培った経験などを、応募する企業でどう活かせるかを具体的に伝えましょう。
面接で具体的に質問しましょう。
人的資本開示で公開されている情報をベースに、面接で具体的に質問することで、実態をより深く理解できます。
主治医の意見書を活用しましょう。
合理的配慮の依頼根拠として、医学的な意見書を準備することが、企業との対話を支えます。
注意したいポイント
人的資本開示を活用する際の注意点を押さえておきましょう。
開示情報だけで判断しないようにしましょう。
開示情報はマクロな指標であり、実際の職場の実態は個別に確認する必要があります。
口コミサイトでの社員の声、面接での感触なども組み合わせて判断することが大切です。
開示の取り組みと実態の差を意識しましょう。
開示情報が充実していても、実際の現場での運用が伴っていない企業もあります。
面接や職場見学などで実態を確認することが大切です。
数値だけでなく定性的な記載も読みましょう。
数値が良くても、定性的な記載に違和感がある場合、実態に課題がある可能性があります。
複数の情報源で確認しましょう。
開示情報、口コミサイト、エージェントの担当者の情報、面接での感触など、複数の情報源を組み合わせることで、より立体的な判断ができます。
最新の情報を確認しましょう。
企業の取り組みは変動するため、最新の開示情報を確認しながら判断することが大切です。
支援者と相談しながら進めましょう。
主治医、ジョブコーチ、支援機関、転職エージェントなどと相談しながら判断することで、客観的な視点が得られます。
心と体を守る視点
企業選びの過程で、心と体を守る視点を持つことが大切です。
主治医とのつながりを継続しましょう。
転職活動による心身への負担を、医療面で支えてもらうことが大切です。
家族や信頼できる人とのつながりを大切にしましょう。
判断への不安、活動の進捗などを共有できる相手を持つことが、心の支えになります。
支援機関のサポートを継続的に活用しましょう。
ジョブコーチ、就労移行支援事業所、障害者就業生活支援センターなど、長期的に寄り添ってくれる支援者とのつながりを大切にしましょう。
休息と楽しみの時間を確保しましょう。
企業研究に集中しすぎず、自分が心地よいと感じる時間を生活に取り入れることが、心の余裕を支えます。
無理のないペースで進めましょう。
判断を急がず、自分の体調と状況に応じたペースで進めることが大切です。
ピアサポートのつながりも支えになります。
同じような状況にある方々とのつながりが、励まし合いの場となります。
まとめ
人的資本開示(2023年3月期以降、上場企業に義務化)は、障害者雇用に積極的な大手企業を探すための有力な情報源です。
積極的な企業の特徴として、法定雇用率超えの障害者雇用率、特例子会社の運営、DE&Iへの組織的取り組み、複数の第三者認定、合理的配慮の整備などが挙げられます。
情報収集は有価証券報告書・統合報告書・サステナビリティレポートを組み合わせ、数値と定性的記載の両面、複数年の推移を確認しましょう。求人探しはEDINET・もにす認定リスト・健康経営優良法人リスト・専門エージェントなど複数ルートを活用してください。
応募時は、企業の取り組みへの共感・合理的配慮の希望・長期就労の意欲を具体的に伝えることが大切です。ただし、開示情報と実態には差がある場合もあるため、支援者と相談しながら複数の情報源で判断してください。
心と体を最優先に、無理のないペースで進めましょう。
