障がい者の転職と履歴書の配慮事項、精神障害がある方の例文と書き方のコツ

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精神障がいのある方が転職活動を進めるとき、履歴書や応募書類に配慮事項をどう書くかは、多くの方が悩む大きなテーマです。 書きすぎると重い印象を与えてしまうのではないか、書かなさすぎると入社後に困ることになるのではないかと、バランスに迷ってしまう方は少なくありません。 ここでは、配慮事項を書く意味から、書き方の基本、精神障がいごとの例文、面接での補足の仕方までをわかりやすく解説します。

配慮事項を書く意味

配慮事項とは、自分が職場で力を発揮するために必要なサポートを、応募の段階で企業に伝えるための情報です。 合理的配慮を求める根拠となる重要な要素であり、入社後のミスマッチを防ぐ大切な役割を持っています。

配慮事項を履歴書や応募書類に書くことには、いくつかの大きな意味があります。

まず、自分の特性と希望を、入社前に企業に正確に伝えられる点です。 面接の場でも口頭で説明できますが、書面に残しておくことで、伝え漏れを防ぎ、企業側が落ち着いて確認できます。

入社後の配慮を受けやすくする効果もあります。 書類選考や面接の段階で配慮事項を共有しておくことで、企業が採用を決める時点で、必要な配慮を組織的に検討できます。 入社後に突然配慮を依頼するよりも、認識合わせがスムーズに進みます。

自分自身の振り返りにもなります。 配慮事項を書く過程で、自分の特性、苦手なこと、必要なサポート、これまでの工夫などを改めて整理することができ、自己理解が深まります。

ミスマッチを防ぐ効果も大きいです。 配慮事項を正直に伝えることで、自分に合わない職場を避けられます。 配慮が難しい企業からは、書類選考の段階で見送られる可能性もありますが、それは結果として、お互いにとって良い判断となります。

ただし、すべてを書く必要はありません。 業務に関わる範囲で、現実的な配慮の希望を整理して伝えることが、自分も企業も無理のない関係を築くコツです。

配慮事項を書く際の基本姿勢

配慮事項を書くときには、いくつかの基本姿勢を意識することが大切です。

事実を客観的に書きましょう。 感情的な表現や、過去のつらかった経験への嘆きではなく、自分の特性と必要なサポートを冷静に整理して書くことが基本です。

ポジティブな視点を心がけましょう。 苦手なこと、できないことばかりを並べると、重い印象を与えてしまいます。 苦手なことを書く際にも、その対処方法、工夫してきた経験、得意なこととのバランスを意識しましょう。

具体的かつ簡潔に書きましょう。 抽象的な表現は、相手に正確に伝わりません。 どのような場面でどのような配慮があると助かるかを、具体的に書くことで、企業側も対応をイメージしやすくなります。

業務に関わる範囲に絞りましょう。 プライバシーに関わる詳細な医療情報、家族関係、過去のつらい経験などを、必要以上に書く必要はありません。 あくまで仕事を進めるうえで必要な情報を伝えることが目的です。

自分が工夫してきたことも添えましょう。 配慮を求めるだけではなく、自分自身でできる工夫、これまでに実践してきた対処法も伝えることで、主体的な姿勢が伝わります。

長すぎず短すぎず、適切な分量にまとめましょう。 履歴書や応募書類の配慮事項欄は、限られたスペースしかないことが多いです。 要点を絞り、過不足のない情報を盛り込むことが大切です。

履歴書での書き方のパターン

履歴書に配慮事項を書く欄は、企業によって異なります。 本人希望記入欄、自由記入欄、特記事項欄など、書ける場所を確認しましょう。 配慮事項専用の欄が用意されていない場合は、別途自己紹介シートや配慮事項シートを添付する方法もあります。

書き方の基本的な構成として、次のような流れが分かりやすくなります。

最初に、自分の障害名や状態を簡潔に伝えます。 次に、症状の特徴や日常生活での状態を、業務に関わる範囲で説明します。 そのうえで、必要な配慮を具体的に書きます。 最後に、自分が工夫してきたことや、貢献できることを添えることで、前向きな印象になります。

書き方のパターンとして、箇条書きと文章形式の二つがあります。 箇条書きは、項目ごとに整理されて読みやすい形式です。 文章形式は、自分の状態と希望を一連の流れで伝えられる形式です。 企業の文化や、自分が伝えたい内容に応じて、書きやすい形式を選びましょう。

うつ病の方の例文

うつ病のある方が、配慮事項を書く際の例文を紹介します。

例文1。 うつ病のため心療内科に通院しております。 現在は服薬治療を継続しており、症状は安定しております。 通院は月に1回程度で、できれば平日午前中に半休を取得して対応できますと助かります。 業務に集中して取り組める一方で、急な業務変更や長時間の対面会議が続くと疲労を感じやすい傾向があります。 業務の優先順位を事前に共有していただけると、安心して取り組むことができます。 自分自身でも、業務をタスク管理ツールで見える化し、休憩を計画的に取り入れることで、安定したパフォーマンスを発揮できるよう工夫しております。

例文2。 うつ病で精神障害者保健福祉手帳3級を取得しております。 治療と服薬を継続しながら、安定して業務に取り組める状態です。 月に1度の通院と、定期的な休息時間の確保にご配慮いただけますと幸いです。 これまでの業務では、データ管理や書類作成などの正確性が求められる作業を得意としてきました。 新しい職場でも、自分の強みを活かしながら、長く貢献していきたいと考えております。

双極性障害の方の例文

双極性障害のある方が、配慮事項を書く際の例文を紹介します。

例文1。 双極性障害のため、精神科に定期通院しております。 気分の波があるため、安定して業務に取り組むためには、規則的な生活リズムの維持が大切です。 残業や急な業務変更を避け、定時で勤務できる環境ですと、長く働き続けやすくなります。 通院は月に1度程度を予定しており、有給休暇または半休での対応をお願いできますと助かります。 自分自身でも、毎日同じ時間に休息を取る、業務の優先順位を整理する、主治医と定期的に状態を共有するなどの工夫を続けております。

例文2。 双極性障害で治療を続けながら、安定した生活リズムを保てる状態です。 深夜勤務や宿直業務は症状の悪化につながるため、できれば日勤を中心とした勤務体制をお願いいたします。 業務に集中する時間と休息する時間のメリハリを大切にしながら、自分のペースで成果を積み重ねていきたいと考えております。

統合失調症の方の例文

統合失調症のある方が、配慮事項を書く際の例文を紹介します。

例文1。 統合失調症のため精神科に通院し、服薬治療を継続しております。 現在は症状が安定しており、業務に取り組める状態です。 集中力を維持するために、定期的な休憩を取れる環境があると助かります。 通院は月に1度程度を予定しており、平日午後の半休で対応できますと幸いです。 明確な指示と、業務の優先順位を整理していただけると、安定して業務に取り組めます。 自分自身でも、毎日のスケジュールを丁寧に管理し、無理のないペースで業務を進めることを心がけております。

不安障害やパニック障害の方の例文

不安障害やパニック障害のある方が、配慮事項を書く際の例文を紹介します。

例文1。 パニック障害のため、心療内科に通院しております。 人混みや密閉空間での長時間滞在で症状が出ることがあります。 通勤ラッシュを避けられるよう、フレックスタイム制度や時差通勤を活用できますと、安定して通勤できます。 業務中に体調が悪化した場合は、落ち着いて休息できる場所を確保していただけると安心です。 通院は月に1度程度です。 自分自身でも、呼吸法やリラックス法を実践し、症状のコントロールに努めております。

例文2。 社交不安障害のため、大人数の前での発表や、初対面の方との長時間の打ち合わせで強い緊張を感じることがあります。 業務に集中して取り組む一方で、メールやチャットでのコミュニケーションを中心とした業務スタイルですと、より安定して力を発揮できます。 通院は月に1度程度で、半休で対応できますと助かります。 これまでに、文章作成、データ整理、調査業務などで実績を積んでまいりました。

適応障害の方の例文

適応障害のある方が、配慮事項を書く際の例文を紹介します。

例文1。 過去に適応障害を発症し、現在は治療を継続しながら回復しております。 体調は安定しておりますが、過度な業務量や急な変更が重なると不安が強まる傾向があります。 業務量を段階的に増やしていただける環境、業務の優先順位を明示していただける関係性ですと、自分のペースで成長していけます。 通院は月に1度から2か月に1度の頻度で、平日の半休で対応できますと幸いです。 これまでの療養期間を通じて、自分の特性とつき合う方法を学んできました。

発達障害を併せ持つ方の例文

精神障害と発達障害を併せ持つ方の例文を紹介します。

例文1。 うつ病と注意欠陥多動性障害の診断を受け、心療内科に通院しております。 業務の優先順位を整理することや、長時間集中することに難しさを感じることがあります。 書面での業務指示、定期的な確認の時間、休憩を計画的に取り入れることで、安定して業務に取り組めます。 通院は月に1度程度で、半休または有給休暇で対応できますと助かります。 自分自身でも、タスク管理ツールの活用、メモを取る習慣、業務の見える化など、対処法を実践しています。

配慮事項に含めたい要素

精神障害のある方が配慮事項を書く際には、いくつかの要素を含めると、企業側に伝わりやすくなります。

通院の頻度と希望する取得方法を伝えましょう。 月に何度の通院が必要か、平日のどの時間帯が望ましいか、半休や時間休で対応したいかなど、具体的な希望を共有します。

業務環境への配慮を伝えましょう。 静かな環境、人混みを避けたい、テレワークを希望するなど、自分が集中して力を発揮できる環境について書きます。

業務量や進め方への配慮を伝えましょう。 急な業務変更を避けてほしい、業務の優先順位を明示してほしい、定期的な振り返りの時間を持ちたいなど、業務の進め方に関する希望を伝えます。

コミュニケーション方法への配慮も大切です。 口頭での指示よりもメールやチャットでの指示を希望する、複雑な指示は書面でほしいなど、自分にとって伝わりやすい方法を共有します。

休息や勤務時間への配慮を伝えましょう。 定期的な休憩、定時退社、フレックスタイム制度の活用など、心身の回復を支える働き方の希望を書きます。

緊急時の対応について書く方法もあります。 体調が急に悪化した際の休息場所、早退の判断、家族への連絡など、不測の事態への対応を共有しておくと安心です。

自分自身の工夫や強みも忘れずに添えましょう。 自分なりの体調管理、これまでの業務経験、得意な分野、貢献できる役割など、ポジティブな要素を伝えることで、バランスの良い印象になります。

書く際に避けたい表現

配慮事項を書く際に、避けたほうがよい表現もあります。

過去のつらい経験を詳しく書きすぎないようにしましょう。 過去の職場でのパワハラ、つらい治療経験、家族の問題など、業務に直接関係のない内容を詳細に書く必要はありません。

ネガティブな自己評価を多用しないようにしましょう。 何もできない、自信がない、迷惑をかけてしまうといった表現は、相手に不安を与えてしまいます。 苦手なことを伝える際にも、対処方法とセットで書く姿勢が大切です。

医学的な専門用語の多用は避けましょう。 診断名や症状については、相手に理解できる言葉で説明することが大切です。 専門用語ばかりだと、企業側がイメージしにくくなります。

すべてに対応してほしいという要求調の表現は控えましょう。 配慮はお願いするものであり、要求するものではありません。 可能な範囲でご配慮いただけますと幸いですといった、相手の立場を尊重する表現を選びましょう。

漠然とした要望は具体化しましょう。 体調を崩しやすいので配慮してほしいといった抽象的な表現は、相手にとって対応がイメージしづらいです。 具体的にどのような場面で、どのような配慮があれば助かるかを書きます。

自己紹介シートを活用する方法

履歴書の配慮事項欄が限られている場合、別途自己紹介シートを作成して添付する方法もあります。

自己紹介シートには、より詳しい内容を盛り込むことができます。 プロフィール、職務経歴、得意なこと、苦手なこと、必要な配慮、コミュニケーションのコツ、体調管理の方法、緊急時の対応など、自分のトリセツとして整理することができます。

自己紹介シートは、A4で1枚から数枚程度にまとめるのが目安です。 見出しを立てて項目ごとに整理し、読み手が必要な情報をすぐに見つけられるレイアウトを工夫しましょう。

転職エージェントの担当者、就労移行支援事業所のスタッフ、主治医などに相談しながら作成すると、より実用的な内容になります。

面接での補足の仕方

履歴書に書いた配慮事項は、面接の場でさらに補足することができます。

書類だけでは伝わりにくいニュアンスを、口頭で補足しましょう。 自分の言葉で、なぜその配慮が必要か、これまでにどのような工夫をしてきたかを話すことで、書類だけよりも深く理解してもらえます。

質問されたら、率直に答える姿勢を持ちましょう。 症状の具体例、過去の業務での経験、配慮を受けて働いてきた実績などを、誠実に伝えます。

ポジティブな姿勢を意識しましょう。 困難な経験を語る場合でも、そこから学んだこと、現在の前向きな取り組みなどを伝えることで、面接官に良い印象を与えられます。

質問内容を超えて踏み込んだ情報を提供する必要はありません。 プライバシーに関わる内容、業務に関係のない過去の経験などは、自分の判断で開示範囲を決められます。

合理的配慮について、企業側にも質問してみましょう。 これまでに障害者雇用枠の社員にどのような配慮を提供してきたか、社内の支援体制はどうなっているかなどを聞くことで、入社後の働き方をイメージできます。

まとめ

精神障害のある方が履歴書に配慮事項を書く際は、自分の特性と必要なサポートを、客観的かつ前向きに整理して伝えることが大切です。 通院の頻度、業務環境への希望、業務量や進め方への配慮、コミュニケーション方法、休息や勤務時間への配慮など、業務に関わる範囲で具体的に書くことで、企業側も対応をイメージしやすくなります。 うつ病、双極性障害、統合失調症、不安障害、適応障害、発達障害との重複など、それぞれの状態に応じた書き方の例を参考にしながら、自分の言葉で表現していきましょう。

過去のつらい経験の詳述、ネガティブな自己評価、要求調の表現は避け、自分が工夫してきたことや得意なこともあわせて伝える姿勢が、バランスの良い印象につながります。 履歴書の配慮事項欄が限られている場合は、別途自己紹介シートを作成して添付する方法も有効です。 面接の場では、書類で伝えた内容を口頭で補足し、

誠実な姿勢でコミュニケーションを取りながら、お互いの認識合わせを進めていきましょう。 転職エージェント、就労移行支援事業所、主治医など、専門家のサポートを受けながら、自分らしい応募書類を作成し、長く働ける職場との出会いを実現していきましょう。

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