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発達障害のある方の就労支援において応用行動分析(ABA)の考え方を取り入れることで、職場で必要な行動を具体的に身につけやすくなり就職後の定着率を高められます。
この記事では発達障害の方の就労支援で応用行動分析(ABA)を活用した訓練の進め方を解説します。
応用行動分析(ABA)の基本的な考え方
基本的な考え方を、把握しておきましょう。
第一のポイントとして、ABAは行動を「きっかけ(先行刺激)、行動、結果」の3つの要素で分析する手法です。
どのような状況で、どのような行動が起こり、その結果どうなったかを客観的に観察し、望ましい行動を増やし、困難な行動を減らす方法を見つけていきます。
第二のポイントとして、ABAは発達障害の支援で広く活用されており、科学的な根拠のある支援手法として国際的に認められています。
もともとは自閉症の子供の療育で発展した手法ですが、現在は成人の就労支援にも応用されています。
第三のポイントとして、ABAの特徴は「行動を具体的に定義する」ことです。
「コミュニケーションが苦手」という漠然とした課題を、「朝の挨拶ができない」「報告のタイミングが分からない」「質問する時に相手の状況を確認できない」など、具体的な行動に分解して一つずつ対策を立てます。
就労支援でのABAの活用方法
活用方法を、見ていきましょう。
第一の活用は、タスク分析による業務手順の細分化です。
一つの業務を細かいステップに分解し、各ステップを順番に練習します。
例えばメール送信という業務を「宛先の入力、件名の入力、本文の作成、添付ファイルの確認、宛先の再確認、送信ボタンを押す」というステップに分解し、一つずつ確実にできるようにしていきます。
ADHDの方のケアレスミスや、ASDの方の手順の混乱を防ぐ効果があります。
第二の活用は、望ましい行動への正の強化です。
望ましい行動ができた時に、褒める、認める、フィードバックを返すなどの「正の強化」を行うことで、その行動が定着しやすくなります。
事業所のスタッフが「今の報告のタイミング、とても良かったですね」と具体的にフィードバックすることが効果的です。
第三の活用は、プロンプト(手がかり)の活用と段階的な減少です。
最初は視覚的な手がかり(手順書、チェックリスト、写真付きのマニュアル)を用意し、慣れてきたら徐々に手がかりを減らしていきます。
最終的には手がかりなしで業務をこなせるようになることを目指します。
第四の活用は、行動の記録と分析です。
どの場面でどのような行動が起こったかを記録し、パターンを分析します。
「毎週月曜の午後に集中力が切れやすい」「新しい指示が出た直後にミスが増える」など、パターンが見えてくると具体的な対策を立てやすくなります。
第五の活用は、ソーシャルスキルトレーニングへの応用です。
挨拶、報連相、質問の仕方、断り方などの社会的なスキルを、ロールプレイで具体的に練習します。
「いつ、誰に、何を、どのように伝えるか」を明確なルールとして覚えることで、暗黙のルールの理解が苦手なASDの方でも対応しやすくなります。
第六の活用は、困難な行動の代替行動の提案です。
「イライラした時に席を立ってしまう」という困難な行動に対して、「深呼吸を3回する」「メモ帳に気持ちを書く」など、職場で受け入れられる代替行動を練習します。
ABAを活用した就労支援を受けられる場所
受けられる場所を、見ていきましょう。
就労移行支援事業所として、LITALICOワークス、ココルポート、ウェルビー、ミラトレ、atGPジョブトレなどでは、ABAの考え方を取り入れたプログラムを提供している場合があります。
見学時に「行動分析の視点を取り入れた支援はありますか」「個別の行動目標の設定はしてもらえますか」と確認します。
利用料は低所得世帯は無料です。
発達障害者支援センターでは、就労に関する相談やABAに基づく支援機関の紹介を無料で受けられます。
地域障害者職業センターでは、職業評価やジョブコーチ支援を通じてABAの考え方に基づいた環境調整を行ってくれます。
障害者雇用エージェントとして、ディーディーケアレント、アットジーピー、ウェブサーナ、アビリティスタッフィング、パーソルダイバースなどで就職支援を受けられます。
ハローワークの障害者窓口でも就職相談が可能です。
自立支援医療制度を活用すれば、通院医療費の自己負担を軽減できます。
障害年金の申請は、社会保険労務士のサポートを受けることが推奨されます。
つらい気持ちが強まった時は、よりそいホットライン(0120-279-338)、いのちの電話、こころの健康相談統一ダイヤルに連絡できます。
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まとめ
発達障害の方の就労支援にABAを活用することでタスク分析による業務手順の細分化、正の強化による望ましい行動の定着、プロンプトの段階的な減少、行動パターンの記録と分析、ソーシャルスキルの具体的な練習、代替行動の習得が可能となり、LITALICOワークスなどの就労移行支援事業所、発達障害者支援センター、地域障害者職業センター、ディーディーケアレントやアットジーピーなどの障害者雇用エージェント、社会保険労務士、よりそいホットラインなどの支援を活用して就職と職場定着を目指していきましょう。

