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障がい福祉サービス事業所を運営しているのに「2026年度の障害福祉報酬臨時改定で最大3パーセント減となる対象が自分の事業所に当てはまるか確認したい」「報酬減額への具体的な対処法を理解したい」という方はいらっしゃいませんか。
2026年度の障害福祉報酬臨時改定の内容を正確に把握しておくことが事業所の経営計画において重要です。本記事では2026年度障害福祉報酬臨時改定で最大3パーセント減となる対象と対処法をわかりやすく解説します。
臨時改定が行われる背景と目的
2026年度に障害福祉報酬の臨時改定が行われる背景と目的を正しく理解しておくことが重要です。
障害福祉サービスの総費用額は令和6年度で約4.18兆円であり前年度比で12.1パーセント増という急激な伸びを示しています。従来は年5から6パーセント程度の増加で推移していたことを考えると異常に高い水準となっています。
厚生労働省は今回の臨時改定で収支差率が高く事業所数が大幅に増えているサービスについて安易な新規参入を抑制する応急的な特例措置を断行します。
厚労省はこうした現状を踏まえてサービスの質の確保と制度の持続可能性の確保を両立させる観点から令和8年度に臨時応急的な見直しを実施することを決定しました。
報酬引き下げの対象となる4つのサービス類型
報酬引き下げの対象となる4つのサービス類型とその選定基準を理解しておくことが重要です。
対象となるサービス類型は就労継続支援B型、グループホーム介護サービス包括型と日中サービス支援型、児童発達支援、放課後等デイサービスの4つです。
B型以外は年間総費用額に占める割合が1パーセント以上あり2024年度の収支差率が5パーセント以上、事業所の伸び率が過去3年間とも5パーセント以上のサービスを対象としました。
各サービスの具体的な引き下げ幅
各サービス類型における具体的な基本報酬の引き下げ幅を正確に理解しておくことが重要です。
対象となるサービスと引き下げの割合は就労継続支援B型が所定単位数の984分の1000で約1.6パーセントの減額、共同生活援助GH包括型と日中支援型が所定単位数の972分の1000で約2.8パーセントの減額、児童発達支援が所定単位数の988分の1000で約1.2パーセントの減額、放課後等デイサービスが所定単位数の982分の1000で約1.8パーセントの減額となっています。
グループホームの包括型と日中支援型が約2.8パーセントの減額と最も引き下げ幅が大きいことが特徴のひとつとして挙げられます。
引き下げの対象となる事業所の要件
報酬引き下げの対象となる事業所の要件を正確に理解しておくことが最も重要な確認事項のひとつです。
対象となる事業所は令和8年2026年6月1日以降に新たに指定を受ける事業所です。すでに運営している既存の事業所については今まで通りの基本報酬が適用されます。
既存の事業所の基本報酬は据え置かれます。合併、分割、事業譲渡に伴う新規指定の場合その前後で事業所が実質的に継続して運営されていると認められれば既存の事業所と同様の扱いとするとされています。
引き下げの対象外となる配慮措置
地域や支援内容によって引き下げの対象外となる配慮措置が設けられています。
重度者の支援を行っている事業所や離島と中山間地域の事業所などはこの引き下げの対象外とする配慮措置を設けるとしています。
地域によってはそもそも事業所が少なくサービスの供給が追いついていない場合もあります。そうした地域については対象外となり現行の基本報酬が算定可能です。
重度の障がいのある方への支援を主な事業内容としている事業所や地域のサービス提供体制が不足している地域での新規開設については配慮措置の対象となる可能性があるため自治体の担当窓口への確認が重要です。
就労移行支援体制加算の見直し
就労移行支援体制加算の見直しについても理解しておくことが重要です。
B型を含めて4サービスが対象の就労移行支援体制加算も見直されます。利用者が一般就労に移って半年以上働くとその人数に応じて報酬が増える仕組みとなっていますが仕組みを悪用した事案が見られることから1事業所で加算を算定できる人数を限ります。施行予定は2026年4月です。
就労移行支援体制加算の見直しは2026年4月施行と新規事業所への基本報酬引き下げ2026年6月施行よりも早い時期から適用されることへの注意が必要です。
臨時改定のプラス面として処遇改善加算の拡充
臨時改定のプラス面として処遇改善加算の大幅な拡充が同時に行われることを理解しておくことが重要です。
人材確保を目的とした処遇改善加算の拡充が行われます。具体的には福祉と介護職員に対して月1.0万円3.3パーセントと月0.3万円1.0パーセントの上乗せ措置を実施することで賃上げを行います。
今回のマイナス改定の対象は新規の事業所のみのため既存事業所については基本報酬の直接的な引き下げは行われません。今回の臨時改定は単純なマイナス改定とは言い切れない内容となっています。
新規開設を検討している場合の対処法
2026年6月以降に新規開設を検討している場合の具体的な対処法があります。
早めに開所することが有効な対処法のひとつです。報酬が減額される前の2025年5月までに指定を取得することが有利な選択肢となります。ただしこの期限はすでに過ぎているため2026年6月以降の開設を検討する場合は引き下げ後の報酬水準を前提とした事業計画の見直しが必要です。
令和8年2026年6月以降に新しい事業所のオープンや多店舗展開を検討されている法人にとっては当初の事業計画や収支シミュレーションの練り直しが必要となります。
配慮措置の対象となるかどうかを事前に確認することも重要です。重度者支援や地域のサービス不足地域への参入を計画している場合は引き下げの対象外となる可能性があるため都道府県または市区町村の担当窓口への確認が重要です。
既存事業所が今後に備えるための対処法
既存事業所が2027年度の本格改定に向けて備えるための対処法があります。
今回の臨時改定は2027年度の本格的な報酬改定に向けた布石だと考えるべきでしょう。万が一次回の報酬改定で既存の事業所も対象になった場合に備えて今後の動向を継続的に注視しながら事業所の収益体制の見直しを図ることが重要です。
処遇改善加算の拡充を積極的に活用することが既存事業所にとって重要な対処法のひとつです。賃上げ加算の新たな区分を確認して算定要件を満たすための体制整備を進めることが経営の安定化につながります。
業務の効率化と記録の整備が今後の報酬改定への備えとして重要です。支援記録の充実と業務管理システムの活用によって支援の質の向上と業務効率化を両立させることが次期改定への対応力を高めるうえで重要な取り組みのひとつです。
まとめ
2026年6月から施行される障害福祉報酬臨時改定では就労継続支援B型、グループホーム、児童発達支援、放課後等デイサービスの4サービスで2026年6月1日以降に新規指定を受ける事業所に限り基本報酬が約1.2パーセントから約2.8パーセント引き下げられます。重度者支援や地域のサービス不足地域については配慮措置の対象となる可能性があるため自治体への確認が重要です。処遇改善加算の大幅拡充というプラス面も同時に進む今回の改定内容を正確に把握しながら2027年度の本格改定に向けた経営体制の強化を計画的に進めていきましょう。
