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障害者手帳を持っている方の中には、一般枠で応募したい、手帳のことを伝えないことは違法なのか、後でバレたらどうなるのか、こうした疑問を抱えている方は少なくありません。 障害者手帳を隠して一般枠に応募することは原則として違法ではありませんが、いくつかの注意点とリスクがあります。 ここでは、クローズ就労の法的位置づけ、隠すことのメリット、隠すことのリスク、バレるケース、応募時の判断、利用できる支援について解説していきます。
クローズ就労の法的位置づけ
クローズ就労は、障害を企業に伝えずに一般枠で就労する形態です。
法的に、障害者手帳の所有を企業に伝える義務はありません。
応募者の自由な判断で、伝えるか、伝えないかを決められます。
採用面接で、企業が障害の有無を直接質問することも、原則として適切ではありません。
これは、職業安定法、障害者雇用促進法、個人情報保護法などの法令に基づきます。
つまり、障害者手帳を隠して一般枠に応募することは、法的に問題ありません。
ただし、虚偽の申告は別です。 障害の有無を質問されたときに、嘘をつくことは経歴詐称となるリスクがあります。
聞かれていない情報を伝えない権利と、聞かれたときに嘘をつくことは、別の問題です。
オープン就労とクローズ就労の違い
オープン就労とクローズ就労の違いを、整理しておきましょう。
オープン就労は、障害を企業に伝える形態です。 障害者枠、または一般枠で開示する選択があります。
合理的配慮を受けやすく、長期勤続が見込めます。
クローズ就労は、障害を伝えない形態です。 一般枠で応募し、健常者と同じ条件で働きます。
合理的配慮を受けられず、症状の悪化リスクがあります。
それぞれにメリット、デメリットがあり、自分の状況に応じて選択します。
隠すことのメリット1 給与水準
隠すことのメリットを、見ていきましょう。
給与水準が、最大のメリットです。
一般枠は、障害者枠より給与水準が高い傾向があります。
経済面の安定を、優先する場合の選択肢となります。
隠すことのメリット2 求人の選択肢
求人の選択肢の広がりも、メリットです。
一般枠は、求人数が圧倒的に多いものです。
職種、業界、勤務地、雇用形態などの選択肢が、広がります。
専門性を活かせる求人、自分の希望に合う求人を、見つけやすくなります。
隠すことのメリット3 心理的な抵抗感の回避
心理的な抵抗感の回避も、要因の一つです。
障害を公にすることへの抵抗感がある場合、クローズ就労を選びます。
周囲からの見方、家族や知人への説明などへの懸念を、避けられます。
隠すことのメリット4 キャリアパスの広がり
キャリアパスの広がりも、メリットです。
一般枠では、管理職、専門職、ハイクラスの仕事への道が、広く開かれています。
障害者枠より、キャリアアップの機会が多いものです。
隠すことのリスク1 合理的配慮の不足
隠すことのリスクを、整理しておきましょう。
合理的配慮の不足が、最大のリスクです。
クローズ就労では、企業が障害の存在を知らないため、配慮を提供してもらえません。
通院、業務量、勤務時間、職場環境などの配慮を、依頼できません。
健常者と同じ業務、業務量、勤務時間が、求められます。
症状の悪化、再休職、離職のリスクが高まります。
隠すことのリスク2 症状悪化のリスク
症状悪化のリスクも、深刻な問題です。
過去にメンタル崩壊、離職を経験している場合、特に注意が必要です。
合理的配慮なしで働き続けると、症状が悪化する可能性が高いものです。
うつ病、適応障害、不安障害などの悪化につながります。
長期的な健康への影響を、慎重に考えます。
隠すことのリスク3 通院・服薬の継続
通院、服薬の継続も、課題となります。
定期通院、服薬を、企業に知られずに続ける必要があります。
有給休暇、半休などを、頻繁に取ることになります。
通院時間の確保が、難しい場合もあります。
体調管理が、困難になることがあります。
隠すことのリスク4 隠し続けるストレス
隠し続けるストレスも、深刻です。
毎日、症状を隠しながら働くことは、大きな心の負担となります。
職場の人間関係、業務の場面で、常に緊張感があります。
これ自体が、症状悪化の要因となることがあります。
長期間続けることが、難しい場合もあります。
隠すことのリスク5 バレた場合のリスク
バレた場合のリスクも、認識しておきます。
何かのきっかけで、企業に障害が知られることがあります。
その場合、雇用関係に影響することがあります。
ただし、障害の存在を伝えなかったこと自体で、解雇されるわけではありません。
ケースバイケースで、判断されます。
バレるケース1 健康診断
バレるケースを、見ていきましょう。
健康診断で、症状、服薬が知られることがあります。
ただし、健康診断の結果は、医療職の守秘義務で保護されます。
通常、本人の同意なく企業に伝わることはありません。
ただし、産業医が、重大な健康問題を企業に伝える場合があります。
バレるケース2 服薬と業務
服薬と業務の関連で、知られることがあります。
服薬の副作用で、業務に支障が出る場合です。
眠気、集中力の低下、ふらつきなどが、業務中に出ることがあります。
業務でのミス、勤怠の問題などから、推測されることがあります。
バレるケース3 通院の頻度
通院の頻度から、推測されることもあります。
定期的な有給休暇、半休、早退などが続くと、不自然に思われることがあります。
ただし、通院理由を直接聞かれることは、適切ではありません。
理由を聞かれた場合、定期的な通院が必要ですなど、簡潔に答えることができます。
バレるケース4 SNS・知人経由
SNS、知人経由で、知られることもあります。
SNSでの発言、知人からの情報が、企業に伝わることがあります。
プライバシーの管理を、徹底することが必要です。
バレるケース5 ハラスメント・トラブル
ハラスメント、トラブルなどで、症状が悪化したときに知られることがあります。
職場で症状が悪化し、休職、退院などになった場合、診断名が明らかになります。
労災申請、訴訟などで、症状の経緯が明らかになることもあります。
応募時の判断1 自分の状況の整理
応募時の判断を、見ていきましょう。
自分の状況を、整理することから始めます。
症状の重さ、安定度、必要な配慮の程度を、把握します。
過去のメンタル崩壊、離職の経験を、振り返ります。
主治医との相談で、客観的な判断ができます。
応募時の判断2 経済面と健康面のバランス
経済面と健康面のバランスを、考えます。
クローズ就労での高給と、オープン就労での安定的な働き方を、比較します。
短期的な給与より、長期的な健康と勤続を、優先することも選択肢です。
家族との生活設計も、考慮します。
応募時の判断3 業界・職種の選択
業界、職種の選択も、判断材料です。
業務量が多い、長時間労働が常態化している業界では、クローズ就労のリスクが高いものです。
リモートワーク中心、業務量が安定している業界では、リスクが比較的低いものです。
職種、業界の特徴を、慎重に検討します。
応募時の判断4 サポートネットワーク
サポートネットワークの強さも、判断材料です。
主治医、カウンセラー、家族、友人、自助グループとのつながりが、強い場合です。
サポートが充実していれば、クローズ就労のリスクをある程度カバーできます。
孤立している場合、リスクが高くなります。
応募時の判断5 リスク管理
リスク管理も、考えます。
クローズ就労を選ぶ場合、症状悪化のサインを早期に察知する仕組みを、作ります。
主治医との通院、ストレス管理、生活リズムの維持などです。
体調悪化時には、すぐに対応できる準備をしておきます。
オープンへの移行も視野に
オープンへの移行も、視野に入れます。
クローズ就労を続ける中で、限界を感じたら、オープン就労に切り替えることもできます。
途中でカミングアウトする、転職してオープン就労に切り替えるなどの選択があります。
長期的な視点で、自分に合った働き方を見つけます。
カミングアウトのタイミング
カミングアウトのタイミングも、知っておきましょう。
入社時、入社後数ヶ月、症状悪化時など、複数のタイミングがあります。
入社時に伝える場合、最初から合理的配慮を受けられます。
入社後に伝える場合、信頼関係が築けてから伝えます。
症状悪化時に伝える場合、緊急の対応が必要となります。
タイミングは、自分の状況、企業の文化などで判断します。
利用できる支援機関
クローズかオープンの判断で利用できる支援機関を、整理しておきましょう。
主治医、カウンセラーは、最も重要な相談相手です。
精神保健福祉センターでは、無料で心の相談を受けられます。
障害者就業生活支援センター(ナカポツ)は、就労と生活の両面で長期的な支援を提供します。
地域障害者職業センターでは、職業評価や職業準備支援を受けられます。
就労移行支援事業所では、就労に向けた準備と就職活動のサポートが受けられます。
ハローワークの専門援助部門は、無料の就労相談窓口です。
障害者専門の転職エージェントは、オープン就労を選ぶ場合の相談窓口です。 DODAチャレンジ、アットジーピー、エージェントサーナ、ランスタッドチャレンジド、LITALICOキャリアなどに登録できます。
一般の転職エージェント(リクルートエージェント、doda、JACリクルートメント、ビズリーチなど)も、クローズ就労での求人を扱っています。
社会保険労務士は、雇用契約や労働問題の専門家です。
法テラスは、無料の法律相談ができる公的機関です。
ファイナンシャルプランナーは、家計と生活設計の専門家です。
自助グループ、当事者団体への参加も、心の支えになります。 クローズ、オープン両方の経験を持つ仲間からの、アドバイスを得られます。
家族や信頼できる人にも、相談します。
24時間対応の電話相談窓口も、頼れる存在です。 よりそいホットライン0120-279-338、いのちの電話、いのちSOS 0120-061-338などが、無料で利用できます。
これらの支援機関を活用しながら、自分に合った働き方を選んでいきましょう。
まとめ
障害者手帳を隠して一般枠に応募することは法的に問題なく、応募者の自由な判断で開示するかを決められ、企業が障害の有無を直接質問することも原則として適切ではありませんが、虚偽の申告は経歴詐称となるリスクがあります。 クローズ就労のメリットは、給与水準の高さ、求人の選択肢の広さ、心理的抵抗感の回避、キャリアパスの広がりで、デメリットは合理的配慮の不足、症状悪化のリスク、通院・服薬継続の困難、隠し続けるストレス、バレた場合のリスクです。 バレるケースは、健康診断、服薬と業務、通院の頻度、SNS・知人経由、ハラスメント・トラブルなどで、応募時の判断は自分の状況の整理、経済面と健康面のバランス、業界・職種の選択、サポートネットワーク、リスク管理を総合的に行います。 オープンへの移行も視野に入れて長期的な視点で判断し、主治医、ナカポツ、就労移行支援事業所、障害者専門エージェント、社会保険労務士、自助グループなどを活用しながら、自分に合った働き方を選んでいきましょう。
