お子さんの将来を考え、B型施設を探している保護者の方へ
障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
初めての方は、基礎知識と不安解消をセットで押さえると安心です。
まず読むべき基礎知識5記事
施設選びでつまずきやすいポイント5記事
法定雇用率は、2024年4月に2.5パーセント、2026年7月に2.7パーセントへと段階的に引き上げられる予定で進められています。
この引き上げは、企業の障害者雇用への取り組み方、採用活動、選考基準にも大きな影響を与えています。
求人数の増加、未経験者への門戸の広がり、合理的配慮の運用への投資、テレワークの広がりなど、求職者にとって追い風となる変化が広がっています。
ここでは、法定雇用率引き上げの基本、選考基準の変化の傾向、求職者にとっての影響、活用のポイントまでをわかりやすく解説します。
なお、本記事は2026年5月時点の一般的な情報提供を目的としています。
具体的な制度内容や企業情報は変動するため、最新の情報は厚生労働省の公式情報、社会保険労務士、転職エージェントなどでご確認ください。
法定雇用率引き上げの基本
法定雇用率の引き上げの基本を整理しておきましょう。
法定雇用率は、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき定められた、企業が雇用すべき障害者の割合の最低基準です。
2024年4月に2.5パーセントに引き上げられました。
これにより、従業員40人以上の企業に障害者雇用の義務が課されることになりました。
2026年7月に2.7パーセントへの引き上げが予定されています。
従業員約37人以上の企業に障害者雇用の義務が拡大される見込みです。
未達成企業には納付金が課されます。
法定雇用率を達成できない企業からは、不足する障害者数に応じた納付金が徴収されます。
達成企業には調整金や助成金が支給されます。
法定雇用率を超える障害者を雇用する企業には、調整金、報奨金、各種助成金が支給される仕組みがあります。
これらの仕組みが、企業の障害者雇用への取り組みを促進しています。
選考基準の変化の傾向
法定雇用率引き上げに伴う選考基準の変化の傾向を整理しておきましょう。
採用拡大に伴う応募者層の広がりがあります。
法定雇用率引き上げによる採用拡大のなかで、これまで対象とされなかった応募者層にも門戸が広がっています。
未経験者への門戸が広がっています。
実務経験のある即戦力だけでなく、未経験者やブランクのある方への採用が拡大しています。
短時間勤務への評価が広がっています。
2024年4月から、週10時間以上20時間未満の特定短時間労働者も障害者雇用率の算定対象として一定の評価を受ける仕組みが整い、短時間勤務の求人が増えています。
合理的配慮の運用への投資が増えています。
採用拡大に伴い、企業側の合理的配慮の運用への投資が増えており、入社後のサポート体制が整いやすくなっています。
職場のマッチングを重視する傾向が広がっています。
採用後の早期離職を防ぐため、業務内容、合理的配慮の希望、職場文化などのマッチングを丁寧に確認する傾向があります。
人物面の評価が重視される傾向があります。
スキルや経験だけでなく、長期就労への意欲、自己管理能力、合理的配慮を建設的に活用する姿勢などの人物面の評価が重視される傾向があります。
これらの変化を踏まえて、自分の応募活動を進めていくことが大切です。
求人数の増加の傾向
法定雇用率引き上げに伴う求人数の増加の傾向を整理しておきましょう。
中堅企業の求人が増えています。
これまで法定雇用率の対象とならなかった中堅企業も、引き上げに伴って雇用義務を負うようになり、求人が増えています。
中小企業の求人も広がっています。
法定雇用率引き上げの対象範囲が広がるなかで、中小企業の障害者雇用への取り組みも進んでいます。
もにす認定を受ける中小企業の求人もチェックする価値があります。
大手企業本体の求人も増えています。
法定雇用率の引き上げと、雇用代行への規制の議論が重なるなかで、大手企業本体の自社雇用が拡大する動きがあります。
特例子会社の規模拡大があります。
組織的な合理的配慮の運用を担う特例子会社の重要性が増し、新設や規模拡大の動きが広がっています。
テレワーク中心の求人も広がっています。
採用拡大のなかで、テレワーク中心の働き方を導入する企業が増えており、地方からの応募もしやすくなっています。
業界の幅も広がっています。
これまで障害者雇用に消極的だった業界も含めて、雇用への取り組みが広がっています。
これらの傾向は、求職者にとって選択肢の幅が広がる追い風となっています。
求職者にとっての影響
法定雇用率引き上げが求職者にとって与える影響を整理しておきましょう。
応募の選択肢が広がります。
求人数の増加、業界の幅の広がり、テレワークの普及などにより、自分の希望に合う求人を見つけやすくなっています。
未経験者やブランクのある方の機会が増えています。
これまで応募が難しかった方も、採用拡大のなかで挑戦できる機会が増えています。
短時間勤務の選択肢が増えています。
体調管理を優先したい方にとって、特定短時間労働者の枠での就労が現実的な選択肢として広がっています。
合理的配慮への期待が高まります。
企業側の合理的配慮の運用への投資が増えるなかで、組織的な配慮を受けながら働ける環境が広がる見込みです。
採用までのスピードが上がる場合があります。
採用拡大のなかで、選考から内定までのスピードが速くなる場合があります。
ただし、丁寧な見極めが必要です。
採用拡大は前向きな動きですが、合理的配慮の運用、職場の文化などを丁寧に見極めることが、長期就労を支える基盤となります。
採用拡大期の応募で意識したいポイント
採用拡大期に応募する際に意識したいポイントを紹介します。
自分の希望条件を明確にしましょう。
業種、職種、地域、年収、合理的配慮、テレワークの可否など、自分が大切にする条件を整理することが、応募活動の出発点です。
複数のルートを活用しましょう。
転職エージェント、ハローワーク、求人サイト、企業のホームページなど、複数のルートで求人を探していきましょう。
合理的配慮の希望を建設的に伝えましょう。
業務指示の文書化、業務量の調整、定期面談、テレワークなど、自分が必要とする配慮を具体的に伝えることが大切です。
長期就労の意欲を伝えましょう。
企業側は採用後の早期離職を懸念するため、長く貢献したいという意欲を具体的に伝えることが大切です。
これまでの経験を活かす視点で伝えましょう。
これまでの職務経験、ブランク期間に培った経験などを、応募する企業でどう活かせるかを具体的に伝えましょう。
主治医の意見書を活用しましょう。
合理的配慮の依頼根拠として、医学的な意見書を準備することが、企業との対話を支えます。
採用後のサポート体制を確認しましょう。
採用後の合理的配慮の運用、定期面談、産業医面談、ジョブコーチのサポートなどを面接で確認することが大切です。
選考基準の変化への対応
選考基準の変化への対応を整理しておきましょう。
スキルや経験だけでなく人物面のアピールを意識しましょう。
長期就労への意欲、自己管理能力、合理的配慮を建設的に活用する姿勢など、人物面でのアピールが重視される傾向があります。
自己理解を深めましょう。
自分の特性、強み、苦手なこと、必要な配慮などを言語化することが、面接での対話を支える基盤です。
合理的配慮の希望を具体的に整理しましょう。
抽象的な希望ではなく、業務上必要な具体的な配慮を整理することが大切です。
業務での貢献意欲をあわせて伝えましょう。
配慮の希望だけでなく、業務でどう貢献できるかをあわせて伝えることで、対等な対話が進みます。
長期的なキャリアビジョンを持ちましょう。
入社後の働き方、5年後、10年後のキャリアの見通しなどを伝えることで、長期就労への意欲が伝わります。
支援機関との連携を伝えましょう。
主治医、ジョブコーチ、支援機関などとのつながりを伝えることで、長期就労を支える基盤があることが伝わります。
注意したいポイント
法定雇用率引き上げの動きを踏まえて、注意したいポイントを押さえておきましょう。
採用拡大期だからこそ職場選びを慎重にしましょう。
求人が増えているからといって、すべての職場が長期就労に適しているわけではありません。
合理的配慮の運用、職場の文化、定着率などを丁寧に見極めることが大切です。
採用を急かす担当者には注意しましょう。
採用拡大期には、応募から内定までのスピードが速くなる場合があります。
ただし、判断を急かす担当者には慎重に対応し、自分のペースを守ることが大切です。
雇用代行型の求人に注意しましょう。
雇用代行への規制が進んでいるとはいえ、まだ雇用代行型の求人が残っている可能性があります。
業務内容、勤務場所、雇用主体などを慎重に確認することが大切です。
合理的配慮の運用の差を意識しましょう。
採用拡大期に新規参入する企業のなかには、合理的配慮の運用がまだ手探りの企業もあります。
支援機関の助言を活用することが大切です。
最新の制度情報を確認しましょう。
法定雇用率、各種制度、企業の取り組みなどは変動するため、最新の情報を確認しながら判断することが大切です。
主治医や支援者と相談しながら進めましょう。
採用拡大期の動きに振り回されず、主治医や支援者と相談しながら自分のペースで進めることが、長期就労を支える基盤となります。
選考プロセスでの注意点
採用拡大期の選考プロセスでの注意点を整理しておきましょう。
面接で具体的に質問しましょう。
業務内容、合理的配慮の運用、定期面談、定着率、キャリアアップ事例などを、面接で率直に質問することが大切です。
職場見学を依頼しましょう。
可能であれば、職場見学を依頼することで、職場の雰囲気、合理的配慮の運用の実態などを実際に確認できます。
口コミサイトでの評判も参考にしましょう。
実際に働いている社員や元社員の声から、職場の実態を多角的に確認することが大切です。
人的資本開示情報を活用しましょう。
統合報告書、サステナビリティレポートなどで、定着率、合理的配慮の運用、キャリアアップ事例などが公開されている企業もあります。
複数の選考を並行して進めましょう。
ひとつの企業に絞らず、複数の選考を並行して進めることで、比較しながら判断できます。
支援機関の助言を活用しましょう。
主治医、ジョブコーチ、支援機関、転職エージェントなどの助言を活用することで、客観的な判断ができます。
心と体を守る視点
採用拡大期の動きのなかでも、心と体を守る視点が何より大切です。
主治医とのつながりを継続しましょう。
転職活動による心身への負担を、医療面で支えてもらうことが大切です。
家族や信頼できる人とのつながりを大切にしましょう。
活動への不安、選考の進捗などを共有できる相手を持つことが、心の支えになります。
支援機関のサポートを継続的に活用しましょう。
ジョブコーチ、就労移行支援事業所、障害者就業生活支援センターなど、長期的に寄り添ってくれる支援者とのつながりを大切にしましょう。
休息と楽しみの時間を確保しましょう。
活動に集中しすぎず、自分が心地よいと感じる時間を生活に取り入れることが、心の余裕を支えます。
無理のないペースで進めましょう。
採用拡大期だからといって急ぐ必要はなく、自分の体調と状況に応じたペースで進めることが大切です。
ピアサポートのつながりも支えになります。
同じような状況にある方々とのつながりが、励まし合いの場となります。
まとめ
法定雇用率の引き上げ(2024年4月に2.5%、2026年7月に2.7%)を背景に、障害者雇用の求人数は増加傾向にあります。未経験者・ブランクのある方・短時間勤務希望者への門戸も広がり、人物面を重視した選考が増えています。
応募時は、希望条件の明確化・合理的配慮の具体的な整理・長期就労の意欲をしっかり伝えましょう。一方で、採用を急かす担当者や雇用代行型求人には注意が必要です。職場見学の依頼や口コミサイトの確認など、慎重な見極めも忘れずに。
追い風の時期だからこそ、焦らず自分のペースで、主治医・支援機関・信頼できる人と相談しながら進めましょう。
