障がい者転職を検討中の方必読!
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病気やけがなどにより、在職中に障害を負った後、「これまでと同じように働けるだろうか」「仕事を続けたいが、何から相談すればよいか分からない」と不安を抱くことがあります。中途障害後の仕事継続では、元の仕事にそのまま戻れるかだけを考える必要はありません。これまでの経験や強みを活かしながら、業務内容、勤務時間、通勤、設備、連絡方法を調整することで、働き続けられる可能性を探ることが大切です。
復帰の時期や働き方は、障害の状態、専門職の意見、会社の制度や業務内容によって異なります。ここでは、本人と会社が確認・相談したいポイントを解説します。
中途障害後に仕事を継続するために大切な考え方
中途障害後の職場復帰は、「元の状態に戻ること」だけが目標ではありません。以前と同じ業務が難しくなった場合でも、担当業務の一部を変える、経験を活かせる別の部署を検討する、勤務時間を調整する、作業方法や設備を変えるなど、複数の選択肢があります。
障害者職業総合センター(NIVR)の「採用後に障害者になった人の職場復帰ガイド」は、採用後に障害となった人の職場復帰での対応、配慮の実施、復帰後の職場定着を促進するための資料です。職務調整、環境整備、リワーク支援などをキーワードに掲げています。[1] 仕事を継続するためには、できなくなったことだけでなく、今できること、工夫すればできること、経験を活かせることに目を向けることが重要です。
復帰に向けた話し合いは一度で終わりません。復職後も業務量、疲労、通勤、職場環境を確認し、上司や人事・労務、支援機関と必要に応じて見直します。
職場復帰前に整理したい5つのこと
会社へ相談する前に、分かる範囲で次の項目をメモしておくと、話し合いが進めやすくなります。
| 確認項目 | 整理する内容 | 会社に相談する例 |
|---|---|---|
| 体調と働ける条件 | 疲れやすい時間帯、通院、休憩、避けたい負担 | 勤務時間や休憩の取り方を相談したい |
| 業務内容 | できる作業、負担が大きい作業、補助があれば可能な作業 | 業務の優先順位や担当範囲を整理したい |
| 通勤 | 通勤時間、経路、混雑、移動手段、天候の影響 | 始業時刻や通勤方法を相談したい |
| 職場環境・設備 | 座席、段差、照明、パソコン、電話、休憩場所など | 業務を行うために必要な環境を確認したい |
| 連絡・相談体制 | 困った時に相談する相手、共有してよい情報の範囲 | 定期面談や相談窓口を決めたい |
ここで大切なのは、診断名や治療の詳細を必要以上に説明することではありません。業務上どのような支障があり、どのような条件なら働きやすいかを中心に伝えます。例えば、「長時間の立ち作業が続くと体力が落ちるため、座って行える作業を組み合わせたい」「通勤ラッシュを避けた時間帯なら安全に通える」といった伝え方です。
元の仕事に戻る以外にもある選択肢
中途障害後は、以前の職務内容や勤務形態をそのまま続けることが難しい場合があります。その時に、退職か元の仕事への完全復帰かという二択にする必要はありません。業務の一部を調整する、担当を変える、職務を再設計する、段階的に勤務時間を増やすなどの方法を検討できる場合があります。
JEEDの事例では、疾病による中途障害後に、本人との相談を通じて営業職から内勤業務へ配置転換し、職場環境の整備、勤務時間の調整、通院への配慮、業務に必要な機器の導入などを組み合わせて職場復帰につなげています。[2] これは個別の事例であり、同じ対応がすべての職場で可能とは限りません。しかし、経験・強み・現時点でできる作業をもとに、新しい役割を検討する考え方は参考になります。
経験を活かせる業務、補助や設備があればできる作業、負担の大きい作業を時間帯・頻度・担当分担で調整できるかを整理します。短時間勤務、時差出勤、在宅勤務などを一定期間試して見直す方法もあります。
会社と話し合う時の進め方
職場復帰や仕事継続について相談する時は、直属の上司だけでなく、人事・労務、産業保健スタッフ、障害者雇用担当者など、必要な担当者と連携します。上司には業務の内容やチーム内の調整を、人事・労務には就業規則、勤務時間、休職・復職の手続を確認する、と役割を分けると進めやすくなります。
最初の相談では、仕事を継続したい希望、困る場面や避けたい負担、試したい対応を伝えます。復帰の時期、試す業務、勤務時間、担当者、次の確認日を自分用にメモしておくと、認識のずれを減らせます。
職場復帰後に見直したいポイント
復帰後は、通勤、業務量、休憩、設備、連絡方法に無理がないかを定期的に振り返ります。短時間勤務を増やす場合も、負担が大きく勤務時間や担当業務を見直す場合もあります。見直しは後退ではなく、安定して働き続けるための調整です。
上司の異動や部署変更があった時にも、必要な配慮が引き継がれるよう、本人の同意を得たうえで、業務上必要な情報を共有することが大切です。診断名や私生活を広く共有するのではなく、業務を行ううえでの注意点、連絡方法、相談先などに絞るとよいでしょう。
相談先と外部支援の活用
社内だけで調整が難しい時は、外部の支援を利用できる場合があります。地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、ハローワーク、就労支援機関などは、本人・会社双方からの相談に対応していることがあります。復職に必要な職務整理、職場環境、通勤、支援制度について、専門的な助言を得られる場合もあります。
また、治療や体調に関する判断は、主治医や産業保健スタッフなどの専門職に相談しましょう。仕事を続けたい気持ちがあっても、無理を重ねる必要はありません。本人の健康と安全を大切にしながら、社内外の支援を活用して働き方を整えることが重要です。
まとめ:経験と強みを活かし、段階的に仕事を続ける方法を探そう
中途障害後の仕事継続では、元の仕事に戻ることだけにこだわらず、今できること、工夫すればできること、経験を活かせることを整理することが大切です。業務内容、勤務時間、通勤、設備、相談体制を本人と会社で話し合い、試行と見直しを重ねていきましょう。
一人で結論を出す必要はありません。上司、人事・労務、主治医等の専門職、就労支援機関と連携しながら、健康と安全を大切にできる働き方を探していきましょう。
参考文献
- 障害者職業総合センター(NIVR)「採用後に障害者になった人の職場復帰ガイド」
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)「疾病により中途障害(左上下肢機能障害)をもった従業員の職場復帰への取組」

