就労に不安を感じている方、体調に波があって働くことが難しいと感じている方にとって、B型作業所は大きな選択肢のひとつです。この記事では、就労継続支援B型(通称:B型作業所)について、その仕組みから実際の利用方法まで、わかりやすく解説していきます。
1. B型作業所(就労継続支援B型)とは?
概要
就労継続支援B型は、障害者総合支援法に基づいて提供される福祉サービスのひとつです。正式には「就労継続支援B型事業所」と呼ばれ、障害のある方が地域で自立した生活を送るための支援制度として位置づけられています。
目的
一般企業での就労が難しい方が、雇用契約を結ばずに自分のペースで働ける場所を提供することが目的です。無理なく働く経験を積み、生活リズムを整えたり、社会との繋がりを持ったりすることができます。
対象者
B型作業所は、以下のような方を主な対象としています。
- 体調や精神的な理由で、週5日・フルタイムの勤務が困難な方
- 就労経験がない、またはブランクがあり、段階的に働く準備をしたい方
- 年齢や体力的な理由で、一般就労やA型事業所の利用が難しいと判断された方
- 50歳以上で、雇用による就労が困難な方(年齢要件は自治体によって異なる場合があります)
2. A型作業所との違いは?(比較表を提示)
就労継続支援には「A型」と「B型」があり、この2つは大きく異なります。最も重要な違いは雇用契約の有無です。
| 項目 | B型作業所 | A型作業所 |
|---|---|---|
| 雇用契約 | なし | あり |
| 報酬 | 工賃(給与ではない、非課税) | 給与(最低賃金が適用される) |
| 勤務時間・日数 | 非常に柔軟。短時間・短日数からスタート可能 | 原則として週20時間以上など、定められた勤務が必要 |
| 役割・位置づけ | 訓練やリハビリの側面が強い | 一般就労へのステップアップを目指す側面が強い |
| ノルマや責任 | 比較的軽い | 雇用契約に基づく責任がある |
ポイント
- B型:体調に合わせて無理なく働きたい方向け。収入よりも「働く習慣」や「社会参加」を重視。
- A型:ある程度安定して働ける方向け。最低賃金が保証され、一般就労を目指す人のステップとなる。
3. B型作業所のメリット・デメリット
🟢 メリット
👑 自分のペースで働ける
体調や気分に合わせて、勤務時間や出勤日数を柔軟に調整できます。「今週は体調が悪いから週2日だけ」「午前中だけ働く」といった働き方が可能です。
🤝 人間関係のプレッシャーが少ない
雇用契約がないため、厳しいノルマや過度な責任を求められることが少なく、精神的な負担が軽減されます。ゆったりとした雰囲気の中で作業できる環境が多いです。
📈 支援を受けながらスキルアップ
職員による生活面・就労面でのサポートを受けられます。作業スキルだけでなく、コミュニケーション能力や生活習慣の改善にも取り組めます。
💰 工賃が得られる
作業内容や時間に応じて工賃(非課税)が支払われます。金額は少なくても、働いた実感や達成感を得られることは大きなメリットです。
🔴 デメリット
📉 工賃が低い
最低賃金の適用がないため、工賃だけで生活費を賄うのは難しい場合がほとんどです。全国平均では月額1万5千円〜2万円程度が目安とされています(令和4年度の全国平均工賃は約16,507円)。
🛣️ 一般就労への移行サポートが薄い場合も
A型に比べると、一般就労を目指すための積極的な支援体制が整っていない作業所もあります。「とりあえず働く場所」としての位置づけが強い場合があるため、将来的に一般就労を目指す方は事前に確認が必要です。
4. どんな作業内容があるの?
B型作業所で行われる作業は多岐にわたります。代表的な作業内容をご紹介します。
📦 軽作業
- 箱折り、製品の袋詰め
- シール貼り、ラベル貼り
- 部品の組み立て
- 検品作業
💻 データ入力・Web関連
- データ入力業務
- 簡単なデザイン作業
- Webサイトの運営補助
- DM発送準備
☕ 生産活動
- パンやお菓子の製造・販売
- 農作業(野菜の栽培・出荷)
- 手工芸品の制作・販売
- カフェやレストランの運営補助
🧹 清掃・リサイクル
- 地域施設や企業の清掃作業
- リサイクル品の分別・加工
- 公園や道路の清掃
⚠️ 重要なポイント
作業所によって提供される仕事の内容は大きく異なります。自分に合った作業内容を見つけるためにも、複数の作業所を見学・体験することが非常に重要です。
5. 利用開始までの流れと費用
➡️ 利用開始の流れ
B型作業所を利用するには、以下のステップを踏む必要があります。
1. 📞 相談
まずは、お住まいの市区町村の障害福祉窓口、または相談支援事業所に相談します。自分の状況や希望を伝え、B型作業所の利用が適切かどうかを相談しましょう。
2. 🚶 見学・体験
気になる作業所を複数見学し、実際に体験利用してみます。雰囲気や作業内容、職員の対応などを確認し、自分に合った場所を選びましょう。
3. 📋 申請・調査
市区町村の窓口でサービス利用の申請を行います。その後、担当者による聞き取り調査(アセスメント)が行われ、利用の必要性が判断されます。
4. 💳 受給者証の交付
審査が通ると、自治体から「障害福祉サービス受給者証」が交付されます。この受給者証があれば、B型作業所を利用できます。
5. 🎉 利用開始
選んだ作業所と利用契約を結び、いよいよ利用開始です。最初は短時間・短日数から始め、徐々に慣れていくことができます。
💰 費用について
B型作業所の利用料は、原則として無料です。実際に、利用者の9割以上が自己負担なしで利用しています。
ただし、以下の費用は自己負担となる場合があります。
- 昼食代(1食300円〜500円程度)
- 作業中に使用する材料費
- 行事やイベントの参加費
- 交通費
費用については作業所によって異なるため、見学時に確認しておくと安心です。
6. まとめ:B型作業所はこんな方におすすめ
B型作業所は、以下のような方に特におすすめです。
✅ こんな方に向いています
- 就労経験がない、またはブランクがあり、自信を取り戻したい方
働く感覚を取り戻し、少しずつステップアップできます。 - 体調の波があり、週5日勤務は難しいが、社会との繋がりを持ちたい方
自分のペースで無理なく社会参加できます。 - まずはリハビリや訓練を優先し、時間をかけて働く習慣を身につけたい方
焦らず、自分に合ったペースで成長できる環境が整っています。
最後に
B型作業所は、一般就労が難しい方にとって、社会との繋がりを持ち、働く喜びを感じられる大切な場所です。工賃は決して高くありませんが、「働く習慣」や「自己肯定感」を育むことができます。
もし利用を検討されているなら、まずは気軽に相談窓口を訪ね、実際に作業所を見学してみることをおすすめします。あなたに合った場所がきっと見つかるはずです。

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