傷病手当金の受給と転職活動のタイミング

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「傷病手当金を受給しながら、転職活動を進めてもいいのか」

「いつから転職活動を始めるべきか」

「傷病手当金がなくなる前に、次の職場を決めたい」

「転職活動で傷病手当金が打ち切られるのではないか」

と、不安を抱える方は少なくありません。

傷病手当金は、療養期間中の生活を支える重要な制度ですが、受給期間には限りがあります。

転職活動のタイミングを誤ると、経済的にも精神的にも厳しい状況になりかねません。

本記事では、傷病手当金の基本、転職活動の適切なタイミング、注意点について整理します。

傷病手当金の基本

傷病手当金について理解しておきましょう。

傷病手当金は、健康保険の制度です。

病気やケガで働けない期間に、給与の約3分の2が支給される仕組みです。

支給を受けるための条件は、いくつかあります。

業務外の病気やケガで、療養のため労働できない状態であること。

連続する3日間を含み、4日以上仕事を休んでいること。

休業した期間に給与の支払いがないこと、または傷病手当金の額より少ないこと。

健康保険組合、または協会けんぽに加入していること。

国民健康保険には、原則として傷病手当金の制度はありません。

支給期間は、最長1年6か月です。

2022年の制度改正により、通算1年6か月となりました。

途中で復職して傷病手当金を中断しても、通算で1年6か月までの支給が可能です。

支給額は、おおよそ標準報酬月額の3分の2です。

月給30万円の方の場合、月額20万円程度が支給されます。

退職後も、一定の条件を満たせば、傷病手当金の継続受給が可能です。

退職前に被保険者期間が1年以上あり、退職時点で受給中である、または受給条件を満たしていることが、継続受給の条件です。

転職活動を始めるタイミング

傷病手当金受給中の転職活動のタイミングを整理します。

体調の安定が、最も重要な判断基準です。

主治医と相談し、症状が安定し、就労への準備ができる状態であることを確認します。

「明日からでも働ける」状態ではなく、「準備期間を経て働ける」状態が望ましいでしょう。

傷病手当金の残期間も、判断材料です。

受給期間が6か月以上残っている時期は、比較的余裕を持って活動できます。

残り3か月程度になると、焦りが生まれやすい時期です。

復職困難と分かった時点で、転職活動を始めることが、計画的な転職につながります。

主治医から「現在の職場での復職は難しい」「環境を変えた方が良い」などの意見があれば、転職活動を視野に入れます。

休職開始から半年程度で、復職か転職かの判断をする方が多いものです。

これより早すぎると体調が安定していない、遅すぎると傷病手当金の残期間が短くなるため、半年程度が一つの目安となります。

転職活動と傷病手当金の関係

転職活動が傷病手当金の支給に影響するかを整理します。

転職活動自体は、傷病手当金の支給を直接妨げる行為ではありません。

「働けない状態」の判定は、現在の業務に就くことができない状態を指します。

次の職場を探すことは、就労ではないため、原則として問題ありません。

ただし、いくつかの注意点があります。

過度に動き回る転職活動は、「働ける状態」と判断される可能性があります。

連日の面接、長時間の打ち合わせ、頻繁な企業訪問などは、健康保険組合の調査で疑問視される可能性があります。

主治医の意見書、診断書での「働けない状態」の証明と、転職活動の実態が矛盾しないようにします。

面接で「明日からでも働けます」「フルタイムで働きたい」と伝えることも、注意が必要です。

主治医と相談しながら、「療養期間中の準備的な活動」として、無理のないペースで進めることが安全です。

エージェントを通じた応募を活用することで、自分の動きを最小化できます。

オンライン面接の活用も、有効です。

退職してから転職活動を始める場合

退職してから、改めて転職活動を始める選択肢もあります。

退職後の傷病手当金の継続受給を活用します。

退職時点で受給条件を満たしていれば、最長1年6か月の通算期間内で、継続して傷病手当金を受給できます。

退職することで、心の整理がつきやすくなる場合があります。

現職への気兼ね、罪悪感などから解放され、本格的な療養と転職活動に専念できます。

ただし、退職後は社会保険の手続きが必要です。

健康保険は、任意継続、家族の扶養に入る、国民健康保険への加入のいずれかを選びます。

任意継続を選ぶ場合、退職前の健康保険組合に2か月以内に申請が必要です。

任意継続では、傷病手当金の継続受給が可能です。

退職後の生活設計を、慎重に立てます。

傷病手当金、雇用保険、障害年金、貯蓄などを組み合わせて、生活費を確保します。

在職中に転職活動を進める場合

在職中に転職活動を進める選択肢もあります。

経済的な安定が、最大のメリットです。

休職中の給与、または傷病手当金を受給しながら、転職活動を進められます。

転職先が決まらない不安が、軽減されます。

在職中の方が、面接で有利になる場合があります。

「現在も働いている人材」として、企業の評価が高くなる傾向があります。

ただし、在職中の転職活動は、現職との両立が課題です。

主治医と相談しながら、無理のないペースで進めます。

応募する企業数を絞る、面接の頻度を抑える、エージェントを通じて効率的に進めるなどの工夫が必要です。

退職のタイミングを、慎重に判断します。

次の職場が確定してから退職するのが、最も安全な進め方です。

経済的な備え

転職活動中の経済的な備えを整理します。

傷病手当金の他にも、複数の収入源を確認します。

障害年金、特別障害者手当、各種手当を、確実に受給します。

20歳前傷病による障害基礎年金、障害厚生年金など、自分が対象となる制度を確認します。

雇用保険を活用します。

退職後、ハローワークで失業給付の手続きを進めます。

ただし、傷病手当金との併給はできません。

傷病手当金が終了した後、または就労可能な状態になってから、雇用保険の手続きを進めます。

特定理由離職者として認定される可能性があります。

健康上の理由による退職は、給付制限の短縮、給付日数の延長などのメリットがあります。

自立支援医療制度、医療費控除、障害者控除、各種税制優遇を活用します。

生活困窮者自立支援制度、住居確保給付金などの公的支援も、必要に応じて活用します。

社会福祉協議会の貸付制度、生活福祉資金貸付制度なども、一時的な資金確保の手段です。

社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーに相談することで、自分の状況に合った経済設計を立てられます。

主治医との連携

主治医との連携を整理します。

転職を考えていることを、率直に伝えます。

「現在の職場での復職は難しい」「環境を変えた方が良い」「次の職場を探したい」など、状況を共有します。

主治医の医学的な意見を求めます。

転職活動を始めるタイミング、無理のないペース、就労可能な業務内容、必要な合理的配慮などについて、医学的な見解をもらいます。

傷病手当金の継続受給に必要な診断書、意見書を、定期的に作成してもらいます。

転職先が決まった時、新しい職場への意見書を作成してもらうこともあります。

主治医とエージェント、ジョブコーチ、職場の産業医などとの連携も、本人の同意のもと進めます。

主治医のサポートは、転職活動の精神的な支えとなります。

心のケアも忘れずに

転職活動は、心に大きな負担を与えます。

カウンセラー、心理士への相談を、活用します。

主治医とは別に、心のケアを専門にする方との対話が、心の整理に役立ちます。

家族、信頼できる人との対話も、大切な支えとなります。

当事者会、ピアサポートグループに参加することで、同じような経験を持つ仲間と出会えます。

自分を責めないことが、最も大切です。

休職、退職、転職は、自分の状況に応じた最善の選択です。

長期的な視点で、自分の人生を考えていきます。

利用できる支援機関

転職活動で活用できる支援機関を整理します。

ハローワークの障害者専門窓口、地域障害者職業センター、就労移行支援事業所、障害者就業生活支援センターなどの公的支援機関を活用します。

障害者専門の転職エージェントを活用します。

dodaチャレンジ、アットジーピー、サーナ、ランスタッドチャレンジド、LITALICOワークス、Manaby Worksなどに登録し、自分の状況を率直に伝えます。

「休職中で、転職を検討しています」「傷病手当金を受給しながら活動しています」と、状況を共有することで、適切な支援を受けられます。

社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー、税理士などの専門家にも相談できます。

法テラスを通じて、収入が一定以下の方は無料法律相談を受けられます。

まとめ

傷病手当金の受給中の転職活動は、体調の安定、傷病手当金の残期間、主治医の意見などを踏まえて、適切なタイミングで進めます。

休職開始から半年程度で、復職か転職かの判断をする方が多く、これより早すぎても遅すぎても課題があります。

転職活動自体は傷病手当金の支給を妨げませんが、過度に動き回る活動、面接での「すぐに働ける」発言などには注意が必要です。

退職してから転職活動を始める選択、在職中に進める選択、それぞれにメリットとデメリットがあります。

傷病手当金、障害年金、雇用保険、各種手当、自立支援医療、税制優遇などを組み合わせて、経済的な備えを整えます。

主治医との連携、カウンセラーへの相談、家族や信頼できる人との対話、当事者会への参加など、心のケアも大切にします。

dodaチャレンジ、アットジーピー、サーナ、ランスタッドチャレンジド、LITALICOワークス、Manaby Worksなどの障害者専門エージェント、ハローワーク、地域障害者職業センター、就労移行支援事業所、社会保険労務士などのサポートを活用しながら、自分のペースで進めていきましょう。

法テラスを利用すれば、収入が一定以下の方は無料法律相談を受けられます。

明るい未来は、必ずあなたの前に開かれています。

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