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家賃が払えなくなりそう、すでに滞納している、家を失う不安で眠れない、こんな状況に追い込まれている時、知っておきたい制度があります。
それが「住居確保給付金」です。
家賃を最長九か月間、自治体が直接大家さんに支払ってくれる、生活困窮者を支える強力な制度です。
しかし、「自分も対象になるのか分からない」「条件が複雑そう」「申請が難しそう」、こうした理由で活用されていないケースが多くあります。
実際には、住居確保給付金の条件はそれほど複雑ではなく、収入が減って家賃を払うのが難しい状況にある方の多くが対象になります。
夜職を辞めて収入が減った、メンタル不調で働けなくなった、コロナ禍以降の経済悪化で仕事が減った、こうした事情がある方も、要件を満たせば申請できます。
この記事では、住居確保給付金の条件、申請方法、必要書類、申請後の流れ、こうしたことを分かりやすくお伝えしていきます。
住居確保給付金とは
住居確保給付金は、生活困窮者自立支援法に基づく国の制度です。
二〇一五年に始まり、コロナ禍で大幅に拡充されて、現在も継続している制度です。
家賃を、自治体が直接大家さんや管理会社に支払ってくれる仕組みになっています。
つまり、自分の口座にお金が振り込まれるのではなく、家賃の心配なく住み続けられる形で支援されます。
支給期間は原則三か月で、状況が改善しない場合は再申請して最長九か月まで延長できます。
支給額は地域や世帯人数によって異なります。
東京都二十三区の単身者の場合、月五万三千七百円が上限です。
家賃がこれより安ければ実際の家賃額が支給され、これより高ければ上限額が支給されます。
地方都市では、単身者の上限額が三万円から四万円程度になることが多いです。
家族世帯の場合は、世帯人数に応じてさらに高い上限額が設定されています。
この制度の大きな特徴は、お金を借りる制度ではなく給付金であることです。
返済の義務はなく、支給された家賃を返す必要はありません。
経済的に困窮した方が、家を失わずに次のステップに進むための土台として設計された制度です。
申請できる主な条件
住居確保給付金を申請するための主な条件を、分かりやすく説明していきます。
一つ目の条件は、離職や廃業、または個人の責任によらない収入の減少があることです。
具体的には、過去二年以内に離職または廃業した方、現在の収入が離職前の状態に比べて大きく減っている方、こうした方が対象になります。
夜職を辞めて昼職に移った時の収入減少、シングルマザーの仕事減少、メンタル不調による休職や減収、こうした事情も対象になります。
「個人の責任によらない」という表現は、自己都合退職でも条件を満たすことが多いので、心配しすぎる必要はありません。
二つ目の条件は、世帯収入が一定基準以下であることです。
東京都二十三区の単身世帯の場合、月収が約十三万八千円以下であることが基準です。
これは家賃を含んだ基準で、家賃を払う前の収入で判断されます。
二人世帯では約十九万四千円、三人世帯では約二十四万一千円、こうした基準があります。
地方都市では、これより低い基準が設定されています。
詳細は住んでいる自治体の窓口で確認してください。
三つ目の条件は、世帯の預貯金額が一定額以下であることです。
東京都二十三区の単身世帯の場合、預貯金が五十万四千円以下であることが基準です。
二人世帯では七十八万円、三人世帯では百万円、こうした基準があります。
預貯金には、銀行口座の残高、定期預金、こうしたものが含まれます。
四つ目の条件は、求職活動を行うことです。
ハローワークに求職登録をする、月四回以上の職業相談を受ける、月二回以上の求人への応募または面接を受ける、こうした活動が求められます。
ただし、メンタル疾患などで働けない状態にある方は、この求職活動の要件が免除される場合があります。
医師の診断書があれば、求職活動の代わりに療養に専念することが認められます。
これらの条件をすべて満たす必要がありますが、思っているより多くの方が該当します。
自分が対象になるかの判断
自分が住居確保給付金の対象になるか分からない方は、以下のチェックポイントで確認してみてください。
過去二年以内に仕事を辞めた、または収入が大きく減った、これに該当する方は条件の一つ目をクリアしています。
夜職を辞めた、契約満了で派遣の仕事が終わった、コロナ禍以降に仕事が減った、こうした事情も対象です。
毎月の収入が、住んでいる地域の基準以下である、これに該当する方は条件の二つ目をクリアしています。
東京都二十三区なら月収十三万八千円以下、地方ならそれ以下の基準があります。
預貯金が五十万円程度以下である、これに該当する方は条件の三つ目をクリアしています。
借金やローンの返済で貯金がほとんどない方も、対象になります。
働く意思がある、または医師から療養が必要と診断されている、これに該当する方は条件の四つ目をクリアしています。
正社員じゃなくてもいい、パートでもいい、まずは応募から始めるのでもいい、こうした柔軟な姿勢で申請できます。
すべてのチェックポイントに当てはまる方は、住居確保給付金の対象になる可能性が高いです。
「自分には関係ない」と思い込まずに、まずは自治体の窓口で相談してみてください。
相談自体は無料で、申請するかどうかは相談後に判断できます。
申請の窓口と流れ
住居確保給付金の申請窓口は、各自治体の生活困窮者自立相談支援機関です。
「都道府県名 生活困窮 相談」または「市区町村名 自立相談支援」、こうしたキーワードで検索すれば最寄りの窓口が見つかります。
各市区町村の福祉課や生活福祉課でも、最寄りの窓口を案内してもらえます。
申請の流れは、以下のようになっています。
最初のステップは、窓口での相談です。
電話で予約を取るか、直接窓口に行って相談します。
相談員に「住居確保給付金を申請したい」と伝え、自分の状況を説明します。
相談員が条件に該当するかを確認し、申請手続きを案内してくれます。
二つ目のステップは、必要書類の準備です。
本人確認書類、収入を証明する書類、預貯金を証明する書類、賃貸借契約書、こうしたものを揃えます。
必要書類は自治体によって若干異なるので、窓口で確認した上で準備します。
三つ目のステップは、ハローワークでの求職登録です。
働ける状態にある方は、ハローワークで求職登録をして、求職活動を始めます。
医師の診断書がある方は、ハローワークでの登録が免除される場合もあります。
四つ目のステップは、申請書の提出です。
すべての書類が揃ったら、申請書と一緒に窓口に提出します。
五つ目のステップは、支給決定の通知を待つことです。
申請から決定までは、通常二週間から一か月程度かかります。
決定が下りれば、自治体から大家さんや管理会社に直接家賃が支払われます。
六つ目のステップは、求職活動の継続と定期的な報告です。
支給期間中は、月に数回ハローワークに通い、月一回程度自治体に活動状況を報告します。
これらのステップを踏んで、住居確保給付金を受給できます。
必要書類の詳細
住居確保給付金の申請には、いくつかの書類が必要です。
具体的に何が必要か、整理しておきます。
本人確認書類として、運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証、こうしたもののいずれかを準備します。
収入を証明する書類として、給与明細、源泉徴収票、退職証明書、雇用保険受給資格者証、こうしたものを準備します。
直近三か月分の給与明細があると、現在の収入状況を証明できます。
退職した方は、退職証明書や離職票を準備します。
夜職や個人事業主だった方は、確定申告書のコピーや収入を証明できる書類を用意します。
預貯金を証明する書類として、すべての銀行口座の通帳のコピーが必要です。
定期預金や証券口座があれば、それらの残高証明も用意します。
賃貸借契約書のコピーも必要です。
契約書には、家賃額、契約期間、大家さんや管理会社の連絡先、こうした情報が記載されています。
紛失している場合は、管理会社に再発行を依頼するか、契約書を借りてコピーします。
求職活動を始めることを示す書類として、ハローワークでの求職登録証が必要です。
医師の診断書がある場合は、それも提出します。
世帯員全員の住民票も必要になります。
世帯収入を確認するため、家族と同居している方は全員分の収入証明が必要です。
これらの書類を揃えるのが大変だと感じる方は、相談員に相談すれば一緒に準備を進めてくれます。
書類の不足分は、後から追加で提出することもできるので、まずは相談から始めてください。
注意したいポイント
住居確保給付金を申請する時に、いくつか注意したいポイントがあります。
一つ目は、申請のタイミングです。
家賃を滞納してから申請するのではなく、滞納する前に申請するのが理想的です。
ただし、すでに滞納している方も申請できるので、諦めないでください。
二つ目は、求職活動の継続です。
支給期間中は、月四回以上のハローワーク相談、月二回以上の求人への応募、こうした活動を継続する必要があります。
これを怠ると支給が打ち切られる可能性があります。
メンタル疾患で働けない方は、医師の診断書があれば求職活動の要件が緩和されます。
三つ目は、収入の変動の報告です。
支給期間中に収入が増えたり減ったりした場合、自治体に報告する必要があります。
収入が基準を超えた場合は支給が止まりますが、減った場合は支給期間の延長や追加支援を相談できます。
四つ目は、支給期間の延長です。
最初の支給期間は三か月ですが、状況が改善しない場合は三か月単位で延長申請ができ、最長九か月まで支給されます。
延長申請は、再度書類を提出して審査を受ける必要があります。
五つ目は、引っ越しの場合の扱いです。
家賃が住宅扶助の上限を超える場合、より家賃の安い物件に引っ越すことが推奨されることがあります。
引っ越しに関する相談は、相談員と一緒に進めていきます。
他の制度との併用
住居確保給付金は、他の支援制度と併用できることが多いです。
社会福祉協議会の緊急小口資金は、当面の生活費を最大十万円まで無利子で借りられる制度です。
家賃以外の生活費が足りない場合、この資金を借りて当面をしのぐことができます。
総合支援資金という別の制度もあり、生活再建のための資金を分割で借りられます。
ハローワークの職業訓練を受けながら月十万円程度の訓練給付金を受け取れる求職者支援制度も併用できます。
新しいスキルを身につけながら生活費を確保する選択肢として活用できます。
メンタル疾患で働けない方は、自立支援医療制度で通院費の自己負担を一割程度に軽減できます。
長期的に働けない場合は、障害年金や傷病手当金、こうした制度の対象になる可能性もあります。
最終的に住居確保給付金で対応できない場合、生活保護の申請を検討します。
生活保護を受給すれば、家賃が住宅扶助として支給され、生活費、医療費、こうしたものもすべて支援されます。
これらの制度を組み合わせて活用することで、経済的な不安から抜け出す道が広がります。
どの制度をどう活用するかは、相談員と一緒に整理していけば最適な組み合わせが見つかります。
申請が不安な時のサポート
「窓口に行くのが緊張する」「うまく説明できない」「断られたらどうしよう」、こうした不安がある方は、支援団体に同行を依頼することをおすすめします。
つくろい東京ファンドは、首都圏を中心に住居を失った方や生活困窮者の支援を行っており、住居確保給付金を含む各種支援制度の申請に同行してくれます。
NPO法人もやいは、長年生活困窮者支援を行っている団体で、女性専用の相談窓口も設けています。
生活保護問題対策全国会議は、生活保護に関する問題を専門に扱う団体で、住居確保給付金の相談にも対応しています。
夜職経験者向けの支援団体ぱっぷす、BONDプロジェクト、Colaboも、女性特有の事情に対応した相談に乗ってくれます。
これらの団体に事前に連絡して、同行を依頼することができます。
電話、LINE、メールで「住居確保給付金の申請に同行してほしい」と伝えれば、対応してもらえます。
支援団体のスタッフが同行することで、いくつかのメリットがあります。
不当な対応を防げることが、最大のメリットです。
専門知識を持つスタッフが同席することで、自分の権利を主張しやすくなります。
不安や緊張で言葉が出ない時に、代わりに状況を説明してもらえます。
メンタル面で疲弊している方ほど、同行支援を活用する価値があります。
申請後の生活と注意点
住居確保給付金の支給が決定した後の生活について、知っておきたいポイントがあります。
支給期間中は、家賃の心配なく生活できますが、いくつかのルールがあります。
求職活動の報告は、月一回程度自治体に提出する必要があります。
ハローワークでの相談記録、求人への応募記録、こうしたものをまとめて報告します。
支給期間が終わるまでに、安定した収入を得られる仕事を見つけることが目標になります。
しかし、すぐに見つからなくても焦る必要はありません。
支給期間中に職業訓練を受けてスキルアップする、自分のペースで体調を整える、こうした使い方も認められています。
支給期間が終わっても安定した仕事が見つからない場合、生活保護に切り替えることも検討します。
相談員と一緒に、次のステップを考えていけば大丈夫です。
家賃の支払い遅延がないように注意しましょう。
自治体から大家さんに直接支払われるので、自分が遅延することは基本的にありませんが、支給額を超える家賃の差額分は自分で払う必要があります。
家計管理が大切になります。
支給される家賃以外の生活費を、限られた収入の中でやりくりする必要があります。
家計簿アプリを使う、固定費を見直す、こうした工夫で生活を安定させていきましょう。
心と体のケアも忘れずに
家賃の不安が和らいでも、これまでの心労が一気に出てくることがあります。
支給が決まった安心感の後で、疲れがどっと出る方も多いものです。
メンタル面で疲弊している方は、心療内科や精神科の受診を検討してください。
通院費が心配な方は、自立支援医療制度を使えば医療費の自己負担を一割程度に軽減できます。
各自治体の精神保健福祉センターでは、無料で相談を受けられます。
夜中に強い苦しさを感じる時は、よりそいホットライン、いのちの電話、こうした二十四時間対応の電話相談窓口に連絡してください。
体の健康も大切です。
栄養バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、こうした基本的な健康管理を意識してください。
支給期間中は、心と体を回復させる時間として活用することも重要です。
まとめ
住居確保給付金は、家賃を最長九か月間支給してくれる強力な制度で、家を失う危機から救ってくれます。
東京都二十三区の単身者なら月五万三千七百円が上限で、地方都市でも月三万円から四万円程度の支給があります。
主な条件は、離職や廃業から二年以内、または個人の責任によらない収入減少があること、世帯収入と預貯金が一定基準以下であること、求職活動を行うこと、こうしたものです。
メンタル疾患などで働けない状態にある方は、医師の診断書があれば求職活動の要件が免除される場合があります。
申請窓口は、各自治体の生活困窮者自立相談支援機関です。
必要書類として、本人確認書類、収入証明、預貯金の通帳のコピー、賃貸借契約書、ハローワークの求職登録、こうしたものを準備します。
申請から支給決定までは通常二週間から一か月程度かかり、決定後は自治体から大家さんに直接家賃が支払われます。
社会福祉協議会の緊急小口資金、職業訓練給付金、自立支援医療制度、生活保護、こうした他の制度と併用することで、より包括的な支援を受けられます。
申請が不安な方は、つくろい東京ファンド、NPO法人もやい、生活保護問題対策全国会議、ぱっぷす、BONDプロジェクト、Colaboといった支援団体に同行を依頼できます。
これらの団体は無料でサポートを提供しています。
支給期間中は、求職活動を継続し、月一回程度の活動報告をする必要があります。
しかし、支給期間中にスキルアップしたり、心身の回復に専念したりすることも認められています。
「自分は対象になるか分からない」「申請が難しそう」、こうした思い込みで諦めずに、まずは相談から始めてください。
電話一本、相談一回から、家賃の不安から解放される道が開けます。
これまで一人で抱えてきた苦しさを、ここからは制度と支援者と一緒に解決していってください。
「自分なんかが助けを求めていいのか」「迷惑をかけたくない」、こうした気持ちは捨ててください。
住居確保給付金は、まさにあなたのような状況の方のために用意されている制度です。
その先には、家賃の不安に追われない穏やかな日々が待っています。
あなたの未来は、今日からの選択で必ず変えていけるのですから。
なお、もし今、精神的に追い詰められて死にたいといった気持ちが強く湧いている場合は、よりそいホットラインの「0120279338」やいのちの電話などの二十四時間対応の窓口に、どうか一度連絡してみてください。
あなたが今この瞬間を生き延びてくれることを、心から願っています。
