障がい者転職を検討中の方必読!
絶対に読むべき必読記事
朝、目を覚ますと体が鉛のように重く、起き上がることすらできない。
仕事に行こうとすると涙が止まらなくなる、職場に向かう電車で過呼吸を起こす、会社のメールを開くだけで動悸がする。
頭では働かなければいけないと分かっているのに、心と体が言うことを聞かない。
メンタルが壊れて働けない状態に追い込まれている方は、決して怠けているわけでも、甘えているわけでもありません。
それは心が限界を超えて発しているSOSであり、適切なケアと支援を受けるべき正当な理由です。
しかし、働けない自分を責め続けたり、生活費の不安で追い詰められたりして、さらに状態を悪化させてしまう方が後を絶ちません。
この記事では、メンタルが壊れて働けない状況にある方が、生きていくための支援制度と心の整え方、そして再起への道のりについてお伝えしていきます。
メンタルが壊れて働けない状態とは
働けない状態にも、様々な段階や種類があります。
朝起き上がれない、食事が喉を通らない、眠れない、こうした基本的な生活機能が損なわれているレベルでは、当然働くことなどできません。
職場に行こうとすると体が拒否反応を示す、会社のことを考えると涙が出る、上司や同僚の顔を思い出すだけで動悸がする、こうした症状が出ている場合も、無理に出勤すれば取り返しのつかないダメージを受けます。
うつ病、適応障害、不安障害、パニック障害、複雑性PTSDといった精神疾患が背景にあることも多く、これらは医学的に治療が必要な病気です。
職場でのハラスメント、過重労働、人間関係のトラブル、家庭での問題、過去のトラウマ、こうした要因が積み重なってメンタルが崩壊するケースが大半です。
働けないという事実を受け入れることは、最初は非常に苦しいものです。
しかし、限界を超えて働き続ければ、回復までに数年単位の時間がかかったり、完全に元に戻れない後遺症を抱えたりするリスクがあります。
体と心が休めと訴えているなら、それに従うことが結果的に最短の回復ルートになります。
まずは医療機関にかかる
メンタルが壊れて働けない状態にある方が最初にすべきことは、心療内科や精神科を受診することです。
ストレスが原因で胃潰瘍などの体の病気にかかっている方は心療内科、それ以外は精神科が良いでしょう。
もちろん、どちらを受診しても医師が適した方を紹介してくれます。
できれば精神科がお勧めです。
医療機関にかかることへの心理的なハードルが高い方も多いですが、自分の状態を医学的に診断してもらうことが、その後のすべての支援につながる土台となります。
医療機関にかかることは自分がだめだと認めることではありません。
自分に必要な手当てをするためです。
うつ病や適応障害といった診断が出れば、薬による治療やカウンセリングを受けられるだけでなく、傷病手当金、自立支援医療、障害年金、休職や退職時の労働環境調整など、様々な制度の利用が可能になります。
医師が継続的な通院が必要と認めた場合は自立支援医療制度を利用できます。
精神科や心療内科の通院費の自己負担を一割程度に軽減できます。
申請は通院している病院で診断書をもらい、役所で申請します。
診断書料がかかります。これは自費で、病院により費用が異なり、院内に掲示してあります。
医療機関選びに迷う場合は、各自治体の精神保健福祉センターに相談すれば、病院のリストをもらうことができます。
精神保健福祉センターは中立の立場なので、どの病院が良いということはお勧めできないことになっています。
初診の予約が取りにくい場合が多いです。初診は、早くても3週間から1か月後が多いです。
複数の病院に問い合わせて大丈夫です。
電話してみて、受付の印象で決めても大丈夫です。
オンライン診療に対応しているクリニックを探したりすることで、早めに受診できる場所が見つかります。
医師に相談する際は、いつから、どんな症状があるのか、生活や仕事にどんな支障が出ているのかを具体的に伝えてください。
特に生活に支障が出ているか、が大事なポイントです。
在職中の方が使える傷病手当金
会社員で雇用保険や健康保険に加入している方が働けなくなった場合、傷病手当金という制度を必ず確認してください。
これは、病気やケガで働けない期間に、健康保険から標準報酬月額の約3分の2が支給される制度です。
標準報酬月額は加入中の健康保険の保険料額表から導き出すこともできます。
報酬月額の欄の金額に当てはまるところを探します。
報酬月額には、基本給のほか、残業手当、通勤手当、住宅手当、家族手当などの各種諸手当、年4回以上の賞与、定期券、社宅などの現物支給などが含まれます。
詳しい計算式は、休業前12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 2/3 となっています。
傷病手当金に使う休業前12か月の標準報酬月額の平均は、会社の社会保険担当者に尋ねると教えてもらえることがあります。
額面の給与の半分くらいのイメージです。
支給期間は最長1年6カ月間で、メンタル疾患も対象に含まれます。
申請には医師の診断書が必要で、会社を通じて健康保険組合に申請する形が一般的です。
退職した後でも、一定の条件を満たせば継続して受け取れる場合があります。
標準報酬月額が20万円の方であれば、月30日と考えた場合、13万円程度が支給される計算になり、生活費の大きな支えになります。
会社に相談しづらい場合は、健康保険組合に直接問い合わせることもできます。
ただし、健康保険組合によっては、会社を通してください、というところもあるので注意してください。
会社が手続きに協力してくれない、書類を出してくれないといった問題があれば、労働基準監督署や、労働問題に詳しい弁護士に相談してください。
傷病手当金は、メンタル不調で休職した方の生活を守る重要な制度なので、利用できる権利を見過ごさないようにしましょう。
退職後の生活を支える制度
仕事を辞めざるを得なかった方や、辞めた後も働けない状態が続いている方には、別の支援制度が用意されています。
雇用保険に加入していた方は、失業手当を受給できます。
通常は自己都合退職の場合、受給開始まで2カ月以上の待機期間がありますが、メンタル疾患で働けない場合は、特定理由離職者として認定されることで待機期間が短縮されたり、受給期間が延長されたりします。
特定理由離職者の、「 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者」という定義に当てはまります。
受給期間の延長とは、受給を開始する時期を遅らせることです。受給できる日数が長くなるわけではありません。
就労が困難な状態であれば、雇用保険の受給期間延長手続きを取って、回復してから受給を開始することもできます。
メンタル疾患で長期的に働けない状態が続く場合は、障害年金の申請を検討してください。
うつ病、双極症、統合失調症、適応障害、PTSDなどで日常生活や就労に支障が出ている場合、障害年金を受給できる可能性があります。
障害年金は、初診日から1年6カ月経過した時点で申請できる制度で、認定されれば月数万円から十万円以上の年金を受け取れます。
初診時に加入していた年金が国民年金の場合は、障害基礎年金のみ、初診時に厚生年金に加入していた場合は障害基礎年金に加えて障害厚生年金も受給できます。
障害基礎年金は2級以上から、障害厚生年金は3級から支給されます。
障害基礎年金2級は、昭和31年4月1日以前生まれの方は844,900円、昭和31年4月2日以降生まれの方は847,300円)受給できます。
子どもがいれば、「子の加算(2人目まで1人につき243,800円、3人目以降は一人につき81,300円)」を付けられます。
既に障害基礎年金を受給中でも、途中で子が誕生した場合は子の加算の手続きをすることで受給できます。
障害厚生年金は1級から3級で受給可能で、報酬に比例した年金となっています。
最低保証額(昭和31年4月1日以前生まれの方は633,700円、昭和31年4月2日以降生まれの方は635,500円)があります。2級からは配偶者の加給年金(243,800円)があります。
申請には医師の診断書や病歴申立書など複雑な書類が必要なため、社会保険労務士のサポートを受けるとスムーズに進みます。
もちろん自分一人でも、診断基準を理解し、生活に支障が出ていると医師に説明できれば、一人での申請は可能です。
1回不支給と決定されても、3カ月以内なら同じ診断書で不服申し立てもできます。
診断書を書き直してもらって、再申請という方法もできます。再申請は何回でもできます。
支給が決定した場合も、途中で病状が悪化した場合、更新のタイミングでなくても、障害給付 額改定請求書と診断書を提出することにより、等級変更の申請ができます。
生活保護という最後のセーフティネット
働けず、傷病手当金や障害年金だけでは生活が成り立たない、頼れる親族もいない、こうした状況であれば生活保護の申請を検討してください。
生活保護は、メンタル疾患で働けない方を救済するための重要な制度です。
うつ病や統合失調症、適応障害、PTSDなどの診断書があれば、稼働能力がないと認められやすくなります。
生活保護を受けると、家賃と生活費が支給されるだけでなく、医療費が完全に無料になるため、心療内科や精神科への通院を経済的な不安なく続けられます。
家族に知られたくない事情がある方や、虐待やDVを受けてきた方は、扶養照会を断れる仕組みもあります。
申請をためらう方が多い制度ですが、憲法で保障された正当な権利であり、メンタル疾患で働けない方こそ利用すべき制度です。
申請が不安な方は、つくろい東京ファンドやNPO法人もやいといった支援団体に同行を依頼することで、安心して手続きを進められます。
申請窓口での水際作戦と呼ばれる不当な対応を防ぐためにも、支援団体や弁護士のサポートを受けることをおすすめします。
心と体を回復させる過ごし方
メンタルが壊れて働けない時期は、回復のための重要な時間です。
無理に何かを成し遂げようとせず、まずは心と体を休めることに専念してください。
毎日の生活で意識したいのは、最低限の生活リズムを保つことです。
無理のない範囲で朝の光を浴び、決まった時間に簡単な食事を摂り、夜は早めに横になる、これだけでも心の安定につながります。
これは自分を大切にすることです。
完璧にやろうとせず、できる日とできない日があって当然だと自分を許してあげてください。
外出する気力がない時期は、カーテンを開けて窓辺に座るだけでも構いません。
体力が戻ってきたら、近所を散歩する、軽いストレッチをする、こうした小さな活動から再開していきましょう。
SNSやニュースは見ない、または最小限に抑えることをおすすめします。
他人の活躍や社会の不安なニュースは、回復期の心には毒になります。
スマートフォンの通知を切り、刺激の少ない環境で過ごしてください。
回復に必要な時間は人それぞれで、数カ月で戻る方もいれば、数年かかる方もいます。
焦らず自分のペースで進むことが、結果的に最も早い回復につながります。
専門家とのつながりを持つ
メンタル疾患の回復には、医師だけでなく、複数の専門家とつながることが効果的です。
臨床心理士のカウンセリングを定期的に受けることで、自分の感情や思考のパターンを整理できます。
医療保険適用外のカウンセリングが多いですが、自治体によっては低額で受けられる相談窓口もあります。
精神保健福祉センターでは、無料で精神保健に関する相談ができ、必要に応じて専門機関を紹介してもらえます。
うつ病や不安障害といった疾患には、それぞれ自助グループが存在しています。
同じ経験を持つ仲間と話すことで、自分一人ではないと実感でき、回復への力をもらえます。
オンラインで参加できる自助グループも増えており、外出が難しい状態でも参加できます。
家族の理解を得られない、相談できる人がいないという方は、よりそいホットライン(0120-279-338)といった電話相談窓口を活用してください。
24時間対応している窓口もあり、匿名で話を聞いてもらえます。
よりそいホットラインは継続の相談はできず、単発の相談です。
少しずつ社会復帰を目指す
ある程度回復してきたら、ゆっくりと社会復帰を考え始める時期がやってきます。
ただし、いきなり以前と同じような働き方に戻ろうとするのは危険です。
メンタル疾患は再発しやすい性質があるため、回復の段階に応じた働き方の選択が必要です。
まずお勧めしたいのが、就労継続支援B型という福祉的就労の場です。
雇用契約を結ばず、自分の体調に合わせて週数日、数時間ずつ通える場所で、メンタル疾患を抱えながらでも安心して通えます。
工賃という形でわずかながら収入も得られ、社会との接点を取り戻すリハビリの場として最適です。
自治体によりますが、事業所経由で申請すると自治体から交通費を6カ月に1回支給されるところもあります。
体力と意欲が戻ってきたら、就労継続支援A型や就労移行支援を経て、一般就労を目指す道もあります。
就労継続支援A型は、雇用契約を結ぶため最低賃金が保障され、勤怠の評価があります。
ハローワークの専門援助部門(みどりの窓口)では、メンタル疾患を抱える方向けの就労支援を専門に行っており、自分の状態に合った仕事探しをサポートしてもらえます。
障害者手帳を取得すれば、障害者雇用枠での就職という選択肢も広がります。
精神障害者保健福祉手帳は、メンタル疾患で日常生活や社会生活に支障がある方が取得できる手帳で、障害者控除などの税金の減免や公共料金の割引、携帯電話の料金の割引、就職支援の優先利用といったメリットがあります。
まとめ
メンタルが壊れて働けない状態は、あなたが弱いからでも、甘えているからでもなく、心が限界を超えて発しているSOSです。
無理に働き続けようとせず、まずは医療機関で診断を受け、傷病手当金、自立支援医療、障害年金、生活保護といった支援制度を活用してください。
つくろい東京ファンドやもやい、精神保健福祉センター、よりそいホットラインといった相談窓口や支援団体は、あなたを支えるために存在しています。
回復には時間がかかりますが、焦らず自分のペースで進むことが何より大切です。
体力と気力が戻ってきたら、就労継続支援B型などの福祉的就労から少しずつ社会復帰を始められます。
メンタル疾患は治療と時間によって必ず回復へ向かう病気であり、人生がここで終わったわけではありません。
使える制度と専門家の手を最大限に借りながら、自分の心と体を最優先に守り抜いてください。
あなたの命と人生は、何よりもかけがえのない大切なものなのですから。
あなたは一人しかいません。他の誰とも替えがききません。
大丈夫です、医療技術もテクノロジーも日々進歩しているので、必ず未来は今より良くなります。
なお、もし今、死にたいといった気持ちが強い状態であれば、いのちの電話(0570-064-556)や、よりそいホットライン(0120-279-338)などの相談窓口に、どうか一度連絡してみてください。

