お子さんの将来を考え、B型施設を探している保護者の方へ
障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
初めての方は、基礎知識と不安解消をセットで押さえると安心です。
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「障害児がいると離婚率が高いと聞いた」「実際にどのくらい離婚しているのか」「なぜ離婚に至るのか」「うちも離婚しそう」「夫婦関係が限界」「離婚を考えている」「離婚したら生活できるのか」「子どもはどうなるのか」「離婚を避けたい」「どうすれば夫婦関係を維持できるのか」「離婚した人の話を聞きたい」。障害のある子を持つ親の多くが、離婚について不安や疑問を抱えています。
障害児家庭の離婚率は、一般家庭の約1.5~2倍と推定され、約50~60%に達すると言われています。
離婚の主な原因は、夫の無理解、育児方針の不一致、母親の疲弊、経済的困窮、セックスレス、将来への絶望、義理の両親の干渉、夫のモラハラ・DVなどです。
離婚を防ぐには、夫婦のコミュニケーション、夫の理解促進、レスパイトケア、夫婦カウンセリング、役割分担の明確化が重要です。離婚後の生活は、シングルマザーの支援、養育費、就労支援などを活用し、再建できます。
本記事では、離婚率のデータ、離婚の原因、離婚すべきケース、離婚を防ぐ方法、離婚後の生活、そして離婚経験者の声について詳しく解説します。
障害児家庭の離婚率
障害児家庭の離婚率について説明します。
一般家庭の離婚率
約30%
日本の一般家庭の離婚率は、約30%です(厚生労働省データ)。
3組に1組
結婚したカップルの約3組に1組が離婚します。
障害児家庭の離婚率
約50~60%(推定)
障害児家庭の離婚率は、正確な統計はありませんが、約50~60%と推定されています。
2組に1組
障害児家庭の約2組に1組が離婚していると言われています。
一般家庭の1.5~2倍
一般家庭の離婚率の約1.5~2倍です。
海外のデータ
アメリカ
アメリカの研究では、自閉症児の親の離婚率は約80%と報告されています(ただし、研究により差があります)。
なぜ統計がないのか
追跡調査が難しい
障害児家庭の離婚率について、日本では正確な統計がありません。
理由
- 追跡調査が難しい
- プライバシーの問題
- サンプル数が少ない
体感的には高い
親の会の実感
親の会などでは、「離婚した」「離婚を考えている」という声が非常に多く、体感的には離婚率が高いと感じられます。
離婚の原因
障害児家庭で離婚に至る原因を説明します。
1. 夫の無理解
最大の原因
夫が障害を理解せず、育児に協力しないことが、最大の原因です。
具体例
- 障害を認めない
- 「しつけの問題だ」
- 「お前の育て方が悪い」
- 育児を妻任せ
- 「俺は仕事で疲れている」
詳細
別記事「夫 理解してくれない 発達障害」参照
2. 育児方針の不一致
喧嘩の原因
夫は厳しくしつける、妻は配慮するなど、育児方針が不一致で喧嘩が絶えません。
具体例
- 夫:「叱らないと甘やかすだけだ」
- 妻:「叱っても理解できない」
- 療育に対する意見の相違
- 学校選び(通常学級 vs 特別支援学級)
3. 母親の疲弊・うつ病
妻が限界
24時間365日の育児、夫の無理解により、妻が疲弊し、うつ病になります。
影響
- 夫婦関係どころではない
- 夫への憎しみ
- 離婚を考える
4. 経済的困窮
お金の喧嘩
療育費、医療費、妻が働けないことによる収入減で、経済的に困窮し、喧嘩が増えます。
具体例
- 「お金がない」
- 「節約しろ」
- 「お前が働け」(妻は働けない)
5. セックスレス
夫婦の絆が薄れる
疲労、ストレスによりセックスレスになり、夫婦の絆が薄れます。
期間
1年以上セックスがない状態が続くと、夫婦関係が冷え切ります。
6. 会話がなくなる
孤独
疲労で会話する気力がなく、会話がなくなります。
内容
会話しても、子どもの話題、お金の話題だけで、楽しい会話がありません。
7. 将来への絶望
希望がない
「この子は将来どうなるのか」「いつまで続くのか」と、将来に絶望します。
影響
夫婦で支え合うどころか、お互いを責め合います。
8. 義理の両親の干渉
姑問題
義理の両親(特に姑)が、「障害なんてない」「しつけが悪い」と干渉し、夫が親の味方をします。
影響
妻は孤立し、夫への不信感が募ります。
9. 夫のモラハラ、DV
暴力
夫が妻にモラハラ、DVをします。
具体例
- 「お前のせいだ」
- 「使えない母親だ」
- 殴る、蹴る
- 無視
離婚の決定打
モラハラ、DVは離婚の決定打になります。
10. 夫の不倫
裏切り
夫が、妻が育児で大変な中、不倫をします。
理由
- 「妻が構ってくれない」
- 「癒しが欲しい」
許せない
妻は夫を許せず、離婚を決意します。
11. きょうだいへの影響
きょうだいを守る
障害児の育児により、きょうだいが犠牲になっていることに妻が気づき、「この環境から子どもを守るために離婚する」と決意します。
12. 夫自身の発達障害
コミュニケーション困難
夫自身に発達障害の傾向があり、共感性が低く、コミュニケーションが困難です。
影響
妻の苦しみを理解できず、夫婦関係が破綻します。
13. 社会的孤立
二人きり
友人が離れ、社会から孤立し、夫婦二人きりの閉鎖的な関係になります。
影響
お互いへの不満が爆発します。
14. 自分の人生を取り戻したい
妻の決意
「このまま一生、障害児の介護と夫の世話で終わりたくない」と、妻が自分の人生を取り戻すために離婚を決意します。
離婚すべきケース
離婚を真剣に検討すべきケースを説明します。
1. DV(身体的暴力)
命の危険
夫が妻や子どもに身体的暴力を振るう場合、すぐに離婚を検討します。
行動
- 警察に連絡(110)
- DV相談ナビ(0570-0-55210)
- シェルターに避難
- 弁護士に相談
2. モラハラ(精神的暴力)
心が壊れる
夫が妻に精神的暴力(モラハラ)をする場合、離婚を検討します。
具体例
- 人格否定
- 「お前のせいだ」
- 無視
- 経済的DV
影響
妻がうつ病になります。
3. 育児完全放棄
協力ゼロ
夫が育児に全く協力せず、完全放棄している場合。
4. 不倫
裏切り
夫が不倫をしている場合。
5. 子どもへの虐待
子どもを守る
夫が子どもを虐待している場合、すぐに離婚を検討します。
6. 妻のメンタルヘルスの崩壊
うつ病、自殺願望
夫の無理解により、妻がうつ病、自殺願望を持つに至った場合。
優先順位
妻の命が最優先です。
7. 夫婦関係が修復不可能
もう無理
夫婦カウンセリングなどを試みても、夫婦関係が修復不可能な場合。
8. 経済的に自立できる
離婚後の生活
経済的に自立できる見込みがある場合、離婚を検討しやすいです。
離婚を防ぐ方法
離婚を防ぐ方法を説明します。
1. 夫婦のコミュニケーション
最も重要
夫婦のコミュニケーションが、最も重要です。
方法
- 1日10分、子どもの話題以外で会話
- 定期的なデート(月1回)
- 感謝を伝える
- 不満は溜めず、冷静に伝える
2. 夫の理解を促進
医師から説明
医師から夫に、障害について説明してもらいます。
方法
- 診察に同行
- 本、動画を見せる
- 療育に同行
詳細
別記事「夫 理解してくれない 発達障害」参照
3. レスパイトケアの活用
二人の時間
レスパイトケアを利用し、夫婦二人の時間を作ります。
頻度
月1回以上
4. 夫婦カウンセリング
専門家の介入
定期的に夫婦カウンセリングを受けます。
効果
カウンセラーが、客観的にアドバイスしてくれます。
5. 役割分担の明確化
曖昧ではダメ
夫婦の役割分担を明確にします。
例
- 夫:週末の子どもの世話、送迎
- 妻:平日の育児、療育の調整
- 家事:外注
6. セックスレスの解消
大切
セックスレスを放置せず、解消に努めます。
方法
- レスパイトケアで余裕を作る
- スキンシップから始める
- 医師に相談(性機能障害など)
7. 経済的不安の軽減
お金の不安を減らす
経済的支援を最大限活用し、不安を減らします。
詳細
別記事「発達障害 補助金 いくら」参照
8. 第三者の介入
仲介役
夫婦だけでは解決できない場合、第三者(カウンセラー、夫の友人、両親など)に仲介してもらいます。
9. 夫に期待しすぎない
諦める部分
夫に期待しすぎず、「できること」だけを期待します。
理由
期待しすぎると、裏切られて傷つきます。
10. 自分の時間を作る
息抜き
妻自身が、自分の時間を作り、息抜きします。
理由
妻の心に余裕がないと、夫に優しくできません。
11. 夫を褒める
肯定的に
夫が少しでも協力したら、褒めます。
理由
褒められると、夫はやる気になります。
12. 義理の両親への対処
距離を置く
義理の両親が干渉する場合、距離を置きます。
方法
- 訪問頻度を減らす
- 夫に対応させる
離婚の手続き
離婚の手続きを簡単に説明します。
1. 協議離婚
話し合い
夫婦で話し合い、合意の上で離婚します。
離婚届
離婚届を提出します。
割合
離婚の約90%は協議離婚です。
2. 調停離婚
家庭裁判所
協議が成立しない場合、家庭裁判所に調停を申し立てます。
調停委員
調停委員が仲介します。
3. 裁判離婚
裁判
調停でも合意できない場合、裁判で離婚を求めます。
離婚の条件
話し合うこと
- 親権(ほとんどの場合、母親が取得)
- 養育費(子ども1人で月2万円~6万円程度)
- 面会交流
- 財産分与
- 慰謝料(DVなどの場合)
弁護士
相談
離婚を考える場合、弁護士に相談します。
法テラス
経済的に厳しい場合、法テラス(0570-078374)に相談します。
離婚後の生活
離婚後の生活について説明します。
1. シングルマザーの支援
児童扶養手当
金額(2024年度)
- 第1子:月約44,140円(全部支給)
- 第2子:月約10,420円加算
- 第3子以降:月約6,250円加算
所得制限
あり
ひとり親家庭医療費助成
医療費が無料または軽減
自治体により異なります。
特別児童扶養手当
障害児の手当
障害児の場合、特別児童扶養手当も受給できます。
- 1級:月約53,700円
- 2級:月約35,760円
併給可能
児童扶養手当と併給できます。
2. 養育費
夫から
夫から、養育費をもらいます。
金額
夫の収入により異なります。目安は、子ども1人で月2万円~6万円程度。
強制執行
養育費を払わない場合、強制執行できます。
3. 公営住宅
優先入居
ひとり親家庭は、公営住宅に優先的に入居できます。
4. 就労支援
ハローワーク
ハローワークで、就労支援を受けられます。
職業訓練
無料または低額で、職業訓練を受けられます。
5. 保育園の優先入園
入りやすい
ひとり親家庭は、保育園に入りやすいです。
6. 生活保護
最終手段
どうしても生活できない場合、生活保護を申請します。
7. 経済的シミュレーション
離婚後の収入(例:子ども1人、障害児)
- 児童扶養手当:月約44,140円
- 特別児童扶養手当2級:月約35,760円
- 養育費:月約30,000円
- パート収入:月約100,000円
合計:月約210,000円
支出
- 家賃:50,000円(公営住宅)
- 食費:40,000円
- 光熱費:15,000円
- 通信費:10,000円
- その他:50,000円
合計:月約165,000円
収支:+45,000円
ギリギリですが、生活できます。
離婚のメリット・デメリット
離婚のメリット・デメリットを説明します。
メリット
1. ストレスから解放
夫の無理解、モラハラから解放されます。
2. 精神的に楽
夫に気を使わなくて済み、精神的に楽になります。
3. 自分の人生を取り戻せる
自分の人生を取り戻せます。
4. 子どもにとって良い環境
DVやモラハラがある家庭より、離婚した方が子どもにとって良い環境です。
5. 実家に頼れる
実家に帰り、親のサポートを受けられます。
デメリット
1. 経済的困窮
収入が減り、経済的に厳しくなります。
2. 一人で抱え込む
育児を一人で抱え込むことになります。
3. 世間体
「離婚」という世間体を気にします。
4. 子どもへの影響
子どもが「父親がいない」ことを悲しむ可能性があります。
5. 孤独
一人で生きる孤独を感じます。
離婚経験者の声
離婚経験者の声を紹介します。
声1:離婚して良かった
Aさん(40代、母親)
「夫が障害を認めず、私を責め続けました。うつ病になり、限界でした。離婚して、夫のストレスから解放され、精神的に楽になりました。経済的には厳しいですが、実家の近くに住み、親のサポートを受けながら、なんとかやっています。子どもも、以前より落ち着きました」
声2:離婚しなければ良かった
Bさん(30代、母親)
「夫と喧嘩が絶えず、勢いで離婚しました。しかし、離婚後、経済的に厳しく、一人で育児を抱え込み、後悔しています。夫がいた方が、まだマシだったかもしれません」
声3:夫婦カウンセリングで関係改善
Cさん(40代、母親)
「離婚寸前でしたが、夫婦カウンセリングを受け、少しずつ夫が理解してくれるようになりました。完璧ではありませんが、離婚は避けられました」
よくある質問
Q1: 障害児家庭の離婚率は本当に高いのですか?
A: はい、一般家庭の約1.5~2倍、約50~60%と推定されています。
正確な統計はありませんが、体感的にも離婚率は高いと感じられます。
Q2: 離婚を考えています。どうすればいいですか?
A: まず夫婦カウンセリングを受け、弁護士に相談しましょう。
夫婦カウンセリングで修復を試み、それでも無理なら弁護士に相談します。
Q3: 離婚後、生活できますか?
A: シングルマザーの支援を活用すれば、生活できます。
児童扶養手当、特別児童扶養手当、養育費、就労支援などを活用すれば、ギリギリですが生活できます。
Q4: 離婚を防ぐには、何が一番重要ですか?
A: 夫婦のコミュニケーションと夫の理解促進です。
夫婦のコミュニケーションを保ち、夫の理解を促進することが最も重要です。
Q5: 夫がDVをします。すぐに離婚すべきですか?
A: はい、あなたと子どもの安全を守るため、すぐに離婚を検討してください。
警察(110)、DV相談ナビ(0570-0-55210)に連絡し、シェルターに避難してください。
Q6: 離婚したら、子どもはどうなりますか?
A: ほとんどの場合、母親が親権を取ります。
父親との面会交流は、話し合いで決めます。
Q7: 離婚しない方がいいですか?
A: DVやモラハラがある場合は離婚すべきですが、それ以外は修復を試みましょう。
夫婦カウンセリング、レスパイトケアなどで修復を試み、それでも無理なら離婚も選択肢です。
まとめ
障害児家庭の離婚率は、一般家庭の約1.5~2倍、約50~60%と推定されています。約2組に1組が離婚しており、離婚率は非常に高いです。
離婚の主な原因は、夫の無理解、育児方針の不一致、母親の疲弊・うつ病、経済的困窮、セックスレス、会話がなくなる、将来への絶望、義理の両親の干渉、夫のモラハラ・DV、夫の不倫、きょうだいへの影響、夫自身の発達障害、社会的孤立、自分の人生を取り戻したいなどです。
離婚を真剣に検討すべきケースは、DV、モラハラ、育児完全放棄、不倫、子どもへの虐待、妻のメンタルヘルスの崩壊、夫婦関係が修復不可能、経済的に自立できる場合です。
離婚を防ぐ方法は、夫婦のコミュニケーション、夫の理解促進、レスパイトケアの活用、夫婦カウンセリング、役割分担の明確化、セックスレスの解消、経済的不安の軽減、第三者の介入、夫に期待しすぎない、自分の時間を作る、夫を褒める、義理の両親への対処です。
離婚後の生活は、児童扶養手当、特別児童扶養手当、ひとり親家庭医療費助成、養育費、公営住宅、就労支援、保育園の優先入園、生活保護などの支援を活用し、ギリギリですが生活できます。
離婚のメリットは、ストレスから解放、精神的に楽、自分の人生を取り戻せる、子どもにとって良い環境、実家に頼れることです。デメリットは、経済的困窮、一人で抱え込む、世間体、子どもへの影響、孤独です。
一人で抱え込まず、夫婦カウンセラー、弁護士、相談支援事業所、親の会などに相談しましょう。離婚は最終手段です。まずは修復を試み、それでも無理なら離婚も選択肢です。あなたと子どもの命と心を守ることが最優先です。
主な相談窓口
夫婦カウンセラー
- 夫婦関係の改善
弁護士(法テラス)
- 0570-078374
- 離婚の相談
DV相談ナビ
- 0570-0-55210
相談支援事業所
- 育児の相談
親の会
- ピアサポート
一人で悩まず、必ず相談してください。離婚は人生の大きな決断です。専門家のサポートを受けながら、慎重に判断しましょう。

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