お子さんの将来を考え、B型施設を探している保護者の方へ
障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
初めての方は、基礎知識と不安解消をセットで押さえると安心です。
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「発達障害の子に習い事をさせたい」「どんな習い事が向いているのか」「集団で迷惑をかけないか不安」「すぐに辞めてしまうのでは」「先生に理解してもらえるか」「療育にもなる習い事は何か」「友達ができるきっかけになるか」「失敗経験を増やすだけにならないか」。発達障害のある子への習い事選びに、多くの親が悩んでいます。
発達障害の子にとって、習い事は成功体験、自己肯定感の向上、社会性の獲得、得意分野の発見など、多くのメリットをもたらします。しかし、選び方を間違えると、失敗体験を重ね、自信を失う原因にもなります。
重要なのは、子どもの興味・特性に合った習い事を選び、理解のある先生・環境を見つけることです。
本記事では、習い事のメリット・デメリット、障害別のおすすめ習い事、選び方のポイント、先生への伝え方、そして習い事を成功させるコツについて詳しく解説します。
習い事のメリット
発達障害の子が習い事をするメリットを説明します。
1. 成功体験・達成感
自信につながる
習い事で「できた!」という成功体験を積むことで、自信がつきます。
例
- ピアノで曲が弾けた
- 水泳で泳げるようになった
- サッカーでゴールを決めた
2. 自己肯定感の向上
自分を認める
成功体験の積み重ねにより、自己肯定感が高まります。
3. 得意分野の発見
才能を見つける
習い事を通じて、得意分野、才能を発見できます。
例
- 絵が得意→将来デザイナー
- プログラミングが得意→将来IT関係
4. 社会性の獲得
ルール、マナー
習い事を通じて、ルールやマナーを学びます。
学べること
- 順番を待つ
- 挨拶をする
- 先生の指示に従う
- 友達と協力する
5. 集中力の向上
じっくり取り組む
習い事で一つのことにじっくり取り組むことで、集中力が向上します。
6. 体力づくり
運動系の習い事
運動系の習い事は、体力づくりになります。
7. 余暇の楽しみ
趣味
習い事が、一生の趣味になることもあります。
8. 友達ができる
仲間
習い事で友達ができるきっかけになります。
9. 学校以外の居場所
サードプレイス
学校、家以外の居場所ができます。
10. 親のレスパイト
親の休息
習い事の間、親が休息できます。
習い事のデメリット・リスク
習い事のデメリット、リスクも理解しておきましょう。
1. 失敗体験を重ねる
逆効果
合わない習い事は、失敗体験を重ね、自信を失います。
2. ストレス
負担
無理な習い事は、ストレスになります。
3. トラブル
人間関係
友達や先生とのトラブルが起こることがあります。
4. 経済的負担
費用
月謝、道具代などの経済的負担があります。
5. 時間的負担
送迎
送迎などの時間的負担があります。
6. 親子関係の悪化
無理強い
無理に続けさせると、親子関係が悪化します。
7. 先生の無理解
理解されない
先生が発達障害を理解していないと、つらい思いをします。
8. 他の子への迷惑
集団活動
集団での習い事で、他の子に迷惑をかけることがあります。
9. 続かない
すぐ辞める
合わないと、すぐに辞めてしまいます。
10. 学校との両立
疲労
学校と習い事の両立で、疲労が溜まることがあります。
障害別のおすすめ習い事
障害の種類別に、おすすめの習い事を紹介します。
ADHD(注意欠如・多動症)
特性
- じっとしていられない
- 集中力が続かない
- 衝動的
おすすめの習い事
体を動かすもの
- 水泳
- サッカー
- 体操
- ダンス
- 武道(空手、柔道、剣道)
- トランポリン
- ボルダリング
メリット
- エネルギーを発散できる
- 体力がつく
- 集中力が高まる
個人競技がおすすめ
チームスポーツより、水泳、体操など個人競技の方が向いています。
武道の効果
武道は、礼儀、集中力、自己コントロールを学べます。
短時間のもの
長時間のレッスンは難しいので、30分~1時間程度がおすすめ。
ASD(自閉スペクトラム症)
特性
- 視覚優位
- こだわりが強い
- 感覚過敏
- コミュニケーションの困難
おすすめの習い事
視覚的・ルールが明確なもの
- ピアノ
- そろばん
- プログラミング
- 書道
- 囲碁・将棋
- レゴ教室
メリット
- ルールが明確で理解しやすい
- 視覚的にわかりやすい
- こだわりを活かせる
個人レッスンがおすすめ
集団より、個人レッスンの方が落ち着いて学べます。
興味のあるものを
電車、恐竜など、本人の興味を活かした習い事を探します。
感覚過敏への配慮
- ピアノ:音量調節できる電子ピアノ
- 水泳:プールの音が苦手な場合、避ける
LD(学習障害)
特性
- 読み書きが苦手
- 計算が苦手
おすすめの習い事
手を使うもの
- 工作教室
- 陶芸
- プログラミング
- 料理教室
運動系
- 水泳
- 体操
- ダンス
音楽系
- ピアノ
- ドラム
- ギター
メリット
- 学習以外で自信をつけられる
- 手先を使うことで、書字の訓練になる
全般
多くの発達障害児に向いている習い事
水泳
- 個人競技
- 体力がつく
- 感覚統合に良い
- 達成感がある(級が上がる)
音楽(ピアノ、ドラムなど)
- 脳の発達に良い
- 集中力が高まる
- 達成感がある
プログラミング
- 論理的思考が育つ
- 視覚的
- 一人で取り組める
- 将来の仕事につながる
武道
- 礼儀、集中力、自己コントロール
- 体力がつく
美術・工作
- 創造性を育む
- 自由に表現できる
- ストレス発散
選び方のポイント
習い事を選ぶときのポイントを説明します。
1. 子どもの興味を最優先
本人が好きなこと
親が良いと思うものではなく、子どもが興味を持っていることを選びます。
確認方法
- 「何をやってみたい?」と聞く
- 体験教室に参加してみる
2. 個人レッスンか集団か
特性に合わせる
- ASD、感覚過敏:個人レッスンがおすすめ
- 社会性を育みたい:小集団(3~5人)
- 大人数は避ける:大人数の集団は、ストレスが大きい
3. 先生の理解
最も重要
先生が発達障害を理解しているかが、最も重要です。
確認方法
- 見学時に、発達障害があることを伝え、反応を見る
- 「発達障害のお子さんも受け入れています」と明記されているか
4. 個別指導・少人数
手厚い指導
個別指導、少人数制の方が、手厚い指導を受けられます。
5. 通いやすさ
負担を減らす
自宅から近い、送迎が楽など、通いやすさも重要です。
6. 月謝
無理のない金額
無理のない月謝の習い事を選びます。
7. 体験教室に参加
必ず体験
入会前に、必ず体験教室に参加します。
確認ポイント
- 子どもが楽しめるか
- 先生の対応
- 教室の雰囲気
8. 柔軟性
休みやすいか
体調不良、パニックなどで休みやすいか確認します。
9. 短時間から
無理なく
最初は、短時間のレッスンから始めます。
10. 目標を低く
ハードルを下げる
「プロになる」ではなく、「楽しむ」「続ける」など、目標を低く設定します。
先生への伝え方
習い事の先生に、発達障害のことをどう伝えるか説明します。
1. 最初に伝える
隠さない
入会時、または体験時に、発達障害があることを伝えます。
理由
後から伝えると、先生が戸惑います。
2. 具体的に伝える
特性と配慮
「発達障害があります」だけでなく、具体的な特性と配慮を伝えます。
例 「うちの子は、ADHDで、じっとしていることが難しいです。こまめに休憩を入れていただけると助かります」
3. できることも伝える
ポジティブに
困りごとだけでなく、できることも伝えます。
例 「視覚的に示していただければ、理解できます」
4. 文書で伝える
記録に残る
口頭だけでなく、文書でも伝えます。
テンプレート
別記事「学校 配慮 お願い 方法」のテンプレートを参考にしてください。
5. 感謝を伝える
協力的に
「ご理解いただき、ありがとうございます」と感謝を伝えます。
6. 定期的にコミュニケーション
連携
定期的に、先生とコミュニケーションを取ります。
7. 困ったことがあれば相談
早めに
困ったことがあれば、早めに相談します。
習い事を成功させるコツ
習い事を成功させるコツを説明します。
1. 無理強いしない
楽しく
嫌がる日は、無理強いしません。
2. 褒める
たくさん褒める
小さなことでも、たくさん褒めます。
3. 目標を低く
完璧を求めない
上手になることより、楽しむこと、続けることを目標にします。
4. 他の子と比較しない
その子なりのペース
他の子と比較せず、その子なりのペースを大切にします。
5. 見学に行く
応援
時々見学に行き、応援します。
6. 家でも練習
定着
家でも軽く練習することで、定着します。
ただし
無理強いはしない。
7. 休憩を入れる
疲れない
長時間のレッスンは疲れるので、休憩を入れてもらいます。
8. 友達ができるようサポート
きっかけ
友達ができるよう、親がきっかけを作ります。
例
- 他の親子と挨拶
- 一緒に帰る
9. 先生とコミュニケーション
連携
定期的に先生とコミュニケーションを取ります。
10. 辞め時を見極める
無理に続けない
どうしても合わない場合、辞めることも選択肢です。
辞め時のサイン
- 毎回嫌がる
- パニックを起こす
- 自己肯定感が下がっている
辞めることは失敗ではない
辞めることは、失敗ではありません。合うものを探す過程です。
発達障害専門の習い事教室
発達障害専門の習い事教室もあります。
メリット
理解がある
- 先生が発達障害を理解している
- 同じような子どもたちが集まる
- 個別対応
デメリット
少ない
- 数が少ない
- 都市部に集中
- 月謝が高いことがある
探し方
インターネット検索
「発達障害 習い事 ○○市」で検索
療育施設に聞く
療育施設に、発達障害専門の習い事教室を紹介してもらいます。
親の会で情報交換
親の会で、他の親に聞きます。
オンライン習い事
オンラインの習い事も選択肢です。
メリット
通わなくていい
- 送迎不要
- 自宅で落ち着いて受けられる
- 感覚過敏でも大丈夫
個別指導が多い
オンラインは、個別指導が多いです。
デメリット
画面越し
- 臨場感がない
- 集中しにくい
おすすめのオンライン習い事
- プログラミング
- ピアノ
- そろばん
- 英会話
- 絵画
よくある質問
Q1: どんな習い事がおすすめですか?
A: 子どもの興味と特性に合ったものを選びましょう。
ADHDは体を動かすもの、ASDは視覚的・ルールが明確なもの、LDは手を使うものがおすすめです。ただし、最も重要なのは子どもの興味です。
Q2: 集団で迷惑をかけないか心配です。
A: 個人レッスン、少人数制を選びましょう。
個人レッスン、少人数制であれば、迷惑をかける心配が減ります。発達障害専門の教室もあります。
Q3: すぐに辞めてしまうのでは?
A: 無理に続けさせず、合うものを探しましょう。
合わなければ辞めて、別のものを試すのは悪いことではありません。合うものが見つかるまで、探しましょう。
Q4: 先生に発達障害のことを伝えるべきですか?
A: はい、最初に伝えましょう。
隠さず、最初に伝えることで、先生が配慮してくれます。具体的な特性と配慮事項を文書で渡します。
Q5: いくつ習い事をさせていいですか?
A: 子どもの負担にならない程度に。
1つから始めて、余裕があれば増やします。多すぎると、ストレスになります。
Q6: 療育と習い事、どちらを優先すべきですか?
A: 両方できれば良いですが、療育を優先しましょう。
幼少期は、療育を優先します。余裕があれば、習い事も取り入れます。
Q7: 月謝が高くて続けられません。
A: 公民館、自治体のプログラムを探しましょう。
公民館や自治体のプログラムは、低価格で習い事ができます。オンラインも比較的安価です。
まとめ
発達障害の子が習い事をするメリットは、成功体験・達成感、自己肯定感の向上、得意分野の発見、社会性の獲得、集中力の向上、体力づくり、余暇の楽しみ、友達ができる、学校以外の居場所、親のレスパイトです。
デメリット・リスクは、失敗体験を重ねる、ストレス、トラブル、経済的・時間的負担、親子関係の悪化、先生の無理解、他の子への迷惑、続かない、学校との両立の難しさです。
障害別では、ADHDは水泳・サッカー・武道など体を動かすもの、ASDはピアノ・そろばん・プログラミング・書道など視覚的・ルールが明確なもの、LDは工作・陶芸・プログラミング・料理など手を使うものがおすすめです。
選び方のポイントは、子どもの興味を最優先、個人レッスンか集団か、先生の理解、個別指導・少人数、通いやすさ、月謝、体験教室に参加、柔軟性、短時間から、目標を低くです。
先生への伝え方は、最初に伝える、具体的に伝える、できることも伝える、文書で伝える、感謝を伝える、定期的にコミュニケーション、困ったことがあれば相談です。
習い事を成功させるコツは、無理強いしない、褒める、目標を低く、他の子と比較しない、見学に行く、家でも練習、休憩を入れる、友達ができるようサポート、先生とコミュニケーション、辞め時を見極めることです。
一人で抱え込まず、作業療法士、療育施設のスタッフ、相談支援専門員などに相談しながら、その子に合った習い事を見つけましょう。習い事は、子どもの成長と自信につながる大切な経験です。楽しむことを最優先に、無理なく続けましょう。
主な相談窓口
作業療法士(OT)
- 発達に適した習い事のアドバイス
療育施設
- 習い事の紹介
相談支援事業所
- 発達に関する相談
親の会
- 他の親からの情報
一人で悩まず、専門家や他の親に相談しながら、子どもが楽しめる習い事を見つけましょう。習い事を通じて、子どもの可能性を広げましょう。

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