お子さんの将来を考え、B型施設を探している保護者の方へ
障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
初めての方は、基礎知識と不安解消をセットで押さえると安心です。
まず読むべき基礎知識5記事
施設選びでつまずきやすいポイント5記事
グループホームを見学する際に何を確認すればいいのか、どこを見ればいいのか、どんな質問をすればいいのかなど、見学時のチェックポイントについて知りたい方に向けて、具体的な確認事項、注意点、判断基準などを詳しく解説します。見学での確認が入居後の満足度を左右します。
見学前の準備
見学前の準備について説明します。
複数のホームを見学することです。最低でも3〜5か所は見学します。比較することで、それぞれの特徴や違いが分かります。1か所だけでは判断できません。
事前に電話やメールで予約することです。突然訪問するのではなく、必ず予約します。日時を調整し、じっくり見学できる時間を確保してもらいます。
見学の目的を明確にすることです。本人の体験入居を考えているのか、親が下見をしているのか、すぐに入居したいのか、将来のための情報収集なのかを明確にします。
質問リストを準備することです。聞きたいことをメモしておきます。その場では忘れてしまうことがあります。
本人と一緒に見学することです。可能な限り、本人と一緒に見学します。本人が実際に生活する場所なので、本人の意見が最も重要です。
相談支援専門員と一緒に行くことです。専門家の視点でチェックしてもらえます。質問もしやすくなります。
ホームのパンフレットやウェブサイトを事前に確認することです。基本的な情報費用、定員、支援内容などを事前に確認しておきます。見学時は、より詳しい情報を得ます。
見学に適した時間帯を選ぶことです。入居者が活動している時間帯日中、夕食時などに見学すると、実際の雰囲気が分かります。
メモやカメラを持参することです。後で比較検討するため、メモを取ります。写真撮影の許可を得て、建物や部屋の写真を撮ることも有効です。
建物・設備のチェックポイント
建物・設備のチェックポイントについて説明します。
建物全体の清潔さです。玄関、廊下、リビング、トイレ、浴室などが清潔に保たれているか確認します。汚れている、悪臭がする場合は要注意です。管理が行き届いていない可能性があります。
建物の古さと状態です。築年数が古くても、適切にメンテナンスされていれば問題ありません。壁のひび割れ、雨漏り、床のきしみなど、建物の劣化をチェックします。
バリアフリーの状態です。車椅子で移動できるか、段差はないか、手すりはあるか、エレベーターはあるかなどを確認します。本人の身体状況に合っているか判断します。
個室の広さと設備です。ベッド、机、クローゼットなどが十分に置けるか、窓があり採光や換気は十分か、エアコンはあるか、鍵はかけられるかなどを確認します。6畳以上あれば快適です。
トイレの数と清潔さです。入居者数に対してトイレの数が十分か、洋式か和式か、清潔に保たれているかを確認します。個室にトイレがあるか、共用かも確認します。
浴室の設備です。浴槽の深さ、手すりの有無、シャワーチェアの有無、脱衣所の広さなどを確認します。個別に入浴できるか、時間制限はあるかも聞きます。
キッチンの設備です。共用キッチンがあるか、調理器具は揃っているか、冷蔵庫は個別か共用かを確認します。自炊を考えている場合、特に重要です。
リビングやダイニングの雰囲気です。入居者が集まる共用スペースが快適か、テレビやソファはあるか、明るく開放的かを確認します。
洗濯設備です。洗濯機は共用か個別か、乾燥機はあるか、干すスペースはあるかを確認します。共用の場合、使用ルールを聞きます。
防災設備です。火災報知器、スプリンクラー、消火器、避難経路などが整備されているか確認します。防災訓練は行われているかも聞きます。
周辺環境です。スーパーやコンビニは近いか、病院は近いか、公共交通機関のアクセスは良いか、静かな環境か騒音はないかなどを確認します。
駐車場や駐輪場です。家族が訪問する際の駐車場はあるか、自転車置き場はあるかを確認します。
入居者の様子のチェックポイント
入居者の様子のチェックポイントについて説明します。
入居者の表情です。最も重要なポイントです。笑顔があるか、リラックスしているか、楽しそうか、生き生きしているかを観察します。暗い表情、無表情、怯えた様子の入居者が多い場合は要注意です。
入居者同士の関係です。入居者同士が仲良く会話しているか、助け合っているか、トラブルはなさそうかを観察します。険悪な雰囲気がないか確認します。
入居者の身だしなみです。清潔な服を着ているか、髪は整っているか、爪は切られているかを観察します。身だしなみが乱れている場合、支援が不十分な可能性があります。
入居者の活動です。テレビを見ている、本を読んでいる、作業をしているなど、何らかの活動をしているか観察します。ずっとぼんやりしている、部屋に閉じこもっている場合は要注意です。
入居者の年齢層です。どの年齢層が多いか確認します。本人と年齢が近い入居者がいると、馴染みやすいです。
入居者の障害の種類と程度です。どんな障害の人が入居しているか確認します。知的障害、精神障害、身体障害など、本人と似た障害の人がいる方が、支援者も慣れています。
入居者の声が聞けるかです。可能であれば、入居者に直接話を聞きます。ホームでの生活はどうか、困っていることはないかなど、率直な意見を聞きます。
入居者のプライバシーが守られているかです。個人の郵便物が放置されていないか、他の入居者の前で叱責されていないかなど、プライバシーへの配慮を観察します。
職員・支援のチェックポイント
職員・支援のチェックポイントについて説明します。
職員の対応です。見学者への対応が丁寧か、質問に誠実に答えてくれるか、隠し事をしていないかを観察します。不誠実な対応、質問をはぐらかす、情報を出し渋る場合は要注意です。
職員の入居者への接し方です。最も重要です。入居者に優しく接しているか、笑顔で話しかけているか、名前で呼んでいるか、尊重しているかを観察します。命令口調、馬鹿にした態度、無視する様子があれば要注意です。
職員の人数と配置です。日中は何人の職員がいるか、夜間は何人いるか、宿直か夜勤かを確認します。介護サービス包括型の場合、介護職員の配置も確認します。
職員の資格です。世話人、生活支援員、介護福祉士、社会福祉士などの資格を持つ職員がいるか確認します。資格者が多い方が専門的な支援が期待できます。
職員の勤続年数です。職員の入れ替わりが激しくないか確認します。長く勤めている職員が多い方が、安定した支援が期待できます。頻繁に職員が変わるホームは要注意です。
管理者やサービス管理責任者との面談です。可能であれば、管理者やサービス管理責任者と話します。運営方針、支援の考え方などを聞きます。
支援の具体的な内容です。日常生活の支援服薬管理、金銭管理、買い物付き添いなど、社会生活の支援就労支援、余暇活動など、緊急時の対応など、具体的に何をしてくれるか確認します。
個別支援計画の作成プロセスです。入居者一人ひとりに個別支援計画を作成しているか、本人の希望を聞いているか、定期的に見直しているかを確認します。
夜間の支援体制です。夜間に職員がいるか、何かあった時にすぐに対応してもらえるか、緊急連絡先はあるかを確認します。宿直の場合、寝ているだけか、起きて見回りをしているかも聞きます。
医療との連携です。通院の付き添いはしてくれるか、服薬管理はしてくれるか、医療機関との連絡は取ってくれるかを確認します。
家族との連絡です。定期的に家族に報告してくれるか、困ったことがあったら連絡してくれるか、家族の訪問は歓迎されるかを確認します。
生活ルールのチェックポイント
生活ルールのチェックポイントについて説明します。
起床・就寝時間です。何時に起きるか、何時に寝るかのルールを確認します。厳格に決まっているか、ある程度自由かを聞きます。本人の生活リズムに合うか判断します。
食事の時間とルールです。朝食、昼食、夕食の時間、食堂で食べるか個室で食べられるか、好き嫌いへの対応、アレルギー対応などを確認します。
外出のルールです。自由に外出できるか、門限はあるか、外出時に報告が必要か、外泊は可能かを確認します。過度に制限されていないか判断します。
来客のルールです。家族や友人の訪問は自由か、時間制限はあるか、個室で面会できるかを確認します。
喫煙・飲酒のルールです。喫煙は可能か、飲酒は可能か、場所や時間の制限はあるかを確認します。本人の嗜好と合うか判断します。
スマホやパソコンの使用ルールです。個室でスマホやパソコンを自由に使えるか、Wi-Fiはあるか、時間制限はあるかを確認します。
洗濯のルールです。洗濯機の使用時間、使用方法、職員が代わりに洗濯してくれるかなどを確認します。
掃除のルールです。個室の掃除は自分でするのか職員が手伝うのか、共用部分の掃除は誰がするのかを確認します。
金銭管理のルールです。お金は自分で管理するのか職員が管理するのか、お小遣い制か、買い物の付き添いはあるかを確認します。
ペットの可否です。ペットを飼うことができるかを確認します。多くのホームでは不可ですが、可能なホームもあります。
私物の持ち込みです。どの程度まで私物を持ち込めるか、家具や家電は持ち込めるかを確認します。
費用のチェックポイント
費用のチェックポイントについて説明します。
月額費用の総額です。家賃、食費、水道光熱費、その他を含めた月額費用の総額を確認します。パンフレットに書かれていない費用がないか、隠れた費用がないかを確認します。
費用の内訳です。何にいくらかかるのか、詳細な内訳を聞きます。家賃、食費、光熱費などを個別に確認します。
変動する費用です。水道光熱費が実費の場合、夏冬はいくらになるか、過去の実績を聞きます。食費も変動する場合、平均額を聞きます。
初期費用です。敷金、礼金、保証金などの初期費用がいくらかかるか確認します。退去時に返金されるか、償却されるかも聞きます。
家賃補助の適用です。特定障害者特別給付費家賃補助が適用されるか、すでに差し引かれた金額が提示されているかを確認します。
障害福祉サービス利用料です。自分の所得区分ではいくらになるか確認します。多くの場合0円ですが、所得がある場合は月額上限額がかかります。
支払い方法です。口座引き落としか、現金払いか、支払日はいつかを確認します。
値上げの可能性です。過去に値上げがあったか、今後値上げの予定はあるかを聞きます。物価高騰により、食費を値上げするホームが増えています。
追加費用が発生する場合です。レクリエーション参加費、外出費用、理美容費など、月額費用以外に何か費用がかかるかを確認します。
費用の支払いが困難な場合の対応です。生活保護との併用は可能か、分割払いは可能か、減額制度はあるかを確認します。
体験入居の費用です。体験入居をする場合、費用はいくらかかるかを確認します。日割り計算か、無料かを聞きます。
体験入居のチェックポイント
体験入居のチェックポイントについて説明します。
体験入居の制度があるかです。ほとんどのホームで体験入居が可能ですが、制度がない場合もあります。必ず確認します。
体験入居の期間です。何泊まで可能か確認します。1泊2日から1週間程度まで、ホームによって異なります。できるだけ長く体験する方が、実際の生活が分かります。
体験入居の費用です。無料か、有料かを確認します。有料の場合、日割りでいくらかかるかを聞きます。
体験入居の予約方法です。どのように予約するか、いつから受け付けているかを確認します。
体験入居中の支援内容です。食事、入浴、その他の支援を実際に受けられるか確認します。見学だけでなく、実際に生活してみることが重要です。
体験入居後の感想を聞いてくれるかです。体験後、本人と家族の感想を聞いてくれるか、質問に答えてくれるかを確認します。
複数回の体験入居は可能かです。1回だけでなく、何度か体験できるかを確認します。季節を変えて体験すると、より実態が分かります。
体験入居で確認すべきことです。実際の食事の味、他の入居者との関係、職員の対応、部屋の快適さ、夜間の様子、朝のルーティンなどを確認します。
体験入居中に合わないと感じた場合です。途中で退出できるか、その場合の費用はどうなるかを確認します。
避けるべきグループホームの特徴
避けるべきグループホームの特徴について説明します。
入居者の表情が暗いことです。入居者が笑顔がない、怯えている、無表情などの場合、何か問題がある可能性が高いです。
職員の対応が悪いことです。入居者に対して命令口調、馬鹿にした態度、無視する、怒鳴るなどの様子があれば、虐待の可能性があります。絶対に避けるべきです。
建物が不潔なことです。汚れている、悪臭がする、整理整頓されていない場合、管理が行き届いていません。衛生面で問題があります。
職員の入れ替わりが激しいことです。職員がすぐに辞める、新しい職員ばかりという場合、職場環境に問題がある可能性があります。
質問に答えてくれないことです。見学時の質問をはぐらかす、情報を出し渋る、隠し事をしている様子があれば要注意です。
見学を嫌がることです。見学の予約を渋る、都合の良い時間しか見学させない、勝手に見て回ることを禁止するなどの場合、見せたくないものがある可能性があります。
過度に営利的なことです。株式会社運営で、利益優先の姿勢が明らかな場合、入居者の福祉より利益を優先している可能性があります。
ルールが厳しすぎることです。外出禁止、面会禁止、スマホ禁止など、過度にルールが厳しい場合、管理主義的で入居者の自由が制限されています。
個室に鍵がかけられないことです。プライバシーが守られません。貴重品の管理もできません。
虐待や事故の履歴があることです。過去に虐待事件、死亡事故などがあったホームは避けるべきです。市区町村の障害福祉課で確認できます。
見学後にすべきこと
見学後にすべきことについて説明します。
メモを整理することです。見学時のメモを整理し、各ホームの特徴、良い点、悪い点をまとめます。時間が経つと忘れてしまうため、当日中に整理します。
本人の意見を聞くことです。本人がどう感じたか、どのホームが良かったか、率直な意見を聞きます。本人の意思を最優先します。
家族で話し合うことです。見学した複数のホームを比較し、どこが良いか家族で話し合います。費用、場所、支援内容、雰囲気などを総合的に判断します。
相談支援専門員に相談することです。専門家の意見を聞きます。見学では気づかなかった点を指摘してもらえることがあります。
体験入居を申し込むことです。候補を2〜3か所に絞り、体験入居を申し込みます。実際に生活してみないと分からないことが多いです。
追加の質問をすることです。見学後に疑問が出てきた場合、電話やメールで質問します。丁寧に答えてくれるホームは信頼できます。
他の入居者家族の意見を聞くことです。可能であれば、既に入居している人の家族に話を聞きます。実際の評判が分かります。
市区町村に確認することです。市区町村の障害福祉課で、そのホームの評判、指導履歴などを確認できます。問題があったホームは避けます。
焦らず決めることです。すぐに決めず、じっくり考えます。複数回見学する、体験入居を複数回するなど、納得するまで検討します。
まとめ
グループホーム見学時のチェックポイントは多岐にわたります。
見学前の準備として、複数のホームを見学、事前予約、質問リスト準備、本人と一緒に見学、相談支援専門員と同行などが重要です。
建物・設備のチェックポイントとして、清潔さ、バリアフリー、個室の広さ、トイレ・浴室、キッチン、リビング、防災設備、周辺環境などを確認します。
入居者の様子のチェックポイントとして、表情、入居者同士の関係、身だしなみ、活動、年齢層、障害の種類、プライバシーなどを観察します。
職員・支援のチェックポイントとして、職員の対応、入居者への接し方、人数と配置、資格、勤続年数、支援内容、夜間体制、医療連携、家族との連絡などを確認します。
生活ルールのチェックポイントとして、起床・就寝時間、食事、外出、来客、喫煙・飲酒、スマホ使用、金銭管理などのルールを確認します。
費用のチェックポイントとして、月額費用の総額、内訳、変動費、初期費用、家賃補助、支払い方法、値上げの可能性などを確認します。
体験入居のチェックポイント、避けるべきホームの特徴、見学後にすべきことも重要です。
グループホームの見学を予定している方は、このチェックリストを参考にしてください。見学は1回だけでなく、複数回行うことをおすすめします。体験入居は必ず利用してください。本人の意思を最優先し、納得できるホームを選んでください。焦らず、じっくり比較検討してください。入居後の生活の質は、ホーム選びにかかっています。相談支援専門員にも相談しながら、最適なホームを見つけてください。

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