根津神社は東京都文京区根津に鎮座する、約1900年の歴史を持つ古社です。日本武尊(やまとたけるのみこと)が創建したと伝えられ、江戸時代には徳川将軍家の崇敬を受けた格式高い神社です。権現造の社殿は国の重要文化財に指定され、江戸の建築美を今に伝えています。春には約3000株のつつじが咲き誇り、つつじの名所として全国的に知られています。千本鳥居、乙女稲荷神社など見どころも豊富で、東京十社の一つとして多くの参拝者に親しまれています。この記事では根津神社の歴史、見どころ、ご利益、アクセス方法など詳しく解説します。
根津神社の基本情報
正式名称と通称
正式名称は根津神社です。地元では根津権現とも呼ばれます。つつじの名所として広く知られています。
所在地
東京都文京区根津1-28-9に位置します。東京メトロ千代田線根津駅、南北線東大前駅から徒歩圏内です。文京区の閑静な住宅街にあります。
創建と歴史
社伝によると日本武尊が1900年近く前に創建したとされます。文明年間(1469-1487年)に太田道灌が社殿を奉建しました。宝永3年(1706年)に徳川綱吉が現在の社殿を造営しました。約1900年の長い歴史を持つ古社です。
御祭神
主祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、大山咋命(おおやまくいのみこと)、誉田別命(ほんだわけのみこと)の三柱です。須佐之男命は厄除けの神、大山咋命は山と大地の神、誉田別命は応神天皇で武運の神として知られます。
社格
東京十社の一つに数えられます。旧府社に列せられました。江戸時代には幕府の庇護を受けた重要な神社でした。
歴史的背景
古代の創建
日本武尊が千駄木の地に創建したと伝えられます。古墳時代からこの地に祀られていた可能性があります。武蔵国における古い神社の一つです。
太田道灌の時代
室町時代に太田道灌が社殿を奉建しました。江戸城を築いた道灌が崇敬した神社です。
徳川綱吉の造営
5代将軍徳川綱吉は世継ぎの家宣(いえのぶ)を授かった報恩として、宝永3年(1706年)に現在の社殿を造営しました。権現造の壮麗な社殿を建立しました。この社殿が現在まで残っています。
江戸時代の隆盛
徳川家の庇護を受け江戸の人々の信仰を集めました。庶民の参詣地として賑わいました。つつじの名所としても知られていました。
明治以降
明治維新後も信仰を集め続けました。戦災を免れ江戸時代の社殿が現存します。昭和6年に国宝(現在の重要文化財)に指定されました。
境内の見どころ
楼門(重要文化財)
社殿への入口となる立派な楼門です。宝永3年の建築です。朱塗りの美しい門です。左右に随神像が安置されています。堂々とした佇まいが印象的です。
唐門(重要文化財)
拝殿前にある華麗な唐門です。精巧な彫刻が施されています。将軍家の威光を示す豪華な装飾です。透かし彫りが見事です。
拝殿・幣殿・本殿(重要文化財)
権現造の社殿です。拝殿、幣殿、本殿が一体となった構造です。宝永3年の建築で約300年の歴史があります。黒漆塗りに金箔の装飾が施されています。江戸建築の粋を集めた傑作です。国の重要文化財に指定されています。
西門(重要文化財)
北側にある門です。こちらも重要文化財です。境内への入口の一つです。
透塀(重要文化財)
社殿を囲む透かし塀です。格子状の美しい塀です。全長200メートル以上あります。重要文化財に指定されています。
千本鳥居
乙女稲荷神社への参道に連なる鳥居です。京都の伏見稲荷を思わせる光景です。朱色の鳥居のトンネルをくぐります。神秘的な雰囲気があります。インスタ映えスポットとして人気です。
乙女稲荷神社
境内社の稲荷神社です。千本鳥居の先に鎮座します。商売繁盛、家内安全のご利益があります。小さいながらも趣のある社殿です。
駒込稲荷神社
もう一つの境内社です。古くから信仰されている稲荷社です。
つつじ苑
約2000坪の庭園に約100種3000株のつつじが植えられています。4月中旬から5月上旬に見頃を迎えます。斜面一面がつつじで覆われます。白、ピンク、赤、紫と色とりどりです。つつじまつりの期間は入苑料が必要です(200円程度)。東京を代表するつつじの名所です。
神池
静かな池があります。鯉が泳いでいます。水辺の景観が美しいです。
境内の雰囲気
江戸時代の面影を残す貴重な空間です。都会にありながら静かで落ち着いています。歴史を感じさせる重厚な雰囲気があります。
ご利益と信仰
厄除け
須佐之男命は厄除けの神として知られます。厄年の方が多く参拝します。災難除けのご利益があります。
縁結び
良縁を結ぶご利益があるとされます。恋愛成就を願う人も訪れます。
家内安全
家族の健康と平安を祈願します。家庭円満のご利益があります。
商売繁盛
乙女稲荷神社、駒込稲荷神社が商売繁盛の神として信仰されています。事業の成功を祈願します。
学業成就
受験生が合格祈願に訪れます。学問向上を願います。東京大学が近いこともあり学生の参拝も多いです。
開運招福
運気を上げたい人が訪れます。人生の節目に参拝する人が多いです。
年中行事
初詣(1月1日から3日)
正月三が日は多くの初詣客で賑わいます。一年の無事を祈願します。
節分祭(2月3日)
豆まきが行われます。福豆が撒かれます。厄を祓い福を招きます。
文京つつじまつり(4月中旬から5月上旬)
根津神社最大のイベントです。約3000株のつつじが咲き誇ります。期間中は多くの観光客で賑わいます。甘酒茶屋、植木市、露店が出ます。つつじ苑は有料になります。見頃は年によって異なりますが4月下旬が最盛期です。
例大祭(9月)
根津神社の最も重要な祭りです。神輿が出ます。3年に一度の本祭りは盛大です。地域の人々が集まります。
七五三(11月)
子どもの成長を祝う家族で賑わいます。晴れ着を着た子どもたちの姿が見られます。
月次祭
毎月1日と15日に月次祭が行われます。
お守りと授与品
厄除け守
須佐之男命の厄除けの力が込められています。厄年の方に人気です。
縁結び守
良縁を願うお守りです。恋愛成就を祈願する人に人気です。
学業成就守
受験生に人気のお守りです。学問向上を願います。
開運守
運気を上げるお守りです。様々な願いに対応します。
つつじ守
根津神社ならではのつつじをモチーフにしたお守りです。つつじまつりの期間に特に人気です。
御朱印
通常の御朱印がいただけます。つつじまつりの期間は限定御朱印が出ることがあります。書き置きと直書きがあります。御朱印帳も販売されています。
絵馬
願いを書いて奉納します。様々なデザインがあります。
参拝方法とマナー
基本的な参拝作法
鳥居の前で一礼します。参道は中央を避けて歩きます。手水舎で身を清めます。拝殿前で二礼二拍手一礼します。静かに祈りを捧げます。
手水の作法
右手で柄杓を持ち左手を清めます。左手に持ち替えて右手を清めます。右手に戻して左手に水を受け口をすすぎます。もう一度左手を清めます。柄杓を立てて柄を清めます。
千本鳥居の歩き方
ゆっくり歩きます。他の参拝者と譲り合います。写真撮影は周囲に配慮します。神聖な場所であることを忘れません。
写真撮影
境内での撮影は基本的に可能です。社殿内部は撮影禁止です。他の参拝者の迷惑にならないよう配慮します。つつじまつりの期間は撮影スポットが混雑します。
おすすめの参拝ルート
標準コース
表参道の鳥居から入ります。楼門をくぐります。手水舎で清めます。拝殿で参拝します。唐門を見ます。千本鳥居をくぐり乙女稲荷神社を参拝します。駒込稲荷神社も参拝します。社務所でお守りや御朱印をいただきます。所要時間は30分から1時間です。
つつじまつり期間のコース
標準コースに加えてつつじ苑を鑑賞します。ゆっくり散策します。写真を撮ります。甘酒茶屋で休憩します。所要時間は1時間から1時間半です。混雑時はもっとかかります。
じっくりコース
境内をゆっくり散策します。重要文化財の建造物を詳しく見ます。神池の周りを歩きます。静かに過ごします。所要時間は1時間半から2時間です。
周辺散策コース
根津神社参拝後、谷根千(谷中・根津・千駄木)エリアを散策します。レトロな街並みを楽しみます。カフェや雑貨店を巡ります。半日から1日のコースです。
アクセス方法
電車でのアクセス
東京メトロ千代田線根津駅・千駄木駅から徒歩約5分です。東京メトロ南北線東大前駅から徒歩約5分です。都営三田線白山駅から徒歩約10分です。複数路線が利用できて便利です。
徒歩でのアクセス
根津駅1番出口から不忍通りを南に進みます。根津交差点を右折します。すぐ右手に表参道の鳥居が見えます。案内表示もあります。
自動車でのアクセス
首都高速5号池袋線護国寺出口から約10分です。駐車場は境内に数台分あります。つつじまつりの期間は駐車できません。周辺のコインパーキングを利用します。
周辺の観光スポット
谷中銀座商店街
昭和の雰囲気を残す商店街です。食べ歩きが楽しめます。夕焼けだんだんという階段が有名です。根津神社から徒歩約10分です。
東京大学
日本を代表する大学です。本郷キャンパスは一般公開されています。赤門、安田講堂が見どころです。根津神社から徒歩約10分です。
旧岩崎邸庭園
三菱財閥岩崎家の邸宅です。洋館と和館が見学できます。美しい庭園があります。重要文化財です。
不忍池
上野恩賜公園内の大きな池です。蓮の花が美しいです。弁天堂があります。散策に最適です。
上野動物園
日本最古の動物園です。パンダが人気です。家族連れにおすすめです。
東京国立博物館
日本最大の博物館です。国宝や重要文化財が多数展示されています。上野公園内にあります。
参拝のベストシーズン
春(つつじの季節)
4月中旬から5月上旬が最高のシーズンです。つつじが満開になります。最も混雑する時期です。早朝の参拝がおすすめです。見頃は天候により変動します。
夏
新緑が美しい季節です。比較的空いています。暑いですが木陰は涼しいです。
秋
紅葉が楽しめます。例大祭が行われます。気候が良く参拝しやすいです。
冬
初詣は混雑します。それ以外は静かです。凛とした空気の中での参拝も趣があります。
参拝時の注意点
参拝時間
境内は基本的に24時間参拝可能です。社務所は朝9時から夕方17時頃までです。つつじ苑の開苑時間は朝9時から夕方17時30分頃までです。
所要時間
通常の参拝なら30分から1時間です。つつじまつりの期間はゆっくり見るなら1時間半から2時間です。混雑時はさらに時間がかかります。
混雑状況
つつじまつりの期間は大変混雑します。特に週末と見頃のピーク時は人出が多いです。平日の早朝が比較的空いています。通常期は比較的静かです。
服装
特別な服装は不要ですが清潔感のある服装が望ましいです。つつじ苑は斜面なので歩きやすい靴が推奨されます。
つつじまつりの入苑料
つつじ苑の入苑料は200円程度です(年によって変動する場合があります)。小学生以下無料です。参拝自体は無料です。
まとめ
根津神社は約1900年の歴史を持つ東京の古社です。日本武尊が創建したと伝えられ、徳川綱吉が造営した権現造の社殿は国の重要文化財に指定されています。
須佐之男命、大山咋命、誉田別命を祀り、厄除け、縁結び、家内安全、商売繁盛、学業成就など様々なご利益があります。
楼門、唐門、本殿など江戸時代の建築美が残り、千本鳥居、乙女稲荷神社など見どころも豊富です。
春には約100種3000株のつつじが咲き誇り、つつじの名所として全国的に有名です。文京つつじまつりの期間は多くの観光客で賑わいます。
根津駅、東大前駅から徒歩約5分とアクセス良好です。谷根千エリアの散策と合わせて訪れるのがおすすめです。
江戸の歴史を感じたい人、つつじの美しさを楽しみたい人、厄除けや縁結びを願う人、谷根千の街歩きを楽しみたい人。多くの人に愛される根津神社は、都会にありながら江戸の風情を残す貴重な場所です。ぜひ訪れてみてください。

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