三重県鈴鹿市に鎮座する椿大神社は、全国約2000社の猿田彦大神を祀る神社の総本宮です。「みちひらきの神」として知られる猿田彦大神を祀り、人生の道を開き、導きを与える神社として厚い信仰を集めています。本記事では、椿大神社の歴史と由緒、御祭神と御神徳、境内の見どころ、参拝のポイント、そして芸能の神である天之鈿女命を祀る別宮椿岸神社についても詳しく解説します。
椿大神社とは
椿大神社は、みちひらきの神を祀る全国の中心的な神社です。
所在地と基本情報
椿大神社は、三重県鈴鹿市山本町に鎮座しています。鈴鹿山脈の麓、標高約300メートルの高台に位置し、豊かな自然に囲まれた静寂な場所です。
近鉄四日市駅または近鉄鈴鹿線の平田町駅からバスで約30分、「椿大神社前」バス停下車すぐです。名古屋方面からは、車で約1時間程度です。
正式名称は「椿大神社」ですが、地元では「つばきさん」と親しまれています。読み方は「つばきおおかみやしろ」です。
猿田彦大神の総本宮
椿大神社は、全国に約2000社ある猿田彦神社の総本宮です。猿田彦大神は、日本神話において天孫降臨の際に道案内をした神様として知られています。
この神話から、「みちひらきの神」「導きの神」として崇敬され、人生の岐路に立った人、新しいことを始める人、迷いを抱える人などが多く参拝します。
古代からの歴史
椿大神社の創建は、垂仁天皇の時代と伝えられています。猿田彦大神の子孫である行満大明神が、この地に社殿を建てたのが始まりとされています。
古くから朝廷や武家からも崇敬され、伊勢神宮への参拝の前後に椿大神社に立ち寄る習慣もありました。
中世には、修験道の霊場としても栄え、多くの修験者が修行しました。椿大神社の周辺は、霊山として知られる鈴鹿山脈の一角であり、古来から神聖な場所とされてきました。
伊勢国一宮
椿大神社は、伊勢国の一宮とされることもあります。一宮とは、その地域で最も格式が高い神社のことです。
伊勢国には伊勢神宮がありますが、伊勢神宮は特別な存在として別格とされ、一宮として椿大神社が位置づけられることがあります。
御祭神と御神徳
椿大神社の御祭神は、みちひらきの神として知られる猿田彦大神です。
主祭神:猿田彦大神
主祭神は、猿田彦大神です。日本神話において、天照大神の孫である瓊瓊杵尊が天上から地上に降りる際、道案内をした神様です。
高天原と地上の間の道を照らし、正しい道へと導いたことから、「みちひらきの神」「導きの神」として信仰されています。
猿田彦大神は、天狗のような姿で描かれることもありますが、実際には鼻が高く、背が高く、目が輝く威厳のある神様とされています。
配祀神
瓊瓊杵尊、栲幡千千姫命などが配祀されています。
御神徳
椿大神社の御神徳は、非常に幅広いです。
みちひらき、方災解除、厄除け、八方除け、交通安全、家内安全、事業成功、開運、良縁、商売繁盛、合格祈願、病気平癒など。
特に、人生の転機や新しいスタートを切る時、進むべき道に迷った時、困難な状況を打開したい時に参拝すると、道が開けると言われています。
起業する人、転職する人、引っ越しする人、受験生、結婚を控えた人など、人生の節目にある人が多く参拝します。
また、方位除けの御神徳も強く、良くない方角への移動や引っ越しの際に、災いを避けるために参拝する人も多いです。
境内の見どころ
椿大神社の境内には、多くの見どころがあります。
表参道
椿大神社へと続く表参道は、鬱蒼とした森の中を通ります。巨木が立ち並ぶ参道を歩くと、清々しいエネルギーに包まれます。
参道の途中には、樹齢数百年とも言われる御神木があり、その存在感に圧倒されます。
神門と拝殿
立派な神門をくぐると、広い境内が広がります。拝殿は、重厚で格調高い建物です。
拝殿の前で、二拝二拍手一拝の作法で参拝します。猿田彦大神に、導きと道開きを祈りましょう。
本殿
拝殿の奥に本殿があります。本殿は、猿田彦大神が鎮座する最も神聖な場所です。
椿岸神社
境内の別宮として、椿岸神社があります。ここには、天之鈿女命が祀られています。
天之鈿女命は、天岩戸の前で舞を踊り、天照大神を岩戸から出すきっかけを作った神様です。また、天孫降臨の際に猿田彦大神と出会い、後に夫婦となったとされています。
このことから、天之鈿女命は、芸能の神、縁結びの神として信仰されています。芸能関係者、舞踊家、俳優、歌手などが多く参拝します。
椿岸神社は、特に女性の参拝者に人気があります。
かなえ滝
境内の奥には、「かなえ滝」という滝があります。この滝は、願いを叶えてくれる霊験あらたかな滝として知られています。
滝の前で願いを込めて祈ると、願いが叶うと言われています。滝の清らかな水と、マイナスイオンが心身を浄化してくれます。
招福の玉
境内には、「招福の玉」という石があります。この石に触れると、幸運が訪れるとされています。
多くの参拝者が、この石に手を当てて福を授かろうとします。
茶室「鈴松庵」
境内には、茶室「鈴松庵」があり、本格的な茶道を体験できます。松下幸之助が寄進した茶室で、静かな空間で抹茶をいただくことができます。
予約制ですが、時間が許せば、ぜひ体験してみる価値があります。
松下幸之助社
境内には、松下幸之助を祀る「松下幸之助社」があります。松下幸之助は、パナソニックの創業者であり、椿大神社に深く帰依していました。
経営の神様として知られる松下幸之助の精神に触れることができます。
参拝のポイント
椿大神社を参拝する際のポイントをご紹介します。
アクセス方法
近鉄四日市駅または近鉄平田町駅から、三重交通バスで「椿大神社前」バス停下車です。ただし、バスの本数は多くないため、事前に時刻表を確認しておくと良いでしょう。
車の場合、東名阪自動車道鈴鹿インターチェンジから約10分です。神社には無料駐車場があります。
名古屋方面からのアクセスが比較的良く、日帰りで訪れることができます。
参拝に適した時期
椿大神社は、一年を通して参拝できます。
春は椿や桜が美しく、初夏は新緑が清々しいです。夏は緑が濃く、森の涼しさを感じられます。秋は紅葉が美しく、特に11月が見頃です。冬は静寂な雰囲気の中で厳かに参拝できます。
正月の初詣は、多くの参拝者で賑わいます。また、毎年5月3日には、猿田彦大神春季例大祭が行われます。
服装と持ち物
特別な服装の規定はありませんが、神社ですので、過度に露出の多い服装は避けましょう。
境内は広く、かなえ滝まで行く場合は山道を少し歩くため、歩きやすい靴が適しています。
季節に応じた服装で訪れてください。山の中にあるため、平地より少し気温が低いことがあります。
参拝の作法
鳥居をくぐる前に一礼します。参道は端を歩きます。
手水舎で手と口を清めてから、拝殿に進みます。拝殿前では、二拝二拍手一拝の作法で参拝します。
本殿、椿岸神社、かなえ滝、招福の玉など、境内の各所も時間があれば巡ってみましょう。
御朱印
椿大神社では、御朱印をいただくことができます。社務所で声をかけましょう。椿岸神社の御朱印も別にいただけます。
御朱印帳を持参するか、その場で購入することもできます。
授与品
お守り、御札、絵馬など、さまざまな授与品があります。特に、みちひらきのお守り、方位除けのお守りが人気です。
椿岸神社では、芸能上達や縁結びのお守りがあります。
パワースポットとしての椿大神社
椿大神社は、強力なパワースポットとして知られています。
みちひらきのエネルギー
猿田彦大神の「道を開く」力が、この神社には満ちています。人生の迷いや停滞を打破し、新しい道を切り開くエネルギーを感じることができます。
行き詰まりを感じている人、新しい挑戦をする人にとって、強力な後押しをしてくれる場所です。
鈴鹿山脈のエネルギー
椿大神社は、霊山として知られる鈴鹿山脈の麓に位置しています。山のエネルギーが、神社に流れ込んでいます。
巨木の森のエネルギー
境内を囲む巨木の森は、古来から守られてきた神域です。樹齢数百年の木々が放つエネルギーは、参拝者を癒し、浄化してくれます。
森林浴の効果も相まって、心身のリフレッシュに最適です。
かなえ滝のエネルギー
かなえ滝は、願いを叶える力があるとされる霊験あらたかな滝です。滝の水のエネルギーと、マイナスイオンが、心身を清め、願いを叶える力を与えてくれます。
椿大神社と松下幸之助
椿大神社は、松下幸之助との深い縁があります。
松下幸之助の信仰
松下幸之助は、椿大神社に深く帰依していました。経営の神様として知られる松下幸之助は、猿田彦大神の導きを信じ、重要な決断の際には椿大神社に参拝したと言われています。
茶室の寄進
松下幸之助は、境内に茶室「鈴松庵」を寄進しました。この茶室は、参拝者が静かに心を鎮める場として、今も使われています。
松下幸之助社
松下幸之助の没後、その偉業を讃えて、境内に松下幸之助社が建立されました。経営者や起業家が、松下幸之助の精神に学ぶために参拝します。
まとめ
椿大神社は、猿田彦大神を祀る全国の総本宮であり、「みちひらきの神」として人生の道を開き、導きを与えてくれる神社です。人生の転機や新しいスタート、迷いや行き詰まりを感じている時に参拝すると、道が開けると言われています。
境内は豊かな森に囲まれ、巨木のエネルギー、かなえ滝の清らかな水、そして猿田彦大神の力強い導きのエネルギーに満ちています。
また、別宮の椿岸神社では、天之鈿女命の芸能上達と縁結びの御神徳を受けることができます。
三重県や東海地方を訪れる際は、ぜひ椿大神社に足を運んでみてください。猿田彦大神の導きが、あなたの人生の道を照らし、新しい扉を開いてくれるでしょう。

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