お子さんの将来を考え、B型施設を探している保護者の方へ
障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
初めての方は、基礎知識と不安解消をセットで押さえると安心です。
まず読むべき基礎知識5記事
施設選びでつまずきやすいポイント5記事
「どこにも自分の居場所がない」「誰とも心からつながれない」「この世界に自分の場所がない気がする」――自分の居場所がないと感じている方へ向けて、本記事ではその気持ちの背景、孤独感の原因、居場所を見つける具体的な方法、利用できる支援、そして今すぐできることについて詳しく解説します。あなたには必ず居場所があります。一緒に見つけていきましょう。
「自分の居場所がない」という気持ち
まず、この感覚について理解しましょう。
どんな気持ちか
具体的な感覚
- どこにいても、自分だけが浮いている気がする
- 家にいても、職場にいても、学校にいても、落ち着かない
- 誰といても、心からリラックスできない
- 「ここは自分の場所じゃない」と感じる
- 孤独で、誰ともつながっていない
- 自分を理解してくれる人がいない
- この世界に自分の場所がない
- どこかに行きたいけど、どこに行けばいいかわからない
こんな場面で感じませんか?
日常の場面
家で:
- 家族といても孤独
- 自分の部屋にいても落ち着かない
- 「帰る家」ではなく「泊まる場所」のように感じる
職場・学校で:
- 周りと会話が合わない
- 休憩時間、一人でいる
- グループに入れない、入りたくない
- 「自分だけ違う」と感じる
友人といても:
- 表面的な会話だけ
- 本音を言えない
- 一緒にいても孤独
SNSを見て:
- 他人は楽しそう、充実している
- 自分だけ取り残されている気がする
一人の時:
- 一人が楽だけど、寂しい
- 「誰か」が欲しいけど、「誰」かわからない
あなただけではない
多くの人が同じ気持ちを抱えている
「居場所がない」と感じることは、決して珍しいことではありません。特に現代社会では:
- 内閣府調査(2023年):15〜39歳の約4割が「孤独を感じる」
- 全世代で、孤独感を抱える人が増加
- コロナ禍以降、さらに増加
あなただけではありません。
居場所がないと感じる主な原因
なぜそう感じるのか、原因を理解しましょう。
1. 環境の変化
新しい環境への不適応
- 転職、転校、引っ越し
- 進学、就職
- 結婚、離婚
- 家族構成の変化
新しい環境では、まだ「自分の場所」ができていないと感じやすいです。
2. 人間関係の問題
つながりの欠如
職場・学校で:
- いじめ、仲間はずれ
- 人間関係のトラブル
- 孤立
家庭で:
- 家族関係の不和
- 親との確執
- 理解されていない
友人関係:
- 友人がいない、または少ない
- 表面的な関係だけ
- 価値観が合わない
3. 孤独・孤立
人とのつながりが少ない
- 一人暮らし
- 引きこもり
- リモートワークで人と会わない
- 相談できる人がいない
- 誰とも深い話をしていない
4. 自己肯定感の低さ
自分を受け入れられない
- 「こんな自分は受け入れられない」
- 「自分には価値がない」
- 「誰も自分を必要としていない」
自分を受け入れられないと、他人からの受け入れも感じられません。
5. 社会的な疎外感
社会から外れている感覚
- 無職、ニート、引きこもり
- 非正規雇用
- 病気や障害で働けない
- 「普通」のレールから外れた
- 「みんな」ができることができない
社会の「普通」から外れると、居場所がないと感じやすいです。
6. 価値観の違い
周りと合わない
- 考え方が周りと違う
- 興味・関心が周りと違う
- 生き方が周りと違う
- 「変わっている」と言われる
多数派と違うと、居場所がないと感じやすいです。
7. 過去のトラウマ
傷つき体験
- いじめ
- 虐待
- 裏切り
- 拒絶された経験
過去に傷ついた経験があると、「居場所を作る」ことへの恐れが生まれます。
8. 精神疾患・メンタル不調
病気の症状
うつ病:
- 孤独感
- 「誰にも理解されない」
- 社会から切り離されている感覚
不安障害:
- 人との関わりへの不安
- 「受け入れられないのでは」
適応障害:
- 環境への不適応
統合失調症:
- 社会からの孤立感
9. 発達障害
社会性の困難
自閉スペクトラム症(ASD):
- 暗黙のルールがわからない
- 会話が続かない
- 集団に馴染めない
- 感覚過敏で疲れる
ADHD:
- 忘れ物、遅刻が多く、怒られる
- 衝動的な言動で人間関係のトラブル
発達障害の特性により、社会に馴染みにくく、居場所がないと感じることがあります。
10. 人生の転換期
アイデンティティの揺らぎ
- 思春期、青年期
- 中年期の危機
- 退職後
- 子育て終了後(空の巣症候群)
「自分は何者か」が揺らぐ時期に、居場所がないと感じやすいです。
11. 社会の変化
つながりの希薄化
- 地域コミュニティの崩壊
- 核家族化
- SNS時代の孤独
- コロナ禍による対面交流の減少
現代社会そのものが、居場所を作りにくい構造になっています。
居場所がないことの影響
この状態が続くと、どんな影響があるのでしょうか。
心への影響
- 孤独感、寂しさ
- 抑うつ、憂うつ
- 不安
- 自己肯定感の低下
- 「生きている意味がない」
- 希死念慮(死にたい気持ち)
体への影響
孤独は、健康に大きな影響を与えます。
- 不眠
- 食欲不振、または過食
- 疲労感
- 免疫力の低下
- 生活習慣病のリスク増加
- 寿命の短縮
研究によれば、孤独は「1日15本のタバコを吸うのと同じくらい」健康に悪いとされます。
行動への影響
- 引きこもり
- アルコール、薬物への依存
- ギャンブル、買い物への依存
- 自傷行為
- 自殺企図
居場所を見つける方法
居場所を作る、見つける具体的な方法を紹介します。
1. 既存のコミュニティに参加する
探してみる
趣味のサークル・コミュニティ:
- スポーツ、音楽、アート、読書など
- 自分の好きなことのコミュニティ
ボランティア活動:
- 地域のボランティア
- NPO活動
- 人の役に立つことで、つながりが生まれる
習い事:
- 料理教室、語学教室、ヨガ、ダンスなど
オンラインコミュニティ:
- SNSのグループ
- オンラインゲームのギルド
- 趣味のフォーラム
宗教・スピリチュアルコミュニティ:
- 教会、寺、神社
- 瞑想グループ
探し方:
- 「○○ サークル ○○市」で検索
- 市区町村の広報誌
- 地域の掲示板
2. 支援機関の「居場所」に行く
専門の居場所
地域活動支援センター:
- 障害や病気のある方の居場所
- 作業、おしゃべり、イベント
就労継続支援B型事業所:
- 働くことが難しい方の作業所
- 仲間とのつながり
ひきこもり支援の居場所:
- ひきこもり地域支援センター
- NPOの居場所
若者サポートステーション(サポステ):
- 15〜49歳の働きたい若者の支援
- 居場所機能もある
フリースペース:
- 不登校、引きこもりの方の居場所
子ども食堂・地域食堂:
- 食事を通じたつながり
- 子どもだけでなく、大人も参加できるところもある
探し方:
- 市区町村の福祉課に相談
- 「居場所 ○○市」で検索
- 社会福祉協議会に相談
3. オンラインでつながる
物理的な居場所だけが居場所ではない
SNS:
- Twitter、Instagram、Facebookなど
- 同じ悩み、同じ趣味の人とつながる
オンラインサロン:
- 有料のコミュニティ
- 特定のテーマで集まる
オンラインゲーム:
- ゲームを通じたつながり
Zoom交流会:
- オンラインの交流イベント
匿名掲示板・SNS:
- 本音を言える場所
注意:
- オンラインでも、対面でも、自分に合った場所を選ぶ
- トラブルに注意
4. 小さなつながりから始める
いきなり深い関係は難しい
- 挨拶から始める
- コンビニの店員さんと一言二言
- 近所の人と挨拶
- オンラインでコメントを残す
小さなつながりの積み重ねが、居場所につながります。
5. 自分で居場所を作る
受け身だけでなく、作る
- 趣味の会を立ち上げる
- SNSでコミュニティを作る
- イベントを企画する
「誰かが作ってくれる」を待つだけでなく、自分で作ることもできます。
6. 一人の時間を楽しむ
一人でいることも、一つの居場所
- 一人の時間を「孤独」ではなく「自分との時間」と捉える
- 好きなことをする
- 読書、映画、音楽、散歩
- 一人カフェ、一人旅
一人でいることを楽しめると、心が楽になります。
7. ペットを飼う
動物とのつながり
ペット(犬、猫、鳥、魚など)は、無条件の愛を与えてくれます。
- 世話をすることで、生活にリズムができる
- 癒される
- 散歩(犬の場合)で、人とのつながりも生まれることも
注意:
- 責任を持って飼える環境か
- 経済的に飼えるか
8. 専門家に相談する
カウンセリング
カウンセラーとの関係も、一つの居場所になります。
- 安心して話せる場所
- 理解してくれる人
9. 自分を受け入れる
内なる居場所
最も大切な居場所は、「自分の中」です。
- 自分を受け入れる
- 自分を好きになる
- 「自分は自分でいい」
自分の中に居場所があると、外の居場所も見つけやすくなります。
10. 時間をかける
焦らない
居場所は、すぐにはできません。
- 時間がかかる
- 行きつ戻りつする
- 焦らず、少しずつ
専門家に相談すべきタイミング
こんな時は、早めに専門家に相談しましょう。
すぐに相談すべきサイン
- 死にたいと思う:自殺を考えている
- 自傷行為:リストカット、薬の大量服用など
- 日常生活ができない:起きられない、食べられない
- 完全に孤立:何週間も誰とも話していない
- 引きこもり:何ヶ月も外に出ていない
- 抑うつが続く:2週間以上、憂うつな気分が続く
- 依存症:アルコール、薬物、ギャンブルに依存
相談先
1. こころの健康相談統一ダイヤル
- 電話:0570-064-556
2. よりそいホットライン
- 電話:0120-279-338
- 24時間・無料
3. いのちの電話
- 電話:0570-783-556
4. ひきこもり地域支援センター
- 各都道府県・指定都市に設置
- 引きこもりに関する相談
5. 精神保健福祉センター
- 各都道府県・政令指定都市に設置
- 心の健康に関する相談
6. 心療内科・精神科
- クリニックを探して受診
7. 地域包括支援センター
- 高齢者、中高年の方
8. 若者サポートステーション(サポステ)
- 15〜49歳の働きたい若者
9. 生活困窮者自立相談支援機関
- 経済的に困窮している方
10. 社会福祉協議会
- 地域の福祉相談
利用できる支援・居場所
具体的な支援を紹介します。
1. 地域活動支援センター
障害や病気のある方の居場所
- 作業、おしゃべり、イベント
- 無料〜低額
対象:障害者手帳がある方、または自立支援医療を受けている方
申請先:市区町村の障害福祉課
2. 就労継続支援B型
働く場所、居場所
- 自分のペースで作業
- 工賃が出る
- 仲間とのつながり
対象:障害や病気で働くことが難しい方
申請先:市区町村の障害福祉課
3. ひきこもり支援
ひきこもり地域支援センター:
- 相談、訪問支援
- 家族教室、家族会
- 居場所の紹介
NPOの居場所:
- 引きこもり支援のNPO
- 居場所、イベント
4. 若者サポートステーション(サポステ)
15〜49歳の働きたい若者
- 就労相談
- 職業体験
- 居場所機能
全国に177箇所
5. フリースペース
不登校、引きこもりの方
- 学校に行けない子ども、若者の居場所
- 大人も参加できるところもある
6. 子ども食堂・地域食堂
食事を通じたつながり
- 無料〜低額で食事
- 交流
全国に約9,000箇所
7. ボランティアセンター
ボランティア活動
社会福祉協議会のボランティアセンターで、活動を紹介してもらえます。
8. 当事者会・自助グループ
同じ悩みを持つ人同士
- うつ病、依存症、発達障害、LGBT+など
- 経験の共有、相互サポート
探し方:
- 「○○ 当事者会 ○○県」で検索
- 精神保健福祉センターで紹介
9. オンラインの居場所
オンラインサロン、Zoom交流会
コロナ禍以降、オンラインの居場所も増えています。
居場所を作る時の注意点
居場所を探す時、作る時の注意点です。
1. 焦らない
時間がかかる
- すぐに「ここだ!」という場所は見つからないかもしれない
- 何箇所か試してみる
- 合わなかったら、別の場所を探す
2. 完璧な居場所はない
どこにでも問題はある
- 「完璧な居場所」を求めすぎない
- 「ここが70%心地よい」でOK
3. 無理をしない
自分のペースで
- 疲れたら休む
- 無理に参加しなくてOK
- 自分に合った頻度で
4. 複数の居場所を持つ
一つに依存しない
- 複数の居場所があると、心が安定する
- 一つがダメでも、他がある
5. トラブルに注意
悪質な団体に注意
- 高額な費用を要求する
- 宗教の勧誘
- マルチ商法
怪しいと思ったら、すぐに離れましょう。
6. オンラインとオフラインのバランス
両方を使う
オンラインだけ、オフラインだけではなく、両方を使うとバランスが良いです。
よくある質問(FAQ)
Q1:人と関わるのが怖いです
A:まずは、一対一の関係から始めましょう。カウンセラー、支援者など、「聞いてくれる人」との関係から。焦らず、少しずつ。
Q2:趣味がありません
A:新しいことを試してみましょう。図書館で本を借りる、散歩する、YouTubeで興味のある動画を見る。何か「ちょっと面白い」と思えるものから。
Q3:お金がありません
A:無料の居場所もたくさんあります。公園、図書館、地域の居場所、オンラインコミュニティ。お金がなくても、居場所は作れます。
Q4:障害者手帳がないと、支援を受けられませんか?
A:いいえ、手帳がなくても利用できる支援もあります。生活困窮者自立相談支援機関、ひきこもり支援、若者サポートステーションなど。まずは相談してみてください。
Q5:家族が居場所になりません
A:家族が居場所にならない人もいます。家族以外に居場所を見つけることは、決して悪いことではありません。
Q6:一人が好きなのですが、これは問題ですか?
A:一人が好きなこと自体は問題ではありません。ただ、「いざという時に頼れる人」「話せる人」が一人でもいると、心が安定します。
まとめ
「自分の居場所がない」と感じるのは、決して珍しいことではありません。
主な原因:
- 環境の変化
- 人間関係の問題
- 孤独・孤立
- 自己肯定感の低さ
- 社会的な疎外感
- 精神疾患、発達障害
居場所を見つける方法:
- 既存のコミュニティに参加
- 支援機関の居場所に行く
- オンラインでつながる
- 小さなつながりから始める
- 自分で居場所を作る
- 一人の時間を楽しむ
- ペットを飼う
- 自分を受け入れる
利用できる支援:
- 地域活動支援センター
- 就労継続支援B型
- ひきこもり支援
- 若者サポートステーション
- 当事者会・自助グループ
すぐに相談すべきサイン:
- 死にたいと思う
- 自傷行為
- 完全に孤立
- 引きこもり
- 抑うつが続く
相談先:
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
- よりそいホットライン:0120-279-338
- ひきこもり地域支援センター
居場所は、「与えられる」ものでもありますが、「作る」「見つける」ものでもあります。
あなたには必ず居場所があります。
今は見つかっていないだけかもしれません。 今は作れていないだけかもしれません。
焦らないでください。 時間がかかっても大丈夫です。
一人で抱え込まず、助けを求めてください。 支援機関、専門家、オンラインコミュニティ。 つながる方法はたくさんあります。
そして、最も大切な居場所は「自分の中」です。 自分を受け入れ、自分を大切にすることから始めましょう。
あなたが居場所を見つけられますように。 あなたが心安らげる場所を見つけられますように。
あなたは一人ではありません。
