香椎宮 仲哀天皇と神功皇后を祀る勅祭社

香椎宮は福岡県福岡市東区香椎に鎮座する、仲哀天皇と神功皇后を主祭神として祀る格式高い神社です。全国で16社しかない勅祭社の一つであり、天皇の勅使が派遣される特別な神社です。約1800年の歴史を持ち、古代の皇室と深い関わりがあります。神功皇后が三韓征伐の際に拠点とした地であり、仲哀天皇が崩御した聖地でもあります。香椎造という独特の建築様式を持ち、不老水という名水が湧くことでも知られています。境内は広大で緑豊かな森に包まれ、古代からの歴史と神聖な雰囲気が漂います。この記事では香椎宮の歴史、見どころ、ご利益、アクセス方法など詳しく解説します。

香椎宮の基本情報

正式名称

正式名称は香椎宮(かしいぐう)です。古くは橿日宮(かしひのみや)と表記されました。

所在地

福岡県福岡市東区香椎4丁目16番1号に位置します。JR香椎線香椎神宮駅から徒歩約4分です。西鉄貝塚線香椎宮前駅から徒歩約12分です。

創建

神功皇后が仲哀天皇の廟を建てたのが始まりとされます。約1800年の歴史を持ちます。正式な神社としての創建は神亀元年(724年)とされます。

御祭神

主祭神は仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)と神功皇后(じんぐうこうごう)です。仲哀天皇は第14代天皇、神功皇后はその皇后であり、応神天皇の母です。配祀神として応神天皇と住吉大神を祀ります。

勅祭社

全国に16社しかない勅祭社の一つです。天皇の勅使が派遣される特別な神社です。伊勢神宮、賀茂神社、石清水八幡宮などと並ぶ格式です。

社格

旧官幣大社に列せられました。筑前国一宮とされることもあります。九州を代表する格式高い神社です。

神社本庁別表神社

神社本庁が指定する別表神社です。特に重要な神社として位置づけられています。

歴史的背景

仲哀天皇の崩御

西暦200年頃、仲哀天皇は熊襲征伐のため筑紫の橿日宮に行幸しました。神功皇后が神託を受けましたが、天皇がこれに従わなかったため、神の怒りに触れて崩御したと日本書紀に記されています。

神功皇后の三韓征伐

仲哀天皇の崩御後、神功皇后は神託に従い三韓征伐を行いました。身重の体で新羅に渡り、朝鮮半島の三国を平定したとされます。帰国後、応神天皇を出産しました。

廟の創建

神功皇后は仲哀天皇を偲び、橿日宮の地に廟を建てました。これが香椎宮の起源です。

神護景雲年間の社殿造営

神護景雲元年(767年)、称徳天皇の勅命により本格的な社殿が造営されました。

平安時代以降

朝廷からの崇敬が篤く、度々修造が行われました。九州の重要な神社として位置づけられました。

戦国時代の荒廃

戦国時代、大内氏や大友氏の抗争により荒廃しました。社殿が焼失するなど大きな被害を受けました。

江戸時代の復興

慶長14年(1609年)、筑前藩主黒田長政が社殿を再建しました。寛永年間(1624-1644年)にも修造が行われました。以後、黒田家の崇敬を受けました。

明治以降

明治4年に官幣大社に列せられました。大正10年(1921年)に勅祭社に指定されました。10年ごとに勅使が派遣される慣例が確立しました。

現在の香椎宮

九州を代表する神社として多くの参拝者を集めています。勅祭社としての格式を保ち続けています。

境内の見どころ

一の鳥居

参道の入口に立つ大きな鳥居です。ここから神域が始まります。

参道

長い参道が続きます。両側に石灯籠が並びます。緑豊かな森に囲まれています。清々しい雰囲気です。

楼門

朱塗りの立派な楼門です。二階建ての門です。重厚な佇まいです。

手水舎

龍の口から水が流れる手水舎です。身を清める場所です。

拝殿

入母屋造りの拝殿です。参拝者が祈りを捧げる場所です。

本殿(香椎造)

香椎宮独特の建築様式である香椎造の本殿です。国の重要文化財に指定されています。切妻造の屋根を二つ並べた形式です。神明造と住吉造を折衷したような様式です。日本に唯一の建築様式として貴重です。現在の本殿は元和6年(1620年)の造営です。

古宮(元宮)

香椎宮の元の鎮座地とされる場所です。仲哀天皇が崩御した橿日宮の跡地と伝えられます。小さな社殿があります。本殿から徒歩約10分の場所にあります。

不老水

境内の奥にある霊泉です。神功皇后が出産の際に使用した水と伝えられます。飲めば長寿になるとされます。名水百選に選ばれています。透明で清らかな水です。容器を持参すれば持ち帰ることができます。

綾杉

境内にある大きな杉の木です。神功皇后が三韓征伐の際に杖として使った杉の枝を挿したところ根付いたという伝説があります。樹齢数百年とされます。

巻尾神社

境内社の一つです。武内宿禰を祀ります。神功皇后に仕えた忠臣です。

鶏石神社

境内社です。鶏の形をした石を御神体とします。

武内神社

武内宿禰を祀る境内社です。長寿の神として信仰されています。

弁財天社

境内社の弁財天を祀る社です。芸能や財運のご利益があります。

境内の森

広大な境内は鬱蒼とした森に覆われています。クスノキやシイの巨木が茂ります。静寂に包まれた神聖な空間です。

ご利益と信仰

国家鎮護

勅祭社として国家の安泰を祈願する神社です。国を守る神様として信仰されています。

武運長久

仲哀天皇と神功皇后は武神としても崇敬されています。勝負運のご利益があります。

安産子育て

神功皇后は身重の体で三韓征伐を行い、無事に応神天皇を出産しました。安産の神として篤く信仰されています。子育ての守護もいただけます。

長寿延命

不老水が湧くことから長寿延命のご利益があるとされます。武内宿禰も長寿の神として信仰されています。

開運招福

人生の転機に参拝する人が多いです。運気を上げるご利益があります。

家内安全

家族の健康と平安を祈願します。皇室の祖先を祀ることから家庭円満のご利益もあります。

厄除け

災厄を祓うご利益があります。厄年の方が参拝します。

年中行事

初詣(1月1日から3日)

正月三が日は多くの初詣客で賑わいます。一年の無事を祈願します。

歳旦祭(1月1日)

新年を祝う祭典です。厳かに執り行われます。

節分祭(2月3日)

豆まきが行われます。福豆が撒かれます。

勅祭(10年に一度)

天皇の勅使が派遣される最も重要な祭典です。10年ごとに行われます。直近では令和3年(2021年)に行われました。次回は2031年の予定です。

例大祭(10月)

香椎宮の最も重要な年中行事です。神事が執り行われます。

神幸式大祭(10月29日)

神輿が巡行する祭りです。氏子地域を巡ります。

七五三(11月)

子どもの成長を祝う家族が訪れます。安産の神様にお礼参りする人も多いです。

月次祭

毎月1日と15日に月次祭が行われます。

お守りと授与品

安産守

神功皇后の安産のご神徳にあやかるお守りです。妊婦さんに人気です。

開運守

運気を上げるお守りです。様々な願いに対応します。

勝守

武運長久のお守りです。勝負事の前に求める人がいます。

長寿守

不老水にちなんだ長寿のお守りです。健康長寿を願います。

厄除け守

災厄を祓うお守りです。厄年の方に人気です。

交通安全守

車や旅の安全を守るお守りです。

不老水

不老水を容器に入れて持ち帰ることができます。ペットボトルなどを持参します。

御朱印

通常の御朱印がいただけます。書き置きと直書きがあります。御朱印帳も販売されています。香椎宮ならではのデザインです。

絵馬

願いを書いて奉納します。安産や子育ての願いが多いです。

参拝方法とマナー

基本的な参拝作法

一の鳥居で一礼します。参道を進みます。手水舎で身を清めます。楼門をくぐります。拝殿前で二礼二拍手一礼します。静かに祈りを捧げます。

手水の作法

右手で柄杓を持ち左手を清めます。左手に持ち替えて右手を清めます。右手に戻して左手に水を受け口をすすぎます。もう一度左手を清めます。柄杓を立てて柄を清めます。

不老水をいただく

不老水の場所へ行きます(本殿から奥へ進みます)。備え付けの柄杓で飲みます。または持参した容器に汲みます。感謝の気持ちを持ちます。

古宮の参拝

時間があれば古宮も参拝します。本殿から徒歩約10分です。元の聖地に敬意を表します。

写真撮影

境内での撮影は基本的に可能です。本殿は重要文化財なので敬意を持って撮影します。他の参拝者の迷惑にならないよう配慮します。

おすすめの参拝ルート

標準コース

一の鳥居から参道を進みます。楼門をくぐります。手水舎で清めます。拝殿で参拝します。本殿(香椎造)を拝観します。不老水をいただきます。綾杉を見ます。境内社を巡ります。社務所でお守りや御朱印をいただきます。所要時間は40分から1時間です。

じっくりコース

標準コースに加えて古宮を参拝します。境内の森をゆっくり散策します。武内神社など境内社も丁寧に参拝します。所要時間は1時間半から2時間です。

福岡観光コース

香椎宮参拝後、筥崎宮、太宰府天満宮など福岡の他の神社を巡ります。福岡市内や太宰府の観光を楽しみます。半日から1日のコースです。

アクセス方法

電車でのアクセス

JR香椎線香椎神宮駅から徒歩約4分です。西鉄貝塚線香椎宮前駅から徒歩約12分です。JR鹿児島本線香椎駅から徒歩約15分です。福岡市中心部から約20分です。

バスでのアクセス

西鉄バス香椎宮前バス停下車すぐです。

自動車でのアクセス

福岡都市高速香椎浜ランプから約5分です。駐車場は境内に無料駐車場があります(約200台)。初詣や例大祭の時期は混雑します。

周辺の観光スポット

筥崎宮

福岡市東区にある日本三大八幡の一つです。勝運の神様として有名です。香椎宮から車で約15分です。

志賀海神社

福岡市東区志賀島にある海の神様を祀る神社です。綿津見三神を祀ります。香椎宮から車で約20分です。

太宰府天満宮

学問の神菅原道真を祀る神社です。福岡を代表する観光地です。香椎宮から車で約40分です。

福岡城跡(舞鶴公園)

黒田家の居城跡です。桜の名所として知られます。香椎宮から車で約20分です。

福岡市博物館

福岡の歴史と文化を学べる博物館です。国宝の金印が展示されています。

香椎浜

香椎宮の近くにある海岸です。散策が楽しめます。

参拝のベストシーズン

春(3月から5月)

桜が咲きます。新緑が美しいです。気候も良く参拝しやすいです。

初夏(6月)

緑が濃くなります。比較的空いています。静かに参拝できます。

夏(7月から8月)

緑が茂り森が美しいです。暑いですが木陰は涼しいです。

秋(9月から11月)

例大祭が行われます。紅葉が美しい季節です。気候も良く参拝に最適です。

冬(12月から2月)

初詣は大変混雑します。それ以外は静かです。凛とした空気の中での参拝も趣があります。

参拝時の注意点

参拝時間

境内は基本的に日の出から日没まで参拝可能です。社務所は朝9時から夕方17時頃までです。不老水は日中訪れることをおすすめします。

所要時間

通常の参拝なら40分から1時間です。古宮を含めると1時間半から2時間です。

混雑状況

初詣は大変混雑します。正月三が日は駐車場も満車になります。例大祭の時期も賑わいます。通常期は比較的空いています。

服装

特別な服装は不要ですが清潔感のある服装が望ましいです。歩きやすい靴が推奨されます。古宮まで行く場合は少し歩きます。

不老水

容器を持参すると水を持ち帰れます。ペットボトルなどを用意します。

まとめ

香椎宮は福岡県福岡市東区に鎮座する約1800年の歴史を持つ格式高い神社です。全国に16社しかない勅祭社の一つであり、天皇の勅使が派遣される特別な神社です。

仲哀天皇と神功皇后を主祭神として祀り、国家鎮護、武運長久、安産子育て、長寿延命、開運招福など様々なご利益があります。神功皇后の三韓征伐の伝説が残る歴史的聖地です。

香椎造という日本唯一の建築様式を持つ本殿は国の重要文化財です。不老水という名水が湧き、長寿延命のご利益があるとされます。綾杉、古宮など見どころが豊富です。

香椎神宮駅から徒歩約4分とアクセス良好です。筥崎宮、志賀海神社、太宰府天満宮など周辺の神社巡りも楽しめます。

国家の安泰を祈る人、安産を願う人、長寿を願う人、勝負運を求める人、九州の格式高い神社を訪れたい人。多くの人に愛される香椎宮は、古代からの歴史と皇室との深い縁を持つ特別な神社です。不老水をいただき、香椎造の本殿を拝み、古代の聖地の空気を感じてください。福岡を訪れた際にはぜひ参拝してみてください。

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