障がい者の転職と障害年金2級、年収制限の仕組みと働き方

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障害年金2級を受給しながら働きたいと考える方にとって、年収によって年金が減額されたり停止されたりするのではないかという不安は大きなものです。

働くことで生活が安定する一方、せっかく受給している年金がなくなってしまうのではという心配は、転職活動を慎重にさせる要因となります。

ここでは、障害年金2級の基本的な仕組み、年収制限の有無、就労との両立を考える際の視点までをわかりやすく解説します。

なお、本記事は2026年5月時点の一般的な情報に基づいています。

具体的な受給状況や年収との関係は個別の状況によって異なるため、必ず年金事務所、社会保険労務士、主治医など専門家にご確認ください。

障害年金の基本的な仕組み

障害年金は、病気やけがによって日常生活や就労に支障がある方に支給される公的年金です。

障害基礎年金と障害厚生年金の2つの種類があります。

障害基礎年金は、国民年金加入中に初診日がある場合に支給される年金です。

1級と2級があり、20歳前に初診日がある場合の20歳前傷病による障害基礎年金もあります。

障害厚生年金は、厚生年金加入中に初診日がある場合に支給される年金です。

1級から3級まであり、より細かい等級設定がされています。

2級は、日常生活に著しい制限を受けるか、または就労に著しい制限を受ける程度の障がいに該当する等級です。

身体障がい、精神障がい、知的障がい、内部障がいなど、さまざまな障がいで2級が認定されます。

2026年現在の障害基礎年金2級の支給額は、年額でおおむね80万円程度です。

具体的な金額は毎年改定されるため、最新の情報は日本年金機構の公式情報で確認することをおすすめします。

障害年金2級と就労の基本的な関係

障害年金2級を受給しながら働くことは、原則として可能です。

障害基礎年金には、所得による支給停止の仕組みがあります。

ただし、これは20歳前傷病による障害基礎年金の場合に適用されるもので、一般的な障害基礎年金には所得制限がありません。

20歳前傷病による障害基礎年金の場合、本人の所得が一定額を超えると、年金の一部または全部が支給停止となる仕組みがあります。

支給停止の基準額は毎年改定されますが、2026年現在、おおむねの基準として、所得が一定水準を超えると半額停止、さらに高い水準を超えると全額停止となる仕組みです。

具体的な所得基準は、扶養親族の有無などによって異なります。

最新の基準は、日本年金機構の公式情報や年金事務所で確認できます。

一方、厚生年金加入中に初診日がある障害厚生年金には、所得による支給停止の仕組みはありません。

働いて高い収入を得ても、年金が減額されることは原則としてありません。

ただし、障害厚生年金にも独自の注意点があります。

障害状態の更新審査

障害年金には、定期的な障害状態の確認である更新審査があります。

更新審査の時期は、障がいの種類や状態によって異なります。

精神障がいや内部障がいなどは、1年から5年ごとに更新審査がおこなわれることが一般的です。

身体障がいで、症状が固定しているとみなされる場合は、永久認定として更新審査がない場合もあります。

更新審査では、現在の障がいの状態を診断書で評価し、引き続き年金の対象となる等級かが判定されます。

ここで注目すべき点は、就労の状況が更新審査に影響する可能性があることです。

例えば、フルタイムで安定して働いている、責任ある業務に従事しているといった就労状況は、障害の状態が改善していると判断される材料となることがあります。

その結果、等級が変更されたり、年金が停止されたりするケースがあります。

ただし、これは個別の判断であり、就労していれば必ず年金が停止されるわけではありません。

合理的配慮を受けながら働いている場合、就労継続支援などの福祉サービスを利用しながら働いている場合、短時間勤務やパートタイムで働いている場合などは、就労していても等級が維持されることが多くあります。

就労と年金を両立させる視点

障害年金2級を受給しながら働く際には、いくつかの視点が大切です。

主治医との連携を継続しましょう。

更新審査の診断書を書く主治医に、自分の障がい状態と就労状況を正確に伝えることが大切です。

就労による疲労、症状の波、必要な配慮などを定期的に共有することで、診断書の内容も現実を反映したものになります。

合理的配慮を受けながら働く形を選びましょう。

障害者雇用枠、時短勤務、テレワークなど、配慮を受けながら働く環境を選ぶことで、無理のない就労が実現します。

これは、年金審査においても就労に著しい制限があることを示す材料となります。

無理をしないことが何より大切です。

年金を維持するためにわざと働かないという考え方は本末転倒ですが、無理をして体調を崩すことも避けたい選択です。

自分の状態に合った働き方を選ぶことが、年金の維持と健康の両立を支えます。

専門家への相談を継続しましょう。

社会保険労務士、年金事務所、主治医、障害者就業生活支援センターなど、就労と年金の両立に詳しい専門家に相談することが大切です。

20歳前傷病による障害基礎年金の方への注意

20歳前傷病による障害基礎年金を受給している方は、所得制限への注意が特に必要です。

所得が一定水準を超えると、年金の一部または全部が支給停止となる仕組みがあります。

支給停止は、所得が確定した翌年から適用される形が一般的です。

つまり、ある年の所得が高ければ、翌年8月から翌々年7月まで支給停止となる仕組みです。

支給停止になっても、所得が下がれば再び支給が再開されます。

長期的に停止されるわけではなく、所得水準に応じて毎年判定される仕組みです。

具体的な所得基準は変動するため、年金事務所で最新の情報を確認することが大切です。

障害厚生年金を受給する方の視点

障害厚生年金を受給している方は、所得制限はないものの、いくつかの視点を持つことが大切です。

更新審査での等級判定が、就労状況の影響を受ける可能性があります。

定期的な更新の際に、就労状況によっては等級が下がる、または年金が停止される可能性があります。

ただし、合理的配慮を受けながら働いている、症状の波があり安定就労が難しい、就労継続支援を利用しながら働いているといった状況は、年金の維持を支える要素となります。

主治医に就労状況を正確に伝え、診断書に反映してもらうことが、長期的な受給を支える基本です。

障害年金以外の支援制度

障害年金以外にも、活用できる支援制度は数多くあります。

自立支援医療制度は、通院や薬代の負担を軽減する制度です。

精神通院医療を利用することで、自己負担が原則1割になります。

医療費助成制度も活用できます。

重度心身障害者医療費助成、特定疾患医療費助成など、医療費の自己負担を抑える制度が地域ごとにあります。

各種手当も確認しましょう。

特別障害者手当、自治体独自の手当など、状況に応じて受給できる手当があります。

税制優遇も大切な備えです。

所得税と住民税の障害者控除、医療費控除など、年間の税負担を軽減できる仕組みを忘れずに申請しましょう。

これらの制度を組み合わせることで、年金と就労収入の両方を活かしながら、生活基盤を整えられます。

専門家への相談先

障害年金と就労の両立について相談できる窓口を紹介します。

年金事務所は、年金制度の公式な相談窓口です。

自分の年金の種類、所得制限の有無、更新審査の時期などを確認できます。

社会保険労務士は、年金制度に詳しい専門家です。

特に障害年金専門の社労士は、年金の受給、就労との両立、更新審査の対応など、専門的な相談に乗ってくれます。

障害者就業生活支援センターは、就労と生活の両面を一体的に支援する公的機関です。

年金と就労の両立に関する一般的な相談ができます。

主治医も、診断書の作成を通じて長期的に関わってくれる存在です。

就労状況の変化、配慮の必要性などを定期的に共有しましょう。

まとめ

障害年金2級を受給しながら働くことは、原則として可能です。

20歳前傷病による障害基礎年金には所得による支給停止の仕組みがありますが、一般的な障害基礎年金や障害厚生年金には所得制限がありません。

ただし、定期的な更新審査において、就労状況が等級判定に影響する可能性があるため、合理的配慮を受けながら無理のない働き方を選ぶことが大切です。

主治医との連携、就労状況の正確な共有、診断書への反映、社会保険労務士や年金事務所への相談などを通じて、長期的な受給と安定した就労の両立を目指していきましょう。

自立支援医療、医療費助成、各種手当、税制優遇など、年金以外の支援制度も組み合わせることで、生活基盤をより安定させられます。

具体的な金額、所得基準、自分の状況での判断は、必ず年金事務所、社会保険労務士、主治医など専門家に確認しながら、自分らしい働き方と経済的な安定の両立を進めていきましょう。

なお、年金制度は法改正や運用の見直しによって変わることがあるため、最新の情報は日本年金機構の公式情報や専門家への確認をおすすめします。

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