鎌倉宮 護良親王を祀る厄除けと身代わりの神社

鎌倉宮は神奈川県鎌倉市二階堂に鎮座する、後醍醐天皇の皇子である護良親王(もりながしんのう、もりよししんのう)を祀る神社です。明治2年(1869年)に明治天皇の勅命により創建された比較的新しい神社ですが、深い歴史的背景を持ちます。厄除け、身代わり、開運のご利益で知られ、特に獅子頭のお守りが有名です。鎌倉幕府倒幕に尽力しながらも非業の死を遂げた護良親王の悲劇の歴史が残る場所であり、その魂を慰めるために建てられた神社です。この記事では鎌倉宮の歴史、見どころ、ご利益、アクセス方法など詳しく解説します。

鎌倉宮の基本情報

正式名称と通称

正式名称は鎌倉宮です。通称は大塔宮(だいとうのみや)と呼ばれます。護良親王が大塔宮と称されたことに由来します。地元では二階堂さんとも呼ばれます。

所在地

神奈川県鎌倉市二階堂154に位置します。JR鎌倉駅からバスで約10分です。鎌倉の東側、二階堂の静かな住宅地にあります。

創建

明治2年(1869年)に明治天皇の勅命により創建されました。比較的新しい神社ですが、歴史的に重要な場所です。

御祭神

主祭神は護良親王(もりながしんのう)です。後醍醐天皇の皇子で、鎌倉幕府倒幕に尽力した人物です。建武の新政後、足利尊氏と対立し、鎌倉で幽閉され28歳で非業の死を遂げました。

社格

旧官幣中社に列せられました。皇族を祀る神社として格式が高いです。別格官幣社ではありませんが、それに準ずる扱いを受けました。

歴史的背景

護良親王の生涯

護良親王は後醍醐天皇の第一皇子として生まれました。若くして比叡山に入り天台座主となりました。元弘の乱で父天皇が隠岐に流されると、親王は還俗して倒幕運動を指揮しました。各地を転戦し、楠木正成らと協力して鎌倉幕府打倒に貢献しました。

建武の新政と対立

建武の新政が始まると征夷大将軍に任じられました。しかし武家政権の復活を目指す足利尊氏と対立しました。後醍醐天皇は尊氏を重用し、親王を疎んじるようになりました。

鎌倉での幽閉

建武元年(1334年)、親王は尊氏の讒言により捕らえられました。鎌倉の東光寺(現在の鎌倉宮の地)の土牢に幽閉されました。約9ヶ月間、わずかな光しか入らない土牢で過酷な生活を強いられました。

非業の死

建武2年(1335年)、中先代の乱が起こりました。北条時行が鎌倉を襲撃した際、足利直義の命により親王は殺害されました。わずか28歳の若さでした。首を斬られ、遺体は土牢の近くに埋められたと伝えられます。

明治天皇の創建

明治天皇は倒幕に尽力した護良親王を顕彰するため、幽閉された地に神社を建てることを命じました。明治2年に鎌倉宮が創建されました。親王の無念を慰め、その功績を讃えるための神社です。

境内の見どころ

鳥居と参道

朱塗りの鳥居が入口に立ちます。参道は木々に囲まれた静かな道です。鎌倉の奥まった場所にあり、厳かな雰囲気です。

社殿

明治時代の建築です。シンプルながら品格ある社殿です。拝殿と本殿があります。本殿には護良親王の御霊が祀られています。

土牢(御構廟)

護良親王が幽閉された土牢が残っています。社殿の右手奥にあります。狭く暗い空間で、過酷な環境が想像できます。石碑が立ち、親王の苦難を偲びます。現在も参拝できます。

宝物殿

護良親王ゆかりの品々が展示されています。親王の遺品、甲冑、書状などが保管されています。拝観料が必要です(300円程度)。歴史を深く知ることができます。

獅子頭守

社殿前に大きな獅子頭が置かれています。護良親王が兜の中に獅子頭のお守りを入れて戦ったという伝承に基づきます。この獅子頭を撫でると厄除けのご利益があるとされます。鎌倉宮のシンボルです。

身代わり様(撫で身代わり)

木彫りの人形です。自分の悪いところと同じ場所を撫でると身代わりになってくれるとされます。厄を引き受けてくれる存在です。多くの参拝者が撫でています。

かわらけ投げ

厄を書いたかわらけ(素焼きの皿)を投げて割ることで厄払いをします。的に向かって投げます。割れる音が爽快です。厄除けの人気の行事です。

村上社

境内社です。護良親王の忠臣である村上義光を祀ります。親王の身代わりとなって討ち死にした忠臣です。身代わり信仰の由来となっています。

南方社

南北朝時代の南朝方の忠臣を祀る境内社です。楠木正成、新田義貞など南朝に尽くした武将を祀ります。

鎌倉宮の森

境内は木々に囲まれています。静かで落ち着いた雰囲気です。四季折々の自然が楽しめます。

ご利益と信仰

厄除け

護良親王が多くの困難を乗り越えたことから厄除けのご利益があるとされます。厄年の方が多く参拝します。獅子頭のお守りが厄除けに効果的です。

身代わり

村上義光が親王の身代わりとなったことから身代わりのご利益があります。災難を身代わりとなって受けてくれるとされます。身代わり様を撫でます。かわらけ投げで厄を払います。

開運招福

困難な状況を切り開く力があるとされます。運気を上げたい人が参拝します。人生の転機に訪れる人が多いです。

学業成就

親王は学問に秀でていました。学業向上、合格祈願のご利益があります。受験生が参拝します。

勝運

倒幕運動で多くの戦いに勝利したことから勝運のご利益があります。勝負事の前に参拝する人がいます。

忠義

親王と忠臣の物語から忠義のご利益があるとされます。主君への忠誠、家族への愛情を大切にする人が参拝します。

年中行事

初詣(1月1日から3日)

正月三が日は多くの初詣客が訪れます。一年の無事を祈願します。

節分祭(2月3日)

豆まきが行われます。福豆が撒かれます。厄除けを祈願します。

草鹿神事(5月5日)

鎌倉時代の武家の行事を再現します。鹿の的に矢を射る儀式です。伝統的な装束での神事が見られます。

例大祭(8月20日)

鎌倉宮の最も重要な祭りです。護良親王の御霊を慰めます。神事が執り行われます。

薪能(10月)

境内で能楽が奉納されます。幽玄な雰囲気の中で伝統芸能が楽しめます。

七五三(11月)

子どもの成長を祝う家族が訪れます。親王の加護を願います。

お守りと授与品

獅子頭守

鎌倉宮で最も有名なお守りです。護良親王が兜の中に入れていた獅子頭に由来します。厄除け、身代わりのご利益があります。様々なサイズとデザインがあります。

厄除け守

厄年の方に人気のお守りです。厄を払い福を招きます。

身代わり守

災難を身代わりとなって受けてくれるお守りです。村上義光の忠義にちなみます。

学業成就守

受験生に人気のお守りです。学問向上を願います。

勝守

勝負運を高めるお守りです。スポーツや試験の前に求める人がいます。

御朱印

通常の御朱印がいただけます。護良親王の印が押されます。書き置きと直書きがあります。御朱印帳も販売されています。鎌倉らしいデザインです。

かわらけ

厄払いのためのかわらけが授与されます(100円程度)。厄を書いて投げて割ります。

参拝方法とマナー

基本的な参拝作法

鳥居の前で一礼します。参道を進みます。手水舎で身を清めます。拝殿前で二礼二拍手一礼します。静かに祈りを捧げます。

手水の作法

右手で柄杓を持ち左手を清めます。左手に持ち替えて右手を清めます。右手に戻して左手に水を受け口をすすぎます。もう一度左手を清めます。柄杓を立てて柄を清めます。

獅子頭を撫でる

社殿前の大きな獅子頭を撫でます。厄除けのご利益があります。多くの人が撫でているので光っています。

身代わり様を撫でる

自分の悪いところと同じ場所を撫でます。身代わりになってもらいます。優しく撫でます。

かわらけ投げ

かわらけに厄や悪いことを書きます。的に向かって投げます。割れることで厄が払われます。思い切り投げます。

土牢を参拝する

護良親王が幽閉された土牢を訪れます。親王の苦難を偲びます。静かに手を合わせます。

おすすめの参拝ルート

標準コース

鳥居から入ります。参道を進みます。手水舎で清めます。社殿で参拝します。獅子頭を撫でます。身代わり様を撫でます。かわらけ投げをします。土牢を参拝します。村上社、南方社を参拝します。社務所でお守りや御朱印をいただきます。所要時間は30分から1時間です。

じっくりコース

標準コースに加えて宝物殿を見学します。境内をゆっくり散策します。鎌倉宮の歴史を深く学びます。所要時間は1時間から1時間半です。

鎌倉東部散策コース

鎌倉宮参拝後、周辺の寺社を巡ります。荏柄天神社、鎌倉宮、瑞泉寺、永福寺跡など。歴史散策が楽しめます。半日のコースです。

アクセス方法

バスでのアクセス

JR鎌倉駅東口から京急バス大塔宮行きで約10分、終点大塔宮下車すぐです。本数は1時間に2から3本程度です。時刻表を確認することをおすすめします。

徒歩でのアクセス

鎌倉駅から徒歩約30分です。鶴岡八幡宮を経由して歩けます。途中の景色を楽しみながら散策できます。やや距離がありますが歩けない距離ではありません。

自動車でのアクセス

横浜横須賀道路朝比奈ICから約15分です。駐車場は境内に無料駐車場があります(約30台)。休日は満車になることがあります。

周辺の観光スポット

荏柄天神社

鎌倉宮から徒歩約5分です。学問の神菅原道真を祀ります。日本三大天神の一つとされます。受験生に人気です。

瑞泉寺

鎌倉宮から徒歩約10分です。夢窓疎石が開いた禅寺です。庭園が美しいです。梅や紅葉の名所です。

永福寺跡

鎌倉宮の近くにあります。源頼朝が建立した大寺院の跡です。現在は史跡公園として整備されています。広大な敷地が残ります。

鶴岡八幡宮

鎌倉を代表する神社です。鎌倉駅と鎌倉宮の中間にあります。鎌倉観光の中心地です。

報国寺(竹の寺)

竹林が美しい寺院です。抹茶をいただきながら竹林を眺められます。外国人観光客にも人気です。

杉本寺

鎌倉最古の寺です。苔むした石段が風情があります。古い仏像が残ります。

参拝のベストシーズン

桜が美しい季節です。新緑も清々しいです。気候が良く参拝しやすいです。草鹿神事が行われます。

緑が濃い季節です。例大祭が行われます。木陰は涼しいです。

紅葉が美しい季節です。気候も良く参拝に最適です。薪能が行われます。鎌倉観光のベストシーズンです。

初詣は混雑します。それ以外は静かです。凛とした空気の中での参拝も趣があります。

参拝時の注意点

参拝時間

境内は朝9時から夕方16時30分頃まで参拝可能です。社務所も同じ時間帯です。宝物殿の開館時間も確認が必要です。

所要時間

通常の参拝なら30分から1時間です。宝物殿見学を含めると1時間から1時間半です。

混雑状況

鎌倉の中心部に比べると比較的空いています。初詣や節分は混雑します。平日は静かです。

服装

特別な服装は不要ですが清潔感のある服装が望ましいです。歩きやすい靴が推奨されます。

バスの本数

鎌倉駅からのバスは本数が限られています。時刻表を確認します。歩くことも選択肢です。

まとめ

鎌倉宮は明治2年に明治天皇の勅命により創建された、護良親王を祀る神社です。鎌倉幕府倒幕に尽力しながらも28歳で非業の死を遂げた親王の御霊を慰めるために建てられました。

厄除け、身代わり、開運、学業成就、勝運など様々なご利益があります。特に獅子頭のお守りが有名で、厄除けと身代わりの信仰が篤いです。

社殿、親王が幽閉された土牢、獅子頭、身代わり様、かわらけ投げ、村上社など見どころがあります。護良親王の悲劇の歴史を肌で感じることができます。

鎌倉駅からバスで約10分、または徒歩約30分です。荏柄天神社、瑞泉寺、永福寺跡など周辺の史跡も充実しています。

厄除けを願う人、身代わりのご利益を求める人、学業成就を祈る人、歴史に興味がある人。多くの人に愛される鎌倉宮は、悲劇の皇子の物語が残る特別な場所です。獅子頭を撫で、かわらけを投げ、厄を払い、新たな力を得てください。ぜひ訪れてみてください。

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