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認知症の方が訪問看護を拒否することは珍しくなく、その背景にある本人の気持ちを理解した上で対応を工夫することで少しずつ受け入れてもらえるようになります。
この記事では認知症の方が訪問看護を拒否する時の原因と家族や支援者ができる対応策を解説します。
訪問看護を拒否する主な原因
原因を、把握しておきましょう。
第一の原因は、見知らぬ人が自宅に来ることへの不安と恐怖です。
認知症の方は新しい人を覚えることが難しく、訪問のたびに「知らない人が家に入ってくる」と感じて強い不安を覚えます。
第二の原因は、自分は病気ではないという認識です。
認知症の方は自分の症状を自覚していない場合が多く、「看護師に来てもらう必要はない」「自分は元気だ」と感じて拒否します。
第三の原因は、プライドや自尊心です。
「人の世話になりたくない」「自分のことは自分でできる」という気持ちが強い方は、支援を受けること自体を恥ずかしいと感じます。
第四の原因は、過去の嫌な経験との結びつきです。
注射や検査など医療に対する嫌な記憶が残っており、看護師の訪問を医療行為と結びつけて拒否する場合があります。
第五の原因は、体調や気分の波です。
認知症の方は時間帯や日によって気分が大きく変動し、タイミングによって受け入れたり拒否したりすることがあります。
拒否への具体的な対応策
対応策を、見ていきましょう。
第一の対策は、「看護師」ではない別の立場で紹介することです。
「近所の方が様子を見に来てくれる」「健康相談に来てくれる人」「市役所からの定期訪問」など、本人が受け入れやすい説明に変えることで抵抗感が減る場合があります。
第二の対策は、短時間の訪問から始めることです。
最初から長時間の訪問ではなく、10分程度の挨拶や雑談から始めて、徐々に滞在時間を延ばしていきます。
顔なじみになるまでは、医療的な行為を最小限にして関係構築を優先する方法が有効です。
第三の対策は、本人の好きなことを入口にすることです。
好きな話題、趣味の話、昔の思い出話など、本人が楽しめる会話から入ることで看護師への警戒心が薄れます。
第四の対策は、訪問の時間帯を調整することです。
認知症の方は時間帯によって気分や認知機能の状態が変わります。
朝は穏やかだが夕方は不穏になる方、逆のパターンの方など、本人が落ち着いている時間帯に訪問することで拒否が減ることがあります。
第五の対策は、家族や信頼できる人に同席してもらうことです。
本人が信頼している家族、近隣の方、民生委員などに最初の数回だけ同席してもらうことで、安心感が得られます。
第六の対策は、担当看護師の変更を検討することです。
人との相性は認知症の方にとって大きな要素であり、担当者を変えることで受け入れがスムーズになるケースがあります。
訪問看護事業所に遠慮なく相談できます。
第七の対策は、無理強いしないことです。
強引に訪問を続けると、看護師への拒否感がさらに強まる悪循環に陥ります。
拒否が強い日は無理をせず、日を改めて訪問する柔軟な対応が大切です。
家族ができる環境づくりと相談先
環境づくりを、見ていきましょう。
訪問看護事業所に本人の性格、好きなこと、嫌がること、落ち着く時間帯などの情報を詳しく伝えることで、看護師が対応を工夫しやすくなります。
ケアマネジャーに拒否の状況を報告し、訪問介護やデイサービスなど別のサービスとの組み合わせを検討してもらうこともできます。
地域包括支援センターでは、認知症の方の在宅生活全般について無料で相談できます。
認知症の人と家族の会などの当事者団体では、同じ経験を持つ家族同士の情報交換ができます。
主治医に訪問看護の拒否について相談すれば、薬の調整や訪問診療との組み合わせを検討してもらえる場合もあります。
保険の見直しは、ほけんの窓口や保険見直し本舗で無料相談ができます。
引受基準緩和型保険として、オリックス生命のキュアサポートプラス、都道府県民共済、ぜんち共済なども選択肢です。
つらい気持ちが強まった時は、よりそいホットライン、いのちの電話、こころの健康相談統一ダイヤルに連絡できます。
まとめ
認知症の方が訪問看護を拒否する背景には見知らぬ人への不安や病識の欠如やプライドなどがあり、看護師以外の立場での紹介、短時間訪問からの開始、本人の好きな話題を入口にする工夫、訪問時間帯の調整、信頼できる人の同席、担当者の変更などの対策が有効で、訪問看護事業所、ケアマネジャー、地域包括支援センター、主治医、認知症の人と家族の会、ほけんの窓口、よりそいホットラインなどの支援を活用しながら対応を進めていきましょう。

