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糖尿病でインスリン治療が必要な方が加齢や障害により自己注射が困難になった場合に、訪問看護を活用することで安全にインスリン管理を継続しながら在宅生活を送れます。
この記事では訪問看護でインスリン自己注射が困難な方を支援する方法と管理のポイントを解説します。
インスリン自己注射が困難になる主な原因
原因を、把握しておきましょう。
第一の原因は、視力の低下です。
糖尿病性網膜症や加齢による視力低下で、インスリンの単位数がメモリで読めない、注射部位が確認できないなどの困難が生じます。
第二の原因は、手指の巧緻性の低下です。
関節リウマチ、脳卒中後の麻痺、パーキンソン病の振戦、加齢による握力の低下などにより、ペン型注射器の操作やキャップの着脱が困難になります。
第三の原因は、認知機能の低下です。
認知症の進行により、注射のタイミングを忘れる、単位数を間違える、注射したかどうかを覚えていない、注射と食事の順番を間違えるなどの問題が起こります。
第四の原因は、注射への恐怖や心理的抵抗です。
針を刺すことへの恐怖心が強く、自分で注射することが精神的に困難な方がいます。
第五の原因は、注射部位の硬結(しこり)です。
同じ部位に繰り返し注射することで皮下に硬結ができ、インスリンの吸収が悪くなったり、注射が痛くなったりすることがあります。
訪問看護で行われるインスリン管理支援の内容
支援内容を、見ていきましょう。
第一の支援は、インスリン注射の実施と見守りです。
訪問看護師が訪問時にインスリン注射を実施する、または利用者が自分で注射するのを見守りながら正しい手技を確認します。
注射の単位数、部位、タイミングが主治医の指示通りであるかを確認します。
第二の支援は、血糖値の測定と記録です。
訪問時に血糖値を測定し、数値の推移を記録します。
低血糖や高血糖の傾向を分析し、主治医に報告してインスリン量の調整につなげます。
第三の支援は、注射部位のローテーション指導です。
同じ部位への繰り返し注射による硬結を防ぐため、腹部、太もも、上腕、臀部のローテーションを指導します。
第四の支援は、低血糖への対応指導です。
低血糖の症状(冷や汗、手の震え、動悸、空腹感、ふらつき)を説明し、症状が出た時にブドウ糖やジュースを摂取する対応方法を利用者と家族に指導します。
低血糖時にすぐ摂取できるよう、ブドウ糖を寝室やリビングに常備しておくことを勧めます。
第五の支援は、食事管理の指導です。
インスリンの効果は食事内容と密接に関係しているため、食事量、食事時間、炭水化物の摂取量などについて指導します。
必要に応じて管理栄養士による訪問栄養指導との連携も行います。
第六の支援は、フットケアの実施です。
糖尿病の方は足の感覚が鈍くなり、小さな傷に気づかず感染や壊疽に進行するリスクがあります。
訪問看護師が足の観察、爪切り、保湿、靴の選び方の指導を行います。
第七の支援は、自己注射を続けるための工夫の提案です。
視力低下がある方には単位数が見やすい大きなメモリの注射器や音で単位を確認できるデバイスを提案します。
手指の巧緻性が低下している方には、補助具の活用を検討します。
認知症の方には、注射のタイミングをアラームで知らせる方法や、薬剤を事前にセットしておく方法を提案します。
訪問看護の回数と制度上のポイント
制度のポイントを、見ていきましょう。
インスリン注射が毎日必要な方の場合、毎日の訪問が必要となるケースがあります。
医療保険の訪問看護は原則週3回までですが、厚生労働大臣が定める状態等に該当する場合は毎日の訪問が認められます。
主治医から特別訪問看護指示書が発行されれば、一時的に毎日の訪問が可能となります。
介護保険で利用する場合は、支給限度額の範囲内で回数を設定します。
訪問看護の訪問がない日の注射は家族が行うか、訪問介護のヘルパーが一定の条件のもとでインスリン注射の見守りや声かけを行える場合があります。
ケアマネジャーと相談して、訪問看護と訪問介護を組み合わせたケアプランを検討します。
自立支援医療制度や高額療養費制度を活用すれば、医療費の自己負担を軽減できます。
障害年金の申請は、社会保険労務士のサポートを受けることが推奨されます。
保険の見直しは、ほけんの窓口や保険見直し本舗で無料相談ができます。
つらい気持ちが強まった時は、よりそいホットライン、いのちの電話、こころの健康相談統一ダイヤルに連絡できます。
まとめ
インスリン自己注射が困難な場合は訪問看護師による注射の実施と見守り、血糖値の測定と記録、注射部位のローテーション指導、低血糖への対応指導、食事管理、フットケア、補助具の提案などの支援を受けられ、毎日の注射が必要な場合は特別訪問看護指示書により毎日の訪問も可能で、主治医、ケアマネジャー、訪問看護事業所、社会保険労務士、ほけんの窓口、よりそいホットラインなどの支援を活用しながら安全なインスリン管理を続けていきましょう。

