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「発達障害の子が学校でトラブルを起こした」「いじめられている」「先生が理解してくれない」「不登校になった」「合理的配慮をしてもらえない」「どこに相談すればいいのかわからない」「担任に言っても改善しない」。
発達障害のある子の学校問題について、適切な相談先がわからず、一人で抱え込んでいる親は多くいます。
学校問題の相談先は、困りごとの内容により異なります。
まずは担任や学年主任に相談し、改善されなければスクールカウンセラー、特別支援教育コーディネーター、教育委員会など、段階的に相談先を変えていくことが重要です。また、学校外の専門機関(発達障害者支援センター、医療機関、弁護士など)の力を借りることも有効です。
本記事では、困りごと別の相談先、相談の流れ、効果的な相談方法、学校が動かない場合の対応、そして記録の取り方について詳しく解説します。
学校問題の主な困りごとと相談先一覧
まず、困りごと別の相談先を一覧で示します。
学習面の困りごと
困りごと
- 授業についていけない
- 板書が写せない
- テストの点数が悪い
- 宿題ができない
相談先
- 担任
- 特別支援教育コーディネーター
- 通級指導教室の先生
- スクールカウンセラー
- 発達障害者支援センター
行動面の困りごと
困りごと
- 授業中に立ち歩く
- 友達とトラブルを起こす
- 指示が通らない
- 癇癪を起こす
相談先
- 担任
- 学年主任
- 特別支援教育コーディネーター
- スクールカウンセラー
- 医療機関
- 発達障害者支援センター
いじめ
困りごと
- からかわれる
- 仲間外れにされる
- 暴力をふるわれる
- 物を隠される
相談先
- 担任(すぐに)
- 学年主任
- 生徒指導主任
- 校長
- 教育委員会
- 警察(深刻な場合)
- 弁護士(深刻な場合)
先生の対応
困りごと
- 先生が理解してくれない
- 先生に叱られる
- 合理的配慮をしてもらえない
- 先生から不適切な対応を受けた
相談先
- 学年主任
- 特別支援教育コーディネーター
- 校長
- 教育委員会
- 発達障害者支援センター
- 弁護士(不適切な対応の場合)
不登校
困りごと
- 学校に行きたがらない
- 朝になると体調不良
- 完全に不登校になった
相談先
- 担任
- スクールカウンセラー
- 特別支援教育コーディネーター
- 養護教諭(保健室の先生)
- 医療機関
- 適応指導教室(教育支援センター)
- 発達障害者支援センター
- 相談支援事業所
進路
困りごと
- 通常学級か特別支援学級か
- 特別支援学校か
- 高校進学
- 就職
相談先
- 担任
- 特別支援教育コーディネーター
- 進路指導担当
- 教育委員会
- 発達障害者支援センター
- 相談支援事業所
- ハローワーク(就職の場合)
学校内の相談先
学校内の相談先を詳しく説明します。
1. 担任
最初の相談先
いつ相談するか
- 学習面、行動面で気になることがあれば、すぐに
- 定期的な面談(学期ごとなど)
相談内容
- 学校での様子
- 家での様子
- 配慮してほしいこと
- トラブルが起きたとき
相談方法
- 連絡帳
- 電話
- 面談
注意点
担任が発達障害を理解していない場合、理解を求めることから始めます。
2. 学年主任
担任で解決しない場合
いつ相談するか
- 担任に相談しても改善しない
- 担任との関係が悪化した
- より組織的な対応が必要
相談内容
- 担任への相談内容
- 改善してほしいこと
3. 特別支援教育コーディネーター
発達障害の専門家
役割
- 特別支援教育の窓口
- 校内の調整
- 外部機関との連携
- 個別の教育支援計画の作成
いつ相談するか
- 合理的配慮を依頼したい
- 通級指導教室について知りたい
- 特別支援学級への転籍を検討
- 専門的なアドバイスがほしい
どの学校にもいる
全ての学校に、特別支援教育コーディネーターが指名されています。
確認方法
担任に「特別支援教育コーディネーターと話したい」と伝えます。
4. スクールカウンセラー
心理の専門家
役割
- 子どものカウンセリング
- 親の相談
- 先生へのアドバイス
いつ相談するか
- 子どもの心のケアが必要
- 不登校
- いじめ
- 親自身が悩んでいる
相談方法
事前予約制です。担任または養護教諭に予約を依頼します。
頻度
週1回~月1回程度、学校に来ています。
5. 養護教諭(保健室の先生)
体と心のケア
役割
- 健康管理
- 心のケア
- 保健室登校の対応
いつ相談するか
- 体調不良が続く
- 保健室に行くことが多い
- 保健室登校を検討
6. 生徒指導主任
いじめ、トラブル対応
役割
- 生徒指導全般
- いじめ対応
- トラブル対応
いつ相談するか
- いじめ
- 友達とのトラブル
- 問題行動
7. 校長・副校長(教頭)
学校のトップ
いつ相談するか
- 担任、学年主任に相談しても改善しない
- 深刻な問題(いじめ、体罰など)
- 学校全体での対応が必要
相談方法
事前にアポイントを取ります。
8. 通級指導教室の先生
個別指導
役割
- 週1~2回程度の個別指導
- ソーシャルスキルトレーニング
- 学習支援
いつ相談するか
- 通級指導教室を利用している場合
- 通級指導教室について知りたい
学校外の相談先
学校外の相談先を詳しく説明します。
1. 教育委員会
学校を監督する機関
役割
- 学校への指導
- 相談対応
- 就学相談
いつ相談するか
- 学校が動かない
- 校長に相談しても改善しない
- いじめが解決しない
- 進路相談
相談方法
電話または訪問
連絡先
市区町村の教育委員会
相談内容
- 学校名
- 子どもの学年、名前
- 困っていること
- 学校にどう相談したか
- 改善してほしいこと
2. 発達障害者支援センター
発達障害の専門機関
役割
- 相談
- 情報提供
- 関係機関との調整
いつ相談するか
- 学校での対応に悩んでいる
- 合理的配慮について知りたい
- 進路について相談したい
- 専門的なアドバイスがほしい
相談方法
電話または訪問(予約制)
連絡先
各都道府県・指定都市に設置
費用
無料
3. 医療機関
診断、治療
役割
- 診断
- 診断書の作成
- 治療(薬物療法、カウンセリング)
- 学校への助言
いつ相談するか
- 診断書が必要
- 学校への助言がほしい
- 二次障害(うつ病など)
診療科
- 小児科
- 児童精神科
- 心療内科
診断書
学校に提出する診断書を作成してもらえます。
内容
- 診断名
- 配慮してほしいこと
4. 相談支援事業所
継続的な相談
役割
- 継続的な相談
- サービス等利用計画の作成
- 関係機関との調整
いつ相談するか
- 学校のことも含めて、継続的に相談したい
- 福祉サービスの利用を検討
相談方法
市区町村の障害福祉課に紹介してもらいます。
費用
無料
5. 弁護士
法的な問題
いつ相談するか
- いじめが深刻で、学校が対応しない
- 先生から体罰を受けた
- 不当な退学処分
- 損害賠償を検討
相談方法
法テラス、弁護士会
連絡先
- 法テラス:0570-078374
- 各地の弁護士会
費用
初回相談30分5,000円程度(法テラスは無料の場合も)
6. 適応指導教室(教育支援センター)
不登校の子の支援
役割
- 不登校の子の居場所
- 学習支援
- カウンセリング
- 学校復帰の支援
いつ相談するか
- 不登校になった
- 学校に行けないが、どこかに通いたい
設置場所
市区町村が設置
問い合わせ
教育委員会
費用
無料
学校の出席扱い
適応指導教室に通うと、学校の出席扱いになります。
7. 警察
犯罪行為
いつ連絡するか
- 暴力(傷害)
- 恐喝
- 窃盗
- 性被害
連絡先
- 緊急:110
- 相談:#9110
8. その他
24時間子供SOSダイヤル
いじめ、不登校などの相談
連絡先
- 0120-0-78310(なやみ言おう)
- 24時間、無料
子どもの人権110番
いじめ、体罰などの相談
連絡先
- 0120-007-110
- 平日8:30~17:15
よりそいホットライン
連絡先
- 0120-279-338
- 24時間、無料
相談の流れ
相談の流れを段階的に説明します。
ステップ1:担任に相談
まずは担任
最初は担任に相談します。
方法
- 連絡帳
- 電話
- 面談(アポイントを取る)
ステップ2:改善されるか確認
様子を見る
2週間~1か月程度、様子を見ます。
ステップ3:改善されなければ、学年主任へ
次の段階
改善されなければ、学年主任に相談します。
ステップ4:特別支援教育コーディネーターに相談
専門家の意見
合理的配慮など、専門的な相談は特別支援教育コーディネーターに。
ステップ5:校長に相談
学校のトップ
それでも改善されなければ、校長に相談します。
ステップ6:教育委員会に相談
学校外
校長に相談しても改善されなければ、教育委員会に相談します。
並行して:学校外の専門機関に相談
サポートを得る
学校との相談と並行して、発達障害者支援センター、医療機関、相談支援事業所などに相談します。
効果的な相談方法
相談を効果的に進める方法を説明します。
1. 記録を取る
最も重要
相談内容、学校の対応などを記録します。
記録すること
- 日時
- 誰と話したか
- 相談内容
- 学校の回答
- 約束したこと
記録方法
- ノート
- スマホのメモ
- 録音(相手の許可を得て)
詳細は後述
2. 文書で伝える
口頭だけではなく
口頭だけでなく、文書でも伝えます。
方法
- 手紙
- メール
- FAX
メリット
- 記録に残る
- 正確に伝わる
- 後で確認できる
3. 具体的に伝える
曖昧ではなく
「困っています」ではなく、具体的に伝えます。
悪い例 「うちの子、学校で困っているみたいです」
良い例 「うちの子は、授業中に立ち歩いてしまいます。ADHDの特性で、じっと座っていることが難しいです。席を前にする、休憩を増やすなどの配慮をお願いできますか」
4. 要望を明確に
どうしてほしいか
「困っている」だけでなく、「どうしてほしいか」を明確に伝えます。
例
- 「席を前にしてください」
- 「いじめの調査をしてください」
- 「診断書を持参しますので、配慮をお願いします」
5. 医師の診断書を提出
説得力
医師の診断書を提出することで、説得力が増します。
内容
- 診断名
- 配慮してほしいこと
6. 感情的にならない
冷静に
感情的にならず、冷静に伝えます。
理由
感情的になると、学校側も防御的になり、話が進みません。
7. 感謝を伝える
協力を得る
学校が対応してくれたら、感謝を伝えます。
例 「ありがとうございます。助かります」
8. 定期的に連絡
継続的に
一度相談して終わりではなく、定期的に連絡を取ります。
頻度
- 週1回(連絡帳)
- 月1回(面談)
9. 複数人で相談
一人ではなく
可能であれば、夫婦で、または支援者(相談支援専門員など)と一緒に相談します。
理由
- 一人よりも説得力がある
- 記録が正確
10. 録音する
証拠
重要な面談は、録音します。
注意点
相手の許可を得てから録音します。
許可を得る方法 「記録のために録音させていただいてもよろしいですか」
記録の取り方
記録の取り方を詳しく説明します。
記録すること
1. 学校での出来事
- 日時
- 何があったか
- 誰が関わったか
例 「2025年4月15日、休み時間に○○くんから叩かれた。担任の△△先生に報告。先生は『注意します』と言った」
2. 家での様子
- 日時
- 子どもの様子
- 発言
例 「2025年4月16日、『学校に行きたくない』と言った。理由を聞くと、『○○くんが怖い』と言った」
3. 学校との連絡
- 日時
- 誰と話したか(担任、学年主任など)
- 相談内容
- 学校の回答
- 約束したこと
例 「2025年4月17日、担任の△△先生に電話。いじめについて相談。先生は『○○くんに注意します。様子を見ます』と言った」
4. 学校の対応
- 日時
- どんな対応をしたか
- 結果
例 「2025年4月20日、担任から連絡。『○○くんに注意しました。謝罪させました』とのこと」
5. 改善したか
- 日時
- 改善したか、していないか
例 「2025年4月25日、また○○くんから叩かれた。改善していない」
記録方法
ノート
専用のノートを用意し、時系列で記録します。
スマホのメモ
スマホのメモアプリで記録します。
録音
重要な面談は録音します(相手の許可を得て)。
写真
怪我がある場合、写真を撮ります。
記録の活用
学校との交渉
記録を見せながら、「これだけのことがあった」と伝えます。
教育委員会への相談
記録を持参し、経緯を説明します。
弁護士への相談
記録を持参し、法的な対応を相談します。
学校が動かない場合
学校が動かない場合の対応を説明します。
1. 記録を見せる
具体的に
記録を見せながら、「これだけ相談しているのに、改善されていない」と伝えます。
2. 医師の診断書を提出
説得力
医師の診断書を提出し、配慮の必要性を伝えます。
3. 教育委員会に相談
上の機関
校長に相談しても改善されなければ、教育委員会に相談します。
持参するもの
- 記録
- 診断書
- 学校とのやり取りの文書
4. 発達障害者支援センターに相談
専門家の助言
発達障害者支援センターに相談し、学校への助言を依頼します。
5. 弁護士に相談
法的な対応
いじめ、体罰などが深刻で、学校が対応しない場合、弁護士に相談します。
6. マスコミに連絡
最終手段
最終手段として、マスコミに連絡することも考えられます。
ただし
子どものプライバシーに配慮が必要です。
7. 転校を検討
環境を変える
学校が動かない場合、転校を検討します。
選択肢
- 他の小学校・中学校
- 特別支援学級
- 特別支援学校
- フリースクール
よくある質問
Q1: 最初にどこに相談すればいいですか?
A: まずは担任に相談しましょう。
最初の相談先は担任です。改善されなければ、学年主任、特別支援教育コーディネーター、校長と段階的に相談先を変えます。
Q2: 担任が理解してくれません。
A: 特別支援教育コーディネーターや学年主任に相談しましょう。
担任が理解してくれない場合、特別支援教育コーディネーターや学年主任に相談します。医師の診断書を提出することも有効です。
Q3: いじめられています。どうすればいいですか?
A: すぐに担任に相談し、記録を取りましょう。
すぐに担任に相談し、いじめの調査を依頼します。記録を取り、改善されなければ、学年主任、校長、教育委員会と段階的に相談します。
Q4: 合理的配慮をしてもらえません。
A: 医師の診断書を提出し、特別支援教育コーディネーターに相談しましょう。
医師に診断書を作成してもらい、特別支援教育コーディネーターに相談します。改善されなければ、教育委員会に相談します。
Q5: 不登校になりました。どこに相談すればいいですか?
A: 担任、スクールカウンセラー、医療機関に相談しましょう。
担任、スクールカウンセラーに相談します。医療機関も受診し、適応指導教室の利用も検討します。
Q6: 記録は本当に必要ですか?
A: はい、非常に重要です。
記録は、学校との交渉、教育委員会への相談、弁護士への相談などで、非常に重要な証拠になります。必ず記録を取りましょう。
Q7: 学校が全く動きません。どうすればいいですか?
A: 教育委員会、弁護士に相談しましょう。
校長に相談しても改善されない場合、教育委員会に相談します。いじめ、体罰などが深刻な場合、弁護士に相談します。転校も検討しましょう。
まとめ
学校問題の相談先は、困りごとにより異なります。学習面、行動面は担任、特別支援教育コーディネーター、いじめは担任、学年主任、生徒指導主任、先生の対応は学年主任、校長、教育委員会、不登校は担任、スクールカウンセラー、医療機関、進路は担任、特別支援教育コーディネーター、進路指導担当です。
学校内の相談先は、担任、学年主任、特別支援教育コーディネーター、スクールカウンセラー、養護教諭、生徒指導主任、校長・副校長、通級指導教室の先生です。
学校外の相談先は、教育委員会、発達障害者支援センター、医療機関、相談支援事業所、弁護士、適応指導教室、警察、24時間子供SOSダイヤルなどです。
相談の流れは、担任→学年主任→特別支援教育コーディネーター→校長→教育委員会と段階的に進めます。並行して、学校外の専門機関にも相談します。
効果的な相談方法は、記録を取る、文書で伝える、具体的に伝える、要望を明確に、医師の診断書を提出、感情的にならない、感謝を伝える、定期的に連絡、複数人で相談、録音することです。
記録は、学校での出来事、家での様子、学校との連絡、学校の対応、改善したかを時系列で記録します。ノート、スマホのメモ、録音、写真などの方法があります。
学校が動かない場合は、記録を見せる、医師の診断書を提出、教育委員会に相談、発達障害者支援センターに相談、弁護士に相談、マスコミに連絡、転校を検討します。
一人で抱え込まず、学校内外の相談先を活用しながら、子どもを守りましょう。記録を取ることが非常に重要です。
主な相談窓口
学校内
- 担任
- 特別支援教育コーディネーター
- スクールカウンセラー
学校外
- 教育委員会
- 発達障害者支援センター
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310
- 子どもの人権110番:0120-007-110
- 法テラス:0570-078374
一人で悩まず、必ず相談してください。子どもを守るために、記録を取り、適切な相談先に相談しましょう。

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