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発達障害があっても就職できるのか、どんな仕事が向いているのか、どうすれば就職できるのかなど、発達障害と就職について知りたい方に向けて、就職の可能性、向いている仕事、就職の方法、支援制度、成功のポイントなどを詳しく解説します。
発達障害でも就職できる
発達障害でも就職できることについて説明します。
多くの発達障害者が働いています。発達障害があっても、就職して働いている人は多数います。一般企業、障害者雇用、特例子会社、福祉的就労など、様々な形で働いています。
法律で差別は禁止されています。障害者雇用促進法により、障害を理由とした差別は禁止されています。合理的配慮の提供が企業に義務付けられています。
障害者雇用枠があります。従業員が一定数以上いる企業には、障害者雇用率2.5パーセント民間企業の場合が義務付けられています。障害者雇用枠で働く機会があります。
適切な支援があれば働けます。自分に合った仕事、適切な配慮、支援者のサポートがあれば、発達障害があっても働けます。
発達障害の特性を強みにできることもあります。こだわりの強さ、集中力、正確性、パターン認識能力など、発達障害の特性が仕事の強みになることがあります。
ただし就職の難しさもあります。一般就労は容易ではありません。コミュニケーション、臨機応変な対応、マルチタスクなどが苦手なため、就職活動、職場定着に困難を伴うことがあります。
適切な準備が必要です。自己理解、スキルの習得、就労支援の活用など、適切な準備が必要です。何の準備もなく就職するのは難しいです。
発達障害の種類と就職への影響
発達障害の種類と就職への影響について説明します。
ASD自閉スペクトラム症の場合です。コミュニケーション、対人関係が苦手、こだわりが強い、感覚過敏などの特性があります。定型的な仕事、一人で集中してできる仕事が向いています。接客、営業、チームワークが必要な仕事は難しいことがあります。
ADHD注意欠如・多動症の場合です。不注意、衝動性、多動性などの特性があります。ルーチンワークが苦手、ケアレスミスが多い、遅刻しやすいなどの課題があります。クリエイティブな仕事、変化のある仕事が向いています。
LD学習障害の場合です。読み書き、計算などの特定の学習に困難があります。読字障害ディスレクシアの場合、書類仕事が難しいです。計算障害ディスカリキュリアの場合、経理などが難しいです。ただし、知的能力は平均またはそれ以上のことが多く、得意分野を活かせば就職できます。
複数の発達障害がある場合です。ASDとADHD、ASDとLDなど、複数の発達障害を併せ持つことがあります。困難が重複し、就職がより難しくなることがあります。
併存症がある場合です。うつ病、不安障害などの精神疾患を併発していることがあります。二次障害です。これらの症状が就職に大きく影響します。治療が優先されることもあります。
軽度と重度の違いです。発達障害の程度によって、就職の可能性が大きく異なります。軽度なら一般就労の可能性が高く、重度なら福祉的就労が現実的です。
向いている仕事・向いていない仕事
発達障害の人に向いている仕事と向いていない仕事について説明します。
ASDに向いている仕事です。データ入力、プログラマー、システムエンジニア、研究職、図書館司書、校正・校閲、清掃、工場の単純作業、倉庫作業、検品、動物の世話、園芸、翻訳などです。定型的、ルーチンワーク、一人で集中できる仕事が向いています。
ADHDに向いている仕事です。デザイナー、クリエイター、ライター、カメラマン、美容師、調理師、営業外回り、イベント企画、起業家、芸術家などです。変化がある、クリエイティブ、体を動かす仕事が向いています。
LDに向いている仕事です。得意分野によります。読み書きが苦手でも、口頭でのコミュニケーションが得意なら営業、計算が苦手でも創造性があればデザイナーなど、苦手を避けて得意を活かします。
ASDに向いていない仕事です。接客業、営業、コールセンター、マネージャー、チームリーダーなど、対人コミュニケーションが中心の仕事は難しいです。臨機応変な対応、曖昧な指示が多い仕事も苦手です。
ADHDに向いていない仕事です。経理、事務データ入力など、工場のライン作業、長時間のデスクワーク、細かいチェック作業など、単調で注意力が必要な仕事は難しいです。
共通して難しい仕事です。マルチタスクが必要な仕事、頻繁なコミュニケーションが必要な仕事、曖昧な指示が多い仕事、柔軟性が求められる仕事、感覚刺激が強い職場騒音、強い光などなどです。
ただし個人差が大きいです。同じ発達障害でも、人によって得意不得意は異なります。一般論だけでなく、自分の特性を理解することが重要です。
就職の方法
発達障害の人の就職の方法について説明します。
一般就労一般枠です。障害を開示せずクローズに一般の求人に応募する方法です。障害への配慮は期待できませんが、選択肢が広く、給与も高いです。軽度の発達障害の場合に可能です。
一般就労障害者雇用枠です。障害を開示してオープンに障害者雇用枠に応募する方法です。配慮を受けられる、定着支援があるなどのメリットがあります。給与は一般枠より低いことが多いです。
特例子会社です。障害者雇用を促進するために設立された子会社で働きます。障害への理解が深く、配慮が手厚いです。大手企業の特例子会社が多数あります。
就労移行支援を経て就職です。就労移行支援事業所で2年間の訓練を受けてから就職します。ビジネスマナー、スキル、就職活動のサポートを受けられます。一般就労を目指す人に適しています。
就労継続支援A型です。雇用契約を結び、最低賃金が保証されます。一般就労が難しい人向けです。月給約8万円程度です。
就労継続支援B型です。雇用契約なし、工賃平均月額約16,000円で働きます。一般就労が困難な人向けです。
在宅ワーク・フリーランスです。在宅でライター、デザイナー、プログラマーなどとして働きます。通勤不要、人間関係のストレスが少ないなどのメリットがあります。
起業・自営業です。自分で事業を起こします。自分のペースで働ける、障害の特性を活かせるなどのメリットがあります。
就労移行支援の活用
就労移行支援の活用について説明します。
就労移行支援とは何かです。一般就労を目指す障害者が、就労に必要なスキル、知識を身につける訓練を受ける福祉サービスです。2年間利用できます。
対象者です。18歳以上65歳未満の障害者で、一般就労を希望する人が対象です。身体障害、知的障害、精神障害、発達障害など、すべての障害が対象です。
訓練内容です。ビジネスマナー、パソコンスキル、コミュニケーションスキル、ストレス対処法、体調管理、履歴書の書き方、面接練習、企業実習などです。
個別支援計画です。一人ひとりの状況に応じた個別支援計画を作成し、それに基づいて訓練します。
就職活動のサポートです。求人探し、応募書類の添削、面接同行、企業との調整などをサポートしてもらえます。
定着支援です。就職後6ヶ月間、職場定着支援を受けられます。職場訪問、相談などをしてもらえます。
費用です。所得に応じて利用料がかかります。約9割の人は無料です。市町村民税非課税世帯は無料です。
利用期間です。原則2年間です。必要に応じて1年間延長できます。
発達障害に特化した事業所もあります。発達障害専門の就労移行支援事業所もあります。発達障害の特性を理解した支援を受けられます。
就職率です。就労移行支援を利用した人の就職率は約50パーセント程度です。利用しない場合より就職率が高いです。
障害者雇用枠での就職
障害者雇用枠での就職について説明します。
障害者雇用枠とは何かです。企業が法定雇用率を満たすために設けている、障害者向けの求人枠です。障害への配慮があります。
法定雇用率です。従業員43.5人以上の民間企業は、従業員の2.5パーセント以上を障害者にする義務があります。2026年7月からは2.7パーセントに引き上げられます。
対象者です。障害者手帳身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を持っている人が対象です。発達障害の場合、精神障害者保健福祉手帳を取得すれば対象になります。
メリットです。配慮を受けられる障害の特性に応じた配慮、定着支援がある障害者職業生活相談員の配置、専門的なサポート障害者就業・生活支援センターなどの支援、理解がある職場障害への理解がある同僚・上司などです。
デメリットです。給与が低いことが多い一般枠より低い、仕事内容が限定的単純作業などが多い、昇進が難しい、選択肢が少ない求人数が一般枠より少ないなどです。
求人の探し方です。ハローワークの専門援助部門、障害者就業・生活支援センターなかぽつセンター、就労移行支援事業所、障害者専門の求人サイト、転職エージェントなどで探します。
合理的配慮を求められることです。採用時、就労時に、合理的配慮を求めることができます。指示を文字で伝えてもらう、静かな環境で働かせてもらう、休憩を多めに取らせてもらうなどです。
手帳がなくても応募できることもあります。一部の企業では、医師の診断書があれば、手帳がなくても障害者雇用枠に応募できることがあります。
職場定着のポイント
就職後、職場に定着するためのポイントについて説明します。
自己理解を深めることです。自分の得意なこと、苦手なこと、必要な配慮などを理解します。自己理解が深いほど、適切な対処ができます。
必要な配慮を伝えることです。上司に、自分に必要な配慮を明確に伝えます。曖昧にせず、具体的に伝えます。例:指示は口頭ではなくメールで、締切は明確にしてほしいなど。
報告・連絡・相談をこまめにすることです。困ったことがあれば、すぐに上司、同僚に相談します。一人で抱え込みません。
メモを取る習慣をつけることです。指示されたこと、やるべきことをメモに取ります。忘れるリスクを減らせます。
スケジュール管理を徹底することです。スマホのカレンダー、手帳などでスケジュール管理を徹底します。締切を守ります。
チェックリストを活用することです。仕事の手順をチェックリストにします。ミスを減らせます。
定期的な1on1ミーティングを依頼することです。上司と定期的に1on1ミーティングを持ち、困っていることを相談します。問題が大きくなる前に解決できます。
支援機関を活用することです。障害者就業・生活支援センターなかぽつセンター、就労移行支援事業所の定着支援などを活用します。職場外の相談相手がいると安心です。
無理をしないことです。できないことを無理して引き受けません。自分のキャパシティを理解し、無理のない範囲で働きます。
休息を取ることです。疲れたら休みます。有給休暇を使う、休憩時間を確保するなどです。無理を続けると、体調を崩します。
服薬を継続することです。ADHDで薬物療法を受けている場合、服薬を継続します。勝手にやめません。
ストレス対処法を持つことです。運動、趣味、リラクゼーションなど、自分に合ったストレス対処法を持ちます。
支援制度・支援機関
発達障害者の就労を支援する制度・機関について説明します。
障害者就業・生活支援センターなかぽつです。就労と生活の両面を支援する機関です。就職活動、職場定着、生活相談などをサポートしてもらえます。無料です。
ハローワークの専門援助部門です。障害者専門の窓口です。求人紹介、職業相談、職業訓練の紹介などを受けられます。無料です。
就労移行支援事業所です。2年間の訓練を受け、一般就労を目指します。就職活動、定着支援もサポートしてもらえます。利用料は所得に応じて、約9割の人は無料です。
発達障害者支援センターです。発達障害の専門相談機関です。就労に関する相談、適切な支援機関への紹介などをしてもらえます。無料です。
障害者職業センターです。各都道府県にあります。職業評価、職業準備支援、ジョブコーチ支援などを受けられます。
ジョブコーチ職場適応援助者です。職場に訪問し、本人と企業の間に入って調整してくれる専門家です。障害者職業センター、就労移行支援事業所などが派遣します。
障害者トライアル雇用です。企業が障害者を試行的に雇用する制度です。原則3ヶ月間、企業には助成金が支給されます。本人は働きながら、その企業が合うか確認できます。
障害者雇用の助成金です。企業が障害者を雇用すると、様々な助成金が支給されます。特定求職者雇用開発助成金、障害者雇用安定助成金などです。
職場適応訓練です。実際の職場で訓練を受けます。都道府県が実施します。訓練期間は1〜6ヶ月です。
診断書・障害者手帳
診断書と障害者手帳について説明します。
発達障害の診断書です。精神科、心療内科で、発達障害の診断を受けます。診断書をもらいます。就労移行支援の利用、障害者手帳の申請などに必要です。
精神障害者保健福祉手帳です。発達障害の場合、精神障害者保健福祉手帳を取得できます。1級から3級があり、発達障害は2級または3級が一般的です。
手帳のメリットです。障害者雇用枠に応募できる、税金の控除、公共交通機関の割引、医療費助成などのメリットがあります。
手帳のデメリットです。障害者であることが公になる、一般枠での就職で開示するか悩むなどです。ただし、手帳を持っていても開示しないクローズ就労も可能です。
手帳なしでも支援は受けられます。診断書があれば、就労移行支援などの福祉サービスは利用できます。手帳がなくても大丈夫です。
手帳を取得するか悩む場合です。すぐに決めなくても大丈夫です。診断書をもらい、福祉サービスを利用しながら、手帳を取得するか検討します。
まとめ
発達障害があっても、就職して働くことは可能です。
発達障害でも就職できるで、多くの発達障害者が働いている、法律で差別禁止、障害者雇用枠がある、適切な支援があれば働ける、特性を強みにできることもある、ただし準備が必要などです。
発達障害の種類と就職への影響は、ASDコミュニケーション苦手、定型的な仕事が向く、ADHDルーチンワーク苦手、クリエイティブな仕事が向く、LD得意分野を活かす、複数の発達障害や併存症がある場合はより難しい、軽度と重度の違いなどです。
向いている仕事は、ASDデータ入力、プログラマー、清掃など、ADHDデザイナー、ライター、営業など、LDは得意分野によるなどです。向いていない仕事は、ASD接客、営業など、ADHD経理、単調な作業など、共通してマルチタスク、頻繁なコミュニケーションなどです。
就職の方法は、一般就労一般枠クローズ、一般就労障害者雇用枠オープン、特例子会社、就労移行支援を経て就職、就労継続支援A型、B型、在宅ワーク・フリーランス、起業・自営業などです。
就労移行支援の活用、障害者雇用枠での就職、職場定着のポイント自己理解、配慮を伝える、報連相、メモ、スケジュール管理、チェックリスト、1on1、支援機関活用、無理しない、休息、服薬継続、ストレス対処法など、支援制度・支援機関なかぽつセンター、ハローワーク、就労移行支援、発達障害者支援センター、ジョブコーチ、トライアル雇用など、診断書・障害者手帳精神障害者保健福祉手帳も重要です。
発達障害で就職できるか不安な方は、一人で悩まないでください。
発達障害者支援センター、障害者就業・生活支援センターなかぽつセンター、ハローワークの専門援助部門、就労移行支援事業所などに相談してください。適切な支援、準備、自己理解があれば、就職は可能です。自分に合った仕事、働き方を見つけてください。焦らず、段階を踏んで進んでください。まずは就労移行支援を利用する、トライアル雇用で試してみるなど、ステップを踏むことが成功の鍵です。あきらめず、チャレンジしてください。

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