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障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
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特別支援学級と普通学級のどちらを選べばいいのか、それぞれのメリット・デメリットは何か、後悔しない選択をするにはどうすればいいのかなど、進路選択に悩む親御さんに向けて、判断基準、それぞれの特徴、選択のプロセス、注意点などを詳しく解説します。
それぞれの基本情報
特別支援学級と普通学級の基本情報について説明します。
普通学級通常の学級とは何かです。一般的な学級です。1クラス40人以下小学1年生は35人以下、担任1人が基本です。学習指導要領に基づいた教育を行います。
特別支援学級とは何かです。障害のある子どものための少人数学級です。1クラス8人以下、担任1人以上が配置されます。子どもの実態に応じた教育課程を編成します。
特別支援学級の種類です。知的障害、自閉症・情緒障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害の7種類があります。発達障害の子どもは、主に知的障害学級または自閉症・情緒障害学級に在籍します。
通級指導教室との違いです。通級指導教室は、普通学級に在籍しながら、週に数時間だけ別室で個別指導を受けるものです。特別支援学級は、基本的にそのクラスに在籍します。
交流及び共同学習です。特別支援学級に在籍していても、一部の授業体育、音楽、図工などを普通学級で受けることができます。これを交流及び共同学習といいます。
途中で変更できます。普通学級から特別支援学級へ、特別支援学級から普通学級へ、途中で変更できます。ただし、年度途中は難しく、基本的に年度替わりです。
卒業後の進路です。どちらに在籍していても、同じ卒業証書がもらえます。中学卒業後の進路も、基本的に同じ選択肢があります。
地域により違いがあります。特別支援学級の設置状況、教育内容、雰囲気などは、地域、学校により大きく異なります。見学が必須です。
判断基準
どちらを選ぶかの判断基準について説明します。
子どもの発達段階です。最も重要な基準です。知的発達の程度、学習の理解度、生活スキルなどを考えます。2学年以上の遅れがある場合、特別支援学級が適していることが多いです。
学習の理解度です。普通学級の授業についていけるか、理解できるかを考えます。全くついていけない場合、自己肯定感が下がります。
集団での適応です。40人学級で過ごせるか、集団指示が理解できるか、集団行動ができるかを考えます。大人数が苦手な場合、少人数の特別支援学級が合います。
コミュニケーション能力です。友達とコミュニケーションが取れるか、トラブルを自分で解決できるか、助けを求められるかを考えます。
身辺自立です。トイレ、着替え、給食などが自分でできるかを考えます。介助が必要な場合、普通学級では難しいことがあります。
安全面です。衝動的に飛び出す、高いところに登る、自傷行為があるなど、安全面で心配がある場合、目が届く特別支援学級が安心です。
本人の希望です。本人がどう思っているかも大切です。友達と一緒がいい、少人数がいいなど、本人の気持ちを聞きます。
親の希望です。親の希望も重要です。ただし、親の希望だけで決めると、子どもが苦しむことがあります。子ども本位で考えます。
学校の支援体制です。普通学級でも、合理的配慮、支援員の配置などがあれば、通える可能性があります。学校の支援体制を確認します。
将来の見通しです。中学、高校、就労など、将来の見通しを考えます。ただし、小学校の選択が、すべてを決めるわけではありません。
普通学級のメリット・デメリット
普通学級のメリット・デメリットについて説明します。
メリット多様な友達ができることです。様々なタイプの友達と関われます。定型発達の子どもから学ぶことも多いです。社会性が育ちます。
メリット地域の学校に通えることです。地域の友達ができます。近所の子どもと一緒に登下校できます。地域社会とのつながりができます。
メリット学習指導要領に沿った教育です。学習指導要領に沿った教育を受けられます。標準的な学力がつきます。
メリット選択肢が広がることです。中学、高校への進学時、選択肢が広がります。受験する場合、普通学級の方が有利なこともあります。
メリット障害があることを隠せることです。クラスメイトに、障害があることを知られずに済みます。ただし、これは両刃の剣です。
デメリット授業についていけないことです。授業が理解できず、ついていけません。分からないことが積み重なります。劣等感を抱きます。
デメリット個別対応が少ないことです。40人学級では、一人ひとりへの個別対応が少ないです。配慮を受けにくいです。
デメリット友達関係のトラブルです。コミュニケーションが苦手な場合、友達関係でトラブルが多くなります。いじめに遭うこともあります。
デメリット叱られることが多いことです。できないことを叱られます。周囲と比較されます。自己肯定感が低下します。
デメリット過度なストレスです。頑張りすぎて、過度なストレスがかかります。二次障害うつ病、不安障害などを発症するリスクがあります。
デメリット支援が不十分なことです。合理的配慮を求めても、十分に提供されないことがあります。理解のない教師もいます。
特別支援学級のメリット・デメリット
特別支援学級のメリット・デメリットについて説明します。
メリット少人数で手厚い支援です。最大のメリットです。8人以下の少人数で、一人ひとりに手厚い支援が受けられます。個別対応が充実しています。
メリット個別の教育課程です。子どもの実態に応じた教育課程を編成します。無理のないペースで学べます。得意なことを伸ばせます。
メリット専門的な教師です。特別支援教育の専門的な知識、経験を持つ教師が多いです。障害への理解があります。
メリット自己肯定感が育ちやすいことです。できることから始め、成功体験を積めます。褒められることが多く、自己肯定感が育ちます。
メリット安心して過ごせることです。少人数、静かな環境で、安心して過ごせます。感覚過敏のある子どもにも適しています。
メリット生活スキルを学べることです。着替え、掃除、調理など、生活スキルを丁寧に学べます。将来の自立につながります。
メリットストレスが少ないことです。無理をせず、自分のペースで過ごせます。ストレスが少なく、二次障害を予防できます。
デメリット友達が少ないことです。クラスメイトが少ないため、友達の選択肢が少ないです。人間関係が固定化します。
デメリット刺激が少ないことです。少人数、静かな環境は、刺激が少ないです。社会性を育てる機会が限られます。
デメリット学習進度が遅いことです。個別のペースで学ぶため、学習進度が遅くなることがあります。学年相応の学力がつかないこともあります。
デメリット地域の友達ができにくいことです。別のクラスにいるため、地域の友達ができにくいです。孤立感を感じることがあります。
デメリット偏見・差別です。特別支援学級に通っていることで、偏見、差別を受けることがあります。特に思春期に本人が気にすることがあります。
デメリット進路の選択肢が狭まることがあります。中学、高校への進学時、選択肢が狭まることがあります。受験が難しくなることもあります。
デメリット学校により差が大きいことです。特別支援学級の教育内容、質は、学校により大きく異なります。良い学級もあれば、そうでない学級もあります。
選択のプロセス
選択のプロセスについて説明します。
早めに情報収集を始めることです。就学前健診の前、年中から年長にかけて、情報収集を始めます。遅くても、就学の1年前には動きます。
学校見学をすることです。普通学級、特別支援学級の両方を見学します。複数の学校を見学します。実際の授業、子どもの様子を見ます。
就学相談を受けることです。市区町村の教育委員会で、就学相談を受けます。専門家が、子どもの発達を評価し、適切な学びの場を助言してくれます。
発達検査を受けることです。WISC、田中ビネーなどの発達検査を受けます。知的発達の程度、得意不得意などが分かります。判断材料になります。
療育施設に相談することです。通っている療育施設の先生に相談します。子どもをよく知っている人の意見は参考になります。
主治医に相談することです。主治医に意見を聞きます。医師の意見書が必要になることもあります。
夫婦で話し合うことです。夫婦で十分に話し合います。意見が一致しないこともあります。どちらの意見も尊重します。
本人の気持ちを聞くことです。年齢により異なりますが、可能であれば本人の気持ちを聞きます。選択肢を示して、本人に選ばせることもあります。
体験入学をすることです。可能であれば、体験入学をします。実際に授業を受けてみて、子どもの反応を見ます。
迷ったら普通学級から始めることも一つです。迷った場合、まず普通学級から始めて、難しければ特別支援学級に変更する方法もあります。ただし、逆の変更も可能です。
決断を先延ばしにしないことです。悩むのは当然ですが、決断を先延ばしにしすぎません。就学の数ヶ月前には決めます。
後悔しないために
後悔しないために大切なことについて説明します。
子ども本位で考えることです。最も重要です。親の希望、世間体ではなく、子どもにとって何が一番良いかを考えます。
完璧な選択はないと知ることです。どちらを選んでも、メリット、デメリットがあります。完璧な選択はありません。ベターな選択を目指します。
変更できることを知ることです。一度決めたら変えられないわけではありません。途中で変更できます。柔軟に考えます。
他の子と比較しないことです。他の子と比較しません。同じ診断名でも、状態は異なります。自分の子どもに合った選択をします。
専門家の意見を参考にすることです。教育委員会、療育施設、主治医などの専門家の意見を参考にします。ただし、最終的に決めるのは親です。
見学は必須です。必ず実際に見学します。パンフレット、評判だけで決めません。自分の目で確かめます。
質問をたくさんすることです。見学時、就学相談時など、疑問があればたくさん質問します。遠慮しません。納得するまで聞きます。
記録を取ることです。見学、相談の内容を記録します。後で見返せます。夫婦で情報共有できます。
直感も大切にすることです。データ、意見だけでなく、直感も大切にします。ここは良さそう、ここは何となく嫌だという直感を信じます。
後悔しても自分を責めないことです。どちらを選んでも、後悔することはあります。その時は、また考え直せばいいです。自分を責めません。
中間的な選択肢
中間的な選択肢について説明します。
通級指導教室です。普通学級に在籍しながら、週に数時間だけ、通級指導教室で個別指導を受けます。両方の良いところを取れます。
交流及び共同学習を増やすことです。特別支援学級に在籍しながら、多くの時間を普通学級で過ごします。ほぼ普通学級と同じように過ごせます。
支援員の配置です。普通学級に在籍し、支援員を配置してもらいます。個別対応を受けられます。ただし、すべての学校で可能ではありません。
小規模校を選ぶことです。1クラス20人以下の小規模校を選びます。少人数のため、普通学級でも個別対応を受けやすいです。
私立学校を検討することです。発達障害に理解のある私立学校もあります。少人数、個別対応が充実していることがあります。ただし、費用がかかります。
特別支援学校も選択肢です。知的障害が重い場合、特別支援学校も選択肢です。より専門的な教育を受けられます。
学年により変更することです。低学年は特別支援学級、高学年は普通学級など、学年により変更することもできます。
教科により変更することです。国語算数は特別支援学級、体育音楽は普通学級など、教科により変更することもあります。
よくある質問
よくある質問について説明します。
特別支援学級だと将来に影響しますか。基本的に影響しません。同じ卒業証書がもらえます。高校受験、就職時に不利になることはありません。ただし、内申書に記載されることがあります。
途中で変更できますか。できます。年度替わりに、普通学級から特別支援学級へ、または逆に変更できます。年度途中は難しいです。
両方使えますか。交流及び共同学習により、両方を使えます。基本は特別支援学級、一部の授業は普通学級などです。
通級指導教室とどう違いますか。通級は普通学級に在籍、週数時間だけ別室です。特別支援学級は、基本的にそのクラスに在籍します。
友達はできますか。特別支援学級でも、友達はできます。クラスメイト、交流学級の友達などです。ただし、人数は少ないです。
勉強は遅れますか。個別のペースで学ぶため、学年相応より遅れることがあります。ただし、無理なく学べるため、自己肯定感は保たれます。
いじめられませんか。普通学級でも、特別支援学級でも、いじめのリスクはあります。学校の対応、雰囲気により異なります。
親が働いていても大丈夫ですか。大丈夫です。学童保育、放課後等デイサービスなどを利用できます。
費用はかかりますか。公立学校の場合、普通学級と同じです。特別な費用はかかりません。
見学はいつできますか。学校に連絡すれば、いつでも見学できます。就学相談の一環として見学することもあります。
まとめ
特別支援学級と普通学級の選択に悩んでいる方は、早めに情報収集を始めてください。必ず両方の学級を見学してください。複数の学校を見学してください。就学相談、発達検査を受けてください。
療育施設の先生、主治医に相談してください。夫婦でよく話し合ってください。子どもにとって何が一番良いかを最優先に考えてください。完璧な選択はありません。途中で変更もできます。柔軟に考えてください。
どちらを選んでも、適切な支援があれば、子どもは成長します。後悔しない選択をするために、十分に情報を集め、慎重に検討してください。

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