志波彦神社・鹽竈神社 東北の総鎮守と奥州一宮

志波彦神社・鹽竈神社は宮城県塩竈市に鎮座する、東北地方を代表する神社です。志波彦神社と鹽竈神社(塩竈神社)は同じ境内に鎮座し、一体として参拝されています。鹽竈神社は陸奥国一宮として約1200年以上の歴史を持ち、東北の総鎮守として崇敬されてきました。塩の神、海の神を祀り、漁業、製塩業、海上安全の守護神として信仰されています。志波彦神社は明治時代に現在地に遷座し、農業の神として祀られています。松島湾を望む高台に建ち、荘厳な社殿と美しい景観が魅力です。毎年7月に行われる塩竈みなと祭は東北三大祭の一つに数えられます。この記事では志波彦神社・鹽竈神社の歴史、見どころ、ご利益、アクセス方法など詳しく解説します。

志波彦神社・鹽竈神社の基本情報

正式名称

志波彦神社(しわひこじんじゃ)と鹽竈神社(しおがまじんじゃ)です。通称として塩竈神社、塩釜神社とも表記されます。両社を合わせて志波彦神社・鹽竈神社と呼びます。

所在地

宮城県塩竈市一森山1番1号に位置します。JR仙石線本塩釜駅から徒歩約15分です。松島湾を見下ろす高台にあります。

創建

鹽竈神社の創建は神代とも言われ、明確な記録はありませんが、少なくとも約1200年以上の歴史があります。志波彦神社は古くから別の場所にありましたが、明治7年(1874年)に現在地に遷座しました。

御祭神

鹽竈神社
別宮に鹽土老翁神(しおつちおぢのかみ)を祀ります。左宮に武甕槌神(たけみかづちのかみ)、右宮に経津主神(ふつぬしのかみ)を祀ります。鹽土老翁神は塩の神、海の神として知られます。武甕槌神と経津主神は武神です。

志波彦神社
志波彦大神(しわひこのおおかみ)を祀ります。農業、殖産の神として知られます。

社格

鹽竈神社は旧国幣中社、陸奥国一宮です。志波彦神社は旧国幣中社です。両社とも格式の高い神社です。

別表神社

神社本庁が指定する別表神社です。特に重要な神社として位置づけられています。

歴史的背景

鹽竈神社の起源

社伝によると、武甕槌神と経津主神が東北平定の際、この地で鹽土老翁神に出会いました。鹽土老翁神は塩の製法を人々に教えたとされます。これが鹽竈神社の起源とされます。神代の昔からの聖地です。

平安時代の記録

弘仁年間(810-824年)には既に朝廷から重視されていました。延喜式神名帳(927年)には記載されていませんが、実質的には式内社以上の格式がありました。特別な扱いを受けていたとされます。

陸奥国一宮

平安時代後期から鎌倉時代にかけて陸奥国一宮として確立しました。東北地方で最も格式の高い神社となりました。

武家の崇敬

源頼朝、伊達政宗など歴代の武将から崇敬されました。特に伊達家は篤く信仰し、社殿の造営や修復を行いました。

志波彦神社の遷座

志波彦神社はもともと岩切村(現在の仙台市宮城野区)に鎮座していました。明治7年(1874年)に鹽竈神社の境内に遷座しました。以後、両社は一体として崇敬されています。

現代の志波彦神社・鹽竈神社

東北地方を代表する神社として多くの参拝者を集めています。特に初詣は東北有数の参拝者数を誇ります。塩竈みなと祭は東北三大祭の一つとして知られています。

境内の見どころ

表参道(表坂)

202段の急な石段です。表参道から登ります。修行の道とも言われます。登り切ると境内に到着します。達成感があります。

裏参道

緩やかな坂道です。車でも上がれます。体力に自信のない人はこちらを利用します。

神門

朱塗りの立派な神門です。境内への入口となります。

手水舎

龍の口から水が流れる手水舎です。身を清める場所です。

志波彦神社社殿

明治時代に造営された社殿です。朱塗りの美しい建物です。拝殿と本殿があります。農業の神を祀ります。

鹽竈神社別宮

鹽土老翁神を祀る社殿です。朱塗りの荘厳な建物です。慶長12年(1607年)に伊達政宗が造営しました。国の重要文化財に指定されています。権現造の美しい社殿です。

鹽竈神社左宮・右宮

武甕槌神と経津主神を祀る社殿です。別宮と同様に重要文化財です。三つの社殿が並ぶ独特の配置です。

唐門

別宮への入口となる門です。精巧な彫刻が施されています。重要文化財です。

廻廊

社殿を囲む美しい廻廊です。朱塗りの柱が並びます。

塩竈桜

境内にある天然記念物の桜です。鹽竈神社の神紋にもなっています。塩竈桜(鹽竈桜)という八重桜の一種です。4月下旬から5月上旬に見頃を迎えます。淡紅色の美しい花を咲かせます。

博物館

境内にある博物館です。神社の宝物や資料が展示されています。拝観料が必要です(大人200円程度)。歴史を深く学べます。

眺望

境内から松島湾が一望できます。絶景スポットです。天気が良ければ松島の島々が見えます。

境内社

稲荷神社など複数の境内社があります。それぞれのご利益を願って参拝します。

ご利益と信仰

海上安全

海の神を祀ることから海上安全のご利益があります。漁師や船乗りが参拝します。海に関わる人々の守護神です。

大漁祈願

漁業の神として信仰されています。豊漁を願う人が訪れます。

製塩業守護

塩の神として製塩業の守護神です。塩に関わる産業を守ります。

農業繁栄

志波彦神社は農業の神です。五穀豊穣を祈願します。農業の成功を願います。

安産子育て

鹽土老翁神は導きの神でもあります。安産や子育ての守護もいただけます。

厄除け開運

災厄を祓い運を開くご利益があります。人生の節目に参拝する人が多いです。

家内安全

家族の健康と平安を祈願します。一家そろっての参拝も多いです。

必勝祈願

武神を祀ることから勝負運のご利益もあります。受験や競技の前に参拝する人がいます。

年中行事

初詣(1月1日から3日)

東北有数の参拝者数を誇ります。正月三が日は大変混雑します。一年の無事を祈願します。

節分祭(2月3日)

豆まきが行われます。福豆が撒かれます。

帆手祭(3月10日)

約800年の歴史を持つ伝統行事です。古式ゆかしい神事が行われます。

花祭(4月第4日曜日)

塩竈桜の開花時期に行われます。桜を愛でる祭りです。

塩竈みなと祭(海の日を含む3日間、7月)

東北三大祭の一つです。豪華な神輿海上渡御が行われます。御座船に神輿を乗せて松島湾を巡ります。100隻以上の船が参加します。花火大会も行われます。非常に盛大な祭りです。

例祭(9月)

志波彦神社・鹽竈神社の最も重要な祭りです。神事が執り行われます。

七五三(11月)

子どもの成長を祝う家族が訪れます。

月次祭

毎月1日と15日に月次祭が行われます。

お守りと授与品

海上安全守

海の安全を守るお守りです。鹽竈神社ならではのお守りです。船乗りや漁師に人気です。

大漁守

豊漁を願うお守りです。漁業関係者が求めます。

安産守

安産を願うお守りです。妊婦さんに人気です。

農業守

五穀豊穣のお守りです。志波彦神社のご神徳にあやかります。

開運守

運気を上げるお守りです。様々な願いに対応します。

厄除け守

災厄を祓うお守りです。厄年の方に人気です。

交通安全守

車や旅の安全を守るお守りです。

御朱印

志波彦神社と鹽竈神社それぞれの御朱印がいただけます。両方集める人が多いです。御朱印帳も販売されています。塩竈桜や松島湾をモチーフにしたデザインが美しいです。

お清めの塩が授与されます。神社ならではの品です。

絵馬

願いを書いて奉納します。海上安全や豊漁の願いが多いです。

参拝方法とマナー

基本的な参拝作法

表参道または裏参道から登ります。手水舎で身を清めます。志波彦神社から先に参拝します(一般的な順序)。次に鹽竈神社の別宮、左宮、右宮を参拝します。各社殿の前で二礼二拍手一礼します。静かに祈りを捧げます。

手水の作法

右手で柄杓を持ち左手を清めます。左手に持ち替えて右手を清めます。右手に戻して左手に水を受け口をすすぎます。もう一度左手を清めます。柄杓を立てて柄を清めます。

参拝の順序

志波彦神社→鹽竈神社別宮→鹽竈神社左宮→鹽竈神社右宮の順に参拝することが推奨されます。すべての社殿を丁寧に参拝します。

写真撮影

境内での撮影は基本的に可能です。重要文化財の社殿は敬意を持って撮影します。松島湾の眺望は人気の撮影スポットです。他の参拝者の迷惑にならないよう配慮します。

おすすめの参拝ルート

標準コース

表参道の202段の石段を登ります(または裏参道から)。手水舎で清めます。志波彦神社を参拝します。鹽竈神社別宮、左宮、右宮を参拝します。塩竈桜を見ます(開花時期)。境内から松島湾の眺望を楽しみます。博物館を見学します(希望者)。社務所でお守りや御朱印をいただきます。所要時間は40分から1時間です。

じっくりコース

標準コースに加えて境内をゆっくり散策します。博物館を詳しく見学します。境内社も巡ります。所要時間は1時間半から2時間です。

松島観光コース

志波彦神社・鹽竈神社参拝後、塩竈から松島へ移動します(電車で約10分)。松島の観光を楽しみます。日本三景を満喫します。半日から1日のコースです。

塩竈市内観光コース

志波彦神社・鹽竈神社参拝後、塩竈市内を散策します。海産物市場で買い物や食事を楽しみます。魚市場、塩竈水産物仲卸市場などを訪れます。半日のコースです。

アクセス方法

電車でのアクセス

JR仙石線本塩釜駅から徒歩約15分です。表参道の石段を登ります。JR東北本線塩釜駅から徒歩約20分です。仙台駅から約30分です。

自動車でのアクセス

三陸自動車道利府中ICから約10分です。仙台東部道路仙台港北ICから約15分です。駐車場は境内に無料駐車場があります(約300台)。表参道下にも駐車場があります。初詣や塩竈みなと祭の時期は大変混雑します。

周辺の観光スポット

松島

日本三景の一つです。塩竈から電車で約10分です。遊覧船や瑞巌寺など見どころが豊富です。

塩竈水産物仲卸市場

新鮮な海産物が買える市場です。マイ海鮮丼を作れます。志波彦神社・鹽竈神社から車で約5分です。

塩竈市魚市場

早朝にマグロの競りが見学できます(要事前予約)。新鮮な魚介類が並びます。

マリンゲート塩釜

塩竈港の観光拠点です。松島への遊覧船が発着します。海産物のレストランもあります。

浦霞酒造

塩竈の地酒浦霞の酒蔵です。酒造見学ができます(要予約)。

御釜神社

塩竈市内にある小さな神社です。塩の製法に関わる神社です。鹽竈神社と縁があります。

参拝のベストシーズン

春(4月から5月)

塩竈桜が見頃を迎えます。4月下旬から5月上旬が最盛期です。天然記念物の桜は見事です。気候も良く参拝しやすいです。

初夏(6月)

新緑が美しい季節です。比較的空いています。静かに参拝できます。

夏(7月)

塩竈みなと祭が行われます。東北三大祭の一つです。神輿海上渡御は圧巻です。大変賑わいます。

秋(9月から11月)

例祭が行われます。紅葉が美しい季節です。松島湾の眺望も素晴らしいです。気候も良く参拝に最適です。

冬(12月から2月)

初詣は東北有数の参拝者数です。大変混雑します。それ以外は静かです。空気が澄んで松島湾がよく見えます。

参拝時の注意点

参拝時間

境内は基本的に早朝から夕方まで参拝可能です。社務所は朝8時30分から夕方17時頃までです。博物館は朝8時30分から夕方17時です(入館は16時30分まで)。

所要時間

通常の参拝なら40分から1時間です。博物館を含めると1時間半から2時間です。

混雑状況

初詣は東北有数の参拝者数で大変混雑します。正月三が日は数時間待ちになることもあります。塩竈みなと祭の時期も混雑します。通常期は比較的空いています。

服装

特別な服装は不要ですが清潔感のある服装が望ましいです。表参道の202段の石段を登る場合は歩きやすい靴が必須です。体力に自信のない人は裏参道を利用します。

駐車場

初詣や塩竈みなと祭の時期は駐車場が満車になります。公共交通機関の利用がおすすめです。

まとめ

志波彦神社・鹽竈神社は宮城県塩竈市に鎮座する東北地方を代表する神社です。鹽竈神社は陸奥国一宮として約1200年以上の歴史を持ち、志波彦神社は明治7年に現在地に遷座しました。

鹽竈神社は鹽土老翁神、武甕槌神、経津主神を祀り、海上安全、大漁祈願、製塩業守護のご利益があります。志波彦神社は志波彦大神を祀り、農業繁栄のご利益があります。

重要文化財の社殿、天然記念物の塩竈桜、松島湾の眺望など見どころが豊富です。202段の表参道は修行の道として知られています。

本塩釜駅から徒歩約15分、自動車でもアクセス可能です。松島、塩竈水産物仲卸市場など周辺の観光スポットも充実しています。

海上安全を願う人、漁業関係者、農業関係者、東北の総鎮守に参拝したい人、塩竈桜を見たい人、松島湾の絶景を楽しみたい人。多くの人に愛される志波彦神社・鹽竈神社は、東北の歴史と信仰の中心地です。202段の石段を登り、重要文化財の社殿を拝み、松島湾の絶景を眺めてください。東北を訪れた際にはぜひ参拝してみてください。

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