はじめに:「平日は行けない」というジレンマ
就労継続支援B型事業所の利用を検討している方の中には、「見学に行きたいけれど、平日は難しい」「仕事をしているので、土日しか時間が取れない」「家族の介護があり、平日は動けない」「体調の波があり、平日に予定を立てられない」という事情を抱えている方が少なくありません。B型の見学は、利用を決める上で非常に重要なステップですが、「見学は平日のみ」という事業所が多く、「土日に見学できないだろうか」という希望と現実のギャップに悩んでいます。
特に、現在就労中の方、A型事業所や他のB型事業所を利用中の方、家族の介護や育児をしている方、通院で平日が埋まっている方、精神疾患や身体疾患で平日の外出が困難な方にとって、「平日のみの見学」は大きな障壁です。「見学に行けないから、利用を諦めるしかないのか」「仕事を休んでまで見学に行くべきなのか」「土日に開いている事業所はないのか」という疑問と焦りが生じます。
また、「土日に見学できますか?」と事業所に聞くこと自体にも、ハードルを感じる方がいます。「無理なお願いではないか」「断られるのではないか」「印象が悪くなるのではないか」という不安から、聞くことすらできずに諦めてしまうケースもあります。さらに、土日に開いている事業所があったとしても、「土日は作業をしていないのではないか」「スタッフがいないのではないか」「見学しても意味がないのではないか」という疑問もあります。
しかし、事業所によっては、土日の見学に対応してくれる場合もあります。また、土日に開所している事業所も一部存在します。さらに、平日の見学が難しい場合でも、オンライン見学、時間外の見学、資料での事前確認など、様々な代替手段があります。諦める前に、まずは事業所に相談してみることが大切です。
本記事では、B型事業所の土日開所状況、土日見学の可能性、土日見学を依頼する方法、平日見学が難しい場合の代替手段、土日開所の事業所の探し方、そして見学のスケジュール調整のコツについて、詳しく解説していきます。平日の見学が難しい方、土日に見学したい方、ご家族や支援者の方々にとって、実践的な情報となれば幸いです。
B型事業所の一般的な開所日
B型事業所は、通常、どのような曜日に開いているのでしょうか。
一般的な開所日:平日のみ
最も多いパターン
開所日
- 月曜日〜金曜日
- 週5日
開所時間
- 9:00〜16:00頃(事業所による)
休所日
- 土曜日
- 日曜日
- 祝日
- 年末年始
- お盆
理由:
- 多くの企業が平日営業のため、企業からの受注作業も平日が中心
- スタッフの勤務体制(週休2日制)
- 利用者の生活リズムを整える(平日に活動、週末に休息)
土曜日も開所している事業所
一部の事業所
パターン1:土曜日午前のみ開所
- 月曜日〜土曜日(午前)
- 週5.5日
パターン2:土曜日も全日開所
- 月曜日〜土曜日
- 週6日
パターン3:隔週で土曜日開所
- 第1・第3土曜日のみ開所など
理由:
- 利用者の選択肢を増やすため
- 平日のみでは通えない利用者への配慮
- 作業量の調整
日曜日・祝日も開所している事業所
非常に稀 日曜日や祝日も開所している事業所は、非常に稀です。
例:
- 飲食店やカフェを運営している事業所(土日が繁忙期)
- 特定の業種(清掃、農業など)で土日作業が必要
開所日の確認方法
1. ホームページ
事業所のホームページに、開所日が記載されていることが多いです。
2. 電話で確認
「開所日を教えていただけますか?」
3. 市区町村のリスト
市区町村の障がい福祉担当窓口で、事業所リストをもらえます。開所日が記載されていることもあります。
土日の見学の可能性
土日に見学することは、可能なのでしょうか。
パターン1:土曜日開所の事業所 → 土曜日見学可能
最も確実 土曜日に開所している事業所なら、土曜日に見学できます。
メリット
- 実際の作業風景を見られる
- 利用者の様子を見られる
- スタッフと話せる
パターン2:平日のみ開所だが、土日の見学に対応してくれる
相談次第で可能 平日のみ開所の事業所でも、相談すれば、土日の見学に対応してくれることがあります。
対応例
- 土曜日に、スタッフが出勤して見学対応
- 日曜日に、施設長やサービス管理責任者が個別対応
条件
- 事前に予約が必要
- 作業風景は見られない(休所日のため)
- 施設の見学と説明のみ
事業所の対応
- 柔軟に対応してくれる事業所もある
- 難しいと断る事業所もある
パターン3:土日は一切対応不可
厳しい事業所も 土日の見学を一切受け付けない事業所もあります。
理由
- スタッフの休日出勤が難しい
- 人員体制の問題
- 施設の方針
日曜日の見学
非常に難しい 日曜日の見学は、土曜日以上に難しいです。
- ほとんどの事業所が休所
- スタッフも休日
ただし、相談する価値はあります。
祝日の見学
基本的に難しい 祝日も、日曜日と同様、ほとんどの事業所が休所しています。
夜間の見学
現実的ではない 夜間(18:00以降など)の見学は、ほぼ不可能です。
事業所は、通常16:00〜17:00頃に閉所します。
土日見学を依頼する方法
土日の見学を、どのように依頼すればいいのでしょうか。
1. まずは電話で相談
直接聞く
電話のかけ方
「見学を希望しているのですが、平日は都合がつかないため、土曜日または日曜日に見学させていただくことは可能でしょうか?」
ポイント
- 丁寧に
- 理由を簡潔に説明(「仕事をしているため」「介護があるため」など)
- 柔軟な姿勢を示す(「もし難しければ、他の方法も検討します」)
2. 理由を説明する
理解してもらう
説明例
- 「現在、仕事をしており、平日は休めないため」
- 「家族の介護があり、平日は難しいため」
- 「他のB型事業所を利用中で、平日は通所しているため」
- 「体調の波があり、平日に予定を立てることが難しいため」
理由を説明することで、事業所も対応を検討しやすくなります。
3. 複数の選択肢を提示
柔軟に
提案例
「土曜日が難しければ、日曜日でも構いません」
「土日が難しければ、平日の夕方(17:00以降)でも可能でしょうか」
「見学が難しければ、オンラインでの説明でも構いません」
柔軟な姿勢を示すことで、事業所も協力しやすくなります。
4. 事前予約を徹底
早めに連絡 土日の見学を希望する場合、通常の見学以上に、早めの予約が必要です。
- 最低でも1週間前
- できれば2週間以上前
スタッフのスケジュール調整が必要なためです。
5. 相談支援専門員を通じて依頼
間に入ってもらう 相談支援専門員がいる場合、相談支援専門員から事業所に依頼してもらう方法もあります。
「平日は難しいので、土日の見学をお願いしたい」と相談支援専門員に伝えましょう。
6. 複数の事業所に問い合わせる
選択肢を増やす 1つの事業所が断っても、他の事業所が対応してくれることもあります。
複数の事業所に問い合わせましょう。
7. 断られても落ち込まない
当然のこと 土日の見学は、通常のサービス外です。
断られても、当然のことと受け止めましょう。
「ご検討いただき、ありがとうございました。平日の見学を検討します。」
8. 感謝の気持ちを伝える
丁寧に もし対応してくれる場合、感謝の気持ちを伝えましょう。
「お休みのところ、対応していただき、ありがとうございます。」
平日見学が難しい場合の代替手段
土日の見学が難しい場合、他にどのような方法があるでしょうか。
1. 平日の有給休暇を取得
仕事をしている場合
方法
- 半日有給を取得して、見学に行く
- 1日有給を取得して、複数の事業所を見学
メリット
- 実際の平日の様子を見られる
デメリット
- 有給を消費する
2. 平日の早朝・夕方に対応してもらう
時間をずらす
依頼
「平日の朝8:00や、夕方17:00以降に、見学させていただくことは可能でしょうか?」
可能性
- 事業所によっては、対応してくれることもある
- ただし、作業風景は見られない可能性が高い
3. オンライン見学
リモート
方法
- ZoomやGoogle Meetなどで、オンラインで施設を案内してもらう
- スタッフが、カメラで施設内を映しながら説明
メリット
- 自宅から参加できる
- 時間の融通が利きやすい
デメリット
- 実際の雰囲気は掴みにくい
- 作業を体験できない
対応状況
- コロナ禍以降、オンライン見学に対応する事業所が増えている
- ただし、すべての事業所が対応しているわけではない
4. 動画や写真での事前確認
資料
方法
- 事業所が作成した紹介動画を見る
- パンフレットや写真を送ってもらう
メリット
- 時間を選ばず確認できる
デメリット
- 一方通行の情報
- 質問ができない
5. 家族や支援者に代理で見学してもらう
代理人
方法
- 家族や相談支援専門員に、代わりに見学してもらう
- 写真を撮ってきてもらう
- 詳しく報告してもらう
メリット
- 自分が行けなくても、情報が得られる
デメリット
- 自分の目で見られない
- 自分の感覚とは異なる可能性
6. 体験利用を土日に
見学ではなく体験
方法
見学は諦めて、土曜日開所の事業所で、土曜日に体験利用をする
メリット
- 見学より深く知ることができる
デメリット
- 土曜日開所の事業所に限られる
7. イベント参加
開放日
方法
事業所によっては、年に数回、一般向けのイベントや開放日を設けていることがあります。
- バザー
- 夏祭り
- 作品展
これらのイベントは、土日に開催されることも多いです。
メリット
- 土日に事業所を訪問できる
- カジュアルな雰囲気で見られる
デメリット
- 通常の作業風景は見られない
8. まずは資料請求
情報収集
方法
事業所に、パンフレットや資料を送ってもらう
資料を見て、興味を持った事業所に絞ってから、平日に見学に行く
メリット
- 効率的に絞り込める
9. 相談会に参加
集団見学
方法
市区町村や相談支援事業所が主催する、障害福祉サービスの相談会に参加する
複数の事業所が集まり、ブース形式で説明することがあります。
メリット
- 複数の事業所を一度に知ることができる
- 土日開催もある
デメリット
- 実際の施設は見られない
10. 電話での詳細確認
質問攻め
方法
見学に行かず、電話で詳しく質問する
- 作業内容
- 雰囲気
- スタッフの人数
- 利用者の年齢層
- 工賃
- 送迎サービス
メリット
- 時間を選ばず確認できる
デメリット
- 雰囲気は掴めない
土日開所の事業所の探し方
土日に開所している事業所を、どうやって探せばいいのでしょうか。
1. インターネット検索
キーワード検索
検索ワード
- 「就労継続支援B型 土曜日 開所 ○○市」
- 「就労継続支援B型 週6日 ○○市」
2. 市区町村の障がい福祉担当窓口に問い合わせ
行政に聞く
質問
「土曜日に開所しているB型事業所を教えていただけますか?」
市区町村は、管内の事業所のリストを持っています。
3. 相談支援専門員に相談
専門家に聞く
相談内容
「平日は難しいので、土曜日に開所している事業所を探しています」
相談支援専門員は、地域の事業所情報に詳しいです。
4. 事業所に直接電話で確認
一つ一つ確認
質問
「開所日を教えていただけますか?土曜日は開いていますか?」
地道ですが、確実です。
5. WAMNETで検索
厚生労働省の検索サイト
サイト
WAM NET(ワムネット) https://www.wam.go.jp/
「障害福祉サービス等情報検索」で、地域のB型事業所を検索できます。
ただし、開所日の詳細は記載されていないことが多いため、個別に確認が必要です。
6. 口コミ・SNS
利用者の声
方法
- Google Mapsのレビュー
- TwitterやInstagramでの投稿
- 当事者のブログ
「土曜日も開いている」という情報が見つかることがあります。
7. 特定の業種を狙う
土日も作業がある業種
業種
- 飲食・カフェ運営
- 土日が繁忙期のため、開所している可能性が高い
- 清掃
- 施設によっては、土日の清掃作業がある
- 農業
- 季節や作物によっては、土日も作業
これらの業種のB型事業所を探すと、土日開所の可能性が高まります。
8. 複数の市区町村を視野に
範囲を広げる
方法
自分の住んでいる市区町村だけでなく、近隣の市区町村も含めて探す
通所可能な範囲を広げることで、選択肢が増えます。
見学のスケジュール調整のコツ
見学のスケジュールを、どう調整すればいいのでしょうか。
1. 優先順位をつける
絶対に見たい事業所 すべての事業所を見学するのは、時間的に困難です。
優先順位をつけて、まずは「絶対に見たい」事業所から見学しましょう。
2. まとめて見学
効率的に
方法
- 1日で、複数の事業所を見学
- 午前:A事業所、午後:B事業所
注意
疲れやすい方は、無理をしないように。
3. 相談支援専門員に同行してもらう
サポート
メリット
- 専門家の視点で、一緒に確認してくれる
- 質問を代わりにしてくれる
- 移動の負担を分担できる
4. 家族と一緒に
心強い
メリット
- 一人より安心
- 家族の視点で、気づくこともある
5. 見学ノートを作る
記録
内容
- 事業所名
- 日時
- 良かった点
- 気になった点
- 質問したこと、回答
- 総合評価
見学後すぐに記録することで、後で比較しやすくなります。
6. 写真を撮る
記録 許可を得て、施設内の写真を撮らせてもらいましょう。
後で振り返る時に便利です。
7. 質問リストを準備
聞き漏らしを防ぐ
質問例
- 開所日、開所時間
- 作業内容
- 工賃
- 送迎サービスの有無
- 通所日数の柔軟性
- 体験利用の可否
事前に質問リストを作っておくことで、聞き漏らしを防げます。
8. 焦らない
じっくり 見学は、焦る必要はありません。
納得するまで、複数の事業所を見学しましょう。
よくある質問
Q1: 土曜日に見学できるB型事業所は、どれくらいありますか?
A: 地域による 都市部では、土曜日開所の事業所が一定数ありますが、地方では少ない傾向があります。全体の1〜2割程度と推測されます。
Q2: 日曜日の見学は、ほぼ不可能ですか?
A: 非常に難しいですが、相談する価値はあります ほとんどの事業所が休所していますが、柔軟に対応してくれる事業所もゼロではありません。
Q3: 土日の見学を依頼するのは、失礼ではないですか?
A: 失礼ではありません 事情を説明して、丁寧に依頼すれば、失礼にはなりません。ただし、断られても当然と受け止めましょう。
Q4: 仕事を休んででも、平日に見学すべきですか?
A: 可能であれば、平日の見学をおすすめします 実際の作業風景や利用者の様子を見るには、平日の見学が最適です。可能であれば、半日有給などを活用しましょう。
Q5: オンライン見学でも、十分な情報が得られますか?
A: ある程度は得られますが、実地見学には劣ります オンライン見学でも、施設の様子やスタッフの対応は確認できますが、雰囲気や実際の作業は、実地で見る方がよく分かります。
Q6: 土曜日開所の事業所は、平日開所の事業所と何か違いますか?
A: 事業所の方針や業種による 土曜日も開所している事業所は、柔軟な支援を重視している傾向がありますが、必ずしもそうとは限りません。
Q7: 見学せずに、利用を決めることはできますか?
A: おすすめしません 見学せずに利用を決めると、「思っていたのと違う」というミスマッチが起こりやすいです。何らかの方法で、事前に確認することをおすすめします。
Q8: 土曜日に見学した場合、平日の雰囲気は分かりますか?
A: ある程度は分かりますが、違いもあります 土曜日は、利用者が少ない、作業内容が異なるなど、平日とは違う点もあります。可能であれば、平日も見学することをおすすめします。
Q9: 複数の事業所を見学するのに、どれくらいの期間がかかりますか?
A: 1週間〜1ヶ月程度 週末を活用する場合、1週間に1〜2ヶ所のペースで見学すると、3〜5ヶ所を見学するのに、2週間〜1ヶ月程度かかります。
Q10: 土日の見学を断られました。諦めるしかないですか?
A: 他の事業所や代替手段を検討しましょう 1つの事業所が断っても、他の事業所が対応してくれることもあります。また、オンライン見学や平日の時間外対応など、代替手段も検討しましょう。
まとめ:土日見学は難しいが、方法はある
B型事業所の一般的な開所日は平日のみ(月〜金)が多く、土曜日も開所している事業所は一部で、日曜日・祝日開所は非常に稀です。土日の見学は、土曜日開所の事業所なら可能で、平日のみ開所でも相談次第で対応してくれることがあり、日曜日は非常に難しいですが不可能ではありません。
土日見学を依頼する方法は、電話で相談し、理由を説明し、複数の選択肢を提示し、事前予約を徹底し、相談支援専門員を通じて依頼し、複数の事業所に問い合わせ、断られても落ち込まず、感謝の気持ちを伝えることです。
平日見学が難しい場合の代替手段は、平日の有給休暇を取得、平日の早朝・夕方に対応してもらう、オンライン見学、動画や写真での事前確認、家族や支援者に代理見学してもらう、体験利用を土日に、イベント参加、資料請求、相談会参加、電話での詳細確認などがあります。
土日開所の事業所の探し方は、インターネット検索、市区町村の窓口に問い合わせ、相談支援専門員に相談、事業所に直接電話確認、WAMNET検索、口コミ・SNS、特定の業種を狙う、複数の市区町村を視野に入れることです。
土日の見学は、平日に比べて難しいのが現実です。しかし、事情を説明して丁寧に依頼すれば、対応してくれる事業所もあります。また、オンライン見学など代替手段も増えています。諦めずに、まずは相談してみましょう。可能であれば、平日に有給を取得するなど、実際の作業風景を見ることをおすすめします。自分に合った事業所を見つけるために、できる範囲で工夫して、見学の機会を作ってください。応援しています。

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