はじめに
就労継続支援B型事業所を利用している方、またはこれから利用しようとしている方の中には、「頑張りすぎて体調を崩してしまった」「無理をして続けられなくなった」「休むことに罪悪感を感じる」という経験や悩みを持つ方がいらっしゃいます。真面目な方ほど、無理をしてしまいがちです。
しかし、B型は無理をする必要がないサービスです。B型の本来の目的は、利用者が自分のペースで、無理なく、長く働き続けることです。週5日フルタイムで働く必要はありません。体調が悪い日は休んでいいのです。完璧を目指す必要もありません。「無理をしない」ことこそが、B型を長く続ける秘訣です。
むしろ、無理をすることは逆効果です。無理をして体調を崩す、燃え尽きてしまう、退所してしまう——これでは意味がありません。大切なのは、細く長く、自分のペースで続けることです。70点主義、休むことも仕事のうち、完璧を求めない——こうした考え方が、B型では重要です。
本記事では、B型で無理をしてはいけない理由、無理をしないための具体的な方法、休むことへの罪悪感の克服、そして自分のペースで長く続けるためのマインドセットまで、詳しく解説していきます。
B型で無理をしてはいけない理由
理由1: 体調悪化のリスク
最大のリスク 無理をすると、体調を崩します。
悪化の連鎖:
- 無理をする → 疲労が蓄積 → うつ症状が悪化 → さらに無理をする → 重症化
結果: 入院、長期休養が必要になることもあります。
本末転倒: 働くために無理をして、働けなくなる——これでは本末転倒です。
理由2: 燃え尽き症候群(バーンアウト)
燃え尽きる 最初に頑張りすぎると、燃え尽きてしまいます。
症状:
- 疲労困憊
- 無気力
- 何もしたくない
- 全てが嫌になる
結果: B型に通えなくなる、退所してしまいます。
理由3: 長く続かない
継続性の欠如 無理をすると、長く続きません。
パターン:
- 最初の1ヶ月:毎日頑張る
- 2ヶ月目:疲れが出る
- 3ヶ月目:通えなくなる
- 4ヶ月目:退所
理想: 最初から無理をせず、細く長く続ける方が良いです。
理由4: B型の目的に反する
B型の本来の目的 B型は、利用者が自分のペースで、無理なく働くためのサービスです。
目的:
- 生活リズムを整える
- 居場所を作る
- 自分のペースで働く
- スキルを身につける
無理は不要: 一般企業のように、無理をして成果を出す必要はありません。
理由5: 自己肯定感の低下
失敗体験 無理をして失敗すると、自己肯定感が低下します。
思考:
- 「やっぱり自分はダメだ」
- 「B型すら続けられない」
- 「何をやっても続かない」
悪循環: 自己肯定感の低下 → さらに体調悪化 → 動けなくなる
理由6: 周囲への負担
迷惑をかける 無理をして体調を崩すと、かえって周囲に迷惑をかけます。
例:
- 急に休むことになる
- 支援員が心配する
- 家族が看病する
無理をしない方が: 無理をせず、安定して通所する方が、周囲にとっても良いです。
理由7: 回復に時間がかかる
長期化 一度体調を崩すと、回復に時間がかかります。
期間: 数ヶ月〜1年以上かかることもあります。
損失: 無理をした数週間よりも、回復にかかる数ヶ月の方が長いです。
理由8: 自分を追い込む
精神的に追い込まれる 無理をすることで、精神的に追い込まれます。
思考:
- 「毎日行かなければ」
- 「休んではいけない」
- 「完璧にやらなければ」
プレッシャー: 過度なプレッシャーで、心が壊れます。
理由9: 楽しめない
楽しむ余裕がない 無理をすると、B型を楽しむ余裕がありません。
本来: B型は、楽しく、自分らしく働く場所です。
無理をすると: 苦しいだけの場所になってしまいます。
理由10: 人生の質の低下
QOL(生活の質)の低下 無理をして働くことで、人生の質が低下します。
影響:
- 趣味を楽しめない
- 家族と過ごす時間がない
- 常に疲れている
- 笑えない
本末転倒: 働くことで人生が豊かになるはずが、逆に貧しくなっています。
無理をしないための具体的な方法
方法1: 週の通所日数を減らす
無理のない日数 週5日ではなく、週2〜3日から始めましょう。
例:
- 週1日から始める
- 週2日(月・木)
- 週3日(月・水・金)
段階的: 慣れてきたら、徐々に増やします。
減らすことも: 週4日が辛ければ、週3日に減らすことも可能です。
方法2: 1日の通所時間を短くする
短時間利用 1日6時間ではなく、2〜3時間から始めましょう。
例:
- 2時間(13時〜15時)
- 3時間(10時〜13時)
- 4時間(10時〜14時)
午前のみ、午後のみ: 午前中だけ、午後だけという選択肢もあります。
方法3: 休憩を多めに取る
こまめに休む 疲れたら、遠慮せず休憩を取りましょう。
頻度:
- 1時間作業したら15分休憩
- 疲れを感じたらすぐに休憩
許可不要: 休憩に、支援員の許可は不要です(事業所によりますが、多くは自由です)。
方法4: 体調が悪い日は休む
無理に通所しない 体調が悪い日は、無理に通所しないでください。
判断基準:
- 熱がある
- 強い倦怠感
- 頭痛、めまい
- 気分が沈んでいる
- 「今日は無理」と感じる
連絡: 休む時は、事業所に連絡しましょう。
方法5: 70点主義
完璧を求めない 100点を目指さず、70点でOKとしましょう。
考え方:
- 完璧にやらなくてもいい
- ミスがあっても仕方ない
- 最善を尽くせばOK
効果: プレッシャーが減り、楽になります。
方法6: 自分のペースを守る
他人と比べない 他の利用者と自分を比べないでください。
比較の罠:
- 「あの人は毎日来ているのに…」
- 「あの人はもっと速く作業している…」
あなたはあなた: あなたには、あなたのペースがあります。
方法7: 「ノー」と言う勇気
断る 無理な依頼は、断る勇気を持ちましょう。
例:
- 支援員「明日も来られる?」→「明日は体調次第です」
- 支援員「この作業、今日中にできる?」→「難しいです」
正直に: できないことは、正直に伝えましょう。
方法8: 目標を低く設定
達成可能な目標 高い目標ではなく、達成可能な低い目標を設定しましょう。
例:
- 「週1日通所する」(週5日ではなく)
- 「2時間作業する」(6時間ではなく)
- 「1つの作業を完成させる」(たくさんではなく)
達成感: 低い目標でも、達成すれば達成感が得られます。
方法9: 自分の限界を知る
限界を把握 自分の体力、集中力の限界を把握しましょう。
観察:
- 何時間作業すると疲れるか
- 週何日通所すると辛いか
- どんな作業が負担か
限界を超えない: 限界が分かったら、それを超えないようにしましょう。
方法10: サポートを活用
一人で抱え込まない 困ったことがあれば、すぐに相談しましょう。
相談先:
- 支援員
- 相談支援専門員
- 主治医
- 家族
助けを求める: 助けを求めることは、弱さではありません。
方法11: 生活リズムを優先
仕事より生活 B型より、生活リズムを優先しましょう。
優先順位:
- 睡眠
- 食事
- 通院
- 休養
- B型
理由: 生活が安定しないと、B型も続きません。
方法12: ご褒美を設定
自分を甘やかす 頑張った自分に、ご褒美をあげましょう。
例:
- 通所できたら、好きなお菓子を買う
- 1週間通えたら、好きな映画を見る
- 1ヶ月通えたら、欲しかったものを買う
モチベーション: ご褒美が、モチベーションになります。
方法13: 「休むことも仕事」と考える
休養の重要性 休むことは、サボりではなく、大切な健康管理です。
考え方:
- 休むことで、体調を維持できる
- 休むことで、長く続けられる
- 休むことも、仕事のうち
方法14: 柔軟に調整
固定しない 通所日数や時間を固定せず、柔軟に調整しましょう。
例:
- 体調が良い週:週4日
- 体調が悪い週:週2日
- 疲れている日:2時間だけ
- 元気な日:5時間
臨機応変: その時の体調に合わせて、臨機応変に。
方法15: 「できたこと」に注目
ポジティブ思考 「できなかったこと」ではなく、「できたこと」に注目しましょう。
例:
- 「今日は3時間しか作業できなかった」→「今日は3時間も作業できた」
- 「週2日しか通えなかった」→「週2日も通えた」
効果: ポジティブ思考で、自己肯定感が上がります。
休むことへの罪悪感を克服する
罪悪感の正体
なぜ罪悪感を感じるのか 休むことに罪悪感を感じる理由は、以下の通りです。
理由:
- 「休むことは悪いこと」という刷り込み
- 完璧主義
- 他人の目を気にする
- 自己肯定感の低さ
- 過去の経験(休むと責められた)
罪悪感を克服する考え方
考え方1: 休むことは権利 休むことは、利用者の権利です。
B型の特徴: B型は、体調に合わせて柔軟に利用できるサービスです。
権利: 休む権利があります。
考え方2: 休むことは健康管理 休むことは、サボりではなく、健康管理です。
重要: 健康あっての仕事です。
考え方3: 休むことで長く続けられる 休むことで、体調を維持でき、長く続けられます。
無理をすると: 無理をすると、燃え尽きて、続けられなくなります。
考え方4: 支援員は理解している 支援員は、利用者が体調に波があることを理解しています。
専門家: 支援員は、障害福祉の専門家です。休むことを責めたりしません。
考え方5: 他の利用者も休んでいる あなただけが休んでいるわけではありません。
一般的: 多くの利用者が、体調に合わせて休んでいます。
考え方6: 休んでも工賃は減るだけ 休んでも、大きな問題は起こりません。
影響: 工賃が少し減るだけです(出来高制の場合)。
それだけ: それ以外に、デメリットはありません。
罪悪感を軽減する方法
方法1: 事前に伝える 体調が悪くなりそうな時は、事前に伝えましょう。
例: 「明日は体調次第で、休むかもしれません」
方法2: 正直に理由を言う 休む理由は、正直に伝えましょう。
例: 「体調が悪いので、今日は休みます」
嘘は不要: 「用事がある」など、嘘をつく必要はありません。
方法3: 自分を許す 「休んでもいい」と自分を許しましょう。
言葉: 「今日は休む。それでいい」と自分に言い聞かせましょう。
方法4: 休む日を計画に入れる 最初から、休む日を計画に入れましょう。
例: 週4日通所予定でも、「実際は週3日になっても仕方ない」と考える。
方法5: 休んだ後の自分を褒める 休んだ後、回復した自分を褒めましょう。
言葉: 「休んだおかげで、今日は元気だ」
自分のペースで長く続けるためのマインドセット
マインドセット1: 比較しない
他人と比べない 他の利用者、一般企業で働く人と、自分を比べないでください。
あなたはあなた: あなたには、あなたのペースがあります。
幸せの基準: 他人との比較ではなく、自分の幸せを基準にしましょう。
マインドセット2: 長期的視点
今日ではなく、1年後、5年後 今日頑張ることではなく、1年後、5年後も続けていることを目指しましょう。
マラソン: B型は、短距離走ではなく、マラソンです。
ゴール: ゴールは、長く続けることです。
マインドセット3: 完璧主義を捨てる
70点でOK 完璧を目指さず、70点でOKとしましょう。
完璧は不可能: そもそも、完璧は不可能です。
70点で十分: 70点で十分に価値があります。
マインドセット4: プロセスを楽しむ
結果ではなく、プロセス 結果(工賃、成果)ではなく、プロセス(通所すること、作業すること)を楽しみましょう。
楽しむ: B型を楽しみましょう。
幸せ: 楽しむことが、幸せです。
マインドセット5: 自己肯定感を高める
自分を認める できたことを認め、自分を褒めましょう。
小さな成功: 小さな成功でも、成功は成功です。
価値: あなたには、価値があります。
マインドセット6: 柔軟性
固定観念を捨てる 「毎日通わなければ」「フルタイムで働かなければ」という固定観念を捨てましょう。
柔軟に: 柔軟に、その時の体調に合わせましょう。
マインドセット7: 感謝
小さなことに感謝 通所できたこと、支援員の優しさ、仲間の存在——小さなことに感謝しましょう。
感謝の気持ち: 感謝の気持ちが、幸せを呼びます。
マインドセット8: 自分らしさ
自分らしく 他人の期待に応えるのではなく、自分らしく働きましょう。
あなたの人生: あなたの人生は、あなたのものです。
マインドセット9: 失敗を恐れない
失敗してもOK 失敗しても、大丈夫です。
経験: 失敗は、経験です。
やり直せる: 何度でもやり直せます。
マインドセット10: サポートを受け入れる
一人で頑張らない 一人で頑張らず、サポートを受け入れましょう。
助け合い: 人は、助け合って生きています。
弱さを見せる: 弱さを見せることは、強さです。
よくある質問(FAQ)
Q1: B型で無理をしてはいけないのですか?
A: はい、無理をすると体調を崩し、長く続けられなくなります。自分のペースで、無理なく続けることが大切です。
Q2: 週何日通所すればいいですか?
A: 決まりはありません。体調に合わせて、週1日でも、週5日でもOKです。最初は少なめから始めることをお勧めします。
Q3: 体調が悪い日は休んでもいいですか?
A: はい、休んで大丈夫です。休むことは、サボりではなく、健康管理です。
Q4: 休むと罪悪感を感じます…
A: 休むことは、あなたの権利です。罪悪感を感じる必要はありません。「休むことも仕事のうち」と考えましょう。
Q5: 他の利用者は毎日来ているのに、自分は週2日しか来られません…
A: 他人と比べないでください。あなたには、あなたのペースがあります。週2日でも、立派です。
Q6: 完璧にやらないと、支援員に怒られませんか?
A: いいえ、B型は完璧を求められません。70点でOKです。支援員は、完璧を求めていません。
Q7: 無理をしないと、工賃が減りませんか?
A: 工賃は減るかもしれませんが、体調を崩して通えなくなるよりマシです。健康が最優先です。
Q8: どれくらいの通所時間が適切ですか?
A: 人によって異なります。最初は2〜3時間から始め、体調を見ながら調整しましょう。
Q9: 一般就労を目指していますが、無理をしなくても大丈夫ですか?
A: はい、B型で無理をせず体調を整えることが、一般就労への近道です。無理をして体調を崩すと、一般就労が遠のきます。
Q10: 「無理をしない」と「怠ける」の違いは何ですか?
A: 無理をしないは、自分の限界を知り、適切に休むこと。怠けるは、できるのにやらないこと。体調が悪い時に休むのは、無理をしないことであり、怠けることではありません。
まとめ:無理をせず、自分らしく、長く続ける
就労継続支援B型は、無理をする必要がないサービスです。自分のペースで、無理なく、長く働き続けることが、B型の本来の目的です。完璧を目指す必要はありません。70点でOKです。体調が悪い日は休んでいいのです。
大切なポイント
- 無理をしない 無理をすると、体調を崩し、長く続けられません。
- 自分のペースで 週1日でも、2時間でも、あなたのペースでOKです。
- 休むことは権利 休むことは、サボりではなく、健康管理です。
- 70点主義 完璧を求めず、70点でOKとしましょう。
- 他人と比べない あなたには、あなたのペースがあります。
- 長期的視点 今日頑張ることより、1年後も続けていることを目指しましょう。
- できたことに注目 できなかったことではなく、できたことに注目しましょう。
- 柔軟に調整 体調に合わせて、柔軟に通所日数や時間を調整しましょう。
- サポートを活用 一人で抱え込まず、支援員、相談支援専門員、主治医に相談しましょう。
- 自分を大切に 何よりも、自分の心と体を大切にしましょう。
あなたへのメッセージ
「もっと頑張らなきゃ」「毎日通わなきゃ」「完璧にやらなきゃ」——そんな風に、自分を追い込んでいませんか?
真面目なあなたは、きっと一生懸命頑張っているのでしょう。周りに迷惑をかけたくない、期待に応えたい、「普通」になりたい——そんな気持ちで、無理をしているのかもしれません。
でも、知ってください。無理は、必要ありません。
B型は、無理をする場所ではありません。自分のペースで、無理なく、長く働き続ける場所です。週1日でもいい、2時間でもいい、休んでもいい。それがB型です。
あなたが思っている「普通」は、あなたにとっての「普通」ではないかもしれません。週5日フルタイムで働くことが「普通」だと思っているかもしれませんが、それはあなたにとっての「普通」ではありません。あなたにとっての「普通」は、週2日、3時間かもしれません。それで十分です。それが、あなたのペースです。
無理をして、体調を崩してしまったら、元も子もありません。1ヶ月頑張って燃え尽きるより、70点のペースで1年続ける方が、ずっと価値があります。
休むことを恐れないでください。休むことは、サボりではなく、大切な健康管理です。「休むことも仕事のうち」——この言葉を、覚えておいてください。体調が悪い日は、休んでください。罪悪感を感じる必要はありません。休むことで、明日また頑張れます。
完璧を目指さないでください。70点で十分です。いえ、50点でもいいんです。ミスをしても、遅くても、少なくても、それがあなたの今の精一杯なら、それで十分です。
他人と比べないでください。「あの人は毎日来ているのに」「あの人はもっと速く作業している」——そんな比較は、あなたを苦しめるだけです。あなたはあなた。あなたには、あなたのペースがあります。
そして、何より、自分を大切にしてください。あなたの心と体は、かけがえのない宝物です。無理をして壊してしまったら、取り返しがつきません。
B型の支援員は、あなたに無理を求めていません。「もっと頑張れ」なんて言いません。彼らは、あなたが自分のペースで、無理なく、長く続けることを願っています。だから、遠慮なく、正直に、「今日は無理」「疲れた」「休みたい」と伝えてください。
あなたが、自分のペースで、無理なく、長くB型を続けられることを心から願っています。焦らないでください。比べないでください。無理をしないでください。
あなたは、そのままで十分です。週1日でも、2時間でも、あなたが通所できていることは、素晴らしいことです。自分を褒めてください。そして、自分に優しくしてください。
細く長く、自分らしく、マイペースで——あなたのペースで、歩いていきましょう。あなたには、その権利があります。そして、あなたには、その価値があります。無理をせず、自分を大切に、一歩ずつ進んでいきましょう。あなたは、素晴らしいです。

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