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就労継続支援B型の在宅勤務は、通所の負担がなく自分のペースで働けるというメリットがある一方で、「孤独」という大きな課題を抱えることがあります。一人で黙々と作業を続ける日々、誰とも話さない時間、社会から切り離された感覚、こうした孤独感に悩んでいる方は少なくありません。
孤独は、単に寂しいというだけでなく、メンタルヘルスや生活リズム、モチベーションにも大きな影響を与えます。特に、もともと人との交流が必要なタイプの人にとって、在宅での孤独は深刻な問題となることがあります。
本記事では、B型在宅勤務における孤独の実態、孤独が引き起こす問題、孤独感を軽減する具体的な方法、そしてつながりを保ちながら在宅で働く工夫について詳しく解説していきます。
B型在宅勤務における孤独の実態
よくある状況
一日中誰とも話さない:作業中はもちろん、一日を通して会話がゼロ
同僚との交流がない:通所していた時のような何気ない雑談がない
職員とのコミュニケーションが限定的:メールやチャットだけで、顔を合わせることが少ない
社会とのつながりを感じられない:自分が社会の一部だという実感が薄れる
一人で食事:ランチタイムも一人、誰とも共有できない
相談しにくい:困ったことがあっても、すぐに相談できない
作業の成果が見えにくい:自分の仕事が誰かの役に立っているのか実感しにくい
孤独を感じやすい人の特徴
もともと人と話すのが好き:雑談や交流が好きで、人とのつながりからエネルギーをもらうタイプ
外向的な性格:一人でいるよりも、人といる方が元気になる
家族と同居していない:一人暮らしで、家でも一人
他に社会とのつながりがない:趣味のコミュニティや友人関係など、事業所以外のつながりがない
在宅勤務が長期化:最初は良くても、長期間続くと孤独を感じるようになる
孤独が引き起こす問題
メンタルヘルスへの影響
抑うつ状態:気分が落ち込む、何もやる気が起きない
不安の増大:将来への不安、孤独死への恐怖など
自己否定:「自分は必要とされていない」と感じる
無気力:何をするにも意欲が湧かない
孤独感の悪循環:孤独を感じると、さらに人と関わりたくなくなり、より孤立する
生活リズムの乱れ
昼夜逆転:通所という日課がないことで、生活リズムが崩れる
不規則な食事:決まった時間に食事を取らなくなる
運動不足:外出する機会が減り、運動不足になる
身だしなみへの無関心:人に会わないため、身だしなみに気を使わなくなる
仕事への影響
モチベーション低下:一人で作業を続けることが辛くなる
集中力の低下:孤独感が集中を妨げる
質問・相談がしにくい:すぐに聞けないため、問題を抱え込む
孤立による誤解:コミュニケーション不足から、誤解が生じやすい
社会性の低下
コミュニケーション能力の衰え:人と話す機会が減ることで、会話が苦手になる
社会性の低下:社会的なルールやマナーへの意識が薄れる
外出への不安:久しぶりの外出が不安になる、引きこもり傾向
孤独感を軽減する方法
1. 事業所とのつながりを保つ
定期的なオンライン面談
週1回の面談:職員との定期的なビデオ通話や電話
雑談も含める:仕事の話だけでなく、日常の話もする
顔を見て話す:可能であれば、ビデオ通話で顔を見ながら話す
チャットやメールの活用
日報を出す:その日の作業内容や気づきを報告する
気軽に連絡:困ったことや雑談を気軽に送る
職員からの声かけ:職員から定期的に声をかけてもらう
定期的な通所
週1回は通所:週のうち1日は通所して、対面で交流する
イベントに参加:月1回のミーティングや行事に参加する
他の利用者との交流:在宅の人同士で集まる機会を作ってもらう
2. オンラインコミュニティの活用
在宅利用者同士の交流
オンライン朝会:Zoom などで朝の挨拶を交わす
作業中の雑談部屋:Slack や Discord で作業しながら雑談できる場
ランチ会:オンラインで一緒に昼食を取る
終業報告:今日の成果を共有し合う
SNS やオンラインコミュニティ
趣味のコミュニティ:Twitter、Discord、オンラインサロンなど
同じ境遇の人とつながる:在宅ワーカー、障害者、フリーランスなど
オンラインイベント:ウェビナー、勉強会、雑談会など
3. 外部とのつながりを作る
リアルな交流
趣味のサークル:地域のサークルや習い事に参加する
ボランティア:週末にボランティア活動に参加する
カフェで作業:たまにはカフェで作業して、人の気配を感じる
図書館:静かに集中でき、人の気配もある
定期的な予定を作る
習い事:週1回のヨガ、英会話など
通院:定期的な通院を社会とのつながりの機会にする
買い物:週1回はスーパーに行くなど、外出の予定を作る
4. 家族や友人とのつながり
家族との交流
同居家族:休憩時間に少し話す
離れた家族:定期的に電話やビデオ通話
家族との食事:可能であれば、家族と一緒に食事をする時間を作る
友人との交流
定期的な連絡:友人と定期的に連絡を取り合う
オンライン飲み会:Zoom などでオンライン飲み会
たまに会う:月1回程度、友人と会う予定を作る
5. 生活リズムを整える
規則正しい生活
起床・就寝時間を固定:毎日同じ時間に起きて寝る
作業時間を決める:9時~17時は作業、など時間を決める
休憩時間を取る:1時間ごとに10分休憩、など
昼食時間を決める:12時~13時は昼食、など
外出する習慣
朝の散歩:作業前に15分散歩する
買い物:週2~3回は外出して買い物
外で運動:週末はジョギング、ウォーキングなど
6. 作業環境を工夫する
孤独を紛らわす工夫
ラジオや音楽:作業中にラジオや音楽を流す
バーチャル同僚:YouTube の「作業配信」を流して、誰かと一緒に作業している感覚
オンライン自習室:Zoom で他の人と一緒に作業する部屋に参加
窓を開ける:外の音や空気を感じる
作業スペースの工夫
専用スペース:作業専用のスペースを作る(オンオフの切り替え)
明るい場所:日光が入る場所で作業する
植物を置く:観葉植物で空間に生命感を
7. 目標や楽しみを持つ
小さな目標
今日の目標:今日中に○○を終わらせる
週の目標:今週は△△を達成する
月の目標:今月の工賃は□□円を目指す
楽しみを作る
作業後のご褒美:今日の作業が終わったら好きなお菓子
週末の楽しみ:週末は好きなことをする
達成したら:目標達成したら、欲しかったものを買う
8. 専門家のサポート
孤独感が強く、抑うつ状態になっている場合は、専門家に相談しましょう。
カウンセラー:心理カウンセリングを受ける
心療内科・精神科:医療機関を受診する
相談支援専門員:相談支援事業所の担当者に相談する
事業所の職員:孤独で辛いことを正直に伝える
在宅勤務が合わない時の選択肢
通所に戻る
在宅勤務が合わないと感じたら、通所に戻ることも選択肢です。
孤独が辛い:人との交流が必要だと感じる
生活リズムが乱れた:通所という日課が必要
モチベーションが保てない:一人では頑張れない
事業所に相談すれば、通所に戻ることは可能です。
ハイブリッド型
週の一部を通所、残りを在宅にする「ハイブリッド型」も検討しましょう。
週2回通所、3日在宅:バランスを取る
体調に応じて調整:柔軟に対応できる
他の事業所に変える
在宅支援が充実していない事業所なら、在宅支援に力を入れている事業所に変えることも検討しましょう。
オンライン交流が活発:在宅利用者同士の交流がある
定期的な訪問:職員が定期的に訪問してくれる
ビデオ通話での面談:頻繁にビデオ通話で顔を見て話せる
就労移行支援や一般就労
本格的に働きたい、もっと人と関わりたいなら、就労移行支援や一般就労も視野に入れましょう。
就労移行支援:訓練を通じて、他の利用者と交流できる
一般就労(在宅勤務):一般企業の在宅勤務でも、チームでの仕事なら交流がある
一般就労(通勤):オフィスに通勤して、同僚と交流できる
孤独と向き合う
孤独は悪いことだけではない
孤独には、ネガティブな面だけでなく、ポジティブな面もあります。
自分と向き合える:静かな環境で、自分自身と向き合う時間
創造性が高まる:一人の時間は、創造的な思考を深める
集中できる:人間関係のストレスなく、作業に集中できる
自立のチャンス:一人でも大丈夫という自信がつく
孤独と孤立は違う
孤独:一人でいる状態、一時的な感情
孤立:社会とのつながりが完全に断たれた状態
在宅勤務でも、つながりを保つ工夫をすることで、孤立を防ぐことができます。
自分に合ったバランスを見つける
内向的な人:一人の時間が必要、在宅勤務が合っている
外向的な人:人との交流が必要、通所やハイブリッドが合っている
自分がどちらのタイプか、どれくらいの交流が必要かを知ることが大切です。
まとめ
就労継続支援B型の在宅勤務における孤独は、通所の負担がないというメリットの裏返しとして、多くの人が直面する課題です。孤独感は、メンタルヘルス、生活リズム、仕事のモチベーションに影響を与えます。
孤独感を軽減するには、事業所とのつながりを保つ、オンラインコミュニティを活用する、外部とのつながりを作る、生活リズムを整える、目標や楽しみを持つなど、様々な工夫があります。
それでも在宅勤務が合わないと感じたら、通所に戻る、ハイブリッド型にする、他の事業所に変える、就労移行支援や一般就労を目指すなど、他の選択肢も検討しましょう。
大切なのは、自分に合ったバランスを見つけることです。完全に一人が良いのか、適度な交流が必要なのか、自分を知り、環境を調整していきましょう。
あなたが孤独感に悩まされず、つながりを感じながら、充実した在宅勤務ができることを心から願っています。
相談先
- 事業所の職員:孤独で辛いことを正直に伝える
- 相談支援専門員:相談支援事業所の担当者
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
- よりそいホットライン:0120-279-338(24時間無料)

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