はじめに
「何年も家から出ていない」「人と会うのが怖い」「働きたい気持ちはあるけど、どこから始めればいいか分からない」長期間の引きこもり状態にある方やそのご家族にとって、社会復帰への道のりは途方もなく遠く感じられるかもしれません。
しかし、就労継続支援B型は、そんな引きこもり状態から社会との繋がりを取り戻すための有効な選択肢の一つです。週1日、1日2時間からでも利用でき、自分のペースで少しずつ外出や他者との関わりに慣れていくことができます。
実際に、長年の引きこもり状態からB型事業所の利用を通じて、徐々に生活リズムを取り戻し、社会参加の第一歩を踏み出している方は少なくありません。
本記事では、引きこもり状態にある方がB型事業所を利用する方法、利用するメリット、最初の一歩の踏み出し方、そして無理なく続けていくためのポイントについて、詳しく解説していきます。
引きこもりとは
引きこもりの定義
厚生労働省の定義では、引きこもりとは「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態」を指します。
引きこもりの状態
- 自室からほとんど出ない
- 自室からは出るが、家からは出ない
- 近所のコンビニなどには出かける
- 自分の趣味に関する用事の時だけ外出する
引きこもりの原因
引きこもりの原因は人それぞれで、複数の要因が重なっていることも多くあります。
よくある原因
- 不登校の経験
- いじめ体験
- 就職活動の失敗
- 職場での人間関係トラブル
- 病気や怪我
- 精神疾患(うつ病、社交不安障害、統合失調症など)
- 発達障害(診断されていない場合も)
- 家族関係の問題
- 対人関係の苦手さ
- 自己肯定感の低さ
引きこもりと精神疾患・発達障害
精神疾患との関連 引きこもりの背景に、うつ病、社交不安障害、統合失調症などの精神疾患がある場合があります。
発達障害との関連 ADHD、ASD(自閉スペクトラム症)などの発達障害が、引きこもりの要因となっていることもあります。診断されないまま大人になり、社会適応の困難さから引きこもりになるケースもあります。
診断の重要性 引きこもりの背景に何があるのかを理解することで、適切な支援を受けやすくなります。
引きこもりの方がB型事業所を利用できる条件
障害福祉サービス受給者証が必要
B型事業所を利用するには、障害福祉サービス受給者証が必要です。
受給者証を取得できる方
- 身体障害者手帳を持っている方
- 療育手帳を持っている方
- 精神障害者保健福祉手帳を持っている方
- 自立支援医療(精神通院医療)を受けている方
- 障害者総合支援法の対象となる難病の方
- 医師の診断書で障害があると認められた方
手帳がなくても利用できる場合 精神疾患で通院している場合、手帳がなくても医師の診断書があれば受給者証を取得できることがあります。
引きこもり期間は問われない
引きこもり期間の長さは、B型利用の条件ではありません。数ヶ月でも、数年でも、数十年でも、利用を始めることができます。
年齢制限
基本的に年齢制限はありませんが、65歳以上の方は介護保険サービスが優先される場合があります。ただし、65歳前から利用している場合や、介護保険サービスでは適切な支援が受けられない場合は、65歳以降も利用できることがあります。
引きこもりの方がB型を利用するメリット
1. 段階的な社会参加ができる
少しずつステップアップ いきなりフルタイムで働く必要はありません。自分のペースで少しずつ社会参加の時間を増やしていけます。
ステップの例
- 週1日、2時間から開始
- 週2日、2時間に増やす
- 週2日、4時間に延ばす
- 週3日、4時間に増やす
- 週4〜5日、6時間へ
無理のないペース 体調や気持ちに合わせて、自分のペースで進められます。
2. 生活リズムが整う
規則正しい生活 週に数日でも通所することで、生活リズムが整ってきます。
改善される生活習慣
- 決まった時間に起きる
- 決まった時間に家を出る
- 日中に活動する
- 夜に眠る
- 食事のリズムが整う
昼夜逆転の改善 引きこもり生活で昼夜逆転していた生活リズムを、徐々に戻していくことができます。
3. 人との関わりが持てる
対人スキルの回復 長期間人と接していないと、対人スキルが低下しがちです。B型での人との関わりを通じて、徐々に対人スキルを取り戻していけます。
段階的な交流
- 最初は支援員との会話だけ
- 徐々に他の利用者と挨拶
- 少しずつ会話
- グループ作業への参加
無理に交流する必要はない 多くのB型事業所では、一人で黙々と作業することも可能です。無理に人と話す必要はありません。
4. 自己肯定感が回復する
できることが増える喜び 作業を通じて「できた」という達成感を得られます。
認められる経験 支援員や他の利用者から「ありがとう」「上手だね」と言われることで、自己肯定感が回復していきます。
社会的役割 「誰かの役に立っている」という実感が、自己価値観を高めます。
5. 工賃を得られる
経済的な自立への一歩 少額でも、自分で稼いだお金は自己肯定感につながります。
使い道を考える楽しみ 自分で稼いだお金で、好きなものを買う、趣味に使う、貯金するなど、計画を立てる楽しみができます。
平均工賃 全国平均で月額約16,000円(令和3年度)。事業所や作業時間によって大きく異なります。
6. スキルが身につく
実用的なスキル
- パソコンスキル
- 軽作業のスキル
- コミュニケーションスキル
- ビジネスマナー
将来への可能性 身につけたスキルは、将来の就労に活かすことができます。
7. 専門的な支援を受けられる
個別支援計画 一人ひとりの状況に合わせた支援計画が作成されます。
様々な相談ができる
- 体調管理
- 生活リズム
- 人間関係
- 将来のこと
- 家族のこと
必要に応じて他のサービスと連携 医療機関、相談支援事業所、就労移行支援など、必要なサービスにつなげてもらえます。
8. 居場所ができる
安心できる場所 家以外の居場所ができることで、生活に張り合いが出ます。
仲間ができる可能性 似た経験や悩みを持つ仲間と出会える可能性があります。
9. 家族の負担軽減
家族も安心 本人が外に出て活動することで、家族も安心します。
家族関係の改善 本人に変化が見られることで、家族関係が改善することもあります。
家族の時間 本人が通所している間、家族は自分の時間を持つことができます。
B型利用開始までの流れ
ステップ1 相談する勇気を持つ
最初の一歩が一番難しい 長年引きこもっていた方にとって、外部に相談することは非常に勇気がいることです。
相談先
- かかりつけの医療機関(通院している場合)
- 市区町村の障害福祉課
- 地域の相談支援事業所
- 引きこもり地域支援センター
- 保健所・保健センター
- 社会福祉協議会
本人が動けない場合 家族が代わりに相談に行くこともできます。
電話での相談も可能 まずは電話で相談することから始めても大丈夫です。
ステップ2 医療機関を受診する(必要な場合)
精神科・心療内科の受診 引きこもりの背景に精神疾患がある場合、まず医療機関での治療が必要です。
受診のメリット
- 適切な診断
- 必要な治療
- 診断書の取得(受給者証申請に必要)
- 自立支援医療の利用(医療費の軽減)
訪問診療 外出が困難な場合、訪問診療を行っている医療機関もあります。
ステップ3 受給者証の申請
申請先 お住まいの市区町村の障害福祉課
必要な書類
- 申請書(窓口でもらえる)
- 障害者手帳(持っている場合)
- 医師の診断書(手帳がない場合)
- 個人番号確認書類
- 本人確認書類
家族が代理申請可能 本人が外出できない場合、家族が代理で申請できます。
申請から発行まで 通常1〜2ヶ月程度かかります。
ステップ4 相談支援事業所を利用する
相談支援専門員とは 障害福祉サービスの利用を支援する専門家です。
サービス等利用計画の作成 相談支援専門員が、本人の希望や状況に合わせたサービス利用計画を作成します。
事業所探しのサポート 自分に合ったB型事業所を一緒に探してくれます。
訪問も可能 相談支援専門員が自宅を訪問してくれる場合もあります。
ステップ5 事業所を探す・見学する
事業所の探し方
- 相談支援専門員に紹介してもらう
- インターネットで検索
- 市区町村の障害福祉課で情報を得る
引きこもりの方に適した事業所の特徴
- 少人数でアットホームな雰囲気
- 柔軟な利用時間設定
- 個別対応が丁寧
- 静かで落ち着いた環境
- 在宅ワークの選択肢がある
見学の際
- 家族や相談支援専門員と一緒に行ってもOK
- 短時間でも大丈夫
- 質問リストを用意していく
- 雰囲気が自分に合っているか確認
見学が難しい場合
- まず家族だけで見学
- オンライン見学ができる事業所もある
- 事業所のパンフレットを送ってもらう
ステップ6 体験利用
体験利用の重要性 見学だけでは分からないことも、実際に体験することで分かります。
体験期間
- 1日から数週間まで、事業所によって異なる
- 短時間から始められる
体験中に確認すること
- 作業内容が自分に合っているか
- 支援員の対応は適切か
- 雰囲気は居心地が良いか
- 通所の負担はどうか
ステップ7 利用契約・利用開始
契約 受給者証が発行されたら、事業所と利用契約を結びます。
利用条件の設定
- 利用日数(週1日から可能)
- 利用時間(1日2時間から可能)
- 作業内容
段階的な増加が可能 最初は少なく、徐々に増やしていくことができます。
最初の一歩の踏み出し方 引きこもりから抜け出すために
1. 小さな目標から始める
いきなり高い目標は立てない 「毎日通所する」ではなく、「まず週1日、2時間通ってみる」という小さな目標から。
達成可能な目標の例
- 今週中に市区町村に電話してみる
- 来週、家族と一緒に相談に行く
- 今月中に1ヶ所見学してみる
- 来月から週1日、2時間通ってみる
2. 家族のサポートを得る
家族の理解 引きこもりからの脱却には、家族の理解とサポートが重要です。
家族ができるサポート
- 本人の気持ちを否定せず聞く
- 無理に急かさない
- 代わりに情報収集する
- 一緒に見学や相談に行く
- 通所の送迎をする
- 小さな変化を認めて褒める
家族も相談する 家族だけで悩まず、引きこもり地域支援センターなどに相談しましょう。
3. 外出の練習をする
B型利用前の準備 いきなり事業所に通い始める前に、少しずつ外出に慣れていきましょう。
外出の段階例
- 玄関まで出る
- 家の周りを歩く
- 近所のコンビニに行く
- 少し遠くのスーパーに行く
- 図書館など公共施設に行く
- カフェで少し過ごす
無理のないペース できることから少しずつ。できない日があっても大丈夫です。
4. 生活リズムを整える
通所前の準備 B型を利用し始める前に、少しずつ生活リズムを整えておくと、スムーズに通所を始められます。
生活リズムを整えるステップ
- 決まった時間に起きる努力をする
- カーテンを開けて日光を浴びる
- 朝食を食べる習慣をつける
- 日中は部屋の明かりをつける
- 夜は早めに寝る準備をする
完璧を目指さない できない日があっても、自分を責めないことが大切です。
5. オンラインでの繋がりから始める
在宅ワーク型のB型 まず在宅でB型を利用し、慣れてから通所に移行する方法もあります。
オンライン面談 相談支援専門員や事業所とのやり取りを、まずオンラインで始めることもできます。
メールやチャットでのコミュニケーション 電話や対面が苦手な場合、メールやチャットでのコミュニケーションから始められる事業所もあります。
6. 同行者と一緒に行く
一人で行く必要はない 最初は家族、相談支援専門員、支援者などと一緒に行っても大丈夫です。
徐々に一人で 慣れてきたら、徐々に一人で通所できるようになります。
7. 失敗を恐れない
うまくいかない日もある 通所できない日、作業がうまくできない日があっても当然です。
一度休んでも大丈夫 「今日は行けなかった」という日があっても、また次の機会に挑戦すれば大丈夫です。
完璧を求めない 「毎週必ず行かなければ」と思わず、「行けた日はすごい」と自分を褒めましょう。
通所を続けるためのコツ
1. 無理のないペースで始める
最初から頑張りすぎない 週1日、2時間から始めて、徐々に増やしていきましょう。
自分のペースを守る 周りと比べず、自分のペースで進みます。
2. 休憩を適切に取る
疲れたら休む 無理せず、疲れたら休憩を取りましょう。
支援員に伝える 「少し休憩したい」と素直に伝えることが大切です。
3. できたことを認める
小さな達成を祝う
- 今日も通所できた
- 挨拶ができた
- 作業を1つ終えた
- 誰かと少し話せた
日記をつける できたことを記録すると、自分の成長が見えます。
4. 支援員に相談する
困ったことは相談
- 作業が難しい
- 疲れやすい
- 人間関係が気になる
- 通所がしんどい
定期的な面談 定期的に支援員と面談し、状況を共有しましょう。
5. 目標を持つ
小さな目標
- 今月は週2日通う
- 来月は3時間に延ばす
- 新しい作業に挑戦する
長期的な目標
- 1年後には週4日通えるようになる
- 将来的には就労移行支援に移る
- 一般就労を目指す
6. 仲間を作る
無理に友達を作る必要はない ただし、少しずつ他の利用者と話せるようになると、通所が楽しくなります。
共通点を見つける 似た経験、同じ趣味など、共通点がある人と話しやすくなります。
7. 家族の理解と協力
家族に状況を伝える 事業所での様子を家族と共有しましょう。
家族のサポート
- 通所の送迎
- 励まし
- 話を聞いてもらう
8. 休んでも自分を責めない
休む日があっても当然 体調や気分によって、通所できない日があっても大丈夫です。
再開する勇気 休んだ後、また行き始めることが大切です。
引きこもり経験者の体験談(例)
Aさん(30代男性)のケース
引きこもり期間 8年
きっかけ 大学卒業後、就職活動がうまくいかず、自宅に引きこもるようになりました。昼夜逆転の生活で、家族以外と話すこともほとんどありませんでした。
B型利用の経緯 母親が市の相談窓口に相談し、相談支援専門員を紹介されました。最初は相談支援専門員が自宅を訪問し、話を聞いてくれました。
利用開始
- 最初は週1日、2時間のパソコン作業から開始
- 母親が送迎してくれました
- 最初の1ヶ月は支援員以外と話すことはありませんでした
現在(利用開始から2年)
- 週4日、5時間利用
- データ入力とWebライティングの作業
- 月に約18,000円の工賃
- 他の利用者とも話せるようになった
- 将来的には就労移行支援を経て一般就労を目指している
Aさんの言葉 「最初は週1日でも行くのが精一杯でした。でも支援員の方が『無理しなくていいよ』と言ってくれて、自分のペースで続けられました。今では外に出ることが苦痛ではなくなりました」
Bさん(40代女性)のケース
引きこもり期間 12年
きっかけ 職場でのパワハラがトラウマとなり、退職後、引きこもるようになりました。対人恐怖が強く、家族以外と話すことができませんでした。
B型利用の経緯 心療内科に通い始め、医師からB型事業所の利用を勧められました。最初は在宅ワーク型のB型を利用しました。
利用開始
- 在宅でのデータ入力作業から開始
- オンライン面談で支援員と話す
- 半年後、週1日だけ通所に挑戦
現在(利用開始から3年)
- 週2日通所、週1日在宅のハイブリッド利用
- 軽作業とパソコン作業
- 月に約12,000円の工賃
- 少人数の事業所で、他の利用者とも挨拶や軽い会話ができるようになった
Bさんの言葉 「在宅から始められたのが良かったです。いきなり通所は無理でしたが、自宅で少しずつ慣れて、自信がついてから通所に移行できました」
Cさん(50代男性)のケース
引きこもり期間 20年以上
きっかけ 40代後半になり、両親の高齢化で将来への不安が強くなりました。保健師の訪問をきっかけに、B型事業所の利用を始めました。
利用開始
- 週1日、1時間から開始
- 最初の数ヶ月は見学者のように座っているだけ
- 徐々に簡単な作業に参加
現在(利用開始から1年半)
- 週2日、3時間利用
- 軽作業(箱折り、袋詰めなど)
- 月に約8,000円の工賃
- 自分から挨拶ができるようになった
Cさんの言葉 「20年以上引きこもっていたので、最初は何もできませんでした。でも支援員の方が『見ているだけでもいいよ』と言ってくれて、プレッシャーを感じずに通えました。少しずつ作業に参加できるようになって、自信がつきました」
よくある不安と回答
「長年引きこもっていたので、人と話せるか不安です」
大丈夫です 多くのB型事業所には、同じように引きこもり経験がある方が利用しています。支援員も理解があります。
無理に話す必要はない 最初は挨拶だけでも大丈夫。徐々に慣れていきましょう。
個別作業も可能 一人で黙々と作業できる内容も多くあります。
「体力がないので、長時間通えるか心配です」
短時間から始められます 週1日、1〜2時間から始めて、徐々に増やしていけます。
自分のペース 無理のないペースで進められます。
休憩も自由 疲れたら休憩を取ることができます。
「昼夜逆転しているので、朝起きられるか不安です」
午後からの利用も可能 事業所によっては、午後からの利用ができます。
徐々に生活リズムを整える 通所を続けることで、自然と生活リズムが整ってきます。
行けない日があっても大丈夫 完璧を求めず、行けた日は自分を褒めましょう。
「見学に行くのも怖いです」
家族と一緒でもOK 一人で行く必要はありません。
まず電話やメールで 最初は電話やメールで問い合わせることから始めてもOKです。
オンライン見学 オンラインで見学できる事業所もあります。
「他の人に迷惑をかけるのではないかと心配です」
B型は訓練の場 できなくて当たり前の場所です。迷惑ではありません。
支援員のサポート できないことは支援員がサポートしてくれます。
みんな最初は同じ 他の利用者も最初は同じように不安でした。
「年齢が高いので、今さら始めても意味がないのでは?」
何歳からでも始められます 50代、60代から始める方もたくさんいます。
意味は必ずある
- 居場所ができる
- 生活リズムが整う
- 人との繋がりができる
- 自己肯定感が回復する
これらは年齢に関係なく、大きな意味があります。
「工賃が少ないなら、行く意味がないのでは?」
工賃だけが目的ではない
- 外出の機会
- 人との関わり
- 生活リズムの改善
- スキルの習得
- 居場所
これらは工賃以上の価値があります。
「一度行けなくなったら、もう行けなくなるのでは?」
休んでも戻れます 一度休んでも、また行き始めることができます。
支援員がサポート 行けなくなった時も、支援員が電話や訪問でサポートしてくれる事業所もあります。
焦らない 自分のペースで、また行ける時に行けば大丈夫です。
家族ができるサポート
1. 理解と受容
本人の気持ちを理解する 引きこもりは本人の意志だけの問題ではありません。責めるのではなく、理解しようとする姿勢が大切です。
小さな変化を認める
- 相談窓口に電話できた
- 見学に行けた
- 1日でも通所できた
これらは大きな一歩です。認めて褒めましょう。
2. 情報収集
代わりに情報を集める 本人が動けない場合、家族が代わりに情報収集しましょう。
相談機関に行く
- 市区町村の障害福祉課
- 引きこもり地域支援センター
- 相談支援事業所
3. 同行サポート
一緒に行動する
- 相談に同行
- 見学に同行
- 通所の送迎
徐々に一人で 慣れてきたら、徐々に本人一人でできるようサポートします。
4. 適切な距離感
過干渉にならない 本人の意思を尊重し、無理強いしないことが大切です。
放置もしない 関心を持ち続け、必要な時にサポートできる準備をしておきます。
5. 家族も相談する
家族だけで抱え込まない
- 引きこもり地域支援センター
- 家族会
- 相談支援事業所
家族のケア 家族自身のメンタルヘルスも大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1 引きこもり期間が長いのですが、B型を利用できますか?
A 利用できます。引きこもり期間の長さは、B型利用の条件ではありません。数年でも、数十年でも、利用を始めることができます。大切なのは、今から一歩を踏み出すことです。
Q2 障害者手帳がないのですが、利用できますか?
A 手帳がなくても、医師の診断書があれば受給者証を取得できる場合があります。まずは市区町村の障害福祉課に相談してみましょう。
Q3 外出が怖くて、見学にも行けません
A まずは電話やメールでの問い合わせから始めましょう。家族だけで先に見学に行ったり、オンラインで見学できる事業所もあります。相談支援専門員に自宅訪問してもらうこともできます。
Q4 週1日、2時間だけでも利用できますか?
A できます。多くのB型事業所では、週1日、1〜2時間から利用可能です。徐々に時間や日数を増やしていけば大丈夫です。
Q5 人と話すのが苦手なのですが、大丈夫ですか?
A 大丈夫です。無理に話す必要はありません。一人で黙々と作業できる内容も多くあります。徐々に慣れてきたら、少しずつコミュニケーションを増やしていけば良いのです。
Q6 一度通い始めて、また行けなくなったらどうしますか?
A 行けなくなっても、また行き始めることができます。支援員に相談し、無理のないペースに調整してもらいましょう。完璧を求めず、行けた日は自分を褒めることが大切です。
Q7 B型から一般就労に移行できますか?
A できます。B型で生活リズムを整え、スキルを身につけた後、就労移行支援を経て一般就労に移行する方もいます。焦らず、段階を踏んで進んでいきましょう。
Q8 年齢が50代なのですが、今から始めても遅くないですか?
A 遅くありません。50代、60代から始める方もたくさんいます。外に出る機会、人との関わり、生活リズムの改善など、年齢に関係なく大きな意味があります。
Q9 家族が反対しているのですが、どうすればいいですか?
A 家族に引きこもり支援の専門家(相談支援専門員など)から説明してもらうと良いでしょう。B型がどのようなサービスか、どんなメリットがあるかを理解してもらうことが大切です。
Q10 利用料はかかりますか?
A 前年度の世帯収入に応じた自己負担額がありますが、多くの方は無料で利用できます。詳しくは市区町村の障害福祉課に確認しましょう。
まとめ 一歩踏み出す勇気を
引きこもり状態から抜け出すことは、簡単なことではありません。長年の引きこもり生活で失った自信、対人不安、生活リズムの乱れなど、様々な課題があります。
しかし、就労継続支援B型は、そんなあなたが社会との繋がりを取り戻すための、優しい第一歩となる場所です。
大切なポイント
- 小さな一歩から始める いきなり大きな変化を求めず、週1日、2時間から始めましょう。
- 自分のペースで進む 周りと比べず、自分のペースを守りましょう。
- 完璧を求めない 行けない日があっても、自分を責めないことが大切です。
- サポートを活用する 一人で抱え込まず、家族、相談支援専門員、支援員の力を借りましょう。
- 小さな成功を認める 今日通所できた、挨拶ができた、作業を1つ終えた 小さなことでも、自分を褒めましょう。
- 焦らない 変化には時間がかかります。焦らず、じっくりと進んでいきましょう。
- 失敗を恐れない うまくいかない日があっても、また挑戦すれば大丈夫です。
相談窓口
- 市区町村の障害福祉課
- 引きこもり地域支援センター
- 相談支援事業所
- 保健所・保健センター
- 精神保健福祉センター
長年の引きこもり生活から一歩を踏み出すことは、とても勇気がいることです。でも、その一歩が、あなたの人生を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
あなたは一人ではありません。サポートしてくれる人がたくさんいます。自分のペースで、焦らず、少しずつ前に進んでいきましょう。
あなたが社会との繋がりを取り戻し、充実した日々を送れることを心から願っています。

コメント