寝ても寝ても眠い 過眠の原因と改善のための実践的アプローチ

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十分な睡眠時間を確保しているはずなのに、日中に強い眠気を感じる、何時間寝ても疲れが取れない、常に眠たい状態が続く

「寝ても寝ても眠い」という悩みを抱えている方は少なくありません。

この状態は単なる睡眠不足とは異なり、睡眠の質の問題、身体疾患、精神的な要因、生活習慣など、さまざまな原因が複雑に絡み合っている可能性があります。

本記事では、過度な眠気の背景にある要因を詳しく解説し、改善するための具体的な方法をご紹介します。

「寝ても寝ても眠い」状態とは

正常な睡眠との違い

成人に必要な睡眠時間は一般的に7〜9時間とされていますが、個人差があります。

しかし、8時間以上寝ているにもかかわらず日中に耐えがたい眠気を感じる、10時間以上寝ても疲労感が取れない、昼寝をしても眠気が解消されないという状態は、何らかの問題がある可能性を示唆しています。

また、会議中や運転中など、本来覚醒していなければならない状況で眠ってしまう、気づいたら居眠りをしていたという場合は、特に注意が必要です。

過眠症状のパターン

過眠には主に二つのパターンがあります。

一つは「夜間の睡眠時間が異常に長くなる」タイプで、10時間以上眠らないと起きられない、休日には12〜14時間寝てしまうといった状態です。

もう一つは「日中の過度な眠気」タイプで、夜は一定時間眠れているものの、日中に抗いがたい眠気に襲われる、頻繁に居眠りをしてしまう状態です。この二つが同時に起こることもあります。

過眠の主な原因

睡眠の質の問題

睡眠時間が十分でも、睡眠の質が悪ければ脳と体は十分に休息できません。睡眠は浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)が周期的に繰り返されますが、このサイクルが乱れると、長時間寝ても疲れが取れません。

特に深い睡眠(徐波睡眠)が不足すると、成長ホルモンの分泌が減少し、体の修復や疲労回復が十分に行われず、起床時の倦怠感や日中の眠気につながります。

睡眠時無呼吸症候群

寝ても寝ても眠い原因として最も多いのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりすることで、脳が酸素不足になり、睡眠が断片化されます。

本人は寝ているつもりでも、脳は何度も覚醒状態になっているため、朝起きても疲れが取れず、日中に強い眠気を感じます。いびきをかく、朝起きた時に口が渇いている、頭痛がする、夜間頻繁にトイレに行くといった症状も特徴的です。

ナルコレプシー(過眠症)

ナルコレプシーは、日中に突然強い眠気に襲われ、場所や状況を問わず眠ってしまう睡眠障害です。脳内の覚醒を維持する物質(オレキシン)の不足が原因とされています。

笑ったり驚いたりした時に突然全身の力が抜ける「情動脱力発作」、入眠時や覚醒時に幻覚を見る、金縛りのような状態になるといった症状を伴うこともあります。思春期から20代での発症が多いのが特徴です。

うつ病と過眠

うつ病では不眠が一般的ですが、「非定型うつ病」や「季節性うつ病(冬季うつ)」では、逆に過眠の症状が現れることがあります。どれだけ寝ても眠い、起き上がれない、日中も横になっていたいという状態が続きます。

この場合、過眠に加えて、気分の落ち込み、食欲の増加(特に甘いものへの欲求)、体重増加、拒絶への過敏性などの症状も見られることが多いです。

概日リズム睡眠障害

体内時計が乱れる概日リズム睡眠障害も、過眠の原因となります。特に「睡眠相後退症候群」では、夜型の生活が極端になり、深夜にならないと眠れず、朝起きられない、昼過ぎまで寝てしまうという状態になります。

交代勤務や夜勤、時差のある移動などによって体内時計が乱れると、適切なタイミングで眠れず、起きるべき時間に起きられなくなります。

鉄分不足と栄養の問題

鉄欠乏性貧血は、疲労感や眠気の一般的な原因です。

鉄分が不足すると、体内に酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、全身の酸素不足によって強い倦怠感や眠気を感じます。

特に女性は月経による鉄分喪失があるため、貧血になりやすい傾向があります。また、ビタミンB12や葉酸の不足、甲状腺機能低下症なども、過度な疲労感や眠気の原因となります。

薬の副作用

抗ヒスタミン薬(アレルギー薬、風邪薬)、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、降圧剤、筋弛緩剤など、多くの薬には眠気の副作用があります。

複数の薬を服用している場合は、相互作用によって眠気が強まることもあります。

市販の風邪薬や花粉症の薬を飲んで強い眠気を感じる場合は、薬の成分を確認し、必要に応じて医師や薬剤師に相談しましょう。

慢性疲労症候群

原因不明の強い疲労が6か月以上続く「慢性疲労症候群」では、どれだけ休んでも疲れが取れず、過度な眠気や睡眠時間の増加が見られます。

微熱、筋肉痛、関節痛、思考力の低下、頭痛などの症状も伴います。

ウイルス感染後に発症することが多く、免疫系や神経系の異常が関与していると考えられていますが、まだ完全には解明されていません。

睡眠の質を改善する具体的な方法

睡眠環境の最適化

質の高い睡眠を得るためには、寝室環境を整えることが重要です。部屋は暗く(遮光カーテンの使用)、静かで(耳栓の使用も検討)、適切な温度(18〜22度)と湿度(50〜60%)を保ちましょう。

寝具も重要です。自分に合った硬さのマットレス、適切な高さの枕、通気性の良い寝具を選ぶことで、睡眠の質が大きく向上します。

睡眠スケジュールの規則化

毎日同じ時刻に寝て、同じ時刻に起きる習慣をつけましょう。週末も平日と同じスケジュールを維持することが理想的です。

体内時計が整うことで、自然な眠気と覚醒のリズムが生まれます。

また、昼寝をする場合は、午後3時までに20〜30分以内に留めましょう。長時間の昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の睡眠の質を下げてしまいます。

光の活用

朝起きたらすぐに太陽光を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜の自然な眠気につながります。最低でも15〜30分は明るい光を浴びるようにしましょう。

逆に、夕方以降は強い光を避け、就寝1〜2時間前からは照明を落とし、スマートフォンやパソコンのブルーライトを避けることで、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が促されます。

カフェインとアルコールの管理

カフェインは覚醒作用があるため、午後3時以降は控えましょう。コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどに含まれています。

アルコールは寝つきを良くする効果がありますが、睡眠の後半で覚醒を引き起こし、睡眠の質を著しく低下させます。就寝3時間前までには飲酒を終えるようにしましょう。

適度な運動習慣

日中の適度な運動は、夜の深い睡眠を促します。ウォーキング、ジョギング、水泳、ヨガなど、自分に合った運動を週に3〜5回、20〜30分程度行うことが推奨されます。

ただし、就寝直前の激しい運動は逆効果です。運動は就寝3時間前までに終えるようにしましょう。

リラックスルーティンの確立

就寝前の1時間は、リラックスできる活動に充てましょう。温かいお風呂(就寝1〜2時間前)、読書、軽いストレッチ、瞑想、アロマセラピーなど、自分が心地よいと感じる習慣を取り入れます。

毎晩同じルーティンを繰り返すことで、脳が「これから眠る時間だ」と認識し、自然な眠気が訪れやすくなります。

医療機関を受診すべきサイン

こんな症状があれば専門家へ

いびきをかく、睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された、朝起きた時に頭痛がする、日中に突然眠ってしまう、眠気のために仕事や学業に支障が出ている、気分の落ち込みや意欲低下が続いている

これらの症状がある場合は、睡眠専門の医療機関や心療内科を受診しましょう。

特に運転中や作業中に眠ってしまう危険性がある場合は、早急な受診が必要です。

受診前の準備

受診する際は、睡眠日誌をつけておくと診断に役立ちます。就寝時刻、起床時刻、昼寝の時間、日中の眠気の程度、いびきの有無、夜間覚醒の回数などを2週間程度記録しておきましょう。

また、現在服用している薬、既往歴、家族の睡眠障害の有無なども医師に伝えることが重要です。

検査と治療

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、睡眠ポリグラフ検査(PSG)や簡易検査が行われます。ナルコレプシーの場合は、睡眠潜時反復検査(MSLT)が行われることもあります。

治療法は原因によって異なりますが、CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)、薬物療法、認知行動療法、光療法などが選択されます。適切な診断と治療によって、多くの場合症状が大きく改善します。

まとめ

「寝ても寝ても眠い」という状態は、睡眠の質の問題、睡眠障害、身体疾患、精神的要因など、さまざまな原因が考えられます。

まずは生活習慣の見直しや睡眠環境の改善を試み、それでも改善しない場合は専門家のサポートを受けることが重要です。

過度な眠気は日常生活の質を大きく低下させるだけでなく、事故のリスクも高めます。「眠いだけ」と軽視せず、自分の体が発しているサインに耳を傾け、適切な対処を行いましょう。

質の高い睡眠と覚醒のリズムを取り戻すことで、より充実した日々を送ることができます。

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