障がい者転職を検討中の方必読!
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嗅覚過敏のある人にとって、職場のアルコール消毒のにおいや、同僚の柔軟剤・香水などは、大きな負担になることがあります。頭痛や吐き気、めまい、集中力の低下などが起こり、「仕事そのものはできるのに、においがつらくて働き続けられない」というケースもあります。
この記事では、嗅覚過敏の基本から、職場で困りやすいにおい、対策のある職場を見極めるポイント、求人の探し方、応募時の伝え方、入社後の対応や利用できる支援まで分かりやすく解説します。
1. 嗅覚過敏とは?職場で困りやすい理由
嗅覚過敏とは、特定のにおいを強く感じたり、周囲の人には気にならない程度のにおいでも不快感や体調不良につながったりする状態です。
感じ方には個人差があり、アルコール、香水、柔軟剤、洗剤、たばこ、食品など、さまざまなにおいが負担になることがあります。頭痛や吐き気、めまい、気分の悪さ、集中しにくいといった症状が出ることもあります。
嗅覚の過敏さは、自閉スペクトラム症(ASD)などの発達特性や、片頭痛など、さまざまな背景と関連してみられることがあります。一方で、原因や背景は人によって異なるため、「嗅覚過敏だから必ずこの病気がある」と考えることはできません。
職場では、においによって業務に集中できなくなったり、休憩が必要になったりすることがあります。負担が長く続けば、出勤そのものが難しくなり、休職や離職につながる可能性もあります。
2. 職場で負担になりやすいにおいを知る
職場で問題になりやすいのは、必ずしも強いにおいだけではありません。本人にとっては、毎日繰り返し感じる小さなにおいが大きな負担になることもあります。
たとえば、アルコール消毒剤、柔軟剤、香水、ヘアスプレーや化粧品、たばこ、コーヒーや食品、洗剤、芳香剤などです。オフィスによっては、新しい家具や印刷物、塗料などのにおいが気になる場合もあります。
そのため、求人を見るときは「事務職だから大丈夫」「デスクワークだからにおいは少ない」と決めつけず、実際の職場でどのようなにおいが発生するのかを確認することが大切です。
3. 対策のある職場を見極めるポイント
嗅覚過敏がある場合は、企業がどの程度、職場環境について相談に応じてくれるかを確認しましょう。
たとえば、換気がしやすい、座席をにおいの発生源から離せる、個室や仕切られたスペースを利用できる、在宅勤務を組み合わせられるといった環境は、負担を減らす方法の一つになります。
また、職場によっては香りに関するルールや、無香料・低香料の製品を使用する取り組みを行っている場合もあります。ただし、「健康経営優良法人」「もにす認定」「DE&I」などの認定があるからといって、嗅覚過敏への具体的な対応が必ずあるとは限りません。
大切なのは認定の有無だけではなく、実際にどのような配慮ができるのか、過去に同じような相談に対応したことがあるのかを確認することです。
4. 業界・職種より「職場環境」を見る
嗅覚過敏があるからといって、「この業界なら絶対に大丈夫」「この仕事は避けるべき」と一律に決めることはできません。
たとえば、ITやWeb関連、在宅勤務を取り入れている仕事などは、においの影響を受けにくい働き方を選べる可能性があります。一方、飲食、美容、化粧品、香料、印刷、製造、建設などは、仕事内容によってさまざまなにおいに接する機会があるため、事前の確認が重要です。
ただし、同じ業界でも職場によって環境は大きく異なります。「職種名」だけで判断せず、換気、座席、休憩場所、勤務形態、においへの配慮の実績などを確認しましょう。
5. 求人を探すときに確認したいこと
求人を探すときは、一般の求人サイトだけでなく、障害者雇用に対応した転職エージェントやハローワーク、地域障害者職業センター、就労移行支援事業所なども活用できます。
在宅勤務を希望する場合は、リモートワークの求人を扱うサービスを探す方法もあります。IT・Web系の仕事に興味がある場合は、その分野に強い転職支援サービスを利用するのも一つの方法です。
求人票だけでは職場のにおいまで分からないことも多いため、応募前後に、「消毒剤や柔軟剤などのにおいが気になるのですが、どのような環境でしょうか?」と具体的に確認することが大切です。
6. 応募・面接では「何ができないか」より「何があれば働けるか」を伝える
嗅覚過敏について伝えるときは、単に「においが苦手です」と伝えるだけではなく、どのようなにおいで、どのような症状が出て、どんな配慮があれば仕事を続けられるのかを具体的に説明すると分かりやすくなります。
たとえば、「強い香料があると頭痛が出るため、香りの強い場所から離れた席で仕事をしたい」「可能であれば在宅勤務を組み合わせたい」などです。
必要に応じて、医師に相談し、診断書や意見書などの書類を用意する方法もあります。ただし、医師の書類が必ず必要というわけではなく、個別の状況に応じて考えることが大切です。
障害者雇用などでは、障害の状況に応じて合理的配慮について相談できる場合があります。配慮をお願いする場合は、「何をしてほしいか」を具体的に伝えることがポイントです。
7. 入社後は無理をせず、早めに相談する
入社後に想定していなかったにおいが気になった場合は、我慢して症状が悪化する前に、上司や人事担当者などへ相談しましょう。
座席を変更する、においの発生源から離れる、休憩場所を変える、換気を行う、勤務時間や勤務場所を調整するなど、職場によって検討できる方法は異なります。
自分でできる対策として、マスクやハンカチなどを使ったり、必要に応じてにおいの少ない場所へ移動して休憩したりする方法もあります。ただし、空気清浄機やマスクなどですべてのにおいを防げるわけではないため、無理をしないことが大切です。
また、同僚に直接お願いすることが難しい場合は、上司や人事などを通して相談する方法もあります。
8. 一人で抱えず、利用できる支援を活用する
嗅覚過敏によって仕事に困っている場合は、一人で解決しようとする必要はありません。
主治医やカウンセラー、ハローワーク、地域障害者職業センター、障害者雇用に詳しい転職支援サービス、就労移行支援事業所などに相談できます。
就労移行支援では、自分に合った働き方を整理したり、職場実習などを通して実際の環境を確認したりできる場合があります。また、入社後も支援機関に相談できるケースがあります。
嗅覚過敏について職場との調整が必要な場合には、「どこまでなら働けるのか」「どのような配慮があれば安定して働けるのか」を整理してから相談することが、職場とのすれ違いを減らすポイントです。
まとめ
嗅覚過敏がある人にとって、アルコール消毒剤や柔軟剤、香水などのにおいは、単なる「好き嫌い」ではなく、仕事を続けるうえで大きな負担になることがあります。
だからこそ、仕事を探すときは「どんな職種ならできるか」だけではなく、どんな環境なら無理なく働けるのかという視点を持つことが大切です。
求人票だけでは分からないことも、面接や職場見学、実習などで確認できます。「においが苦手だから働けない」と決めつけるのではなく、自分に必要な環境や配慮を整理し、それを受け入れてくれる職場を探していきましょう。
自分に合う職場を見つけることは、特別扱いを求めることではありません。安心して働き続けるために、自分に合った働き方を選ぶことも大切な就職活動の一つです。

