はじめに:障害年金の申請を考えている方へ
病気やケガで障害のある状態になった方やそのご家族にとって、「障害年金を受給できるのか」「どうやって申請すればいいのか」「必要な書類は何か」という疑問は非常に切実です。障害年金は、障害のある方の生活を経済的に支える重要な制度ですが、申請手続きが複雑で、多くの書類を準備する必要があり、申請を諦めてしまう方も少なくありません。
障害年金の申請は、確かに簡単ではありません。医師の診断書、病歴・就労状況等申立書、初診日を証明する書類など、多くの書類を準備する必要があります。また、申請から認定まで数ヶ月かかることも珍しくありません。しかし、適切な準備と手順を踏めば、必ず申請することができます。そして、認定されれば、生活を大きく支える収入源となります。
重要なのは、「自分は対象にならないだろう」と諦めずに、まず情報を収集し、可能性を探ることです。障害年金は、身体障害だけでなく、精神障害、知的障害、内部障害など、様々な障害が対象となります。また、障害の程度が比較的軽い場合でも、3級や障害手当金として認定される可能性があります。申請してみなければわからないことも多いのです。
本記事では、障害年金の基本的な仕組みから、申請の具体的な手順、必要な書類の準備方法、申請時の注意点、認定後の手続きまで、障害年金申請のすべてを詳しく解説します。障害年金の申請を考えている方、そのご家族、支援者の方々にとって、実践的なガイドとなれば幸いです。
障害年金の基本知識
まず、障害年金の基本的な仕組みを理解しましょう。
障害年金とは
病気やケガで障害のある状態になった方への年金
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に受け取ることができる年金です。
目的
障害による収入の減少や、医療費・介護費などの増加による経済的負担を軽減する
障害年金の種類
2つの種類がある
1. 障害基礎年金
- 国民年金から支給される
- 対象:国民年金加入者、20歳前障害、国民年金と厚生年金の両方に加入していた方(一定の条件)
2. 障害厚生年金
- 厚生年金から支給される
- 対象:厚生年金加入者(会社員、公務員など)
併給
障害厚生年金は、障害基礎年金と併給されます(1級・2級の場合)。
障害年金の等級
障害の程度によって3段階
1級
最も重度の障害。他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできない程度
2級
労働が著しい制限を受けるか、または労働に著しい制限を加えることを必要とする程度
3級(障害厚生年金のみ)
労働が制限を受けるか、または労働に制限を加えることを必要とする程度
障害手当金(障害厚生年金のみ)
障害が治った場合で、一定の障害が残った場合に一時金として支給
障害年金の額(令和6年度)
等級によって異なる
障害基礎年金
- 1級:年額1,020,000円(月額約85,000円)+ 子の加算
- 2級:年額816,000円(月額68,000円)+ 子の加算
子の加算
- 第1子・第2子:各年額234,800円
- 第3子以降:各年額78,300円
障害厚生年金
報酬比例部分 + 障害基礎年金(1級・2級の場合)+ 配偶者加給年金額(2級以上)
報酬比例部分は、加入期間と報酬額によって異なります。
障害年金の特徴
他の年金との違い
老齢年金との違い
- 年齢に関係なく受給できる
- 障害の状態が続く限り受給できる
遺族年金との違い
- 本人が生きている限り受給できる
所得制限
- 基本的に所得制限はない
- ただし、20歳前障害による障害基礎年金は所得制限あり
障害年金の受給要件
障害年金を受給するための要件を詳しく見ていきましょう。
3つの要件
すべてを満たす必要がある
障害年金を受給するには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。
1. 初診日要件
初診日に、国民年金または厚生年金に加入していること
2. 保険料納付要件
初診日の前日において、一定の保険料納付要件を満たしていること
3. 障害状態要件
障害認定日において、障害等級に該当する障害の状態にあること
初診日とは
非常に重要な概念
初診日の定義
障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日
重要性
初診日によって、以下が決まります。
- どの年金制度(国民年金、厚生年金)から支給されるか
- 保険料納付要件を満たしているか
- 障害認定日がいつになるか
初診日の証明
初診日を証明する書類(受診状況等証明書など)が必要
初診日要件
初診日に年金に加入していること
国民年金加入中
- 20歳〜60歳未満の方
- 日本国内に住所がある
厚生年金加入中
- 会社員、公務員など
- 年齢に関係なく加入
20歳前の障害
- 20歳前に初診日がある場合、国民年金に加入していなくても障害基礎年金が受給できる
- ただし、所得制限あり
60歳以上65歳未満の場合
- 国民年金に加入していた期間に初診日がある病気やケガであれば対象
保険料納付要件
一定の保険料を納めている必要がある
原則
初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに、以下のいずれかを満たしていること。
1. 3分の2要件
国民年金の加入期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること
2. 直近1年要件(特例)
初診日の属する月の前々月までの1年間に、保険料の未納期間がないこと
(令和8年3月31日までの特例)
20歳前障害の場合
保険料納付要件は問われません。
注意点
保険料納付要件は、初診日の「前日」において判定されます。
初診日以降に保険料を納めても、要件を満たすことにはなりません。
障害認定日とは
障害の程度を判定する日
障害認定日の定義
原則として、初診日から1年6ヶ月を経過した日
例外
以下の場合は、1年6ヶ月を待たずに障害認定日となります。
- 人工透析療法を開始した日から3ヶ月を経過した日
- 人工骨頭または人工関節を挿入置換した日
- 人工弁を装着した日
- 心臓ペースメーカーを装着した日
- 人工肛門を造設し、閉鎖術をしなかった場合は造設した日から6ヶ月を経過した日
- 新膀胱を造設した日
- 切断または離断による肢体の障害は、切断または離断した日
- 喉頭全摘出の場合は、摘出した日
- 在宅酸素療法を開始した日
障害状態要件
障害等級に該当する状態
判定
障害認定日において、国が定める障害等級表に該当する障害の状態にあること
障害の範囲
- 外部障害:肢体の障害、視覚障害、聴覚障害など
- 内部障害:心疾患、腎疾患、呼吸器疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病など
- 精神障害:統合失調症、うつ病、双極性障害、発達障害、知的障害、認知症など
- その他:がん、難病など
障害年金申請の流れ
障害年金の申請の全体的な流れを見ていきましょう。
申請の全体像
大きく7つのステップ
ステップ1:事前準備・情報収集
- 受給要件を満たしているか確認
- 年金記録の確認
- 相談窓口への相談
ステップ2:初診日の確定と証明
- 初診日を特定
- 受診状況等証明書の取得
ステップ3:診断書の取得
- 医師に診断書の作成を依頼
- 診断書の受け取り
ステップ4:病歴・就労状況等申立書の作成
- 自分で作成する書類
- 発病から現在までの状況を記載
ステップ5:その他必要書類の準備
- 年金手帳、戸籍謄本、住民票など
ステップ6:申請(請求)
- 年金事務所または市区町村の窓口に提出
ステップ7:審査・認定
- 日本年金機構で審査
- 認定結果の通知
申請から認定までの期間
3〜4ヶ月程度が目安
申請から認定結果が出るまで、通常3〜4ヶ月程度かかります。
ただし、審査の状況によってはそれ以上かかる場合もあります。
申請前の準備
申請前に行うべき準備について詳しく見ていきましょう。
1. 受給要件の確認
自分が対象かどうか確認
確認事項
- 初診日に年金に加入していたか
- 保険料納付要件を満たしているか
- 障害認定日に障害の状態にあるか(またはあったか)
2. 年金記録の確認
ねんきん定期便や年金事務所で確認
確認方法
- ねんきん定期便
- ねんきんネット(インターネット)
- 年金事務所で年金記録照会
確認事項
- 国民年金・厚生年金の加入履歴
- 保険料の納付状況
- 免除期間
3. 相談窓口への相談
専門家に相談することが重要
相談窓口
- 年金事務所:最も基本的な相談窓口
- 街角の年金相談センター:予約不要で相談できる
- 市区町村の年金窓口:障害基礎年金の場合
- 社会保険労務士:有料だが専門的なサポート
相談内容
- 受給要件を満たしているか
- どの書類が必要か
- 申請の流れ
- 初診日の確定方法
4. 初診日の特定
最も重要かつ困難な作業
初診日の特定方法
- 受診した医療機関のカルテ
- お薬手帳
- 診察券
- 領収書
- 本人・家族の記憶
初診の医療機関が廃院・カルテ廃棄の場合
- 受診状況等証明書が添付できない申立書を提出
- 2番目以降の医療機関の受診状況等証明書
- その他の参考資料(診察券、領収書など)
5. 受診状況等証明書の取得
初診日を証明する書類
取得方法
初診の医療機関で、「受診状況等証明書」を作成してもらう
様式
年金事務所で入手、または日本年金機構のホームページからダウンロード
注意点
- 文書料がかかる(3,000円〜10,000円程度)
- 作成に時間がかかる場合がある(1〜2週間程度)
- カルテの保存期間(5年)を過ぎている場合、証明できないことがある
初診の医療機関と診断書作成医療機関が同じ場合
受診状況等証明書は不要(診断書に初診日が記載されるため)
必要書類の準備
障害年金申請に必要な書類について、詳しく見ていきましょう。
主な必要書類
多くの書類が必要
1. 年金請求書
- 障害基礎年金:国民年金障害基礎年金請求書
- 障害厚生年金:国民年金・厚生年金保険障害給付請求書
年金事務所で入手、または日本年金機構のホームページからダウンロード
2. 診断書
医師に作成してもらう(最も重要な書類)
3. 受診状況等証明書
初診の医療機関で作成してもらう
4. 病歴・就労状況等申立書
本人または家族が作成する
5. 年金手帳または基礎年金番号通知書
6. 戸籍謄本または戸籍抄本、住民票
配偶者や子がいる場合
7. 所得証明書
20歳前障害の場合
8. 本人名義の預金通帳またはキャッシュカードのコピー
年金の振込先
9. マイナンバーがわかるもの
マイナンバーカード、通知カード、マイナンバー記載の住民票など
診断書について
最も重要な書類
診断書の種類
障害の種類によって、診断書の様式が8種類あります。
- 様式第120号の1(眼の障害用)
- 様式第120号の2(聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、言語機能の障害用)
- 様式第120号の3(肢体の障害用)
- 様式第120号の4(精神の障害用)
- 様式第120号の5(呼吸器疾患の障害用)
- 様式第120号の6-1(循環器疾患の障害用)
- 様式第120号の6-2(腎疾患、肝疾患、糖尿病の障害用)
- 様式第120号の7(血液・造血器、その他の障害用)
診断書の作成依頼
- かかりつけ医に依頼
- 障害認定日から3ヶ月以内の現症のものが必要
- 障害認定日の診断書と、現在の診断書の2通が必要な場合もある(後述)
診断書料
- 医療機関によって異なる
- 5,000円〜20,000円程度
作成期間
- 1〜4週間程度
- 医療機関によって異なる
病歴・就労状況等申立書について
自分で作成する重要な書類
内容
発病から現在までの以下の状況を、時系列で記載します。
- 発病時の状況
- 受診医療機関
- 入院・通院の状況
- 医師から指示された事項
- 治療内容と経過
- 日常生活の状況
- 就労状況
作成のポイント
- できるだけ詳しく、具体的に記載
- 日常生活でできないこと、困っていることを明確に
- 医師の診断書と矛盾がないように
- A4用紙数枚になることが一般的
記載例
「平成○年○月頃から、朝起きられなくなり、仕事を休むことが増えた。同年○月に○○病院を受診し、うつ病と診断された。投薬治療を開始したが、症状は改善せず、同年○月から休職。休職中は、一日中寝ていることが多く、食事も満足にとれない日が続いた…」
その他の書類
状況に応じて必要
1. 18歳未満の子がいる場合
- 戸籍謄本
- 世帯全員の住民票
- 子の収入が確認できる書類(義務教育終了後)
2. 配偶者がいる場合(障害厚生年金2級以上)
- 戸籍謄本
- 世帯全員の住民票
- 配偶者の収入が確認できる書類
3. 20歳前障害の場合
- 所得証明書
4. その他
- 年金加入期間確認通知書(ねんきん定期便など)
- レントゲンフィルム(必要に応じて)
診断書作成の依頼
診断書の作成依頼について、詳しく見ていきましょう。
診断書を作成する医師
主治医に依頼
原則
現在治療を受けている主治医に依頼します。
障害認定日の診断書
- 障害認定日から3ヶ月以内の診断書が必要
- 障害認定日当時の主治医に依頼
- 当時のカルテをもとに、遡って作成してもらう
診断書作成依頼の流れ
段階を踏んで依頼
1. 医師に相談
「障害年金を申請したいので、診断書を書いていただけますか」
2. 診断書用紙を渡す
年金事務所で入手した診断書用紙を医師に渡す
3. 日常生活の状況を伝える
医師が診察室で見る姿と、日常生活での状況が異なることがあります。
- できないこと
- 困っていること
- 日常生活での具体的なエピソード
これらを、メモにして医師に渡すと良いでしょう。
4. 受け取り
指定された日に診断書を受け取る
診断書の内容確認
受け取ったら必ず確認
確認事項
- 記載漏れがないか
- 日常生活の状況が正確に反映されているか
- 病歴・就労状況等申立書と矛盾がないか
問題がある場合
- 医師に相談して修正を依頼
- 社会保険労務士に相談
診断書作成のポイント
医師に正確に伝える
診察室での態度と日常生活のギャップ
診察室では「大丈夫です」と答えがちですが、実際の日常生活では多くの困難があるはずです。
具体的なエピソードを伝える
「調子が悪い」ではなく、「朝起きられず、仕事を週に3日休んでいる」など、具体的に伝えましょう。
メモを活用
日常生活での困りごとをメモにまとめ、医師に渡すと良いでしょう。
申請(請求)手続き
実際に申請する手続きについて見ていきましょう。
申請窓口
年金の種類によって異なる
障害基礎年金
- 市区町村の年金窓口
- または、年金事務所
障害厚生年金
- 年金事務所
共済組合加入中の障害
- 各共済組合
申請の方法
窓口に書類を提出
持参するもの
- すべての必要書類
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
郵送も可能
年金事務所によっては、郵送での申請も受け付けています。
申請のタイミング
2つのパターン
1. 障害認定日による請求(本来請求)
障害認定日から3ヶ月以内の診断書を添えて請求
2. 事後重症による請求
障害認定日には障害等級に該当しなかったが、その後悪化した場合、65歳になる前日までに請求
遡及請求
過去に遡って受給
遡及請求とは
障害認定日には障害等級に該当していたが、その時点では申請せず、後から申請する場合
必要な診断書
- 障害認定日から3ヶ月以内の診断書(遡って作成)
- 請求日から3ヶ月以内の現在の診断書
遡及期間
最大5年間遡って受給できます。
申請後の流れ
審査を待つ
1. 受付
年金事務所で書類を受け付け
2. 審査
日本年金機構の障害年金センターで審査
3. 認定
障害等級に該当するか判定
4. 結果通知
- 認定:年金証書が送られてくる
- 不認定:不支給決定通知書が送られてくる
5. 年金支給開始
認定されれば、指定した口座に振り込まれる
申請時の注意点
申請時に気をつけるべき注意点について見ていきましょう。
1. 初診日の証明が最も困難
カルテがない場合
初診から長期間経過している場合、カルテが廃棄されていたり、医療機関が廃院していたりすることがあります。
対策
- できるだけ早く受診状況等証明書を取得する
- 複数の参考資料を用意する(診察券、領収書、お薬手帳など)
- 社会保険労務士に相談
2. 診断書の内容が重要
認定の決め手
診断書の内容が、障害等級の認定を大きく左右します。
対策
- 日常生活の困難を正確に医師に伝える
- 診断書の内容を確認し、不足があれば医師に相談
3. 病歴・就労状況等申立書は詳しく
診断書を補完する書類
病歴・就労状況等申立書は、診断書だけでは伝わらない日常生活の状況を伝える重要な書類です。
対策
- できるだけ詳しく、具体的に記載
- 困っていることを明確に
4. 書類の不備に注意
不備があると審査が遅れる
書類に不備があると、補正を求められ、審査が遅れます。
対策
- 提出前に、すべての書類をチェック
- 記載漏れがないか確認
- 年金事務所で事前に確認してもらう
5. 保険料の未納に注意
納付要件を満たす必要
初診日の前日において、保険料納付要件を満たしている必要があります。
対策
- 年金記録を確認
- 未納期間がある場合、免除申請が遡ってできないか確認
6. 所得制限(20歳前障害)
20歳前障害は所得制限あり
20歳前に初診日がある障害基礎年金は、所得制限があります。
所得制限額(令和6年度)
- 2人世帯:約3,704,000円で全額支給停止
- 2人世帯:約3,004,000円で半額支給停止
7. 審査期間
すぐには結果が出ない
申請から認定結果が出るまで、通常3〜4ヶ月程度かかります。
対策
- 早めに申請する
- 生活費を確保しておく
認定後の手続き
認定された後に必要な手続きについて見ていきましょう。
年金証書の受け取り
認定されれば送られてくる
障害年金が認定されると、年金証書が郵送されます。
年金証書の内容
- 年金の種類
- 障害等級
- 年金額
- 支給開始年月
年金の受け取り
偶数月の15日に2ヶ月分振り込み
支給月
2月、4月、6月、8月、10月、12月の年6回
振込額
2ヶ月分が一度に振り込まれる
初回の振込
申請から認定まで時間がかかるため、初回は数ヶ月分がまとめて振り込まれることがあります。
現況届・診断書の提出
定期的な提出が必要
現況届
年1回、誕生月に提出
ただし、マイナンバーを届け出ている場合は原則不要
診断書の提出
- 有期認定の場合:1〜5年ごとに診断書を提出
- 永久認定の場合:診断書の提出は不要
診断書の提出時期は、年金証書に記載されています。
更新(障害状態確認届)
障害の状態を確認
有期認定の場合、指定された時期に診断書を提出し、障害の状態が確認されます。
結果
- 等級が変わらない:そのまま受給継続
- 等級が上がる:年金額が増額
- 等級が下がる:年金額が減額
- 不該当:支給停止
症状が悪化した場合
額改定請求
障害の状態が悪化した場合、額改定請求をすることができます。
時期
- 障害年金の受給権を取得してから1年経過後
- または、前回の診断書提出日から1年経過後
届出が必要な場合
変更があった場合は届出
届出が必要な場合
- 住所が変わった
- 氏名が変わった
- 年金の受取口座を変更したい
- 配偶者や子が増えた(減った)
- 他の年金を受給することになった
不支給の場合の対処法
申請が不支給になった場合の対処法について見ていきましょう。
不支給の理由
様々な理由がある
主な理由
- 初診日が確認できない
- 保険料納付要件を満たしていない
- 障害の程度が障害等級に該当しない
審査請求
不支給決定に不服がある場合
不支給決定に不服がある場合、審査請求をすることができます。
審査請求の流れ
- 不支給決定通知書を受け取ってから3ヶ月以内に、社会保険審査官に審査請求
- 社会保険審査官の決定に不服がある場合、社会保険審査会に再審査請求
成功率
審査請求で決定が覆ることもありますが、容易ではありません。
再申請
状況が変わった場合
再申請が可能な場合
- 障害の状態が悪化した(事後重症)
- 初診日を証明する新たな資料が見つかった
- 診断書の内容を改善した
社会保険労務士への相談
専門家のサポート
不支給になった場合、社会保険労務士に相談することをおすすめします。
メリット
- 不支給の理由を分析
- 審査請求のサポート
- 再申請の戦略を立てる
費用
- 相談料:5,000円〜10,000円程度
- 着手金・成功報酬:年金額の2ヶ月分程度が一般的
社会保険労務士への依頼
社会保険労務士に申請を依頼することについて見ていきましょう。
社会保険労務士とは
年金の専門家
社会保険労務士は、年金や社会保険の専門家です。
障害年金の申請代行も行っています。
依頼するメリット
専門的なサポート
1. 書類作成のサポート
- 病歴・就労状況等申立書の作成
- 診断書の内容チェック
- その他書類の準備
2. 初診日の特定
- 初診日の証明が困難な場合のサポート
3. 医師とのコミュニケーション
- 診断書作成の際の医師へのアドバイス
4. 認定の可能性判断
- 事前に認定の可能性を判断
5. 審査請求のサポート
- 不支給の場合の審査請求
依頼する費合
費用がかかる
一般的な料金体系
- 着手金:0円〜5万円程度
- 成功報酬:年金額の2ヶ月分程度(初回振込額の10〜20%)
- 不支給の場合:着手金のみ(成功報酬なし)の場合が多い
総額
10万円〜30万円程度が一般的
依頼する際の注意点
信頼できる社労士を選ぶ
選び方
- 障害年金を専門にしている
- 実績がある
- 料金体系が明確
- 説明が丁寧
契約前の確認
- 料金体系
- 契約内容
- どこまでサポートしてくれるか
よくある質問
Q1 障害年金はいつから受給できますか?
A 障害認定日の翌月分から
障害認定日による請求の場合、障害認定日の属する月の翌月分から受給できます。
事後重症の場合、請求した月の翌月分から受給できます。
Q2 働いていても障害年金は受給できますか?
A はい、受給できます
障害年金は、働いているかどうかではなく、障害の状態で判定されます。
働いていても、障害の程度が障害等級に該当すれば受給できます。
Q3 障害者手帳がなくても障害年金は受給できますか?
A はい、受給できます
障害年金と障害者手帳は別の制度です。
障害者手帳がなくても、障害年金の要件を満たせば受給できます。
Q4 診断書の費用はどれくらいですか?
A 5,000円〜20,000円程度が一般的です
診断書料は医療機関によって異なりますが、5,000円〜20,000円程度が一般的です。
Q5 申請から認定までどれくらいかかりますか?
A 3〜4ヶ月程度が目安です
申請から認定結果が出るまで、通常3〜4ヶ月程度かかります。
Q6 障害年金は一生受給できますか?
A 障害の状態による
- 永久認定の場合:基本的に一生受給できる
- 有期認定の場合:定期的に診断書を提出し、障害の状態が確認される
Q7 初診日がわからない場合はどうすればいいですか?
A 可能な限りの資料を集めて、年金事務所に相談
お薬手帳、診察券、領収書、本人・家族の記憶などをもとに、初診日を推定します。
困難な場合は、社会保険労務士に相談することをおすすめします。
Q8 精神障害でも障害年金は受給できますか?
A はい、受給できます
うつ病、統合失調症、双極性障害、発達障害、知的障害など、様々な精神障害が対象です。
Q9 20歳前の障害の場合、保険料を払っていなくても受給できますか?
A はい、受給できます
20歳前に初診日がある場合、保険料納付要件は問われません。
ただし、所得制限があります。
Q10 不支給になった場合、再申請できますか?
A はい、再申請できます
障害の状態が悪化した場合や、新たな資料が見つかった場合などに再申請できます。
まとめ:障害年金申請を成功させるために
障害年金の申請は、確かに複雑で多くの書類を準備する必要がありますが、適切な準備と手順を踏めば、必ず申請することができます。最も重要なのは、初診日の確定、診断書の内容、病歴・就労状況等申立書の3つです。これらを丁寧に準備することが、認定への近道です。
申請の流れは、事前準備・情報収集、初診日の確定と証明、診断書の取得、病歴・就労状況等申立書の作成、その他必要書類の準備、申請(請求)、審査・認定という7つのステップです。それぞれのステップを着実に進めていきましょう。
診断書の作成依頼では、医師に日常生活の困難を正確に伝えることが重要です。診察室での様子と日常生活での状況が異なることが多いため、具体的なエピソードをメモにまとめて医師に渡すと良いでしょう。また、病歴・就労状況等申立書は、診断書だけでは伝わらない日常生活の状況を伝える重要な書類ですので、できるだけ詳しく記載しましょう。
申請が困難な場合、または不安がある場合は、社会保険労務士に相談または依頼することも選択肢です。費用はかかりますが、専門的なサポートを受けることで、認定の可能性が高まります。まずは年金事務所や街角の年金相談センターで無料相談を受け、必要に応じて社会保険労務士に相談することをおすすめします。
障害年金は、障害のある方の生活を大きく支える重要な制度です。「自分は対象にならない」と諦めずに、まず情報を収集し、可能性を探ってください。この記事が、障害年金申請への第一歩となれば幸いです。

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