障害者の入所施設は成人も利用できるか 種類と入所の流れ

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成人の障害者は入所施設を利用できるのか、どんな施設があるのか、どうやって入所するのかなど、障害者入所施設について知りたい方に向けて、施設の種類、対象者、入所要件、手続き、費用、生活内容などを詳しく解説します。

成人の障害者も入所施設を利用できる

成人の障害者も入所施設を利用できることについて説明します。

成人も入所施設の対象です。18歳以上の成人障害者も、障害者支援施設に入所できます。年齢に上限はありません。20代、30代、40代以上でも入所可能です。

障害者支援施設とは何かです。障害者総合支援法に基づく施設で、障害のある人が入所して、日中活動と夜間の生活支援を受けられる施設です。24時間体制でサポートがあります。

主に重度の障害者が対象です。常時介護が必要、自宅やグループホームでの生活が困難、家族の介護が限界などの場合、入所施設が選択肢になります。

全国に約2,200施設、定員約13万人です。令和4年度のデータでは、全国に約2,200か所の障害者支援施設があり、約13万人が入所しています。

施設の種類があります。障害者支援施設入所型、障害者支援施設通所型併設、医療型障害児入所施設18歳以上も利用可など、いくつかの種類があります。

地域によって待機期間が異なります。都市部では待機者が多く、数年待つこともあります。地方では比較的入りやすいこともあります。

グループホームとの違いです。グループホームは少人数4〜10人程度で共同生活をする場で、比較的自立度の高い人が対象です。入所施設は大規模数十人〜百人以上で、重度の障害者が対象です。

障害者支援施設の種類

障害者支援施設の種類について説明します。

障害者支援施設入所型です。最も一般的な入所施設です。障害者総合支援法に基づく施設で、夜間の施設入所支援と、日中活動生活介護、自立訓練、就労移行支援など両方を提供します。

主な対象者は重度の障害者です。障害支援区分4以上50歳以上は区分3以上、自宅やグループホームでの生活が困難な人が対象です。

サービス内容です。食事、入浴、排泄などの介護、日中活動創作活動、軽作業、レクリエーションなど、健康管理、服薬管理、生活支援などを24時間体制で提供します。

規模は様々です。小規模なら20〜30人、大規模なら100人以上が入所する施設もあります。

居室は個室または多床室です。最近は個室化が進んでいますが、4人部屋などの多床室もあります。

医療型障害児入所施設18歳以上継続利用です。18歳未満の障害児が主な対象ですが、18歳以上になっても、やむを得ない事情がある場合、継続して利用できます。重症心身障害者が多く利用しています。

医療的ケアが充実しています。医師、看護師が配置され、医療的ケアが必要な人に対応できます。

療養介護事業所です。医療と介護の両方が必要な重度障害者のための施設です。病院に併設されていることが多いです。ALS、筋ジストロフィー、重症心身障害などの人が利用します。

常時医療的ケアが必要な人が対象です。人工呼吸器、経管栄養、痰の吸引などが必要な人が対象です。

福祉ホームです。住居を提供し、日常生活に必要な支援を行う施設です。比較的自立度の高い人が対象で、入所施設とグループホームの中間的な位置づけです。

入所の対象者

入所施設の対象者について説明します。

障害支援区分4以上の人です。障害者支援施設に入所するには、原則として障害支援区分4以上が必要です。50歳以上の場合は区分3以上で入所できます。

障害支援区分とは何かです。障害の程度を示す区分で、区分1非該当から区分6最重度までの7段階があります。区分4は中度から重度の障害に該当します。

自宅やグループホームでの生活が困難な人です。家族の介護が限界、一人暮らしやグループホームでは支援が不足、常時介護が必要などの理由で、入所が必要と認められる人が対象です。

常時介護が必要な人です。食事、入浴、排泄、移動などに常時介護が必要な重度の身体障害者、重度の知的障害者、重症心身障害者などが対象です。

医療的ケアが必要な人です。療養介護事業所や医療型施設では、人工呼吸器、経管栄養、痰の吸引などの医療的ケアが必要な人が対象です。

行動障害がある人です。強度行動障害自傷、他害、パニックなどがあり、専門的な支援が必要な人も対象です。

家族の事情がある人です。親の高齢化、親の病気や死亡、虐待のリスク、介護者不在などの理由で、在宅生活が困難な人が対象です。

地域生活が困難な人です。地域の支援体制が不十分、適切な住まいがない、孤立のリスクがあるなどの理由で、入所が必要と認められる人が対象です。

年齢制限はありません。18歳以上であれば、何歳でも入所可能です。高齢の障害者も多く入所しています。

入所までの流れ

入所までの流れについて説明します。

相談支援専門員に相談します。まず、市区町村の障害福祉課、または相談支援事業所の相談支援専門員に相談します。入所の必要性、希望する施設などを話します。

障害支援区分の認定を受けます。まだ認定を受けていない場合、市区町村に申請し、障害支援区分の認定を受けます。認定調査員の訪問、医師の意見書などを経て、区分が決定されます。

サービス等利用計画を作成します。相談支援専門員が、本人や家族と一緒に、サービス等利用計画を作成します。入所施設の利用が計画に盛り込まれます。

入所したい施設を見学します。複数の施設を見学し、比較検討します。施設の雰囲気、支援内容、居室、費用などを確認します。可能であれば体験入所もします。

施設に入所申し込みをします。希望する施設に入所申し込みをします。申込書、診断書、障害者手帳のコピーなどを提出します。複数の施設に同時に申し込むこともできます。

施設で入所判定会議が行われます。施設側が、申込者の障害の程度、介護の必要性、家族の状況などを総合的に判断し、入所の可否を決定します。

待機期間があることが多いです。人気のある施設、都市部の施設では、待機者が多く、数ヶ月から数年待つこともあります。地方の施設は比較的短期間で入所できることもあります。

入所が決まったら契約します。入所が決まったら、施設と利用契約を結びます。重要事項説明を受け、契約書にサインします。

市区町村に支給決定を申請します。施設との契約後、市区町村に障害福祉サービスの支給決定を申請します。受給者証が発行されます。

入所開始です。契約した日から入所生活が始まります。初日は持ち物の確認、施設の説明、他の入所者との顔合わせなどがあります。

平均的には申し込みから入所まで6ヶ月〜2年程度です。施設や地域によって大きく異なります。緊急性が高い場合、優先的に入所できることもあります。

入所施設での生活内容

入所施設での生活内容について説明します。

1日のスケジュールです。施設によって異なりますが、一般的には、朝6〜7時起床、7〜8時朝食、9〜12時日中活動、12〜13時昼食、13〜17時日中活動、17〜18時夕食、18〜21時自由時間、21〜22時就寝という流れです。

日中活動の内容です。生活介護が中心です。創作活動絵画、手芸、音楽など、軽作業簡単な内部作業、レクリエーション散歩、体操、ゲームなど、機能訓練リハビリなどを行います。

食事は施設で提供されます。朝食、昼食、夕食の3食が提供されます。栄養士が献立を作成し、調理員が調理します。嚥下困難な人には刻み食やミキサー食を提供します。

入浴は週2〜3回が一般的です。一般浴槽、特殊浴槽リフト浴、機械浴などがあり、身体状況に応じて利用します。職員が介助します。

排泄介助があります。トイレ介助、おむつ交換などを職員が行います。定時誘導、夜間のおむつ交換なども対応します。

服薬管理をしてくれます。看護師や職員が、薬の管理、服薬の介助、健康チェックなどを行います。

医療的ケアがあります。看護師が常駐し、日常的な健康管理、服薬管理、簡単な医療処置などを行います。重症者には、痰の吸引、経管栄養などの医療的ケアを提供します。

通院の付き添いがあります。定期的な通院に職員が付き添います。緊急時には救急搬送の対応もあります。

個別支援計画に基づく支援です。入所者一人ひとりに個別支援計画を作成し、それに基づいた支援を提供します。定期的に見直しをします。

行事やイベントがあります。季節の行事お花見、夏祭り、クリスマスなど、誕生日会、外出レクリエーション買い物、外食など、年間を通じて様々な行事があります。

面会や外出は自由です。家族や友人の面会は基本的に自由です。外出や外泊も可能ですが、事前に職員に伝えます。

個室または多床室で生活します。個室なら6〜8畳程度、多床室なら4人部屋などです。ベッド、クローゼット、エアコンなどが備え付けられています。

入所施設の費用

入所施設の費用について説明します。

月額費用は8〜15万円程度が目安です。食費、居住費、日用品費、その他を含めて、月額8〜15万円程度が一般的です。施設や地域によって異なります。

障害福祉サービスの利用料がかかります。所得に応じて、月額上限額が設定されています。生活保護受給世帯は0円、市町村民税非課税世帯は0円、一般1所得割16万円未満は月額9,300円、一般2所得割16万円以上は月額37,200円です。

食費は月3〜5万円程度です。1日3食を提供する施設が多いです。実費または定額で請求されます。

居住費は月1〜3万円程度です。個室か多床室か、設備の充実度などで異なります。

光熱水費は月5,000円〜1万円程度です。電気、ガス、水道の費用です。

日用品費は月5,000円〜1万円程度です。トイレットペーパー、洗剤、シャンプーなどの消耗品です。

医療費は別途必要です。通院、薬代などは別途かかります。障害者医療費助成を受けていれば、月数千円程度で済みます。

お小遣いは月1〜3万円程度です。嗜好品、娯楽、外出などに使うお金です。

補足給付があります。低所得者には、食費と居住費の負担を軽減する補足給付があります。生活保護受給者、市町村民税非課税世帯が対象です。月数万円が軽減されます。

収入がある場合の負担です。障害基礎年金2級月約68,000円を受給している場合、補足給付を受ければ、手元に月2万5千円程度残るように設計されています。

生活保護受給者は費用が抑えられます。生活保護を受けている場合、障害福祉サービス利用料0円、医療費0円、補足給付ありで、実質負担は最小限です。

入所施設のメリット

入所施設のメリットについて説明します。

24時間体制で支援を受けられることです。常時職員がいて、いつでも支援を受けられます。夜間も安心です。

重度の障害者でも安心して生活できることです。常時介護が必要、医療的ケアが必要な人でも、専門的な支援を受けられます。

家族の介護負担がなくなることです。親の高齢化、介護疲れなどで、在宅介護が困難な場合、入所により家族の負担が大幅に軽減されます。

専門的な支援を受けられることです。介護福祉士、看護師、理学療法士、作業療法士などの専門職が配置され、専門的な支援を受けられます。

医療的ケアに対応できることです。看護師が常駐し、服薬管理、健康チェック、医療的ケアなどを受けられます。緊急時の対応も迅速です。

規則正しい生活ができることです。決まった時間に起床、食事、活動、就寝することで、生活リズムが整います。

栄養バランスの取れた食事が提供されることです。栄養士が献立を作成し、バランスの良い食事が提供されます。

日中活動があることです。創作活動、軽作業、レクリエーションなど、日中の活動があり、生きがいや楽しみが得られます。

同じような障害のある仲間ができることです。他の入所者と交流し、友人関係ができることがあります。

親亡き後も安心して暮らせることです。親が亡くなった後も、継続して施設で暮らせます。住む場所がなくなる心配がありません。

入所施設のデメリット

入所施設のデメリットについて説明します。

自由が制限されることです。起床時間、食事時間、入浴日などが決まっており、自分のペースで生活できません。集団生活のルールに従う必要があります。

個室でない場合、プライバシーがないことです。4人部屋などの多床室の場合、プライバシーがほとんどありません。個室化が進んでいますが、まだ多床室の施設も多いです。

地域社会から隔離されることです。施設は郊外にあることが多く、地域との交流が少なくなります。社会から切り離された生活になりがちです。

選択の機会が少ないことです。食事の内容、日中活動の内容など、自分で選択できることが少ないです。施設の決めたスケジュールに従います。

外出の機会が減ることです。グループホームや在宅に比べて、外出の機会が減ります。買い物、外食、趣味の活動などが制限されます。

家族との距離ができることです。施設が遠い場合、家族との面会が減ります。家族関係が希薄になることがあります。

職員の入れ替わりがあることです。職員が辞めたり異動したりすることで、なじみの職員がいなくなることがあります。人間関係が不安定になります。

虐待のリスクがゼロではないことです。残念ながら、一部の施設で虐待事件が報告されています。閉鎖的な環境で、外部の目が届きにくいことがリスクです。

大規模施設は画一的になりがちなことです。100人以上が入所する大規模施設では、個別対応が難しく、画一的な支援になりがちです。

一度入所すると出にくいことです。入所すると、地域生活に戻ることが難しくなります。施設での生活に慣れてしまい、地域での生活能力が低下することがあります。

入所施設以外の選択肢

入所施設以外の選択肢について説明します。

グループホームです。4〜10人程度の少人数で共同生活をする場です。世話人のサポートがあり、比較的自立度の高い人が対象です。地域の中で暮らせます。

在宅生活+訪問サービスです。自宅で生活しながら、居宅介護、重度訪問介護、訪問看護などのサービスを利用します。家族の介護と組み合わせます。

サテライト型住居です。グループホームに登録しながら、一人暮らしをする形態です。定期的に世話人が訪問します。

自立生活援助です。一人暮らしをしている障害者に、定期的な訪問や相談支援を提供するサービスです。

短期入所ショートステイの活用です。在宅生活を基本としながら、家族の休息や緊急時に短期入所を利用します。

通所施設への通所です。自宅やグループホームから、生活介護、就労継続支援などの通所施設に通います。

地域定着支援です。施設や病院から地域生活に移行した人に、24時間の連絡体制を確保し、緊急時に対応するサービスです。

まとめ

成人の障害者も入所施設を利用できます。

障害者支援施設には、入所型、医療型、療養介護事業所などがあります。主に重度の障害者が対象で、24時間体制でサポートを受けられます。

対象者は、障害支援区分4以上50歳以上は区分3以上、自宅やグループホームでの生活が困難、常時介護が必要、医療的ケアが必要、家族の介護が限界などの人です。

入所までの流れは、相談支援専門員への相談、障害支援区分の認定、施設見学、入所申し込み、入所判定、待機期間、契約、支給決定、入所開始です。平均6ヶ月〜2年程度かかります。

生活内容は、日中活動創作活動、軽作業、レクリエーションなど、食事提供、入浴介助、排泄介助、服薬管理、医療的ケア、行事、面会・外出などです。

費用は月額8〜15万円程度で、障害福祉サービス利用料0〜37,200円、食費月3〜5万円、居住費月1〜3万円、その他が含まれます。補足給付により低所得者の負担は軽減されます。

メリットは、24時間支援、重度障害者対応、家族の負担軽減、専門的支援、医療的ケア、規則正しい生活、栄養バランスの良い食事、親亡き後の安心などです。

デメリットは、自由の制限、プライバシーの欠如、地域社会からの隔離、選択機会の少なさ、外出機会の減少、虐待リスク、画一的な支援などです。

入所施設以外の選択肢として、グループホーム、在宅生活+訪問サービス、サテライト型住居、自立生活援助、短期入所活用、通所施設などがあります。

入所施設を検討している方は、まず相談支援専門員、市区町村の障害福祉課に相談してください。複数の施設を見学し、比較検討してください。体験入所も活用してください。入所施設だけが選択肢ではありません。グループホーム、在宅生活なども含めて、本人に最も適した生活の場を検討してください。本人の意思を尊重し、地域で暮らせる可能性も探ってください。

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