お子さんの将来を考え、B型施設を探している保護者の方へ
障害のあるお子さんに合った選択をするために、まず知っておきたい基本ガイド
初めての方は、基礎知識と不安解消をセットで押さえると安心です。
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障害のある人が一人で通院できない時、どんな支援があるのか、付き添いサービスはあるのか、費用はどのくらいかなど、通院支援について知りたい方に向けて、利用できるサービス、手続き、費用、工夫などを詳しく解説します。一人で通院できなくても、様々な支援を活用できます。
一人で通院できない理由
一人で通院できない理由について説明します。
身体的な理由です。車椅子を使っている、歩行が困難、視覚障害があるなど、身体的な理由で一人での移動が困難な場合です。
知的障害による理由です。道が覚えられない、交通機関の使い方が分からない、受付の手続きができない、医師の説明が理解できないなどの理由です。
精神障害による理由です。人混みが怖い、外出に強い不安がある、パニックを起こす可能性がある、症状が重くて外出できないなどの理由です。
発達障害による理由です。初めての場所に行けない、予定外のことに対応できない、待ち時間に耐えられない、コミュニケーションが取れないなどの理由です。
認知症による理由です。高齢者の場合、認知症により一人で通院できなくなることがあります。道に迷う、予約を忘れるなどです。
複数の障害がある場合です。身体障害と知的障害、精神障害と身体障害など、複数の障害がある場合、より通院が困難になります。
緊急時の対応ができないことです。通院途中に体調が悪くなる、事故に遭うなど、緊急時に自分で対処できない不安があります。
医療的ケアが必要なことです。人工呼吸器、経管栄養、吸引などの医療的ケアが必要で、一人では通院できません。
利用できる通院支援サービス
利用できる通院支援サービスについて説明します。
居宅介護ホームヘルプの通院等介助です。最も一般的な支援です。障害福祉サービスの居宅介護ホームヘルプの中の通院等介助を利用し、ヘルパーに付き添ってもらいます。自宅から病院まで、病院から自宅までの移動支援、受付の手伝い、医師の説明を一緒に聞くなどをしてもらえます。
同行援護です。視覚障害者が利用できるサービスです。外出時の移動支援、代筆・代読などをしてもらえます。通院にも利用できます。
行動援護です。知的障害、精神障害があり、行動上著しい困難がある人が利用できるサービスです。危険を回避するための援護、外出時の移動支援などです。
移動支援です。市区町村が実施する地域生活支援事業の一つです。社会生活上必要不可欠な外出、余暇活動などの移動を支援します。通院に利用できる自治体と、利用できない自治体があります。
介護保険の訪問介護です。65歳以上、または40歳以上で特定疾病の場合、介護保険の訪問介護で通院介助を受けられます。要介護認定が必要です。
介護タクシーです。介護が必要な人が利用できるタクシーです。車椅子のまま乗車できる、ヘルパー資格を持つドライバーが付き添うなどのサービスです。有料です。
福祉有償運送です。NPO法人などが運営する、障害者や高齢者向けの有償運送サービスです。タクシーより安価で利用できることが多いです。
ボランティアの付き添いです。社会福祉協議会、NPO法人などが、ボランティアによる通院付き添いサービスを提供していることがあります。無料または低額です。
家族の付き添いです。最も一般的な方法です。家族が付き添います。ただし、家族の負担が大きくなります。
タクシー・配車サービスです。一般のタクシー、配車サービスUberなどを利用します。移動だけで、付き添いはありません。
病院の送迎サービスです。一部の病院、クリニックでは、患者向けの送迎サービスを提供しています。無料または低額です。
居宅介護通院等介助の詳細
最も一般的な居宅介護ホームヘルプの通院等介助について詳細を説明します。
通院等介助とは何かです。障害福祉サービスの居宅介護の中の一つです。通院や官公署への移動の際、ヘルパーが付き添います。
対象者です。障害支援区分1以上の人が対象です。身体障害、知的障害、精神障害、難病などがある人です。
利用できる場面です。病院、診療所、歯科医院への通院、薬局への薬の受け取り、市役所などの官公署への手続きなどに利用できます。
支援内容です。自宅から病院までの移動介助、公共交通機関の利用支援、受付の手伝い、診察室への誘導、医師の説明を一緒に聞く、薬の受け取り、帰宅までの移動介助などです。
院内介助です。病院内での移動、受付、診察室への誘導などの院内介助も含まれます。ただし、診察中にヘルパーが同席できるかは、病院の方針によります。
費用です。所得に応じて、0円から月額37,200円までの利用料がかかります。約9割の人は0円です。市町村民税非課税世帯は0円です。
利用時間です。通院1回につき、往復の移動時間と院内での待ち時間を含めて、数時間程度利用できます。長時間になる場合、事前に相談します。
利用回数です。月に何回でも利用できます。ただし、支給量支給決定された時間数の範囲内です。
手続きです。市区町村の障害福祉課に申請し、障害福祉サービス受給者証をもらいます。サービス等利用計画を作成し、訪問介護事業所と契約します。
予約が必要です。通院の予定が決まったら、訪問介護事業所に連絡し、ヘルパーの派遣を予約します。数日前までに予約することが一般的です。
同行援護の詳細
視覚障害者向けの同行援護について説明します。
同行援護とは何かです。視覚障害により移動に著しい困難がある人が、外出する際にヘルパーが同行し、移動に必要な情報提供や援護を行うサービスです。
対象者です。身体障害者手帳を持つ視覚障害者で、移動に著しい困難がある人です。同行援護のアセスメント調査票で一定以上の点数が必要です。
支援内容です。移動時の誘導、代筆・代読、排泄・食事等の介護、外出先での必要な援助などです。通院の際も利用できます。
院内での支援です。病院内での移動誘導、受付での代筆、問診票の代読・代筆、医師の説明の代読、薬の説明の代読などをしてもらえます。
費用です。所得に応じて、0円から月額37,200円までです。約9割の人は0円です。
手続きです。市区町村の障害福祉課に申請します。同行援護のアセスメント調査を受け、支給決定されます。
居宅介護との違いです。居宅介護は身体介護が中心ですが、同行援護は視覚障害に特化した情報提供と移動支援が中心です。
行動援護の詳細
知的障害・精神障害者向けの行動援護について説明します。
行動援護とは何かです。知的障害または精神障害により、行動上著しい困難があり、常時介護が必要な人が外出する際の支援です。
対象者です。障害支援区分3以上で、行動関連項目の合計点数が10点以上の人です。知的障害、精神障害のある人が対象です。
支援内容です。予防的対応危険回避、制止、身体介護、移動介助、排泄・食事等の介護などです。
通院での利用です。通院の際、パニックを起こさないよう見守る、危険を回避する、移動を支援するなどです。
費用です。所得に応じて、0円から月額37,200円までです。
手続きです。市区町村の障害福祉課に申請します。障害支援区分認定を受け、行動関連項目の点数が基準を満たす必要があります。
移動支援の詳細
市区町村の移動支援について説明します。
移動支援とは何かです。市区町村が実施する地域生活支援事業の一つです。障害のある人の社会参加を促進するため、外出時の移動を支援します。
対象者です。市区町村によって異なります。障害者手帳を持っている人、障害福祉サービスを利用している人などが対象です。
通院に利用できるかです。市区町村によって異なります。通院に利用できる自治体と、通院は対象外の自治体があります。事前に確認が必要です。
支援内容です。外出時の移動支援、外出先での必要な援助などです。
費用です。市区町村によって異なります。無料の自治体、有料の自治体があります。有料の場合でも、比較的安価です。
手続きです。市区町村の障害福祉課に申請します。移動支援の支給決定を受けます。
居宅介護との違いです。居宅介護は身体介護が中心で国の制度ですが、移動支援は移動のみで市区町村の制度です。通院は居宅介護、余暇活動は移動支援という使い分けが一般的です。
介護タクシーの詳細
介護タクシーについて説明します。
介護タクシーとは何かです。介護が必要な人が利用できるタクシーです。車椅子やストレッチャーのまま乗車できる車両、介護資格を持つドライバーなどが特徴です。
対象者です。要介護認定を受けている人、障害者手帳を持っている人などです。事業者によって異なります。
サービス内容です。自宅から病院までの送迎、車椅子の介助、乗降介助、院内の移動介助オプションなどです。
費用です。タクシー料金距離・時間制+介助料金があります。一般のタクシーより高額です。1回の通院で5,000円〜10,000円程度が目安です。
介護保険が使える場合もあります。要介護認定を受けている人が、ケアプランに位置づけられた通院に介護タクシーを利用する場合、介護保険が適用され、1〜3割負担で利用できることがあります。
予約が必要です。事前に予約が必要です。当日予約は難しいことが多いです。
メリットです。車椅子のまま乗車できる、介助してもらえる、ドアtoドアで便利などです。
デメリットです。費用が高い、予約が必要、事業者によってサービスの質が異なるなどです。
探し方です。介護タクシー+地域名で検索します。ケアマネジャー、相談支援専門員に紹介してもらうこともできます。
家族の負担を減らす工夫
家族が付き添う場合の負担を減らす工夫について説明します。
福祉サービスと分担することです。すべての通院を家族が付き添うのではなく、定期通院はヘルパー、緊急時は家族など、役割分担します。
他の家族と分担することです。親だけでなく、きょうだい、配偶者など、複数の家族で分担します。負担が分散されます。
オンライン診療を活用することです。通院の頻度を減らすため、可能な診療はオンライン診療を活用します。自宅で受診できます。
訪問診療を活用することです。重度の障害で通院が困難な場合、訪問診療を依頼します。医師が自宅に来てくれます。
院内処方の病院を選ぶことです。院外処方だと薬局にも行く必要があり、負担が増えます。院内処方の病院なら、一箇所で済みます。
予約制の病院を選ぶことです。予約制なら待ち時間が短く、負担が軽減されます。
病院の送迎サービスを利用することです。病院が送迎サービスを提供していれば、利用します。
近くの病院を選ぶことです。通院距離が短ければ、負担が減ります。
家族の健康も大切にすることです。家族自身の健康、休息も大切にします。無理をしすぎないことです。
通院できない時の代替手段
どうしても通院できない時の代替手段について説明します。
訪問診療です。医師が自宅に訪問して診療します。重度の障害、寝たきりなどで通院が困難な場合に利用できます。月2回程度が一般的です。保険適用です。
オンライン診療です。スマホやパソコンを使って、自宅で診察を受けます。再診の場合に利用できることが多いです。初診からオンライン診療ができる医療機関も増えています。保険適用です。
訪問看護です。看護師が自宅に訪問し、医療的ケア、健康管理などを行います。医師の指示に基づいて実施されます。保険適用です。
往診です。急な体調不良の際、医師が自宅に来て診療します。訪問診療との違いは、訪問診療は計画的、往診は緊急的です。
薬の配達です。薬局によっては、薬を自宅に配達してくれるサービスがあります。処方箋をFAXまたは写真で送ると、薬を届けてくれます。
家族が代理で受診することです。慢性疾患で定期的に同じ薬をもらう場合、家族が代理で受診し、処方箋をもらえることがあります。医師の判断によります。
手続きと利用開始までの流れ
障害福祉サービスを利用する場合の手続きと流れについて説明します。
市区町村の障害福祉課に相談することです。まず、市区町村の障害福祉課に相談します。通院に困っていることを伝え、利用できるサービスを教えてもらいます。
サービス等利用計画案を作成することです。相談支援事業所に依頼し、サービス等利用計画案を作成してもらいます。どのサービスを、どのくらい利用するかを計画します。
障害福祉サービスの申請をすることです。市区町村に障害福祉サービスの支給申請をします。申請書、計画案、診断書などを提出します。
障害支援区分認定を受けることです。新規申請の場合、障害支援区分認定調査を受けます。調査員が自宅を訪問し、心身の状況を調査します。
支給決定を受けることです。市区町村が審査し、支給決定をします。障害福祉サービス受給者証が交付されます。サービスの種類、支給量が記載されています。
事業所と契約することです。訪問介護事業所、同行援護事業所などと契約します。複数の事業所を見学し、自分に合ったところを選びます。
サービス等利用計画を作成することです。支給決定後、正式なサービス等利用計画を作成します。
サービス利用開始です。事業所と具体的な利用日時を調整し、サービス利用を開始します。
期間は1〜2ヶ月程度です。申請から利用開始まで、1〜2ヶ月程度かかることが一般的です。急ぎの場合、その旨を伝えます。
まとめ
障害者が一人で通院できない時、様々な支援があります。
一人で通院できない理由は、身体的な理由、知的障害、精神障害、発達障害、認知症、複数の障害、緊急時の対応ができない、医療的ケアが必要などです。
利用できる支援は、居宅介護ホームヘルプの通院等介助最も一般的、同行援護視覚障害者向け、行動援護知的・精神障害者向け、移動支援市区町村の制度、通院に使えるか確認必要、介護保険の訪問介護65歳以上または特定疾病、介護タクシー有料、福祉有償運送、ボランティア、家族の付き添い、タクシー・配車サービス、病院の送迎サービスなどです。
居宅介護の通院等介助は、障害支援区分1以上で利用可、自宅から病院までの移動介助、受付の手伝い、医師の説明を一緒に聞くなど、費用は所得に応じて0〜37,200円約9割が0円、市区町村の障害福祉課に申請などです。
同行援護は、視覚障害者向け、移動誘導、代筆・代読、院内支援などです。
行動援護は、知的・精神障害者向け、行動上著しい困難がある人、危険回避、移動介助などです。
移動支援は、市区町村の制度、通院に利用できるか自治体により異なるなどです。
介護タクシーは、車椅子のまま乗車可、介護資格を持つドライバー、有料1回5,000〜10,000円程度、介護保険が使える場合もあるなどです。
家族の負担を減らす工夫、通院できない時の代替手段訪問診療、オンライン診療、訪問看護など、手続きと利用開始までの流れも理解しておくことが重要です。
障害者の通院に困っている方は、まず市区町村の障害福祉課、相談支援事業所、発達障害者支援センターなどに相談してください。一人で通院できなくても、様々な支援を活用できます。家族だけで抱え込まず、福祉サービスを活用してください。適切な支援を受けることで、安全に通院でき、必要な医療を受けられます。

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