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障がいがあって職場での口頭の指示に困難を感じているのに「上司からの口頭指示が頭に残らなくてミスが増えている」「指示を文書や図で示してもらうよう依頼したいがどのように伝えればよいかわからない」という方はいらっしゃいませんか。指示の視覚化を合理的配慮として職場に依頼することは多くの障がいのある方にとって業務の質を高める重要な対策のひとつです。本記事では障がい者が職場で指示の視覚化を依頼するための方法と具体的な例文をわかりやすく解説します。
指示の視覚化が必要になりやすい障がいの特性
指示の視覚化が特に有効な障がいの特性があります。
ADHDのある方はワーキングメモリの弱さから口頭で受けた複数の指示を記憶に保持することへの困難が生じやすいです。話を聞いている最中は理解できていても時間が経過するとともに内容が抜け落ちてしまうことが多く業務上のミスや漏れにつながりやすいです。
ASDのある方は口頭での指示に含まれる暗黙の了解や文脈の読み取りへの困難から指示の意図を正確に把握できないことがあります。文書や図による明確な指示があることで指示の意図を正確に把握しやすくなります。
聴覚処理障がいのある方は音として聞こえていても言葉として正確に処理することへの困難から口頭での指示を正確に把握することが難しい場合があります。
精神障がいのある方は集中力の低下や認知機能への影響から口頭での複数の指示を同時に処理することが困難になることがあります。
指示の視覚化を依頼することの重要性
指示の視覚化を合理的配慮として依頼することがなぜ重要かを理解しておくことが重要です。
業務上のミスと漏れを減らすことができることが最も重要な効果のひとつです。指示が文書や図として残ることで後から確認することができるため記憶への依存が少なくなり業務の正確さが向上しやすくなります。
業務の優先順位の把握がしやすくなることも重要な効果のひとつです。複数の業務の優先順位が文書や図で示されることで何を先に行うべきかを視覚的に把握しやすくなります。
上司との認識のずれを防ぐことができることもメリットのひとつです。指示内容が文書として残ることで後から確認した際に指示の解釈のずれを防ぎやすくなります。
指示の視覚化の具体的な形式
指示の視覚化として活用できる具体的な形式があります。
メールやチャットでの指示共有が最も一般的な視覚化の形式のひとつです。口頭で指示を受けた後にメールやチャットで内容を改めて送付してもらうことを依頼することが有効な方法のひとつです。
業務手順書やマニュアルの作成も重要な視覚化の形式のひとつです。繰り返し行う業務については手順を文書化したマニュアルを作成してもらうことで毎回口頭で確認する必要がなくなります。
チェックリストの活用も有効な視覚化の形式のひとつです。業務の手順をチェックリストとして整理してもらうことで業務の進捗を確認しながら漏れなく作業を進めることができます。
フローチャートや図解による業務プロセスの可視化も有効です。複雑な業務プロセスを図やフローチャートで示してもらうことで業務の全体像を把握しやすくなります。
ホワイトボードや付箋を活用した職場内での可視化も有効な方法のひとつです。その日の業務の優先順位をホワイトボードに書いてもらうことで常に確認しながら業務を進めることができます。
上司への指示の視覚化依頼の具体的な例文
上司に指示の視覚化を依頼する際の具体的な例文があります。
口頭での相談の際の例文として以下のような表現が参考になります。
少しご相談があるのですが私にはADHDの特性があり口頭でいただいた指示を複数同時に記憶しておくことへの困難があります。業務をより正確に遂行するためにご指示の内容をメールまたはメモで共有していただけますと非常に助かります。指示内容を後から確認できることで業務のミスを大幅に減らすことができると考えています。ご検討いただけますでしょうか。
メールでの指示の視覚化依頼の例文
メールで上司に指示の視覚化を依頼する際の具体的な例文があります。
件名は業務指示の共有方法についてのご相談という形が適切です。
本文の例文として以下のような内容が参考になります。
〇〇部長
いつもお世話になっております。業務指示の共有方法についてご相談させていただきたくご連絡いたしました。
私には発達障がいの特性があり複数の口頭指示を同時に記憶して正確に処理することへの困難があります。これまでにも業務の優先順位の把握や指示内容の詳細について確認が必要な場面が生じていることを認識しております。
業務をより正確に遂行するため以下のご配慮をお願いできますと幸いです。
ひとつ目として口頭での指示の後にメールまたはチャットで指示の概要を送付していただけますと幸いです。ふたつ目として複数の業務が生じた際に優先順位をリスト形式で共有していただけますと幸いです。
このご配慮により業務のミスと漏れを大幅に減らすことができると確信しております。ご検討のほどよろしくお願いいたします。
氏名
自分で視覚化を補完するためのセルフマネジメント
職場への依頼と並行して自分でも視覚化を補完するためのセルフマネジメントが重要です。
口頭で指示を受けた際に即座にメモを取る習慣をつけることが重要です。指示を受けながらメモを取ることで記憶への負担を軽減して指示内容を後から確認することができます。
スマートフォンやタブレットのメモアプリを活用することで素早いメモ取りが可能になります。音声メモ機能を活用することで指示の内容をリアルタイムで記録することができます。
業務終了前に翌日の業務のタスクリストを自分で作成しておくことも有効な自己管理の方法のひとつです。
指示を受けた後に内容を自分の言葉で復唱して上司に確認してもらうことで指示の理解のずれを防ぐことができます。
視覚化の依頼が受け入れられない場合の対処法
指示の視覚化の依頼が職場に受け入れられない場合の対処法があります。
主治医の意見書を活用することが有効な対処法のひとつです。視覚化が必要な医学的な理由を主治医に意見書として作成してもらうことで職場への説明が客観的かつ具体的になります。
人事担当者または上位の管理職に相談することも選択肢のひとつです。直属の上司への依頼が受け入れられない場合は人事担当者を通じた対応を求めることができます。
就労移行支援事業所の支援員や障がい者就業生活支援センターの担当者に相談することでジョブコーチによる職場への働きかけを通じた視覚化の環境整備につながることがあります。
就労移行支援事業所での視覚化スキルの習得
就労移行支援事業所を活用して指示の視覚化に関するスキルを習得することが重要です。
就労移行支援事業所でのビジネスマナー訓練の中で指示の受け方と視覚化の方法についての実践的なトレーニングを受けることができます。
メモの取り方、タスク管理ツールの活用方法、復唱による確認の方法など指示の視覚化を補完するためのスキルを事業所での訓練を通じて習得することができます。
障がい者が職場で指示の視覚化を依頼するためにはメールやチャットでの指示共有、マニュアルとチェックリストの作成、フローチャートによる業務プロセスの可視化などの具体的な形式を提案しながら業務の正確さが向上するという前向きな効果をセットで伝えることが重要です。主治医の意見書を活用して依頼の根拠を客観的に示しながら就労移行支援事業所でのスキル習得と組み合わせて自分の特性に合った視覚化の環境を焦らず整えていきましょう。

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