「就労継続支援B型の見学に一人で行くのが不安」「家族や支援者と一緒じゃないとダメ?」「一人で行ったら変に思われない?」――初めての見学は誰でも不安です。本記事では、一人で見学するメリット・デメリット、一人で行く場合の準備と注意点、不安を軽減する方法、そして同伴者がいた方が良いケースまで詳しく解説します。
結論 一人で見学しても全く問題ない
一人での見学は普通のこと
結論から言えば、一人で見学することは全く問題なく、むしろ一般的です。
多くの人が、一人で見学に来ています。
事業所のスタッフも慣れており、一人だからといって変に思われることはありません。
事業所側の受け入れ体制
就労継続支援B型の事業所は、様々な状況の利用者を受け入れています。
- 一人で来る人
- 家族と来る人
- 相談支援専門員と来る人
- ヘルパーと来る人
どのパターンでも、事業所は対応できます。
「一人=問題がある」ではない
一人で来たからといって、「この人は一人で来られる程度の軽い障害だ」とも、「家族のサポートがない問題のある人だ」とも思われません。
単に「一人で来た」というだけです。
一人で見学するメリット
一人で行くことには、実は多くのメリットがあります。
1. 自分の本音で判断できる
家族の意見に左右されない
家族と一緒だと、「母親がここが良いと言ったから」「家族の希望に合わせなければ」と、自分の本音が言えなくなることがあります。
一人なら、自分の感覚で判断できます。
自分のペースで見学できる
家族がいると、「早く終わらせなきゃ」「家族を待たせてはいけない」と焦ることがあります。
一人なら、自分のペースで、じっくり見学できます。
2. 自立の第一歩
自分で決める練習
一人で見学し、自分で判断することは、「自分の人生を自分で決める」練習になります。
自信につながる
「一人で見学できた」という経験が、自信になります。
3. 事業所との直接的なコミュニケーション
自分の言葉で伝える
家族がいると、家族が代わりに話してしまうことがあります。
一人なら、自分の言葉で、自分の希望や不安を伝えられます。
事業所の対応が分かる
事業所が、利用者本人をどう扱うか、本人の話をちゃんと聞くか、が分かります。
家族がいると、家族に対する対応になってしまうことがあります。
4. 自由に質問できる
遠慮なく質問
家族の前では聞きにくいこと(例 「人間関係のトラブルが苦手なんですが…」)も、一人なら聞きやすいです。
5. スケジュールの自由
家族の都合に合わせる必要がなく、自分の都合の良い日時に見学できます。
一人で見学するデメリット・不安
一方で、一人で行くことの不安やデメリットもあります。
1. 緊張・不安
初めての場所への不安
知らない場所、知らない人との出会いは、誰でも不安です。
一人だと心細い
家族や支援者がいると安心感がありますが、一人だと心細く感じます。
2. 聞き忘れ・見落とし
緊張で聞き忘れる
緊張していると、聞きたかったことを聞き忘れたり、重要なことを聞き逃したりします。
メモを取りきれない
説明を聞きながらメモを取るのは、意外と大変です。
3. 判断に自信が持てない
「これで良いのか?」という不安
一人で判断することに、自信が持てないことがあります。
「家族に相談してから決めたい」と思うこともあります。
4. トラブル時のサポートがない
体調不良
見学中に体調が悪くなったとき、一人だと対応が大変です。
迷子
初めての場所で道に迷ったとき、一人だと不安です。
5. コミュニケーションの困難
社交不安
人と話すのが苦手な人にとって、一人で初対面のスタッフと話すのは大きなハードルです。
自分の考えをうまく伝えられない
緊張や障害特性により、自分の希望や質問をうまく言葉にできないことがあります。
一人で見学する場合の準備
不安を軽減し、スムーズに見学するための準備です。
1. 事前の情報収集
事業所について調べる
ホームページ、パンフレット、口コミなどで、事業所について事前に調べます。
どんな場所か、どんな作業をしているか、雰囲気はどうか、を知っておくと、不安が減ります。
アクセスを確認
地図アプリで、行き方、所要時間、最寄り駅やバス停を確認します。
可能なら、前日に下見をすると安心です。
2. 質問リストを作る
聞きたいことをメモ
聞きたいこと、確認したいことを、紙やスマホにメモしておきます。
緊張すると忘れるため、リストがあると安心です。
質問例
- 週何日、1日何時間から通えますか?
- 作業内容は選べますか?
- 送迎はありますか?
- 工賃はどのくらいですか?
- 体調不良時の対応は?
- 人間関係のサポートはありますか?
3. 自己紹介の準備
簡単な自己紹介を用意
「何か自己紹介を」と言われることがあるため、簡単に準備しておきます。
例 「〇〇と申します。△△障害があり、就労継続支援B型の利用を考えています。今日はよろしくお願いします。」
詳しい病歴や生活状況を話す必要はありません。
4. 持ち物の準備
必須の持ち物
- メモ帳と筆記用具 説明をメモするため
- 質問リスト
- スマートフォン 地図アプリ、緊急連絡用
- 財布 交通費など
- 障害者手帳(持っている場合)
- 飲み物 緊張すると喉が渇くため
- 常備薬(必要な場合)
あると安心なもの
- 事業所の連絡先(メモまたはスマホに保存)
- 家族や支援者の連絡先
- イヤホン(移動中のリラックス用)
- 小さなぬいぐるみやお守り(心の支えになるもの)
5. 当日の準備
時間に余裕を持つ
予約時刻の5〜10分前に着くよう、余裕を持って出発します。
遅刻すると焦るため、早めに出ます。
服装
清潔感のある、動きやすい服装にします。
スーツは不要ですが、あまりにもラフすぎる服装は避けます。
体調管理
前日は十分睡眠を取り、朝食を食べ、必要な薬を飲みます。
6. 緊張への対処
深呼吸
緊張したら、ゆっくり深呼吸します(4秒吸って、7秒止めて、8秒吐く)。
ポジティブな自己暗示
「大丈夫」「見学は気軽に行ける」「失敗してもいい」と自分に言い聞かせます。
家族や友人に連絡
出発前に「行ってきます」とメッセージを送ると、心の支えになります。
7. 緊急連絡先を確認
家族や支援者の連絡先
何かあったとき、すぐに連絡できるよう、電話番号を確認しておきます。
事業所の連絡先
道に迷ったり、遅刻しそうなとき用に、事業所の電話番号をすぐに出せるようにしておきます。
一人で見学する当日の流れと注意点
1. 到着
5〜10分前に到着
早すぎても遅すぎてもNG。
予約時刻の5〜10分前が理想です。
受付で挨拶
「〇時に見学の予約をしている△△です」と伝えます。
緊張して言葉に詰まっても大丈夫。ゆっくり話せば大丈夫です。
2. 見学中
メモを取る
説明を聞きながら、重要なことをメモします。
「メモを取ってもいいですか?」と確認すると、さらに丁寧です。
質問する
分からないこと、気になることは、遠慮せず質問します。
「こんなこと聞いていいのかな?」と思っても、大丈夫です。
無理をしない
もし途中で体調が悪くなったら、「少し休憩させてください」と正直に言います。
トイレに行きたくなったら、「お手洗いをお借りできますか?」と言います。
3. 終了後
お礼を伝える
「今日はありがとうございました」とお礼を言います。
すぐにメモを整理
帰宅したら(または移動中に)、印象をメモします。
時間が経つと忘れるため、すぐに記録します。
家族や支援者に報告
見学の内容を、家族や相談支援専門員に報告します。
4. トラブル対処
道に迷った
スマホの地図アプリを使います。
それでも分からなければ、事業所に電話します。
「見学の予約をしている〇〇ですが、道に迷ってしまいました。今〇〇にいます」
遅刻しそう
すぐに事業所に電話します。
「申し訳ありません。〇〇の理由で、△△分ほど遅れそうです」
体調不良
見学前や見学中に体調が悪くなったら、無理をせず、事業所に伝えます。
「申し訳ありません。体調が優れないので、今日はキャンセル(または途中で失礼)させていただけますか?」
パニックになった
深呼吸をします。
可能なら、スタッフに「少し休憩させてください」と伝えます。
それも難しければ、トイレに行って落ち着きます。
一人が不安なときの対処法
一人で行くのがどうしても不安なときの対処法です。
1. 電話で事前に相談する
見学予約時に、不安を伝えます。
「初めてで、一人で行くのが不安なのですが、大丈夫でしょうか?」
スタッフは、優しく対応してくれます。
2. オンライン見学を利用する
コロナ禍以降、オンライン見学(ZoomやTeamsなど)を実施している事業所もあります。
自宅から参加できるため、ハードルが低いです。
3. 短時間見学をお願いする
「30分だけ」など、短時間の見学をお願いすることもできます。
負担が減ります。
4. 家族や支援者に電話で待機してもらう
見学中、家族や支援者に電話で待機してもらい、終わったらすぐに電話する、という方法もあります。
心の支えになります。
5. 何度も行く練習をする
見学前に、事業所の場所まで何度か行ってみる(建物の前まで行って帰る)ことで、慣れます。
6. リラックスグッズを持つ
小さなぬいぐるみ、お守り、好きな香りのハンドクリームなど、心が落ち着くものを持っていきます。
7. ご褒美を用意する
見学を終えたら、好きなものを食べる、欲しいものを買う、などのご褒美を用意します。
モチベーションになります。
8. 「失敗してもいい」と思う
完璧に見学しなければ、と思わないことです。
聞き忘れがあっても、後で電話で聞けます。
緊張して上手く話せなくても、大丈夫です。
同伴者がいた方が良いケース
一方で、以下の場合は、同伴者がいた方が良いこともあります。
1. 重度の知的障害
説明を理解するのが難しい場合、家族や支援者の同伴が必要です。
2. コミュニケーションが非常に困難
自閉スペクトラム症などで、言葉でのコミュニケーションが非常に困難な場合、サポートがあると安心です。
3. パニック発作や重度の不安障害
パニック発作が起こりやすい、重度の不安障害がある場合、同伴者がいると安全です。
4. 身体障害で介助が必要
車椅子の操作、移動の介助が必要な場合、同伴者が必要です。
5. 本人が強く希望する場合
本人が「一人では無理」と感じている場合、無理に一人で行く必要はありません。
同伴者と一緒に行く場合の注意点
もし家族や支援者と一緒に行く場合の注意点です。
1. 本人が主役
見学の主役は本人です。
家族や支援者は、サポート役に徹します。
2. 本人の意見を尊重
家族が「ここが良い」と思っても、本人が「合わない」と感じたら、本人の意見を尊重します。
3. 家族が話しすぎない
家族が代わりに全部話してしまわないよう、注意します。
本人が話せるよう、見守ります。
4. 事前に役割分担
「メモは家族が取る」「質問は本人がする」など、役割を決めておきます。
5. 本人の自立を意識
将来的には、本人が一人で通所することになります。
見学も、自立に向けた練習の一環と考えます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 一人で見学に来る人は多いですか?
A. はい、非常に多いです。
半数以上の人が、一人で見学に来ています。
Q2. 一人で来たら、「家族のサポートがない問題のある人」と思われませんか?
A. 全く思われません。
一人で来られること自体、一定の自立性の証明でもあります。
Q3. 見学中、話すのが苦手でも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。
スタッフは、様々な特性の利用者に慣れています。
上手く話せなくても、ゆっくり待ってくれますし、質問も工夫してくれます。
Q4. 緊張して、何も聞けなかったらどうすればいいですか?
A. 後日、電話やメールで質問できます。
「先日見学させていただいた〇〇ですが、聞き忘れたことがあるので、質問させてください」と連絡すれば大丈夫です。
Q5. 一人で見学に行ったことを、家族に報告すべきですか?
A. 家族と同居している場合や、サポートを受けている場合は、報告した方が良いでしょう。
一人暮らしで自立している場合は、必要に応じて報告します。
Q6. 一人で行って、その場で利用契約をしなければなりませんか?
A. いいえ、その場で決める必要はありません。
「持ち帰って考えたい」「家族と相談したい」と言って大丈夫です。
Q7. 一人で見学に行くことを、事前に伝えた方がいいですか?
A. 特に伝える必要はありませんが、不安な場合は「一人で見学に行きます」と予約時に伝えても良いでしょう。
スタッフが、より丁寧に対応してくれるかもしれません。
まとめ
就労継続支援B型の見学は、一人で行っても全く問題なく、むしろ一般的です。
一人で見学するメリットは、自分の本音で判断できる、自立の第一歩になる、事業所との直接的なコミュニケーションができる、自由に質問できる、スケジュールの自由がある、という点です。
一方、デメリット・不安としては、緊張・不安、聞き忘れ・見落とし、判断に自信が持てない、トラブル時のサポートがない、コミュニケーションの困難があります。
一人で見学する場合は、事前の情報収集、質問リストの作成、自己紹介の準備、持ち物の準備、時間に余裕を持つ、体調管理、緊張への対処、緊急連絡先の確認をしっかり行いましょう。
不安なときは、電話で事前に相談する、オンライン見学を利用する、短時間見学をお願いする、家族に電話で待機してもらう、リラックスグッズを持つ、「失敗してもいい」と思う、といった対処法があります。
重度の知的障害、コミュニケーションが非常に困難、パニック発作や重度の不安障害、身体障害で介助が必要、本人が強く希望する場合は、同伴者がいた方が良いこともあります。
一人で見学することは、あなたの自立と成長の一歩です。
緊張するのは当然ですが、多くの人が一人で見学し、利用を開始しています。
あなたにもできます。勇気を持って、一歩を踏み出してください。応援しています!

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