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就労継続支援B型事業所での在宅ワークは、通所が困難な方や自宅での作業を希望する方にとって、新しい働き方の選択肢となっています。
障害や難病のある方が、自宅にいながら自分のペースで働き、工賃を得ることができるサービスです。就労継続支援B型での在宅ワークについて、仕事内容、メリット、利用方法、実際の働き方などを解説します。
就労継続支援B型の在宅ワークとは
就労継続支援B型の在宅ワークとは、B型事業所に所属しながら、自宅で作業を行う働き方です。
通常のB型事業所は施設に通所して作業を行いますが、在宅ワーク型では自宅が作業場所となります。
雇用契約を結ばずに、自分のペースで作業を行い、工賃を得ることができます。
事業所から作業の指示や材料を受け取り、自宅で作業を行い、完成品や成果物を事業所に提出します。
定期的なオンライン面談や、月に数回の通所が求められる場合もあります。
障害者総合支援法に基づく福祉サービスのため、利用には自治体の障害福祉サービス受給者証が必要です。
在宅ワークが可能な理由と背景
B型事業所で在宅ワークが可能になった背景について説明します。
新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅での支援の必要性が高まりました。感染リスクを避けるため、在宅での作業が認められるようになりました。
ICT情報通信技術の発達により、オンラインでのコミュニケーションや作業管理が容易になりました。
障害特性により通所が困難な方のニーズに対応するため、在宅という選択肢が重視されるようになりました。
多様な働き方を支援するという福祉の方向性から、在宅ワークが推進されています。
令和3年2021年の障害福祉サービス等報酬改定により、在宅でのサービス提供が評価されるようになりました。
ただし、完全在宅を認めている事業所はまだ少なく、通所と在宅を組み合わせた形態が一般的です。
在宅ワークのメリット
B型事業所での在宅ワークのメリットについて説明します。
通所の負担がないことです。体調が不安定な方、移動が困難な方、人混みが苦手な方にとって大きなメリットです。
自分のペースで作業できることです。通所の時間を気にせず、体調に応じて作業時間を調整できます。
慣れた環境で作業できることです。自宅という安心できる環境で、リラックスして作業できます。
感染症のリスクを避けられることです。外出や人との接触を最小限に抑えることができます。
対人関係のストレスが少ないことです。人との直接的な接触が少ないため、対人関係に不安がある方に適しています。
通所にかかる交通費や時間が節約できることです。経済的な負担や時間的な負担が軽減されます。
家事や育児、介護との両立がしやすいことです。生活の中に柔軟に仕事を組み込むことができます。
地方や離島など、近くに適切な事業所がない地域でも利用できる可能性があることです。
在宅ワークで行われる作業内容
B型事業所の在宅ワークで行われる主な作業内容について説明します。
データ入力作業があります。紙の資料をExcelに入力する、アンケート結果を集計する、名刺情報をデータベースに登録するなどの作業です。
文書作成作業があります。WordやExcelを使って、報告書、資料、請求書などを作成します。
テープ起こし文字起こし作業があります。音声や動画の内容を聞いて文字に起こす作業です。
ウェブサイトの記事作成があります。ブログ記事やコラムなどを執筆します。
画像編集作業があります。商品写真の加工、バナーの作成、簡単なデザイン作業などを行います。
動画編集作業があります。撮影された動画の編集、テロップ挿入、BGM追加などを行います。
ウェブサイトの更新作業があります。企業のホームページに情報を追加したり、商品登録をしたりします。
プログラミング作業があります。簡単なプログラムやアプリの開発を行う事業所もあります。
SNS運用サポートがあります。企業のSNSアカウントの投稿文作成や管理を行います。
手作業の内職もあります。袋詰め、シール貼り、封入作業などの軽作業を自宅で行う場合もあります。
作業内容は事業所によって異なるため、事前に確認することが重要です。
在宅ワークに必要な環境
B型事業所の在宅ワークを行うために必要な環境について説明します。
パソコンが必要な場合が多いです。事業所から貸与される場合と、自分で用意する場合があります。
インターネット環境が必要です。安定したネット接続があることが前提となります。Wi-Fi環境があると望ましいです。
作業スペースが必要です。集中して作業できる場所を自宅に確保します。
スマートフォンやタブレットがあると便利です。事業所とのコミュニケーションに使用します。
プリンターが必要な場合もあります。資料の印刷や、完成品の提出に使用することがあります。
作業に必要なソフトウェアがインストールされていることです。事業所が指定するソフトを使用できるようにします。
静かな環境があることが望ましいです。テープ起こしなど、音声を聞く作業では特に重要です。
家族の理解と協力が必要です。作業時間中は邪魔をしないなど、家族の協力があると作業しやすくなります。
在宅ワークの一日の流れ
B型事業所の在宅ワークの一日の流れの例を説明します。
朝は事業所とのオンライン朝礼から始まることがあります。ZoomやTeamsなどを使って、その日の作業内容や目標を確認します。
体調報告を行います。チャットやメールで職員に体調を報告し、その日の作業量を相談します。
作業を開始します。自分のペースで、割り当てられた作業に取り組みます。
適度に休憩を取ります。自分で休憩時間を決め、無理のないペースで作業します。
昼食休憩を取ります。自宅なので、好きな時間に食事ができます。
午後も作業を続けます。分からないことがあれば、チャットやメールで職員に質問します。
作業の報告を行います。その日の作業内容や進捗を事業所に報告します。
夕方には終わりのオンライン面談がある場合もあります。その日の振り返りや、翌日の予定を確認します。
作業時間は個人の状況に応じて柔軟に調整でき、数時間だけの作業も可能です。
工賃について
B型事業所の在宅ワークの工賃について説明します。
工賃は通所型のB型事業所と同様に、作業の対価として支払われます。
全国平均では月額約16000円から20000円程度ですが、在宅ワークの場合、作業内容や事業所によって大きく異なります。
時給換算で200円から500円程度が一般的ですが、専門的なスキルが必要な作業では、それ以上の工賃になることもあります。
出来高制の場合が多く、作業量や成果に応じて工賃が決まります。
通所型と比べて、在宅ワークの工賃が低く設定されている事業所もあれば、同等またはそれ以上の工賃を得られる事業所もあります。
スキルが向上し、より効率的に作業できるようになると、工賃が上がる可能性があります。
工賃だけでは生活が難しいため、多くの利用者は障害年金や生活保護などと組み合わせて生活しています。
在宅ワークの利用方法
B型事業所の在宅ワークを利用する方法について説明します。
まず障害福祉サービス受給者証を取得することが必要です。お住まいの市区町村の障害福祉課に相談し、申請手続きを行います。
在宅ワークを提供しているB型事業所を探します。自治体の障害福祉課、相談支援事業所、インターネットなどで情報を集めます。
事業所に連絡し、見学や説明を受けます。在宅ワークの場合、オンラインでの説明会を実施している事業所もあります。
利用契約を結びます。事業所と利用契約を締結し、サービスの利用を開始します。
相談支援事業所と連携し、個別支援計画を作成します。自分の目標や支援内容を明確にします。
必要な機器や環境を整えます。パソコン、インターネット環境など、在宅ワークに必要なものを準備します。
作業を開始します。事業所からの指示に従い、自宅で作業を始めます。
定期的にモニタリングを受けます。相談支援事業所や事業所職員と面談し、状況を確認します。
在宅ワークの注意点と課題
B型事業所の在宅ワークの注意点と課題について説明します。
孤立しやすいことです。自宅で一人で作業するため、孤独感を感じることがあります。定期的なオンライン面談や、事業所との連絡を大切にします。
自己管理が必要なことです。通所型と違い、自分で作業時間や休憩時間を管理する必要があります。
コミュニケーションが取りにくいことがあります。対面でのコミュニケーションがないため、意思疎通に工夫が必要です。
作業環境を自分で整える必要があることです。パソコンやインターネット環境など、初期費用がかかる場合があります。
生活リズムが乱れやすいことです。自宅で作業するため、仕事と生活の境界が曖昧になりがちです。意識的に区切りをつけることが大切です。
完全在宅の事業所は少ないことです。多くの事業所では、月に数回の通所が必要とされます。
通所型と比べて工賃が低い場合があることです。事業所によって条件が異なるため、事前に確認が必要です。
自己責任の範囲が大きいことです。作業の進捗管理や品質管理など、自分で責任を持って行う必要があります。
在宅ワークに向いている人
B型事業所の在宅ワークに向いている人の特徴について説明します。
通所が困難な方です。身体障害、精神障害、難病などにより、外出や移動が難しい方に適しています。
人混みや集団が苦手な方です。対人関係に不安がある、感覚過敏がある方に向いています。
感染症のリスクを避けたい方です。免疫力が低下している、基礎疾患があるなどの理由で外出を控えたい方に適しています。
自己管理ができる方です。自分で作業時間を決め、計画的に作業を進められる方に向いています。
パソコンやインターネットの基本的な操作ができる方です。または、学ぶ意欲がある方です。
一人で作業することが苦にならない方です。孤独に強く、一人の時間を楽しめる方に適しています。
家事や育児、介護との両立が必要な方です。生活の中に柔軟に仕事を組み込みたい方に向いています。
地方や離島など、近くに適切な事業所がない地域に住んでいる方です。
B型事業所の選び方
在宅ワークができるB型事業所を選ぶ際のポイントについて説明します。
在宅ワークを正式に提供しているかを確認することです。すべてのB型事業所が在宅ワークに対応しているわけではありません。
完全在宅か、一部在宅かを確認することです。月に何回通所が必要かなど、具体的な条件を聞きます。
作業内容を確認することです。自分にできる作業、やりたい作業があるかを確認します。
必要な機器や環境を確認することです。パソコンの貸与があるか、自分で用意する必要があるかを確認します。
サポート体制を確認することです。オンライン面談の頻度、連絡方法、困った時の相談体制などを確認します。
工賃の仕組みを確認することです。時給制か出来高制か、どの程度の工賃が見込めるかを確認します。
初心者への教育体制があるかを確認することです。未経験でも丁寧に指導してもらえるかを確認します。
口コミや評判を調べることです。可能であれば、実際に利用している人の声を聞きます。
在宅ワークから次のステップへ
B型事業所での在宅ワーク経験を、次のステップにつなげる方法について説明します。
スキルアップを継続することです。在宅ワークで身につけたスキルをさらに向上させます。
資格を取得することです。パソコン関連の資格などを取得し、スキルの証明にします。
クラウドソーシングに挑戦することです。在宅ワークのスキルを活かして、クラウドワークスやランサーズなどで仕事を受注します。
就労移行支援への移行を検討することです。一般就労を目指す場合、就労移行支援に移行してさらなる訓練を受けます。
在宅での一般就労を目指すことです。リモートワークを実施している企業への就職を視野に入れます。
フリーランスや個人事業主を目指すことです。十分なスキルが身についたら、独立して働くことも選択肢です。
まとめ
就労継続支援B型事業所での在宅ワークは、通所が困難な方や自宅での作業を希望する方にとって、新しい働き方の選択肢です。
データ入力、文書作成、テープ起こし、ウェブ関連作業など、様々な仕事を自宅で行うことができます。
通所の負担がなく、自分のペースで働けることが大きなメリットですが、自己管理や孤立への対策も必要です。
完全在宅の事業所はまだ少なく、通所と在宅を組み合わせた形態が一般的です。
B型事業所の在宅ワークに興味がある方は、まず自治体の障害福祉課や相談支援事業所に相談してみてください。在宅という新しい働き方を通じて、自分のペースで働きながら、スキルを身につけ、次のステップへの可能性を広げることができるでしょう。

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