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転職や引越し、結婚や出産、進学や卒業といった大きな変化の前に、理由もなく気持ちが沈む、不安で眠れない、やる気が出ないという経験をしたことはありますか。楽しみにしていたはずの変化が近づくにつれて、なぜかしんどくなっていくという感覚は、多くの人が経験することです。この記事では、大きな変化の前にしんどくなる理由と、その時期を乗り越えるための方法について解説します。
大きな変化の前にしんどくなるのはなぜか
脳が変化を危険として認識するから
人間の脳は本来、変化を危険として認識する傾向を持っています。現状維持を好む性質があるため、たとえポジティブな変化であっても、未知の状況に近づくことへの警戒反応が生まれます。楽しいはずの変化の前にしんどくなるのは、この脳の防衛本能が働いているからです。
今の状況とのお別れへの悲しみがあるから
大きな変化は、今まで慣れ親しんできた環境や人間関係、生活リズムとのお別れを意味します。たとえ次の状況がより良いものであっても、今あるものを失うという感覚が、しんどさとしてあらわれることがあります。これはグリーフ、つまり喪失への悲しみの一形態です。
先が見えない不安があるから
変化の後にどうなるかが完全にはわからないという不確実性が、強い不安を生み出します。うまくいかなかったらどうしよう、自分にできるだろうかという不安が、変化が近づくほど大きくなっていきます。
やるべきことの多さに圧倒されているから
大きな変化の前には、準備や手続き、引き継ぎなどやるべきことが山積みになることがあります。その全体量に圧倒されることで、気力が失われてしんどくなることがあります。
期待と不安が混在しているから
楽しみにしている気持ちと、うまくいくかどうかの不安が同時に存在するという混乱した状態が、しんどさを生み出すことがあります。相反する感情が共存している状態は、心に大きな負荷をかけます。
大きな変化の前にあらわれやすい症状
しんどさが体や心のさまざまな症状としてあらわれることがあります。
体の面では、眠れない、または眠りすぎる、食欲の変化、頭痛や胃の不調、慢性的な疲労感といった症状があらわれることがあります。
心の面では、理由もなく不安な気持ちが続く、気分が落ち込む、集中できない、些細なことで涙が出るといった変化があらわれることがあります。
行動の面では、準備や手続きをつい先延ばしにしてしまう、人との関わりを避けたくなる、変化そのものをなかったことにしたくなるという変化があらわれることがあります。
大きな変化の前のしんどさを乗り越えるための方法
しんどいという気持ちを否定しない
楽しみにしていたはずなのにしんどい、こんなことでしんどくなるのはおかしいという自己批判が、しんどさをさらに大きくします。変化の前にしんどくなることは自然なことであり、あなたが弱いわけでも感謝が足りないわけでもありません。今しんどいという感覚をそのまま認めることが、乗り越えるための出発点になります。
不安の正体を言語化する
漠然とした不安はふくらみ続けますが、具体的に言語化することで現実的なサイズに縮めることができます。何が心配なのかをノートに書き出し、その不安が現実になる可能性はどのくらいか、もし現実になったときにどう対処できるかを考えることで、不安への向き合い方が変わってきます。
やるべきことを小さく分解する
準備や手続きが山積みになっているとき、全体量に圧倒されて動けなくなることがあります。やるべきことを細かく分解し、今日はこれだけをやるという小さな目標に絞ることで、動きやすくなります。一つひとつ片付けていく達成感が、気力を回復させる助けになります。
変化の後の具体的なイメージをつくる
変化の後の生活を具体的にイメージすることで、漠然とした不安が和らぐことがあります。新しい職場での一日の流れ、新居での生活の様子、変化後に楽しみにしていることといった具体的なイメージを持つことで、変化への前向きな気持ちが育まれます。
今ある環境との別れをきちんとする
大きな変化の前のしんどさの一部は、今の環境への名残惜しさから来ていることがあります。今の職場の人への感謝を伝える、よく行った場所に最後に足を運ぶ、今の環境での思い出を振り返るといった形で、今ある状況との別れをきちんとすることが、変化への踏み出しを助けることがあります。
信頼できる人に話す
大きな変化の前のしんどさを一人で抱え込まず、信頼できる家族や友人に話すことで、気持ちが整理されやすくなります。同じような変化を経験した人に話を聞くことで、変化の後の具体的なイメージを持てるようになることもあります。
体のケアを意識的に行う
大きな変化の前は、睡眠や食事、運動といった基本的な体のケアがおろそかになりがちです。しかしこうした基本的なケアが心の安定に直結しています。準備で忙しい時期でも、睡眠時間だけは確保する、軽く体を動かす時間をつくるといった最低限のケアを意識してください。
変化を乗り越えてきた自分の経験を振り返る
今回の変化が初めてではない場合、過去にも大きな変化を経験して乗り越えてきたという事実を思い出すことが助けになります。あのときも不安だったけれど乗り越えられたという記憶が、今回も大丈夫だという根拠になります。
変化の前のしんどさが深刻な場合
以下のような状態が続いている場合は、変化前の通常のしんどさを超えている可能性があります。
日常生活が送れないほど強い不安や憂鬱感が続いている、二週間以上にわたってほとんど何もできない状態が続いている、消えてしまいたいという気持ちが浮かぶといった状態がある場合は、専門家への相談を検討してください。
変化に対する不安や適応困難が深刻な場合、適応障害や不安障害が関係していることもあります。心療内科やカウンセリングへの相談が、状況を改善する助けになります。
大きな変化を経験した後について
変化の後も、しばらくは新しい環境への適応という形で、しんどさが続くことがあります。変化の前のしんどさが解消されたからといって、変化の後がすぐに楽になるわけではありません。
新しい環境への適応には時間がかかるという前提を持ち、焦らず少しずつ慣れていくことを自分に許してください。変化の後のしんどさも、変化の前と同様に、自然なプロセスの一部です。
まとめ
大きな変化の前にしんどくなることは、脳の防衛本能や喪失への悲しみ、先が見えない不安といった自然な反応から生まれます。しんどいという気持ちを否定せずに受け止め、不安を言語化する、やるべきことを小さく分解する、信頼できる人に話すといった方法を取り入れることで、変化前のしんどさを乗り越えやすくなります。大きな変化の前にしんどいと感じているあなたは、変化に真剣に向き合っているからこそそう感じているのです。その気持ちを大切にしながら、一歩ずつ前に進んでください。

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