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就労継続支援B型は外出が苦手でも利用できる?送迎・在宅利用などの選択肢を解説
はじめに:外出への不安があっても、働くことを諦めなくて大丈夫
「B型事業所を利用したいけれど、外出するのが難しい」「通所を始めたいと思っても、人の多い場所や公共交通機関が不安」と悩んでいませんか。
就労継続支援B型事業所の利用を考えていても、外出そのものが負担になり、なかなか一歩を踏み出せない方もいます。人と顔を合わせることに緊張したり、慣れない場所に行くと強い不安を感じたり、体調によって外出できる日が限られたりするなど、その理由は人によって異なります。
外出が難しいときは、無理に毎日通おうとするのではなく、自分の状態に合った利用方法を探すことが大切です。事業所によっては、自宅付近までの送迎に対応していたり、一定の条件のもとで在宅利用を受け入れていたりする場合があります。通所の頻度や作業時間について相談できる事業所もあるため、最初から利用を諦める必要はありません。
ただし、送迎の範囲や在宅利用の可否、利用日数などは事業所や自治体によって異なります。また、在宅利用には所定の要件があるため、希望すれば必ず利用できるわけではありません。自分の希望や困っていることを伝え、利用できる方法を確認していきましょう。
この記事では、外出が苦手な方が就労継続支援B型を利用する際の選択肢や、事業所選びで確認したいこと、利用開始までの進め方を紹介します。外出への不安を抱えながらも、自分に合った働き方を探している方は、ぜひ参考にしてください。
人の目が怖い
人からどう見られているかが気になり、外出することに強い不安を感じる場合があります。たとえば、「知らない人に見られている気がする」「変に思われていないか心配」「人前で失敗したらどうしよう」と考え、外を歩いたり、お店に入ったりすることが難しくなることがあります。
こうした不安が強いと、B型事業所に通いたいと思っていても、ほかの利用者と顔を合わせることや、職員と話すことに抵抗を感じる場合があります。通所のためにバスや電車を利用することが負担になり、外出をためらう方もいるでしょう。
外出への不安を抱えているときは、無理に人と関わろうとするのではなく、どのような場面で不安を感じるのかを把握することが大切です。B型事業所を探す際には、利用者の人数や作業環境、職員との関わり方などを確認しておくと、自分に合う場所を検討しやすくなります。
見学や体験利用に不安がある場合は、事前に事業所へ相談する方法もあります。人の多い場所が苦手なことや、初対面の人と話すことに緊張することなどを伝え、見学の進め方について相談してみましょう。
2. 発達障害による外出困難
感覚過敏(ASD、ADHD)
刺激が苦痛
- 光、音、匂い、触覚などの刺激が苦痛
- 人混みの雑音が耐えられない
- 太陽の光がまぶしすぎる
- 電車の揺れや騒音が苦痛
予測不可能への不安(ASD)
予定外が苦手
- いつもと違うルートを通ると混乱する
- 予期しない出来事(電車の遅延、道路工事など)に対応できない
- 外出は予測不可能なことが多く、不安
注意欠如(ADHD)
迷子になる、忘れ物
- 道に迷いやすい
- 目的地にたどり着けない
- 忘れ物が多く、外出が不安
3. 身体的な問題による外出困難
慢性疲労症候群
極度の疲労
- 少し動くだけで極度に疲れる
- 外出すると何日も寝込む
- 体力が全くない
線維筋痛症
全身の痛み
- 全身に痛みがあり、動けない
- 歩くことが苦痛
- 外出すると痛みが悪化する
めまい、ふらつき
転倒の恐怖
- めまいやふらつきがあり、外を歩くのが危険
- 転倒する恐怖
視覚障害、聴覚障害
移動の困難
- 一人で外出することが物理的に困難
- 介助者が必要
4. 長期間の引きこもりによる外出困難
外出習慣の喪失
体が慣れていない
- 長期間外に出ていないため、外出する体力・気力がない
- 外の刺激に慣れていない
予期不安の増大
「できない」という思い込み
- 「もう外に出られないのではないか」という不安
- 「外に出たら何か悪いことが起こる」という恐怖
5. 季節や天候による外出困難
冬季うつ
冬になると症状悪化
- 冬になると気分が落ち込み、外出できなくなる
天候への敏感さ
雨、暑さ、寒さが苦手
- 雨の日は外出できない
- 猛暑、厳冬は外出が苦痛
外出困難でもB型を利用する方法
外出が困難でも、B型事業所を利用する方法を紹介します。
1. 送迎サービスを活用する
最も有効な方法 多くのB型事業所では、送迎サービスを提供しています。
送迎のメリット
- 玄関まで来てくれる
- 自宅の玄関(または近くの集合場所)まで車が来てくれる
- 一人で外を歩く距離が最小限
- 人混みを避けられる
- 電車やバスに乗る必要がない
- 人混みの中を歩く必要がない
- 安全
- 車の中なので、外の刺激から守られる
- スタッフが運転するので、安心
- 天候の影響を受けにくい
- 雨でも雪でも、車なので影響が少ない
送迎の確認
見学や問い合わせの際に、以下を確認しましょう。
- 送迎サービスはあるか
- 自宅は送迎ルートに含まれるか
- 玄関まで来てくれるか、それとも集合場所までか
- 送迎の費用
2. 在宅型・訪問型のB型を利用する
自宅で作業できる 一部のB型事業所では、在宅での作業や訪問型の支援を提供しています。
在宅型B型
- 自宅で作業を行う
- 週1回だけ通所、残りは在宅
- オンラインで指導を受ける
訪問型支援
- スタッフが自宅に訪問して、支援を行う
- 自宅で作業の指導を受ける
ただし、在宅型・訪問型のB型は数が少ないのが現実です。
3. 段階的なアプローチ(スモールステップ)
少しずつ慣れる いきなりフルで通所するのではなく、段階的に外出の距離や時間を増やしていく方法です。
ステップの例
ステップ1:玄関まで
- まずは、玄関まで出る練習
ステップ2:家の前まで
- 玄関を出て、家の前の道路まで
ステップ3:近所を歩く
- 近所を5分、10分歩く練習
ステップ4:事業所の近くまで
- 事業所の近くまで行ってみる(中には入らない)
ステップ5:事業所の見学
- 事業所の中を見学する
ステップ6:短時間の体験
- 1時間だけ体験利用する
ステップ7:午前だけ通所
- 午前中だけ通所する
ステップ8:徐々に時間を延ばす
- 午前+昼食、半日、1日と徐々に延ばす
このように、小さなステップを積み重ねることで、外出への恐怖や不安を少しずつ減らしていきます。
4. 訪問看護との併用
自宅で外出練習 訪問看護サービスを利用して、看護師に自宅に来てもらい、外出練習のサポートを受けることができます。
- 一緒に外を歩く練習
- 外出への不安を相談
- 段階的な目標設定
訪問看護でサポートを受けながら、徐々に外出できる範囲を広げ、最終的にB型への通所につなげます。
5. 相談支援員や事業所と通所方法を検討する
外出に不安があり、一人で事業所へ通うことが難しい場合は、相談支援専門員や事業所の職員に相談してみましょう。
たとえば、次のような方法を検討できます。
- 送迎サービスを利用できる事業所を探す
- 人の少ない時間帯に見学できるか相談する
- 通所する曜日や頻度について相談する
- 在宅利用が可能か、利用条件を確認する
利用できる方法は、本人の状況や事業所の対応によって異なります。希望する支援を受けられるとは限りませんが、外出の何が負担になっているのかを伝えることで、利用に向けた方法を一緒に考えやすくなります。
無理に一人で通おうとしたり、最初から決まった日数の通所を目指したりせず、続けやすい利用方法を相談することが大切です。
6. 他のサービスから始める
段階的に B型の前に、よりハードルの低いサービスから始める方法もあります。
デイケア(精神科)
- 医療機関に併設されていることが多い
- 医師や看護師がいるので安心
- 外出が困難な方への理解がある
- B型より柔軟な対応が可能
地域活動支援センター
- B型より柔軟
- 短時間、少日数からOK
- 外出困難への理解がある
訪問看護
- 自宅に来てくれる
- 外出練習のサポート
これらのサービスで外出に慣れてから、B型への移行を目指します。
7. 薬物療法
医療的サポート 外出困難の原因が精神疾患の場合、主治医に相談して、薬物療法で症状を軽減することも有効です。
- 抗不安薬(頓服として外出前に服用)
- 抗うつ薬
- 抗精神病薬
薬で症状が軽減されれば、外出のハードルが下がります。
8. カウンセリング・認知行動療法
心理的サポート カウンセリングや認知行動療法(CBT)で、外出への不安や恐怖を軽減する方法もあります。
- 不安の原因を探る
- 認知の歪みを修正する
- エクスポージャー療法(段階的に恐怖に晒される)
段階的な外出練習の具体例
外出困難を克服するための、段階的な練習方法を紹介します。
基本原則
焦らない
時間をかける 各ステップに数日、数週間、数ヶ月かかっても大丈夫です。焦らず、自分のペースで進めましょう。
無理をしない
できる範囲で 「できるかもしれない」と思える範囲で挑戦します。「絶対無理」と思うことは、まだやらなくてOKです。
*小さな成功を積み重ねる
*失敗しても自分を責めない
*後退もあり得る
段階的な練習の例
公共交通機関
- バスや電車に乗る練習
- 1駅だけ乗って降りる
- 空いている時間帯を選ぶ
練習時のコツ
ご褒美を設定
達成したら 「今日外に出られたら、好きなお菓子を食べる」など、ご褒美を設定しましょう。
記録をつける
見える化 カレンダーに、外出できた日を記録しましょう。達成感が得られます。
誰かと一緒に
サポートを受ける 家族、友人、訪問看護師などと一緒に練習すると、心強いです。
安全基地を確認
いつでも帰れる 「いつでも家に帰れる」「途中でやめてもいい」と自分に言い聞かせましょう。
事業所への伝え方
外出困難であることを、事業所にどう伝えればよいでしょうか。
正直に伝える
隠さない 「外出が困難です」「人混みが苦手です」「パニック障害があります」と正直に伝えましょう。
隠すと、後で困ります。正直に伝えることで、事業所も適切なサポートを提供できます。
具体的に伝える
どう困難か
- 何が苦手か(人混み、電車、バス、外の刺激など)
- どんな症状が出るか(パニック、動悸、過呼吸、フラッシュバックなど)
- どのような配慮が必要か(送迎、短時間から、静かな場所など)
診断書や意見書を活用
医師の見解 主治医に診断書や意見書を書いてもらい、外出困難の状態や必要な配慮を記載してもらいましょう。
事業所もより理解しやすくなります。
段階的なアプローチを提案
最初は少しずつ 「最初は週1日、1時間だけから始めたいです」 「送迎を利用したいです」 「家族と一緒に通いたいです」
など、段階的なアプローチを提案しましょう。
質問する
事業所の対応を確認
- 「外出が困難な方への配慮はありますか」
- 「送迎サービスはありますか」
- 「短時間、少日数からの利用は可能ですか」
過去の成功体験を伝える
できることもある 「以前は外出できなかったけれど、訪問看護のサポートで少しずつ外出できるようになりました」
など、過去の成功体験があれば伝えましょう。希望が見えます。
外出困難を改善するためのサポート
外出困難を改善するために、どのようなサポートが受けられるでしょうか。
1. 主治医に相談
医療的サポート
- 薬物療法(抗不安薬、抗うつ薬など)
- 薬の調整
- 診断書の作成
2. 訪問看護
自宅で支援
- 看護師が自宅に来て、外出練習をサポート
- 一緒に外を歩く
- 不安への対処法を教えてくれる
3. カウンセリング・心理療法
心理的サポート
- 認知行動療法(CBT)
- エクスポージャー療法
- マインドフルネス
4. 相談支援専門員
総合的なサポート
- B型事業所探しのサポート
- 事業所への同行
- 関係機関との調整
5. 家族のサポート
身近なサポート
- 一緒に外出する
- 応援する
- 無理にプレッシャーをかけない
6. ピアサポート
同じ経験を持つ人 当事者会などで、同じように外出困難を経験した人の話を聞くことで、希望が見えます。
7. デイケア
段階的な外出練習の場 精神科デイケアでは、外出が困難な方への支援プログラムがあることも多いです。
8. 自助グループ
オンラインでつながる 外出が困難でも、オンラインの自助グループに参加して、同じ悩みを持つ人とつながることができます。
まとめ:外出が難しいときは、自分に合った方法を探そう
外出が難しい背景には、病気や障害による不安、体調の変化、感覚過敏など、さまざまな要因があります。
外出に不安があっても、B型事業所の利用をすぐに諦める必要はありません。送迎サービスや在宅利用などの選択肢を検討したり、相談支援専門員や事業所の職員に通所方法を相談したりすることができます。
無理に外出しようとせず、自宅で情報を調べるなど、できることから始めてみましょう。自分の状態に合った方法を探し、必要に応じて周囲のサポートを受けながら、利用に向けて進めていくことが大切です。

