伊太祁曽神社 木の神を祀る紀州の古社

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伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)は、和歌山県和歌山市伊太祈曽に鎮座する神社で、木の神である五十猛命(いたけるのみこと)を主祭神として祀る、全国の木の神社の総本社です。延喜式神名帳に記される式内大社で、紀伊国一宮として古くから崇敬されてきました。

日本に樹木を広めた神として知られ、林業、建築業をはじめ、木に関わるすべての産業の守護神として信仰されています。また、厄除けや病気平癒の御神徳でも知られ、「木の国(紀の国)」である和歌山を代表する神社の一つです。

本記事では、伊太祁曽神社の歴史、御祭神と神話、境内の見どころ、木の神としての信仰、そして参拝のポイントについて詳しく解説していきます。和歌山の歴史や木の神信仰に興味のある方、伊太祁曽神社への参拝を考えている方にとって、有益な情報となれば幸いです。

伊太祁曽神社とは

木の神の総本社

伊太祁曽神社は、和歌山県和歌山市伊太祈曽に鎮座する神社で、木の神である五十猛命を主祭神として祀る、全国の木の神社の総本社です。

五十猛命は、日本全国に樹木を植えて緑豊かな国にした神として知られ、林業、建築業、製材業など、木に関わるすべての産業の守護神として崇敬されています。

紀伊国一宮

伊太祁曽神社は、紀伊国(現在の和歌山県)の一宮です。一宮とは、その国の中で最も社格が高く、国司が最初に参拝する神社を指します。

ただし、紀伊国一宮については、日前神宮・國懸神宮と伊太祁曽神社の両説があります。

延喜式内大社

延喜式神名帳(927年編纂)には、「紀伊国名草郡 伊太祁曽神社 大 月次新嘗」として記載され、式内大社として朝廷から認められていました。

伊太祁曽神社の歴史

創建と古代の信仰

伊太祁曽神社の創建は非常に古く、正確な年代は不明ですが、垂仁天皇の時代(紀元前1世紀頃)に創建されたと伝えられています。

古くから、この地に五十猛命を祀る信仰があったとされています。

日本書紀の記述

日本書紀には、五十猛命についての記述があります。素戔嗚尊の子である五十猛命は、父とともに朝鮮半島の新羅に渡りましたが、すぐに日本に戻り、日本全国に樹木の種を植えて回ったとされています。

この功績により、五十猛命は「木の神」として崇敬されるようになりました。

奈良時代・平安時代

奈良時代から平安時代にかけて、朝廷からも崇敬を受けました。延喜式神名帳に記載されたことから、平安時代には既に重要な神社であったことが分かります。

中世以降

中世から近世にかけても、紀伊国の重要な神社として崇敬されてきました。特に、林業や木材産業が盛んな紀伊国において、木の神を祀る神社として篤い信仰を集めました。

近代以降

明治時代には、官幣中社に列せられました。現在も、木の神の総本社として、また紀伊国一宮として、多くの参拝者を集めています。

御祭神と神話

主祭神

伊太祁曽神社の主祭神は、五十猛命(いたけるのみこと)です。

五十猛命は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子で、日本全国に樹木を植えて緑豊かな国にした神として知られています。

相殿

主祭神とともに、以下の神々が祀られています。

大屋都比売命(おおやつひめのみこと):五十猛命の妹神

都麻都比売命(つまつひめのみこと):五十猛命の妹神

この三柱の神々は、兄妹神として、ともに日本に樹木を植えたとされています。

神話の物語

日本書紀によれば、素戔嗚尊は子である五十猛命を連れて、朝鮮半島の新羅に渡りました。しかし、「この国には居たくない」と言い、すぐに日本に戻りました。

五十猛命は、持っていた樹木の種を日本全国に植えて回り、日本を緑豊かな国にしました。そのため、「木の神」として崇敬されるようになりました。

五十猛命が最初に降臨した場所が、現在の伊太祁曽神社の地であるとされています。

御神徳

伊太祁曽神社に参拝することで期待される御神徳には、以下のようなものがあります。

木材業繁栄、建築業繁栄、林業繁栄、家内安全、商売繁盛、厄除け、病気平癒、心願成就、航海安全などです。

特に、以下の御神徳で知られています。

木材・建築関係の守護:木の神として、林業、建築業、製材業、家具業など、木に関わるすべての産業の守護神とされています。

厄除け・病気平癒:日本書紀には、五十猛命が大国主命の命を救ったという伝説があり、厄除けや病気平癒の御神徳があるとされています。

航海安全:素戔嗚尊とともに海を渡ったことから、航海安全の御神徳もあるとされています。

境内の見どころ

本殿

伊太祁曽神社の本殿は、伝統的な神社建築の様式を持っています。

拝殿

参拝者を迎える拝殿は、落ち着いた雰囲気を持っています。

木俣くぐり

境内には、「木俣くぐり(きまたくぐり)」と呼ばれる、大きな木の根元の空洞があります。この空洞をくぐると、厄除けや病気平癒の御神徳があるとされています。

これは、大国主命が兄神たちに追われた際、五十猛命が大木の空洞に隠して助けたという神話に由来しています。

御神木

境内には、樹齢数百年の御神木があり、木の神を祀る神社らしい雰囲気を醸し出しています。

蛭子社

境内の摂社として、蛭子社(えびすしゃ)があります。商売繁盛の神として崇敬されています。

木の神としての信仰

日本を緑の国にした神

五十猛命は、日本全国に樹木の種を植えて回り、日本を緑豊かな国にした神として知られています。このため、「木の神」として、古くから崇敬されてきました。

林業・建築業の守護神

紀伊国(和歌山県)は、古くから林業が盛んで、「木の国(紀の国)」とも呼ばれてきました。伊太祁曽神社は、林業、建築業、製材業など、木に関わるすべての産業の守護神として、篤い信仰を集めています。

全国の五十猛神社

五十猛命を祀る神社は、全国に約300社あるとされ、伊太祁曽神社はその総本社とされています。

年中行事

例大祭

毎年10月15日に例大祭が執り行われます。

木祭り

毎年4月第1日曜日に「木祭り」が執り行われます。木の神を祀る神社らしい、独特の祭りです。

初詣

新年には、紀伊国一宮として、和歌山県内外から多くの初詣客が訪れます。

その他の行事

節分祭、七五三など、年間を通じて様々な行事が執り行われます。

参拝のポイント

参拝の作法

伊太祁曽神社を参拝する際は、基本的な神社参拝の作法に従いましょう。

鳥居をくぐる前に一礼します。手水舎で手と口を清めます。拝殿前で賽銭を入れ、二拝二拍手一拝の作法で拝礼します。

木俣くぐりをして、厄除けを祈願しましょう。御神木にも参拝しましょう。

御朱印

伊太祁曽神社では御朱印をいただくことができます。紀伊国一宮の御朱印は、記念になります。

おすすめの参拝時期

伊太祁曽神社は年間を通じて参拝できますが、木祭りが行われる4月第1日曜日や、例大祭が行われる10月15日が特におすすめです。

アクセス情報

公共交通機関

和歌山電鐵貴志川線伊太祈曽駅から徒歩約5分。

JR和歌山駅から和歌山電鐵貴志川線に乗り換えて約20分。

自動車

阪和自動車道和歌山ICから約10分。駐車場あり(無料)。

周辺の見どころ

和歌山電鐵貴志川線

「たま駅長」で有名になった貴志川線。猫の駅長がいた貴志駅や、可愛らしい電車が人気です。

日前神宮・國懸神宮

伊太祁曽神社から車で約10分。紀伊国一宮(もう一つの説)として知られる古社。

和歌山城

徳川御三家の一つ、紀州徳川家の居城。天守閣からの眺望が素晴らしいです。

紀三井寺

西国三十三所第二番札所。桜の名所としても知られています。

和歌浦

万葉集にも詠まれた景勝地。美しい海岸線が広がります。

まとめ

伊太祁曽神社は、木の神である五十猛命を主祭神として祀る、全国の木の神社の総本社です。紀伊国一宮として約2000年以上の歴史を持ち、日本全国に樹木を植えて緑豊かな国にした神として崇敬されています。

林業、建築業をはじめ、木に関わるすべての産業の守護神として信仰され、また厄除けや病気平癒の御神徳でも知られています。木俣くぐりや御神木など、木の神を祀る神社らしい見どころも豊富です。

和歌山県を訪れる機会があれば、ぜひ伊太祁曽神社に参拝してみてください。「木の国」和歌山を代表する神社で、木の神の御神徳をいただき、心を落ち着ける時間は、かけがえのない体験となるでしょう。

あなたが伊太祁曽神社を訪れ、その歴史と自然の中で心穏やかな時間を過ごし、五十猛命の御神徳に包まれることを心から願っています。

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