2026年6月「臨時報酬改定」と新規事業所の報酬引き下げについて

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2026年6月から,障害福祉サービスの一部において,新規に指定を受ける事業所の基本報酬が引き下げられる、これまでにない改定が始まりました。
なぜこのような措置が取られることになったのか?詳しく知りたいという事業者の方も多いのではないでしょうか。
臨時報酬改定の概要や背景及び、具体的な引き下げの内容について詳しく解説します。

臨時報酬改定とはどのような制度変更か?

2025年12月16日,厚生労働省は障害福祉サービス報酬の臨時改定案を発表しました。
これは、2026年6月から新規に指定を受ける事業所のみを対象に基本報酬を引き下げるという、前例のない措置です。 Ai-fukushi

対象となるのは、今年6月1日以降に新規指定される事業所に限られ、基本報酬の単位数が引き下げられます。その幅は概ね1%強から3%弱となっています。
本来2027年度に予定されている定期的な報酬改定を待たず、その前段階で緊急的に導入された措置という位置づけです。 Kaigokeiei

対象となるサービスと引き下げの内容

今回の措置の対象となるのは,事業所数が急増し、一定の利益が出ていると判断された次の4つのサービスです。 Aimari-office

就労継続支援B型は所定単位数の984分の1000、共同生活援助はグループホームの包括型と日中支援型が対象で972分の1000、児童発達支援は988分の1000,放課後等デイサービスは982分の1000に、それぞれ引き下げられます。 Aimari-office

既存事業所には適用されない

今回の改定で重要なポイントは、既存の事業所の基本報酬は据え置かれるという点です。
すでに運営している事業所は、これまで通りの報酬水準で運営を続けることができます。 Kaigokeiei

ただし、法人の合併や分割,事業譲渡に伴う指定申請の場合,実態として事業所が実質的に継続して運営されると自治体が認めれば,既存事業所と同様の扱いとなり,引き下げの対象外となります。
これから開業を検討している法人にとっては,こうした救済ルールの有無も,事業計画を立てる上で重要な確認ポイントになります。 Fujiwaragyoseishoshi

なぜこのような措置が導入されたのか

この措置の背景には,障害福祉サービスの費用が急激に膨らんでいる実情があります。厚生労働省は,これら4つのサービス類型について,必ずしも地域のニーズに基づかない事業所の開設も少なくないと判断しました。 Kaigokeiei

特に就労継続支援B型については,近年の収支差率,つまり利益率が高い傾向にあることを踏まえた措置とされています。急増する事業所数と,給付費の増大を抑制し,質の高いサービス提供を促すための参入障壁の調整としての側面を持っています。 Fujiwaragyoseishoshi

B型事業所における工賃基準の見直しも同時に実施

就労継続支援B型については,報酬の引き下げと合わせて,工賃に関する基準の見直しも行われています。

各報酬区分の基準となる平均工賃月額が、一律3000円引き上げられることになりました。これは令和6年度の改定で,平均工賃月額の算定方式が変更されたことにより、想定以上に高い報酬区分に分類される事業所が増加したことへの対応です。 Kaisyuf

この見直しは,令和8年6月1日以降に新規指定を受けた事業所に限らず,既存の事業所であっても,令和6年度改定で区分が上がった場合には適用されます。見直しによって区分が下がる事業所については、基本報酬の減少額が3%程度に収まるよう、中間的な区分が新設される緩和措置も講じられます。 Kaisyuf

配慮措置の対象となるケース

一律に引き下げが適用されるわけではなく、一定の条件を満たす事業所は対象外となる配慮措置も設けられています。

重度の障害者を受け入れる体制がある場合や、サービスの提供が不足している地域での開設など、特定の条件を満たす場合はこの減額の対象外となります。
地域で真に求められるサービスの提供を阻害しないようにという配慮が制度設計の中に組み込まれています。 Fujiwaragyoseishoshi

今回の措置に対する受け止め方

今回の臨時改定は、業界内でも賛否が分かれる話題となっています。
新規開業を検討している事業者にとっては逆風となる一方,既存事業所の急増による給付費の増大や,支援の質の担保という観点からは、一定の抑制策として理解を示す声もあります。

新規開業を目指す法人としては,配慮措置の対象となるかどうかや、事業譲渡に関する救済ルールの適用可否について,事前にしっかりと確認しておくことが、今後の事業計画を立てる上で欠かせないポイントといえるでしょう。

まとめ

2026年6月から始まった臨時報酬改定では,就労継続支援B型,共同生活援助,児童発達支援,放課後等デイサービスの4サービスにおいて、新規指定を受ける事業所の基本報酬が引き下げられることになりました。
既存事業所は対象外である一方、新規開業を検討する事業者にとっては、配慮措置の適用条件などを事前に確認しておくことが重要です。
制度の詳細は今後も変わる可能性があるため,最新の情報は厚生労働省や,自治体の担当窓口で確認することをおすすめします。

いろとりどり編集部

この記事の監修・運営

就労継続支援B型 いろとりどり編集部

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