障がい者転職を検討中の方必読!
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障害者雇用で働いていると、「評価は何を基準に決まるのだろう」「目標が自分に合っているか不安」「面談でどこまで相談してよいか分からない」と感じることがあるかもしれません。人事評価や目標設定は、昇給・昇進だけに関わるものではなく、自分の仕事を続けやすくし、次に身につけることを上司と共有するための機会でもあります。
ただし、評価制度や目標管理の方法は会社ごとに異なります。この記事では、障害者雇用で働く本人が評価面談の前後に確認したい項目、無理のない目標の立て方、上司への伝え方を解説します。
障害者雇用の人事評価で大切なのは「基準の共有」
人事評価で最も困りやすいのは、何を期待されているのか、どこまでできれば評価につながるのかが分からない状態です。頑張っているのに評価に納得できない時は、能力不足と決めつける前に、担当業務、期待される成果、確認の方法が共有されているかを確かめてみましょう。
JEEDの障害者職業生活相談員向けテキストでは、人事評価について、適切なフィードバックと次のステップの目標設定が必要であると示されています。つまり、評価は一度の結果で終わるものではなく、できたことと課題を振り返り、次の仕事につなげるためのものです。
障害があるから評価の対象外になる、または一律に低い目標にするという考え方は適切ではありません。一方で、障害特性によって仕事を進める上で制約がある場合は、必要な配慮や指示の方法を上司と話し合い、業務を行いやすい環境を整えることが重要です。[1]
目標設定の前に確認したい3つのこと
評価面談や目標面談の前に、次の3点をメモしておくと、上司に確認したいことが整理しやすくなります。
| 確認すること | 具体的に見るポイント | 上司に聞く例 |
|---|---|---|
| 担当業務 | 自分の役割、優先順位、期限、求められる完成度 | 「今期は、どの業務を特に安定してできるようになることが期待されていますか」 |
| 評価基準 | 評価期間、評価者、見られる点、フィードバックの時期 | 「業務量・正確さ・報告の頻度のうち、特に重視される点を教えてください」 |
| 必要な支援 | 指示の方法、手順書、相談相手、体調面の調整 | 「優先順位を文面でも確認できると、正確に進めやすいです。可能でしょうか」 |
「周囲と同じようにできなければならない」と焦る必要はありません。まずは、現在の業務でできていること、時間がかかること、支援があれば安定しやすいことを事実として整理します。評価基準が明確になると、何を改善すればよいか、どのような目標なら現実的かを考えやすくなります。
無理のない目標をつくる4つの手順
目標は「もっと頑張る」「ミスをなくす」のように抽象的にせず、行動と確認方法を具体的にすることが大切です。次の4つの手順で考えてみましょう。
- 現在地を振り返る。 できるようになった業務、困る場面、体調や環境による影響を箇条書きにします。
- 優先する業務を一つ選ぶ。 いくつも課題を抱え込まず、今期に安定させたい業務を一つか二つに絞ります。
- 達成の目安を決める。 期限、作業回数、確認頻度などを使い、「何ができたら前進か」を上司とすり合わせます。
- 必要な支援もセットで決める。 手順書、相談の時間、優先順位の確認など、目標を進めるために必要な方法を明確にします。
例えば、「データ入力を速くする」だけでは、どの程度を目指すのか分かりません。「手順書を使いながら、週3回のデータ入力を期限内に完了できるようにする。分からない点は週1回、担当者に確認する」とすると、本人も上司も進み具合を振り返りやすくなります。
JEEDの合理的配慮事例でも、業務の優先順位や目標を明確にすること、指示を一つずつ出すこと、作業手順書を整備することなどが、採用後の配慮の例として紹介されています。[2] これはすべての職場に同じ方法を求めるものではありませんが、目標と支援方法を切り離さずに考える参考になります。
評価面談での伝え方と質問例
評価面談では、最初にできたことを伝えたうえで、確認したいことや困っている場面を具体的に話すと、建設的な会話になりやすくなります。
「今期は、手順書を確認しながらデータ入力を安定して進められるようになりました。次の目標として、別の入力業務にも取り組みたいと考えています。評価では、正確さと処理件数のどちらを優先すべきか、目安を確認させていただけますか。」
目標が難しいと感じる時も、「できません」とだけ伝えるより、「現在はこの部分で時間がかかっています。手順書の更新や、最初の数回の確認があれば取り組みやすいです」と、困る理由と必要な支援をセットで伝えましょう。
面談では、次の質問も役立ちます。
- 今の業務で、評価につながっている点はどこですか。
- 次の評価までに、優先して改善したいことは何ですか。
- 目標の進み具合は、どのタイミングで確認できますか。
- 業務を安定して進めるために、相談できる担当者は誰ですか。
評価に納得できない・目標が難しい時の対応
評価に納得できない時や、目標が体調・業務内容に合わないと感じる時は、感情だけで結論を出さず、まずは事実を整理しましょう。評価期間中に行った業務、達成できたこと、困った場面、上司に相談した内容をメモに残しておくと、面談で状況を説明しやすくなります。
そのうえで、直属の上司に再確認し、必要に応じて人事担当者や障害者雇用の担当者へ相談します。合理的配慮や差別に関する相談については、ハローワークの窓口も案内されています。[3] ただし、目標の調整方法や評価への対応は会社の制度、雇用契約、個別の状況によって異なります。自分にとって何が障壁で、どのような調整があれば仕事を進めやすいのかを具体的に伝えることが大切です。
まとめ:評価面談を次の成長につなげよう
障害者雇用の人事評価と目標設定では、評価基準、担当業務、必要な支援を上司と共有することが出発点になります。目標は高く見せるためのものではなく、仕事を安定して続けながら、次にできることを増やすための道しるべです。
面談前には、できたこと、困る場面、希望する支援を整理し、確認したいことを一つか二つに絞りましょう。面談後は、決まった目標や支援内容、次回の確認時期を残しておくと、評価への納得感と働きやすさの両方につながります。
参考文献
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)「令和7年度障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト」
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)「精神障害者の事務職における合理的配慮事例」
- 厚生労働省「職場での障害者差別の禁止と合理的配慮の提供」

