障害者転職で精神障害者雇用トータルサポーターに相談するには|支援内容と確認点

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障害者転職では、「困りやすい場面をどう伝えるか」「応募前に準備を整えたい」「就職後も相談先がほしい」と迷うことがあります。精神障害者雇用トータルサポーターは、就職準備や定着の専門相談を示す名称の一つです。

現在の厚生労働省の案内では、ハローワークに配置される「精神・発達障害者雇用サポーター」等が、精神障害や発達障害等のある求職者に対し、障害特性を踏まえた専門的な就職支援・職場定着支援を行うとされています。地域の資料には旧称の「精神障害者雇用トータルサポーター」が使われる場合もあるため、名称だけで判断せず、利用予定のハローワークに専門相談の配置と利用方法を確認することが大切です。

この記事では、専門相談で整理できること、一般のハローワーク相談や他の支援との使い分け、相談前の確認点を解説します。

精神障害者雇用トータルサポーターとは

現行の案内では「精神・発達障害者雇用サポーター」等の名称がある

厚生労働省は、じっくり相談しながら少しずつ就職準備を進めたい人への支援として、ハローワークに「精神・発達障害者雇用サポーター」を配置し、障害特性を踏まえた専門的な就職支援・職場定着支援を行うと案内しています。厚生労働省「発達障害者の就労支援」では、事業主に対する雇用課題の相談援助も示されています。

地域の労働局や過去の公的資料には、「精神障害者雇用トータルサポーター」等の旧称が残ります。奈良労働局の案内のように配置情報が示される例もありますが、名称、配置、予約、内容は地域で異なるため、確認が必要です。

医学的診断や採用の合否を決める相談ではない

専門相談は、病気や障害の診断・治療を行うものではなく、採用の合否や企業が行う配慮を決定するものでもありません。希望する仕事、勤務時間、通勤、職場で困りやすい場面、就職準備の進め方を整理し、自分に合う求職活動や支援の使い方を考えるための相談です。

医療的な判断や治療の相談は、主治医・医療機関等の専門家に確認する必要があります。ハローワークの専門相談では、就職に関して何を共有し、どのような準備や支援を検討するかに焦点を当てます。

専門相談で整理できること

希望職種・勤務条件・働き方を整理する

最初に、希望する仕事、働ける曜日・時間、通勤の条件、これまでの経験、転職で大切にしたいことを整理します。希望職種が定まっていない場合でも、「静かな環境で集中する仕事に興味がある」「手順が明確な仕事を検討したい」「短時間から仕事を始める方法を知りたい」といった情報が相談の出発点になります。

困りやすい場面と自分に合う対処を言葉にする

相談では、診断名だけではなく、働く場面で何に困りやすいか、どのような工夫があると進めやすいかを具体化します。例えば、「口頭の指示だけでは抜けが出やすいので、要点をメモで確認したい」「急な予定変更が続くと負担を感じるので、可能な範囲で早めに共有してほしい」のように、場面・困りごと・希望する方法を組み合わせます。

これは企業への開示や配慮の依頼を必ず行うためではありません。応募先や本人の考えに応じて、どの情報を、いつ、どのように伝えるかを考える材料になります。個別の配慮の可否は企業の業務や状況によって異なります。

就職準備・求人検討・応募後の相談を進める

内閣府の障害者白書は、精神障害者雇用トータルサポーターについて、求職者本人へのカウンセリングや就職に向けた準備プログラム、事業主への雇用課題に関する相談援助を行うと説明しています。令和4年版障害者白書の内容を参考に、応募書類、面接、求人の選び方、職場での相談方法など、今の段階で必要な準備を整理します。

就職後の職場定着に向けた相談・関係機関連携を検討する

就職前だけでなく、職場に適応して働き続けるためにどのような相談先が必要かを検討する場合があります。状況によっては、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、就労支援機関等との連携を提案されることもあります。ただし、連携の要否や利用できる支援は本人の状況と地域によるため、専門相談を受ければ特定の支援が必ず利用できるとは限りません。

相談したい段階整理する内容の例相談後に確認すること
就職準備前希望職種、勤務条件、生活リズム、困りごと現在必要な準備と相談先
求人を探す段階仕事内容、勤務時間、通勤、職場環境求人の確認方法と応募の進め方
応募・面接の段階強み、説明したい特性、質問したい事項伝える内容・共有範囲の整理
就職後を見据える段階仕事の進め方、相談のタイミング、必要な支援定着支援や関係機関連携の可能性

一般のハローワーク相談・他の支援機関との使い分け

求職登録・職業紹介と専門相談の役割

ハローワークでは、求職登録、求人検索、職業相談、職業紹介等が行われます。専門相談は、それらと並行して、障害特性を踏まえた就職準備や働き方を整理したい場合に検討するものです。求人紹介や応募手続の窓口も確認しましょう。

地域障害者職業センター・就労支援機関等と連携する場合

職業評価や職業準備支援を通じて自己理解を深めたい場合は地域障害者職業センター、就業と生活の両面を継続して相談したい場合は障害者就業・生活支援センター等が候補になることがあります。どの機関を利用するかを一人で決める必要はありません。専門相談で、現在の困りごとと目的を伝え、連携できる支援があるかを確認します。

利用前に確認する4つのこと

配置・名称・対象者

利用予定のハローワークに、精神・発達障害者雇用サポーター等の専門相談があるかを確認します。「精神障害者雇用トータルサポーター」という名称でなくても、類似の専門相談が案内される場合があります。対象者や利用条件も窓口ごとに異なるため、自己判断せずに問い合わせることが重要です。

相談方法と予約の要否

相談が予約制か、初回は一般窓口を通す必要があるか、電話・来所のどちらで確認するかを聞きます。急いで回答を求めるよりも、相談したい内容を簡潔に伝え、必要な手続と日時を確認すると準備しやすくなります。

相談時に伝える内容と持参資料

求職番号、求人票、履歴書、職務経歴書、就労パスポート等があれば、持参が必要か確認します。必ず資料が必要とは限りませんが、希望職種、働ける条件、困る場面、現在利用している支援をメモしておくと、限られた相談時間でも話を整理しやすくなります。

医療・生活面の相談先との役割分担

体調管理、治療、医療的な判断は主治医・医療機関等に相談します。住まい、金銭、日常生活等も含めて支援が必要な場合は、障害者就業・生活支援センターや自治体の相談窓口等を案内されることがあります。専門相談の担当者に、就職以外にも調整が必要なことを必要な範囲で伝えると、相談先を整理しやすくなります。

相談を就職活動に生かすための準備

相談前に、「どの場面で困るか」「何を試したいか」「希望する働き方」を短くまとめます。「電話対応の量を確認したい」「面接で伝える内容を整理したい」のように、次の行動につながる形にするとよいでしょう。

相談後は、求人比較や履歴書の整理など、次に行うことを一つ決めます。専門相談は、結論を急がず、自分に合う就職準備を整理するために活用できます。

まとめ|専門相談を、自分に合う就職準備を整理する機会にする

精神障害者雇用トータルサポーターは、現在の公的案内では精神・発達障害者雇用サポーター等と表記される場合がある、ハローワークの専門相談に関する名称です。就職準備、求人検討、応募、職場定着に向けて、希望・困りごと・対処方法を整理する相談先として利用を検討できます。名称や配置、利用方法は地域で異なるため、利用予定のハローワークへ専門相談の有無、予約、相談内容を確認し、自分に必要な準備から始めましょう。

参考情報

  1. 厚生労働省:発達障害者の就労支援
  2. 内閣府:令和4年版障害者白書 第3章第2節2
  3. 奈良労働局:精神障害者雇用トータルサポーターの配置について
いろとりどり編集部

この記事の監修・運営

就労継続支援B型 いろとりどり編集部

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